脱サラして不動産投資を始めよう!成功のコツや不動産の見極め方

最終更新日:2023年02月24日

脱サラ後のビジネスやFIRE(早期リタイア)を目指す方法の一つとして、不動産投資が注目されています。しかし、脱サラ後に不動産投資で得た収入だけで生活できるのか、誰でもチャレンジできるのかが気になる人も多いのではないでしょうか。

今回は、脱サラして不動産投資を始めるメリット・デメリットや不動産投資に成功するためのコツについて解説します。脱サラをして不動産投資を考えている人はぜひこの記事を参考にしてみてください。

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目次

不動産投資(アパート経営)とは

代表的な不動産投資5種類の特徴

脱サラで不動産投資をするメリットとは

不動産投資で脱サラをするデメリット

脱サラ×不動産投資の始め方5ステップ

不動産投資を成功させるコツ

収支計画を立てて不動産投資の事前知識を身に付けよう

不動産投資(アパート経営)とは

不動産投資とは、購入した土地や建物を他人に貸し出して地代・家賃収入を得る仕組みです。長期にわたって安定収入を得られる可能性があり、脱サラ後に不労所得を得る方法の一つとしても注目されています。地代・家賃収入を別の不動産に投資することで、収益アップを目指すことも可能です。

地価の上昇が見込まれる地域にある土地・不動産に投資して、購入時より高い価格で売却して利益を得る方法もあります。しかし、地価の変動は予測しにくい一面を持っているため、近年では住宅・駐車場の賃貸経営での収入や不動産投資信託での配当を得るために不動産投資を行うのが一般的です。

代表的な不動産投資5種類の特徴

代表的な不動産投資5種類の特徴

それではまず不動産投資の代表的な種類や特徴を簡単に紹介します。

1.戸建て投資

戸建て投資とは、保有する一戸建ての住宅を賃貸して家賃収入を得る投資スタイルです。築年数が古い住宅を安く購入し、リノベーションなどで付加価値をつけて高い家賃を設定する事例もみられます。

2.区分マンション投資

区分マンション投資とは、保有する分譲マンションの一室を賃貸して家賃収入を得る投資スタイルです。少ない自己資金で始めることができる反面、立地条件によっては入居者を確保しづらく思うように収益が得られないリスクもあります。

3.一棟マンション投資

一棟マンション投資とは、マンションを建物ごと購入して賃貸経営する投資スタイルです。土地を購入した上でマンションを新築する場合もありますが、億単位の初期費用が必要となります。アパートを買い上げて賃貸経営を始める人もみられます。

4,駐車場投資

駐車場投資とは、購入した土地で月極駐車場やコインパーキングを経営して駐車料金の収入を得る投資スタイルです。土地があれば早期に駐車場経営を始められますが、家賃収入と比べると収益が安定しづらい一面があります。

5.不動産投資信託(J-REIT)

不動産投資信託(J-REIT)とは、ビルやマンションなどの不動産を購入する資金を出資して、賃貸収入や売買益の分配を受ける投資スタイルです。土地・建物を管理する手間がかからない一方で、経済情勢などによっては分配金を受け取れないリスクを考慮しておく必要があります。
不動産に限らず投資について詳しく知りたい方は下記記事も参考にしてください。

>>脱サラして投資家になるには?覚えておきたい投資8種と基礎知識

脱サラで不動産投資をするメリットとは

土地・建物の購入費用など不動産投資に必要な費用は経費として計上できるため、節税効果を得られる可能性があります。脱サラで生まれた時間で他のビジネスを展開できれば、さらなる収益も目指せるでしょう。
ここでは脱サラして不動産投資を始めるメリットを具体的に紹介します。

節税・貯蓄効果を得られる

建物の購入費用を減価償却することで、課税所得を減らすと同時に所得税や住民税の納税額を減らすことが可能です。減価償却とは、建物などの固定資産を購入した費用を何年かに分けて費用計上する会計処理ですが、現金の出し入れは発生しません。不動産投資で利益が出ていれば手元に現金が残るため、貯蓄と同様の効果を得られます。

仮に赤字(損失)が出たとしても、青色申告の承認を得ていれば最大3年間の黒字と相殺できるので、翌年度以降にも節税効果がでる場合もあります。また、事業目的で使っている不動産については、一定の条件を満たせば相続税評価額が減額されるため、相続税の節税にも有効です。

時間を自由に使える

不動産投資では土地や建物の借り手がいる限り、営業活動をしなくても地代・家賃の収入が毎月入ってきます。そのため、他のビジネスと比べると自由に使える時間が多いのがメリットです。土地・建物の管理や借り手の募集を管理会社に依頼すれば、不動産経営の手間も省けます。

脱サラして不動産投資を行っていれば、自由な時間を使って他の事業を展開するなどビジネスの幅も広げられます。不動産投資や他の事業で得た収益で別の不動産を購入すれば、さらなる収益アップにもつながるでしょう。安定した不労所得を得て早期にリタイア(FIRE)して、自由な人生を実現できる可能性がある点も不動産投資のメリットの一つです。

ミドルリスクで大きく稼げる可能性がある

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資方法といわれています。空室リスクや経年劣化などの影響はあるものの、長期的に見ると安定した利益を得られる可能性があるのが特徴です。ちなみにミドルリスクとは、元本は保証されないもののリスクマネジメントによって損失を軽減できる可能性のある、中程度のリスクのことをいいます。

不動産投資は初期投資こそ多額ですが、他の投資やビジネスよりも大きく稼げる可能性を秘めています。土地・建物を購入した時点より高い価格で売却できれば、売却益のリターンを期待できるのもメリットです。

不動産投資で脱サラをするデメリット

不動産投資では多額のお金が動くため、脱サラ前に投資や税金などの知識を十分に付けておかないと投資に失敗する可能性があります。
賃貸収入だけでは短期間で資産を増やせないので、空室リスクや修繕費用などを考慮しながら長期的な資金計画を立てることも重要です。不動産投資のデメリットについても確認しておきましょう。

投資や税金の専門知識が必要不可欠

投資・税金や不動産に関する知識が不十分だと、不動産投資による損失リスクが高まるので注意が必要です。たとえば、家賃相場や入居率が下がって十分な収益が得られなくなった場合に、物件を手放す時期を見極められなければ、長期にわたって赤字経営を余儀なくされます。その結果、手元の資金が減って不動産投資の継続が難しくなる場合もあるのです。

また、減価償却費を計上できる期間は建物の構造によって異なるため、耐用年数を正しく把握しないと節税効果が薄れてしまいます。多額の納税によって資金繰りが苦しくなる場合もあるため、税金に関する正しい知識を付けておくことが不動産投資を行う上では重要です。税金に関する知識に不安がある場合は、税理士に相談するとよいでしょう。

一気に資産を増やすことはできない

不動産経営で家賃収入を得る場合は、賃貸する物件を増やさない限り一気に資産を増やすのは困難です。空室が埋まるまでに時間もかかるので、長期的な資金計画を立てないと、運転資金だけでなく生活費も足りなくなり経営に失敗する恐れがあります。不動産の値動きも緩やかなので、他のビジネスとは異なり経営者の努力だけでは売上を伸ばしにくい点にも留意が必要です。

その反面、地価や近隣の家賃相場が上がった場合には売却することで利益を得るチャンスが生まれます。不動産に投資する時点の価値だけでなく、自治体の街づくり計画を加味するなど将来の値動きも予測しながら物件を選ぶとよいでしょう。

自由な時間が多いというメリットを活かして、自分の得意分野で開業するなど不動産経営以外の収入源を持っておくことも、収益の安定性を高める方法の一つといえます。

管理に手間がかかる

不動産経営では土地・建物に投資した後も入居者の募集をはじめ、家賃の集金や物件のメンテナンスなどの管理業務が常に発生します。特に騒音問題などのクレームや設備の不具合では、早期かつ適切に対応しないと深刻なトラブルに発展する恐れがあるため、慎重な対応が求められます。そのため、他のビジネスと比べると借り手(顧客)への対応に配慮が求められ、手間がかかるのが不動産経営のデメリットです。不動産管理会社に管理業務を委託することで管理業務の手間から解放され、不動産投資や他のビジネスに専念できます。

不動産管理会社では、空室・家賃滞納や修繕リスクに対応するための情報提供なども受けられます。空室や家賃滞納などのリスクに対応できず資産を増やせないというケースもみられるので、不動産経営のパートナーとして管理会社を活用するのもよいでしょう。

脱サラ×不動産投資の始め方5ステップ

脱サラして不動産投資するイメージ

不動産投資をスムーズに始めるためには、在職中の段階から資金の準備を始めるだけでなく、不動産に関する十分な知識を付けておく必要があります。不動産会社などに相談しながら、投資する土地や建物についての十分な調査も欠かせません。脱サラして不動産投資を始める流れを紹介します。

1.不動産投資の専門知識を学ぶ

不動産投資を始めるには、投資そのものに関する情報収集を兼ねて書籍やセミナーで専門知識を学ぶことが欠かせません。不動産の価格相場を調べる方法や物件選びの注意点、資金計画の立て方などを調べていきます。
不動産業者によっては自社の情報を発信するツールとして書籍やセミナーを利用している場合があります。そのため客観的に情報を整理して、投資の是非を判断できるよう複数の情報源を活用することが大切です。

管理会社に土地・建物の管理を委託する場合も、借り手の募集や物件のメンテナンスといった管理業務の基礎についても理解を深めておくようにしましょう。

2.投資のためのお金を貯める

不動産投資に関する情報収集や物件探しと並行して、投資の元手となる資金を貯めていきます。貯めるお金は物件価格の30%が目安といわれていますが、不動産の購入価格が数千万円になる場合が多いので早い段階から貯蓄を始めるようにしましょう。

手元の資金が多ければ金融機関の融資審査が有利に進む可能性があるほか、空室リスクなどにも備えることができ心に余裕を持って不動産投資に取り組めます。少しでも多くの資金を貯められるように、無駄な出費を減らすなど家計の見直しも大切です。

3.物件相場のネットリサーチ・不動産会社へ問い合わせをする

不動産市場の動向や投資対象エリアの物件相場を調べるために、投資用不動産ポータルサイトでも情報収集を行います。物件の相場について理解を深めておけば、不動産会社から紹介された物件が投資に向いているかどうかの判断もしやすくなります。不動産投資で得られる収益をシミュレーションすることも可能です。

投資物件の相場をある程度つかめた段階で、不動産会社に相談するようにします。確かな情報を得るためには、営業担当者と信頼関係を築くことが大切です。不動産投資に取り組む意思をはっきり示しておけば、優良物件の紹介を受けられたり有利な条件で物件を購入できたりする可能性が広がるでしょう。
物件を紹介されても、その場で購入を決める必要はありません。

4.土地や物件を決めローン審査を受ける

購入する土地や建物が決まったら、売買契約を結んだ上で金融機関の融資審査を受けます。融資を受ける金融機関を自分で選んでも問題ありませんが、融資金額が多額になることが多いため不動産会社から紹介を受けると手続きがスムーズです。

審査が通らなかった場合に備えて、売買契約を結ぶ際は必ずローン特約を付けるようにしましょう。自己資金が多いほど返済能力が高いと判断され、有利な条件で融資を受けられる可能性があります。
複数の金融機関で審査を受けて、条件面を比較した上で融資契約を結ぶと良いでしょう。

5.ローン審査に通ったら脱サラの手続きをする

脱サラの手続きはいつしても問題ありませんが、ローン審査に通って不動産投資を始められるようになってから辞職するのがおすすめです。
実際に不動産投資を始められないとなってしまってからでは脱サラは後戻りできません。
脱サラする期間はなるべく不動産投資の見通しが立ってから退職するのが一番リスクが低いでしょう。

不動産投資を成功させるコツ

不動産投資が成功するイメージ

信頼できる情報を参考にした上で投資する土地・建物を決めることが、不動産投資に成功するための第一歩です。不動産投資を始める段階で法人化しておけば、資金調達面でも有利に働くでしょう。

また、フランチャイズを活用すると不動産経営のノウハウの指導を受けて、将来の不動産投資に備えることも可能です。不動産投資を成功させるための、3つのポイントを紹介します。

フランチャイズを活用する

不動産フランチャイズに加盟すると、本部から賃貸・売買や管理業務に関するノウハウの提供を受けられるため、不動産の知識が浅くても集客を見込めます。顧客と不動産に関連する契約を結ぶためには宅地建物取引士(宅建)の資格が必要ですが、資格を持った従業員を雇うならば急いで資格を取得する必要はないでしょう。

売上に応じたロイヤリティの支払が発生するほか、初期費用として数百万円の加盟金が必要となりますが、物件の購入費用と比べると安上がりです。フランチャイズオーナーとして店舗を運営しながら、自分自身で不動産投資の成功を目指すこともできます。

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信頼できる相談者を見つける

不動産に関する情報のなかには、古い情報や信憑性の低い情報が混在しているようです。不動産投資の専門知識を十分に身につけていても、投資してもよい物件かどうかの判断に悩む場面もあるでしょう。

不動産投資を成功させるためには第三者の意見を参考にしながら適切な投資判断ができるように、信頼できる相談相手を見つけることも大切です。「全国大家の会」など不動産オーナー向けのコミュニティサイトを活用すると、同業者から信頼度が高い情報を得られるかもしれません。
特に遠隔地の不動産に投資する場合は、地元の目線で的確なアドバイスを受けられるメリットも生まれます。

参考:全国大家の会

法人化する

将来的に投資物件を増やす計画がある場合は、不動産投資を始める段階で法人化しておくと経営面で有利です。法人を設立するための手間はかかりますが、法人化によって社会的な信用度が高まり、金融機関からの融資も受けやすくなるメリットが生まれます。

仮に決算が赤字になった場合でも損失を10年間繰り越せるので、黒字になった後も長期にわたって節税できる可能性があります。なお、不動産の所有者を個人から法人に変更する場合には、法人が改めて不動産取得税や登記費用を支払う必要があるのでご注意ください。

不動産を見極めよう

不動産投資をする際の物件はなんでもいい訳ではありません。
きちんとした根拠や戦略を立てて選ぶことが大切です。
不動産投資におすすめの不動産物件は

  • これから人気が出そうなエリアであること
  • 初心者は中古物件から始める
  • 購入した物件のセールスポイントを見つけておく

こういった点を考慮して選びましょう。
重要なのが「他人に良いところをアピールできる物件」にしておくことです。
自分は住みたくないけど誰か住むだろうという考えで購入した物件は他の人も住みたいと思っていない可能性が高いです。
気に入らないところは事前にDIYやリフォームをしたりして、自分の不動産を本当に良いものにしておきましょう。

収支計画を立てて不動産投資の事前知識を身に付けよう

不動産投資は他のビジネスと比べて時間の自由度が高く、賃貸経営や土地・建物の売買によって大きく稼げるチャンスがあります。一方、不動産や税金・投資に関する知識が不十分だと損失リスクが高まるので注意が必要です。

不動産を購入・管理する費用も高額になる場合が多いため、貯蓄・融資を含めた長期的な資金計画も欠かせません。不動産投資に成功するためには、脱サラ前の段階から不動産などの知識を身につけ、投資する土地・建物の情報収集などの準備を進めておくことが大切です。

公開日:2022年10月24日

よくある質問

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