フランチャイズオーナーってどこまでが経費申請可能?確定申告に向けて必要な準備とは

最終更新日:2019年10月10日

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フランチャイズで独立した場合、フランチャイズ本部は法人であっても、各店舗のオーナーは個人事業主からスタートする方がほとんどです。
最初から大型店を経営する場合や、やがて事業が軌道に乗ったり、多店舗展開をしたりする場合には法人化するケースも少なくありません。

いずれの形態で経営を行うにしても、事業を行っていく以上、税金の納付が必要になります。
開業年や軌道に乗るまでは赤字で支払うべき税金が発生しないといった場合もありますが、その旨を申告しなくてはなりません。

ここでは個人事業主であるオーナーをメインに、税金や申告のポイントについてご案内します。

目次

フランチャイズで開業した場合かかる主な税金

フランチャイズオーナーの確定申告

 白色申告とは?

 青色申告とは?

フランチャイズオーナーはどこまで経費申請できる?

 フランチャイズのロイヤリティは経費になる?

 フランチャイズの加盟金は経費になる?

フランチャイズオーナーの確定申告に向て必要な準備

 自分で確定申告する場合

 税理士に確定申告を依頼する場合

まとめ

フランチャイズで開業した場合かかる主な税金

【個人の場合(所得税、住民税、個人事業税など)】
個人事業主の場合は毎年1月1日から12月31日までの収支を計算のうえ、翌年の2月15日から3月15日(土日や祝日の場合はズレる可能性あり)の間に居住地の税務署に確定申告書を提出します。
その際には国税である所得税のほか、地方税である住民税と事業所得税の申告も必要になります。

それぞれ、別々に申告する必要ななく、所得税の確定申告書を提出することで、例年、6月頃にはお住まいの地域の役所から住民税の金額が計算されて、納付書が送付されてきます。
個人事業税についても、所得税の確定申告書の「事業税に関する事項」欄に必要事項を記入することで申告したことになります。

通常8月、お住まいの地域を管轄する都税事務所や府税事務所、県税事務所などから納税通知書が送付されてくるので、確実に受け取るようにしましょう。
納税通知書では8月と11月の年2回に分けて納付するよう、税額を分割して案内されています。

第1期の納期限は8月31日、第2期納期限は11月30日で休日の場合はその翌日となります。
この点、所得税は確定申告時に現金で納付するか、届け出た口座から申告受理後半月から3ヶ月ほどの間に自動引き落としで納付するのが一般的です。

これに対して住民税は後から送付される納税通知書で一月ごとの締め切り、個人事業税は8月に送付される納税通知書を使って年2回と、納期が分散するため、それぞれ忘れないようにしっかり管理しましょう。

忘れないようにするには、初回時に口座振替を設定すれば、その後は毎年自動的に引き落としてもらえます。

そのほか、販売する商品やサービスの種類や事業規模により、消費税を計算して納付しなくてはなりません。
取扱商品や販売スタイルにより、8%と10%と税率が異なることになったため、スムーズな計算と納付ができるよう対策が必要です。

【法人の場合(法人税、法人住民税、法人事業税など)】
法人を設立した場合には、主な税金として国税である法人税、地方税である法人住民税と法人事業税の計算と申告、納付が求められます。

法人税は会社の資本金や事業規模によって各種税制や控除額、税率などが異なっており、大規模法人に対して中小法人は負担が抑えられるように制度化されています。
個人とは異なり、1月1日から12月31日までの1年間ではなく、各法人が定めた事業年度を終えたときに決算を行って申告をする仕組みです。

お店を構える地域にある国税庁管轄の税務署に申告書を提出、納税を行います。
法人住民税と法人事業税はお店を営む地域の都税事務所や府税事務所、県税事務所または市町村役場を通じて納付するのが基本です。

法人税と法人事業税の単純な納税額を示すと課税標準額(所得等)×税率となり、収入より経費が上回り、所得が生じなかったときには納税額は発生しません。
ただし、その後に繰り越し控除などを受けるために、申告書の提出は赤字でも必要です。

一方、法人住民税は法人税割と均等割で構成されており、地域のサービスを受けたり、地域行政が回ったりしていくよう拠出する税金なため、赤字であっても支払税額が発生します。
また、販売する商品やサービスの種類により、消費税を計算して納付しなくてはなりません。
取扱商品の種類や店内飲食かテイクアウトかにより、8%と10%と税率が異なることになったため、スムーズな計算と納付ができるよう対策が必要です。
バーコードをスキャンしただけで自動的に税金を振り分けてくれるレジの導入などを検討しましょう。

もっとも、フランチャイズ店の場合、最新のレジも一斉に交換してくれたり、低コストで買い替えられたりする仕組みが整っていることが多いです。
また、消費税のかかり方についても、テイクアウト品と店内飲食品で価格は同額で提供できるように価格を変更したうえで、専用のレジに落とし込んでくれるので、消費税の払い方や計算については、基本的には本部の支持やサポートに従いましょう。

フランチャイズオーナーの確定申告

個人事業主としてフランチャイズ店を運営している場合には、1月1日から12月31日までの1年間の所得を計算のうえ、翌年の決められた時期に(例年2月15日から3月15日)確定申告をしなくてはなりません。
事業を営んでいる場合には白色申告にするか、青色申告にするかを選ぶ必要があります。

白色申告とは?

個人事業主として一定の事業規模でビジネスを行っていく場合、白色申告または青色申告のいずれかで申告を行うのが基本です。
この点、青色申告の方が税制上有利ですが、その分、帳簿の付け方や書類の保管などにより厳しい条件が求められます。

あまり面倒なことはしたくないという方や、開業したばかりで、どのくらいの利益が出るかわからない方、ごく小規模な事業をする予定という方は白色申告でもいいかもしれません。
ただし、白色申告者に対しても記帳制度や記録保存制度が設けられており、仕入れや売上をはじめ、取引の事実をしっかり記録しておく必要があります。

確定申告書を提出する場合には、収支内訳書など総収入金額や必要経費の内容を記載した書類の添付が必要です。

青色申告とは?

青色申告とは事業を始める前や、次の年度を迎える前に税務署に所得税の青色申告承認申請書や青色事業専従者給与に関する届出書などの書類を提出したうえで、条件に沿った形式で記帳を行い、書類の保管管理を徹底することで、税制の特典が受けられる制度です。

主なメリットとして所得金額から最大65万円を差し引ける青色申告特別控除や、配偶者等の家族に支払う給与を必要経費に算入できる制度、赤字を前年や翌年の所得金額から差し引ける繰り越し控除が受けられ、節税につながるのが魅力です。

デメリットとしては複式簿記に基づく、しっかりとした帳簿をつけなくてはならない点が挙げられます。
簿記の知識がなくても、会計ソフトなどを使いこなせれば、比較的スムーズに行えます。
また、フランチャイズに加盟していれば、会計ソフトなどの導入や専門スタッフによる申告に向けたサポートなども受けられるので比較的安心です。

フランチャイズオーナーはどこまで経費申請できる?

フランチャイズには、開業時の加盟金や更新料、毎月のロイヤリティなど他の個人事業主にはない独特の経費があります。
こうした独特な費用をどのように処理すればいいのか、基本事項をご案内します。

フランチャイズのロイヤリティは経費になる?

ロイヤリティとは収益の一部を、ノウハウやサポートを提供してくれるフランチャイズ本部に毎月一定割合ずつ支払う仕組みです。
ロイヤリティは経費として計上できますので、個人事業所得の圧縮につながります。

仮に個人所得が290万円までに抑えることができれば、個人事業税の支払いが発生しないこともあります。
もちろん、ロイヤリティの負担が重く、経営が思うようにいかないのでは本末転倒ですが、税負担を減らすうえでは役立ちます。

フランチャイズの加盟金は経費になる?

加盟金は開業にあたって一時金として支払い、将来的にも返還されない性質のものなので、繰延資産として資産に計上し、原則として5年間で償却計算を行います。

5年かけて経費に落とせるので、開業当初の税負担の軽減につなげることができます。
繰延資産として計上するためには、経営指導やノウハウの提供の内容や期間が掲載された契約書のコピーの添付などが必要ですので注意しましょう。

なお、法人化した場合にはより経費に落とせる幅が広がり、節税に役立ちます。

フランチャイズオーナーの確定申告に向けて必要な準備

フランチャイズオーナーが確定申告をするには自分ですべて行うか、税理士に依頼するのが主な方法です。
ご自身で行うにも方法はさまざまですので、その方法について見ておきましょう。

自分で確定申告する場合

自分で確定申告するには、青色申告であれば、事前に申請書類の提出が必要です。
青色、白色を問わず、日々の売上やコストなどの収支を帳簿に記帳し、請求書や納品書などの伝票書類も仕分けしながら保管しておいた方がよいでしょう。

帳簿は手作業でつける方もいますが、多くの方は表計算ソフトを使うか、専門の会計ソフトを利用します。
会計ソフトを買うには費用もかかりますが、独自で行っていくには便利です。

税理士に確定申告を依頼する場合

税理士に依頼する場合、帳簿をすべて自分で記帳したうえで最終的な計算と申告書の作成を行ってもらうケースと、日々の記帳業務もお任せするケースがあります。
もちろん、日々の記帳まで依頼する方がコストは高くなります。

申告書の作成のみなら、その場限りの手数料の支払いとなりますが、記帳業務を依頼する場合や節税アドバイスなども受けていきたいなら、顧問契約を結ぶのが基本です。

顧問料は税理士によって異なるため、費用の比較検討をするとともに、フランチャイズの税務に詳しい税理士を探すようにしましょう。

まとめ

税務申告は個人事業主であるか、法人として経営するかで異なるほか、個人事業主としてフランチャイズを運営する場合には、白色申告か青色申告の選択も必要です。

帳簿の付け方や書類の保管の条件が厳しくなりますが、節税のための特典が多い青色申告の方が通常は有利です。

自分で行うのが難しい、面倒という方は税理士に頼むこともできますが、その分コストが発生しますので、よく検討しましょう。

公開日:2019年10月10日