ワークライフバランスより「収入重視」|脱サラを決意した人のうち76.5%は中高年(40代後半~60代の)│開業副業調査ラボ

最終更新日:2022年06月01日

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今回は、現在定職に就いているものの開業を検討中という231名を対象に、開業を考えたきっかけや開業時に重視していることや不安なことに関する、総合的なアンケート調査を行いました。

目次

当記事の調査データについて

独立開業を検討するのは平均年収以下の中高年層

現在の仕事に対する不安と不満の実態調査

脱サラ前提の方を対象にした開業意識調査

脱サラ後の働き方

フランチャイズ比較.netとは

当記事の調査データについて

株式会社じげんが運営するフランチャイズ比較.netのサービス利用者を含む、現在仕事をしていて開業への関心が高い231人を対象にしたアンケート調査を元にしています。(アンケート実施期間2022年2月22日~3月8日)

調査データ引用・転載時の注意

調査データを引用・転載する際は、必ず「出典:開業副業調査ラボ(フランチャイズ比較.net)」の明記をお願いいたします。
引用・転載先がWebページ(メディア/ブログ等)である場合、必ず当記事のURLをリンクしてご掲載ください。

報道関係者様の引用の場合、利用・掲載状況の把握のためお問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。

『開業副業調査ラボ』について

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開業副業調査ラボは、開業検討中の方や開業支援・フランチャイズ業界の方々に向けた情報発信を目的に設立された、フランチャイズ比較.netが運営する業界調査組織です。

フランチャイズ比較.net利用者を対象とした開業に関する意識調査データを提供し、より真剣に開業を検討されている方の傾向や需要などについて数字的根拠を元に分析・発表します。

独立開業を検討するのは平均年収以下の中高年層

開業を検討している人について、年代別、年収別で傾向を調査した結果、平均よりやや低い所得の中高年層が多いということが分かりました。
中高年層というと、家庭もあるため新しいことを始めにくいイメージがあり、意外な結果に思う方も多いかもしれません。
調査結果の詳細と当社の推察をまとめてご紹介します。

脱サラ前提で開業を検討している人のうち、完全独立開業を考える人は63%

現在仕事をしていて尚且つ開業を検討中の方を対象に、現在の仕事の継続意思について調査したところ、現在の仕事を辞めると決めている人の割合は51.5%と過半数を超えました。一方、現在の仕事を辞めずに兼業(副業)という形で開業を希望している人は23.8%となり、現職を続けるか決めていない人は24.7%となりました。

脱サラ前提で開業を検討している人のうち、完全独立開業を考える人は63%

また、現在の仕事を辞めると決めている脱サラを希望している人のうち、完全独立開業を検討している人の割合は63%、兼業(副業)で始めていずれは現在の仕事を辞めたいと考えている人は37%でした。

先述した兼業希望の人やまだ決めかねていると回答した人の割合もふまえると、現在の仕事をすぐに辞めて完全独立開業したい人、兼業(副業)の形で開業したい人の数自体はそれほど変わらないことになります。

脱サラする人のうち完全独立開業を検討してる人の割合

脱サラ前提で開業検討している主な層は40代後半~の中高年層

現在の仕事を辞める前提で、脱サラ開業を検討している人を年齢別に見たところ、最も多い層は50代後半となりました。グラフを見ると、40代後半から開業を希望する割合は倍増しています。

大学卒業後に就職をしてから65歳の年金受給開始まで約40年間働くことを想定すると、40代後半はキャリアの折り返しを過ぎたころです。キャリア形成の終盤に向けて自身の生涯収入を見直したり、老後の生活費を具体的に算出したりするタイミングと言えます。つまり、社会人後半のキャリアを見直す際に、転職や脱サラを検討する人が多いと予測できます。

脱サラ前提で開業検討している主な層は40代後半~の中高年層

脱サラ前提で開業検討するのは世帯年収がやや低い層

現在の仕事を辞める前提で脱サラ開業を検討している人の年収分布を見てみると、年収400~500万円未満が16.8%と最も多くなり、次いで年収200~300万円未満が16%、年収300~400万円未満が13.4%、年収500~600万円未満が12.6%となりました。

各年収帯の割合にばらつきはあるものの、年収200万未満~600万円未満の所得層合計は全体の70.6%を占めています。

国税庁の民間給与実態統計調査では、個人の平均年収は433万(男性532万円、女性293万円)となっていることから、ほぼ平均年収層が脱サラを希望していると読み取れます。

参考:令和2年分 国税庁 民間給与実態統計調査
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2020.htm

脱サラ前提で開業検討するのは世帯年収がやや低い層

一方、脱サラを希望する人の世帯年収を見てみると、年収400~500万円未満が18.5%、年収500~600万円未満が12.6%、年収300~400万円未満が11.8%となりました。世帯年収データの年収200万未満~600万円未満の合計は、全体の55.5%を占めています。

国民生活基礎調査の令和元年データによると、1世帯あたりの平均所得は552.3万円、児童がいる世帯の平均年収は745.9万円でした。これらのデータを比較すると、脱サラを希望する人は平均的な世帯年収または平均よりも、所得が低い人が多い傾向といえます。

参考:国民生活基礎調査 令和元年
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&tclass2val=0

脱サラを希望する人の世帯年収

なお、開業副業調査ラボの調査回答者の配偶者や子ども有無に関する内訳は以下のとおりです。

  • 独身 31.1%
  • 既婚(未成年の子ども有) 24.4%
  • 既婚(成人済みの子ども有) 20.2%
  • 既婚(子ども無し) 13.4%
  • 独身(成人済みの子ども有) 5.9%
  • 独身(未成年の子ども有) 5.0%

独身者が3割、既婚者かつ子ども有が4割強となっており、既婚・未婚や子どもの有無問わず、脱サラを希望している人がいることが分かります。

配偶者や子ども有無に関する内訳

現在の仕事に対する不安と不満の実態調査

開業を検討している人に対し、現在の仕事に対する「不安」や「不満」をどの程度抱えているか、何が「不安」や「不満」の要因となっているか尋ねてみました。

現在の仕事への不安や不満を抱えているのは90%以上と高い

現在の仕事に対し不安・不満があるか、開業を検討している人全体と現在の仕事を辞めて脱サラすることを決めている人に尋ねたところ、ともに9割以上が現職に「不安」を感じているという結果になりました。

現在の仕事への「不満」を感じている人の割合も、それぞれ8~9割と高い数値となっています。想像の範疇ではありますが、「不安」や「不満」が高いほど、今の仕事をきっぱり辞めて脱サラすると決心する傾向となります。

また、微差ではあるものの、「不満」を感じる人よりも「不安」を感じる人の方がどちらも高い点も特徴です。脱サラを希望する中高年層は、仕事に対する「不満」よりも先々のキャリアや老後への「不安」を感じていると読み取れます。

現在の仕事への不安について
現在の仕事への不満について

不安や不満の主な内容は「収入の限界」

現在の仕事に対する「不安」や「不満」の要因についても調査を行いました。

不安の要因

開業検討中の人全体では、「業績悪化」が不安要因の1位となり、次いで「努力をしても収入が上がらなさそう」「年齢的にすぐ限界がおとずれそう」「メンタルがやられそう」「という項目が続きました。

一方、現在の仕事を辞めて脱サラすると決めている人の不安要因の1位は「努力をしても収入が上がらなさそう」の項目となり、次いで年齢に関する不安やメンタルへの不安、業績悪化や体力への不安と続きます。

企業の業績悪化に加え、自身の努力が収入に結び付かないと限界を感じたタイミングで、現職を辞める決意をしていると読み取れます。

不安の要因

不満の要因

開業検討中の人全体、現在の仕事を辞めて脱サラすると決めている人ともに「収入が少ない」ことが不満要因となり、他項目に大きな差をつけていることが分かります。

開業検討中の人全体では、収入への不満に次いで「昇進・昇格の難しさ」「休みの取りづらさ」「仕事内容に魅力を感じない」といった項目が続きます。基本的には脱サラを決意している人の不満もそう変わりありませんが、「昇進・昇格が難しい」「仕事内容に魅力を感じない」「休みが少ない」という3点が全体と比べ強い傾向にあります。この3つはいずれも個人の努力で簡単に改善できるものとは言えません。さらに言ってしまうと会社を移ったところでたいして期待が持てない、業界・業種の傾向に左右されやすいものでもあります。導き出された結論が、脱サラ(現在の業界・業種からの脱け出す)になるのは自然なことでしょう。

不満の要因

一方で、仕事を辞めずに今も続ける理由とは

収入の少なさや、努力しても昇給・昇格が難しく収入に結びつかない「不安」や「不満」が、脱サラ検討のきっかけになってることが分かりました。不安などを感じながらも仕事を続けている理由は何なのでしょうか。

開業検討中の人および脱サラを決めている人に尋ねたところ、現職で収入が限界とはいえ、「安定収入がまだ必要だから」「辞めた後の計画がまだない」という声が目立ちました。
その他にも、不安や不満はあれど現職も大事にしたいという思いがある人や、脱サラに向けて資金を貯めるために仕事を続けているという意見もありました。

仕事を辞めずに今も続ける理由

脱サラ前提の方を対象にした開業意識調査

脱サラすると決めた人に、開業を検討したきっかけや、開業するにあたり重視したいことを聞きました。

開業のきっかけは収入減少とキャリアの見直し

現職の収入に不安を感じたことと、自身の興味のある分野で仕事をしたいというキャリアの見直しの2つが、開業のきっかけになったという結果となりました。
その他には、自由な時間で働きたい、定年を気にせず働きたい、時間に余裕がほしいといった、働き方の自由度を求めて開業を考えたという声が多いです。

開業のきっかけは収入減少とキャリアの見直し

開業にあたって重視するのは安定収入と開業資金の安さ

開業にあたり何を重視したいか尋ねたところ、開業検討中の人全体では「開業資金の安さ」が14.1%、次いで「安定収益が見込めるか」が13.4%結果でした。
開業検討者全体の数値と、脱サラを前提としている人を比較すると1位と2位に大きな違いはありませんが、「初期投資回収の早さ・確実性」や「働き方の自由度」「短時間の稼働で収入が得られるか」といった項目に脱サラ前提の人の票が集まっています。

脱サラ=完全独立開業と考えると、より現実的に初期投資の回収可否や、自身の働きが収入へどのくらい結びつくかという点をより慎重に検討しているのでしょう。

開業にあたって最も重要なポイント

開業にあたって重視するポイント

あわせて開業に対する不安点を聞いたところ、安定収入になるか、資金が足りるかという項目に回答が集まりました。脱サラ前提の人の方が、収入面の不安を感じている結果となっています。

経験がない、スキルやノウハウが足りないかもしれない、プライベートと両立できないかもしれないといった不安よりも、収入面とそれに紐づく黒字化・集客面における不安要素が大部分を占めることが分かりました。

開業にあたって最も不安なこと

開業にあたっての借入金(資金調達)への考え方

借入金(資金調達)についての調査も実施したところ、金額の差はあるものの60%以上が借入金を視野にいれた上で開業を検討していることが分かりました。前述したとおり、脱サラ希望者は40代後半以上の中高年層かつ、収入が平均値ないし平均年収以下の層がボリュームゾーンであると考えると、借入金ありきで開業プランを練っていることが伺えます。

開業にあたっての借入金(資金調達)への考え方

脱サラ後の働き方

脱サラ後に就きたい業種や働き方、希望収入について調査を行いました。開業希望者に人気な業種や、希望する稼働時間、期待している月収などをご紹介します。

脱サラしたら「ネットビジネス」「飲食業」「介護福祉」の仕事に就きたいとの回答多数!

脱サラ開業で興味がある業種について調査したところ、ネットビジネスの希望者が最も多く、次いで飲食業(お弁当・ファストフード・カフェなど)、その次に介護・福祉系の順で人気がありました。
PC1台ですぐに始められるネットビジネスは、今すぐ仕事を辞めたい人や1人でもくもくと稼ぎたい人、脱サラを視野に入れて副業から始めたい人など幅広い層から支持を得た結果と推測します。

飲食業は身近な業種で仕事内容が具体的にイメージしやすく、一国一城の主になれるため憧れが強い人も一定数いる職業であり上位にランクインしています。
介護・福祉は不況に強いストック型ビジネスであり、高齢化が進む日本で需要が拡大し続けている側面から、定年後も安定して稼ぎたいという人の支持を受けているのではないでしょうか。

脱サラしたら「ネットビジネス」「飲食業」「介護福祉」の仕事に就きたい

脱サラ後の労働時間の考え方

脱サラ後の働く時間数や頻度、休みとのバランスについての調査結果では、全体の37%が「必要があれば毎日積極的に働きたい」と、強い意欲を示していることが分かりました。「週休2日のフルタイムと同等で働く」という層と合わせると、7割弱が積極的に働きたいと考えているようです。

脱サラして、今より楽して稼ぎたいと考えているわけではなく、働けるだけ働いて、労力と努力に見合う報酬が得られるのを望んでいる人が多いと読み取れます。

脱サラ後の労働時間の考え方

脱サラ後の期待月収は「50~100万円(推定年収600~1200万円)」

脱サラ後の期待月収について尋ねたところ、最低でも月50~100万円未満稼ぎたいと答えた割合が32.8%、次いで30~50万円未満が27.7%、100~200万円未満が11.8%と続きます。
また、理想の月収ラインを尋ねたところ、50~100万円未満が31.9%、200万円以上が29.4%、100~200万円未満が21.0%となりました。合計82%が、かなり高い水準での月収を理想としていることが分かりました。

なお、月収50~100万円未満を年収換算すると年収600万~1100万円となり、40~50代の会社員のうち29.4%の少数派・高収入層にあたります。
200~600万円の層が70.6%を占めていた現年収データと比較すると、脱サラ後は今以上に大きく稼ぎたいと考えている人が非常に多い結果となりました。

今回の調査結果から、開業のきっかけや現職への不安・不満の大部分は収入への物足りなさであること、開業時の不安要素も安定収入が見込めるか、黒字化できるかといった「お金」に関することが中心であることが明らかになりました。40代後半を過ぎて、現職の収入や昇給・昇格が頭打ちになったからこそ、開業して大きく稼ぎにいきたいと希望する人が多いのです。
脱サラ=楽して働く、好きなことにチャレンジするというよりも、現実的な収入面の希望を満たすために、脱サラ開業を検討している人が多い現状といえます。

月収最低目標

月収理想目標

開業後、理想の月収

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公開日:2022年06月01日

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