フランチャイズオーナーになると税金や保険はどうなる?気になる将来の不安を徹底解消

最終更新日:2019年10月11日

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フランチャイズオーナーは会社勤めを卒業するので、税金や保険について自分で処理や支払いをする必要があります。しかし、会社に属していたときは毎月給与から引かれているので、あまり深く意識していない人が多数。
例えば、以下のような疑問をもっている方も多いかもしれません。

  • フランチャイズオーナーになったら税金ってどうなるの?

  • 確定申告の青色とか白色って?

  • 健康保険や年金ってどうなるの?

そこで今回は、フランチャイズオーナーの税金や保険事情 についてわかりやすく解説していきます。

目次

フランチャイズ業務にかかる税金

確定申告

 白色申告

 青色申告

フランチャイズで節税する方法

 設備投資に関する特例

 保険の活用
 
 法人化の検討

経費として落とせるもの

本部サポートは受けられるの?

フランチャイズオーナーの社会保険や健康保険は?

 個人事業

 従業員がいる個人事業

 法人設立の場合

まとめ

フランチャイズ業務にかかる税金

フランチャイズ業務は個人事業主としての税金として、以下の3つがかかります。

  • 所得税

  • 消費税

  • 個人事業税

まず所得税は勤労者であれば、多くの人が支払っています。
収入によって、次のように変化する税率が最大の特徴です。

【所得税の速算表】(平成27年以降)

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

出典:国税庁
No.2260 所得税の税率

このように、課税所得金額195万円以下だと税率は5%ですが、330万円以上695万円以下になると20%とその幅が大きくなってきます。

消費税は年間売上が1,000万円を超える場合にかかるので、売上額によってはかからないことがあります。(2019年9月現在)

ただ、フランチャイズの場合は「ロイヤリティ」がかかってくるため、その分売上を発生させなくてはいけません。
例えば、一般的なコンビニフランチャイズや飲食店フランチャイズであれば、1ヶ月で1,000万円売り上げるケースもあります。
このことから、ほとんどの場合は消費税を支払うことが多くなるでしょう。

一方、個人事業税は、事業所得が290万円を超える場合にかかる税金です。
つまり、売上が基準となる消費税とは異なり、売上から人件費やロイヤリティを引いた金額となります。
様々な経費がかかることの多い店舗運営だと、事業所得が290万円を下回ることは珍しくありません。
このことから、フランチャイズで大きく関わってくる税金は、所得税と消費税が主なものと言えるでしょう。

確定申告

確定申告は必要書類の記入や添付が必要で、例年2月~3月に税務署で行います。
一般の企業だと会社が一括して行うものですが、フランチャイズオーナーを始めとする個人事業主は自分で確定申告をする必要があります。
確定申告は税金を確定するために行い、申告方法は「白色申告」「青色申告」の2種類です。
結論としては、フランチャイズオーナーとしての確定申告は「白色申告」よりも「青色申告」のほうがよいでしょう。

「白色申告」「青色申告」それぞれの違いを説明していきます。

白色申告

白色申告は青色申告と比べて、比較的簡単に負担が少なく所得税や法人税の申請ができます。

10万円ですが所得から控除が受けられますし、書類作成の手間も少ないことが特徴です。
一方、次に説明する青色申告は65万円の控除が可能となります。
とはいえ、控除をそこまで必要としない場合は白色申告であっても大きな損はないでしょう。

青色申告

青色申告は控除額が65万円ですが、その記載はやや複雑になってきます。
白色申告よりも控除額が多くなる代わりに、複式簿記に基づいた帳簿の記載が求められるのです。また、青色申告を行うには事前に所轄の税務署へ届け出をする必要があります。

このように青色申告には届け出をしたり、領収書やレシートをまとめるといった日々の細かいお金の出入りを管理したりといった手間があります。
その分、優遇処置を受けることができる、といったイメージです。

フランチャイズで節税する方法

フランチャイズでの節税のキーとなるのは経費です。
この経費をいかに計上できるかがポイントになってきます。
事業に関係したもの、たとえば家族が店舗で働いた分の人件費は経費として計上可能。売上から経費を引くことで事業所得を抑えることができ、結果的に事業所得税の負担も抑えることになります。

また、フランチャイズオーナーにとって大きな負担になるロイヤリティも経費にできるのです。

ほかにも、設備投資や保険・法人になるといったことで節税につながることがあります。
こちらは詳しく解説していきます。

設備投資に関する特例

中小事業者が事業で使用する機械や装置の購入した場合は特例があります。
購入費の何割かを経費としてすぐに計上するか、購入額に応じた税額控除の適用が可能です。税額控除は税金を割り引くので大きな節税効果が期待できます。
加えて「経営力向上計画」の利用によって、対象の建物附属設備や器具備品などが全額すぐに経費にできたり税額控除の上乗せをしたりも可能です。
「経営向上計画」は認定経営支援機関への相談で作成できますし、自分で作成しても構いません。

保険の活用

フランチャイズオーナーの節税には保険の活用も有効です。
国民年金基金やiDeCo・小規模企業共済といった掛け金は節税に効果があります。
また、法人経営であれば活用によっては節税効果があるものは民間の生命保険も含まれる場合もあります。

ただし、保険は決して安いものではありません。
手元の資金に余裕がある状態でないと、節税どころか資金不足になってしまうケースもあるので注意が必要です。

法人化の検討

法人化も節税に効果があります。消費税の免税や、税負担の分散化といったか活用が可能です。

もしかすると、この紹介した3つの中では一番効果があるかもしれません。とはいえ、法人の設立には何かとお金がかかります。
また、後ほど説明しますが、社会保険の加入も検討しなくてはいけなくなります。
ただし、法人化は設備投資や保険の加入にも有効である場合が多いので、今後は決断する必要があります。

経費として落とせるもの

ここからは通常の経費について、より詳細に確認していきましょう。
「経費」と一言でいっても、計上するには条件があります。
おおまかな条件は以下の通りです。

  • 事業の運営に関係しているもの

  • 支出の証明ができること

  • 妥当な範囲内の出費であること

まずは、経費に計上できる条件である「事業の運営に関係しているもの」です。
例えば、仕事での外出に使ったガソリン代や電車賃といった交通費は計上できます。
同じ交通費でも、友人と遊びにいった場合の交通費はできないといった具合です。
「支出の証明ができること」は、経費を形状する際にはレシートや明細書といった「証拠」となるものが必要になってくるということです。
レシートや明細書があれば経費管理もしやすくなるので、もらったら大切に保管しておきましょう。

最後は「妥当な範囲内の出費であること」です。
これは、たとえ事業のために使ったとはいえ、高額すぎる場合は認められないといったことです。

ここで言う「妥当」とは常識の範囲のことで、ビジネスの会食であっても数十万の食事代の経費は逸脱していると言えるでしょう。もちろん、商品の仕入れや文房具・店内用のCDといったものであれば事業に不可欠なので認められます。

本部サポートは受けられるの?

個人事業とは違い、フランチャイズの場合は本部が帳簿管理のサポートしてくれることも多いです。
各店舗に対して、会計サービスを提供しているところもあり、それにしたがって確定申告の書類作成・提出をすればいいケースもあります。
売上や仕入・人件費などの店舗運営に関わる費用に関しては、それほど専門的な知識は必要なく帳簿管理ができるでしょう。ただし、本部での会計処理は基本的に直接店舗内で使われたものが対象です。
上記のほかにも、フランチャイズの経営には様々な経費が発生します。たとえば、事業専用の携帯電話や町内会費といった、直接店舗以外で使うものも多くあります。
確定申告をするときは本部の帳簿だけではなく、このような本部のサポート範囲外の経費も自分で把握しておく必要があるのです。

フランチャイズオーナーの社会保険や健康保険は?

ここまで税金についてお伝えしてきましたが、フランチャイズオーナーは社会保険や健康保険についても知っておかねばなりません。

フランチャイズを始める当初は健康保険や年金の支払いは全て自己負担ですし、企業で働いていたときのように会社負担もありません。また、個人事業と法人でも制度が異なります。
ここでは、以下のケースについて解説していきます。

  • 個人事業

  • 従業員がいる個人事業

  • 法人設立の場合

それぞれで加入条件が違うので、しっかり確認したほうがよいでしょう。

個人事業

会社勤めの時は本人と会社が保険料を折半できる社会保険の加入でしたが、退職と同時にその資格は無くなります。
退職後2週間以内に自分で手続きを行い「国民健康保険」と「国民年金」に加入する必要があります。
また、「国民健康保険」と「国民年金」は社会保険と比較して自分が収める金額が多く、国民年金の受給額は厚生年金より少なくなります。

従業員がいる個人事業

従業員がいる個人事業の場合は、本人を含めた従業員数と業種によって社会保険の加入条件が決定されます。
従業員数が5人未満なら社会保険に加入しなくても大丈夫です。また、5人以上の場合でも、飲食業や旅館などのサービス業・農林水産業などは加入の義務はなく事業主の任意となります。ただし、それ以外の業種は必ず社会保険に加入しなくてはいけません。

法人設立の場合

法人として事業を行う場合は、全員が社会保険に加入する義務があります。

代表と役員のみで事業を行う場合は社会保険のみの加入で構いません。しかし、契約労働時間20時間以上のアルバイトやパートを含む場合は、労働保険の加入が義務になります。
労働保険とは労働災害保険と雇用保険のことを指します。特に労働災害保険の加入をしていない状態で、労災事故が起こった場合は会社が全額を補償することになってしまいます。
会社を守るためにもフランチャイズオーナーは、このような知識を学んでおくことが必要です。

まとめ

このように、フランチャイズオーナーが知るべき税金や保険は、やや複雑です。とはいえ、税金と保険の問題は避けることができないものですので最初は大変かもしれませんが、事業や会社を守るためには欠かせない知識です。
まずはこの記事を参考に、基礎から学んでいくことがフランチャイズオーナーへの第一歩となります。

公開日:2019年10月10日