世界トップの飲料メーカーを目指すサントリーが行う「例外なき選択と集中」とは?

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先日こちらの記事でご紹介したとおり、サントリーは子会社であるハンバーガーチェーン、ファーストキッチンの株式売却を決定しました。ファーストキッチンは、ウェンディーズが引き取る可能性が高いと言われています。

日本経済新聞は、今回の売却決定はサントリーの経営課題が変わったためと報じています。

事業多角化のために設立されたファーストキッチン

サントリーがファーストキッチンを設立したのは1977年。当時の主力事業はウイスキーをメインとした洋酒事業でしたが、事業の多角化を目指し、市場の成長が期待されたファストフード分野へ進出しました。

当時は、1963年に進出したビール事業が赤字続きで、ファーストキッチン設立はその補填としての意味合いもありました。ちょうどマクドナルドが日本に進出して6年経過したときでもあり、ファストフード進出には大きな期待がかけられていました。

世界トップの飲料メーカーになるためのファーストキッチン売却

サントリーのビール事業進出から半世紀あまりが経ちました。現在のサントリーの目標は、酒類や清涼飲料などをメインとした世界トップの飲料メーカーになること。2014年には、米蒸留酒大手のビームを約1兆6000億円で買収するなど、グローバル化を推進しています。

その大きな目標の前には、これまでのように事業の多角化を進めていく余裕はありません。グローバル化推進の代償として多額の借金も抱えており、その補填のために今回のファーストキッチンの売却へと至りました。

時には私情を排除した意思決定が必要

この半世紀でサントリーの経営課題が、経営安定化のための「事業多角化」から、世界トップの飲料メーカーを目指すための「資金繰り」へと変わりました。

創業一家が初代社長を務めた歴史の長い子会社だけに、ファーストキッチンへの思い入れはとても強いと思われます。しかし、大きな目標を達成するために、私情を排除した意思決定を行ったサントリー。ビジネスの大きな方向転換時には、このような決断を行わなければならないときがあるのでしょう。

今回のサントリーのファーストキッチン売却からは、私たちが大きな決断をするときに参考にすべき考え方が得られるかもしれませんね。

参照元

日本経済新聞
サントリー、例外なき選択と集中 ファーストキッチン売却