夏ボーナス前年比増でも不満足?│ 95%超が現職に不安、高まる副業ニーズ│開業副業調査ラボ

最終更新日:2022年06月09日

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徐々に人の動きが活発化しているなか、2022年度の東証プライム上場企業の夏季ボーナスは、前年同期比で6.5%増となりました。前年比マイナス2.5%となった2021年度と比較すると、コロナショックから立ち直りを見せています。
一方、今回開業副業調査ラボが行った開業・副業を検討中の方向けアンケート調査によると、回答者の95%が現職に不満を感じており、現職の収入が少ないことが開業・副業の後押しになっていることがわかりました。

今回は、開業・副業の検討きっかけや現職への不満の理由、副業を行う際に重視したいことなど、調査結果をまとめてご紹介します。

参考:一般財団法人 労務行政研究所
https://www.rosei.or.jp/attach/labo/research/pdf/000082928.pdf

目次

当記事の調査データについて

副業を検討するのは平均年収以下の中高年層

現在の仕事に対する不安と不満の実態調査

副業検討者の意識調査

副業ビジネスの働き方

まとめ

フランチャイズ比較.netとは

当記事の調査データについて

株式会社じげんが運営するフランチャイズ比較.netのサービス利用者を含む、現在仕事をしていて開業・副業への関心が高い231人を対象にしたアンケート調査を元にしています。(アンケート実施期間2022年2月22日~3月8日)

調査データ引用・転載時の注意

調査データを引用・転載する際は、必ず「出典:開業副業調査ラボ(フランチャイズ比較.net)」の明記をお願いいたします。
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『開業副業調査ラボ』について

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副業を検討するのは平均年収以下の中高年層

副業(兼業)を検討している人について、年代別、年収別で傾向を調査した結果、平均より低い年収の中高年層が多いということが分かりました。

開業にあたり半数近くの人が「副業スタイル」を希望

現在仕事をしている方に、新しいビジネスを始めるにあたり独立開業と副業(兼業)のどちらを想定しているか尋ねたところ、副業希望が42.9%、現在の仕事を辞めて独立開業を希望する人が32.5%となりました。
また、副業希望者に現在の仕事の継続意思を尋ねたところ、今の仕事を辞めずに副業したい人は55.6%となり、いずれは現職をきっぱり辞めたい人の割合と大差ない結果となりました。

2018年の副業解禁以降、副業を認める企業やリモートワークの導入企業は右肩上がりとなっています。
この時代背景に合わせて、新しいビジネスを始めるときは無理に現職をきっぱり辞めて開業するのではなく、「今の仕事を続けながら副業する」という選択肢が加わり、世間に浸透してきたのではないでしょうか。

開業にあたり半数近くの人が「副業スタイル」を希望<br>

独立するかどうか

副業スタイルで開業検討している主な層は40~50代の中高年層

グラフを見ると30代後半から副業を希望する人の数は増加を続け、50代前半でピークを迎えます。30代の副業希望者が8%に対して、40代は28%、50代は44%となっており、40~50代の中高年層に集中しているのが特徴です。
日本人の第一子出産の平均年齢は30.7歳であり、40代は子どもの教育費が最も負担になりやすい時期です。そのため、40代は副業で収入を増やしたいと考える人が多いのではないでしょうか。

また、先ほどの出産時期データから計算すると、50代は子どもが成人する時期にあたります。子育てが落ち着いた時期に改めて自分たちの余生を見直し、老後の生活費や定年までのキャリア形成について考えて副業を始めたい人もいると読み取れます。

副業スタイルで開業検討している主な層は40~50代の中高年層

一方で、副業ではなく脱サラ(完全に独立をしたい)と答えた人のデータを見ると、50代後半が21.0%、50代前半が20.2%となり、50代だけで全体の4割を占めています。副業希望者は30代後半から徐々に増えているのに対して、脱サラ希望者は40代後半から急速に増え始めることが分かります。

大学卒業後20代前半から65歳の年金受給開始まで働くことを考えると、40代後半はちょうど社会人折り返しに入ったタイミングです。副業よりも、脱サラをして大きく働き方を変えながら残りのキャリアを構築していきたいと考える人が増えるのではないでしょうか。

副業ではなく脱サラしたいと答えた人

副業スタイルで開業検討している主な層は「低所得に近い人」

副業を検討している人のボリュームゾーンは年収200万円未満の21.2%でした。年収400万円未満までの人と合わせると48%と約半数を占めており、年収400~600万円未満は22%となっています。

一方、現在の仕事を辞めて脱サラしたいと答えた人の年収200万未満の割合は11.8%で、副業希望者よりも少ない結果となりました。年収200万円未満~400万円未満は41.2%、年収400~600万円未満が29.4%となり、僅差ではあるものの脱サラ希望者の方がやや現年収が高い傾向です。

なお、国税庁の民間給与実態統計調査によると、個人の平均年収は433万(男性532万円、女性293万円)です。このことから、副業検討者は平均よりも低所得層であり、開業したくても店を持つほどの資金がない状態と予測できます。

参考:令和2年分 国税庁 民間給与実態統計調査
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2020.htm

副業スタイルで開業検討している主な層は「低所得に近い人」

脱サラを決めている人の年収割合

現在の仕事に対する不安と不満の実態調査

副業を希望している方に、現在の仕事に対する「不安」や「不満」について、その要因とともに調査しました。

現在の仕事への不安は「企業の業績悪化や収入の壁」によるものが多い

現在の仕事に対し不安があると答えた人は95.3%となり、大多数の人が仕事への不安を抱えている結果となりました。不安の要因としては、「業績が悪化している」「努力しても収入が上がらなそう」「年齢的に限界がきそう」「メンタルがやられそう」といった項目に回答が集まっています。

日本は直近30年間で賃金が上がっていないにも関わらず、物価は上昇し、税金や社会保険料の負担は増えているため可処分所得が減少しています。この時代背景から、働き手の多くは企業の業績や賃金への不安を抱えているのでしょう。

また、少子高齢化の影響もあり、国は「人生100年時代」の標語を掲げながら年金受給開始を繰り下げる制度(※1)を新設したり、70歳まで継続雇用を支援する制度(※2)を後押ししたりしています。
長く働こうという国の後押しがありながらも、現実的には年齢の限界や、近年注目されているメンタルヘルス問題への不安も強く、働き手のストレスは増大していると見て取れます。

※1 繰り下げ受給の上限年齢引き上げ
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0401.html
※2 改正高年齢者雇用安定法
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000694688.pdf

仕事に不安があるか

不安に対しての状況

「収入の少なさ」に次いで「休みのとりづらさ・少なさ」など働き方に対する不満も多い

現在の仕事に「不満」があると回答した人は79.8%となり、「不安」を感じている割合よりも少ないものの、大多数が「不満」を抱えている結果となりました。
「不満」を感じている要因を尋ねたところ、収入が少ないことへの不満を感じている割合が圧倒的に多く、次いで「休みのとりづらさ」や「休みの少なさ」「昇進・昇格の難しさ」などが続きます。

現在の仕事に「不安」を感じている要因と同じく収入面の影響が大きいですが、休みの取り方や日数、終業時間の不規則さや業務時間外の対応有無など、労働時間・働き方に関する項目が「不満」につながりやすいようです。

現在の仕事に不満はあるか

不満への状況

仕事に対して「不安」「不満」を抱えながらも、仕事を続けている理由は何かあわせて尋ねたところ、安定収入が必要だからと答えた人が3割を超えています。収入が少なく不安で不満を感じているものの、今すぐ辞めるにはお金が足りないため、仕方がなく働き続けていると読み取れます。

その他の、現在も仕事を続けている理由としては、「今の仕事も大事にしたい」「辞めた後の計画がない」「開業資金を貯めるため」という項目が続きます。

「今の仕事も大事にしたい」という理由以外は、今後の見通しが立っていない、お金が足りないから続けているというややネガティブな回答となっており、収入面の「不安」「不満」が、副業や開業検討のきっかけになっているとも考えられるでしょう。

今も仕事を続けている理由

副業検討者の意識調査

副業を検討している人に、何が副業のきっかけになったのか、副業検討にあたり重要視していることは何か調査しました。

副業検討のきっかけは現職の収入の少なさと老後への不安

前述したとおり、働いている人の多くは現職の収入に不安を感じており、その不安が副業検討のきっかけにつながっています。副業検討をした理由の1位が「今の仕事では収入が少ないから」で、32%となりました。

また、「収入が少ない」というきっかけと「老後の資金に不安がある」「自分のスキルを使ってもっと稼ぎたい」という項目を合わせると49%となり、全体の半数を収入関係の項目が占めています。

その他の理由としては、「興味がある分野で新しく仕事をしてみたい」が18%、「もっと自由な時間で働きたい」と「定年を気にせず働き続けたい」がともに11%でした。自分自身の可能性にチャレンジしたり、好きな仕事・好きな場所で働きたいといったポジティブイメージで副業を始めるよりも、現実的に稼ぎを増やしたいからという理由が大半のようです。

副業検討者の意識調査

副業検討にあたって重視するのは「安定収入かつ初期費用の安さ・回収リスクの低さ」

副業を検討するにあたり重要なポイントは何か尋ねたところ、「安定収入が見込めるか」を重要視している割合が39%、「初期投資金の安さ」を選んだ人が23%となり、再び収入に関する項目が63%と過半数を超えています。
これまでにご紹介したデータから、現職の収入に満足しておらず開業したくてもまとまったお金がない、どんな仕事で副業していくか決まっておらず、今すぐ仕事を辞められないという人が副業検討していると想定できます。

あまり余裕がない現状から、副業するならとにかく安定収入で、リスクの少ない働き方を希望する人が多いと考えられます。

副業を検討するにあたり重要なポイント

類似した質問で、副業検討にあたり重要だと思うポイントのうち当てはまるものを全て回答してもらったところ、次のような結果となりました。

1位:安定収入が見込めるか 17%
2位:初期投資金の安さ 16%
3位:初期投資回収の確実性 11%
4位:在庫を抱えない低リスクなビジネス 8%
5位:働き方の自由度 8%

副業検討にあたって最も重要なポイントは何か、という調査とほぼ同様の結果となりました。反対に、副業検討にあたり優先順位が低い項目は以下のとおりです。

・短期間でノウハウ獲得できるか 4%
・法人化や複数店舗経営などの成長が見込めるか 4%
・競合に負けない特色があるか 3%

副業検討中の人は、短時間で利益を上げるよりも着実に稼いでいきたいと考えており、事業の成長性やオリジナリティの優先順位は低いという結果になりました。

副業検討にあたって最も重要なポイント

副業検討にあたり最も不安な要素も収入・資金面が73%を占める

副業を検討するにあたり最も不安に感じていることは何か尋ねたところ、上位4位まで全て資金関係の不安となり、全体の73%を占めています。

収入・資金面以外の不安要素としては、詐欺まがいの怪しいビジネスに引っかからないか、未経験だけどうまく副業できるか、家族に負担をかけないかなどに不安を感じているようです。

副業を検討するにあたり最も不安に感じていること

副業ビジネスの働き方

最後に、副業でチャレンジする業界や、副業を通してどのくらいの労働時間(稼働時間)で働いていきたいかを調査しました。

副業は「ネットビジネス」の仕事に就きたいとの回答多数!

副業でどの業界に興味があるか尋ねたところ、さまざまな業界に回答が分散されているもののネットビジネスだけが群を抜いて人気となりました。ネットビジネスは今の仕事を続けながら、PC一つで在宅にてチャレンジできる点から人気を集めているようです。

ネットビジネスに次いで人気だったのは、飲食業や介護・福祉、学習塾や幼児教室、買取販売でした。飲食業は日常的に利用していてイメージがつきやすい業界であり、介護・福祉系は高齢化社会において需要が高いため、安定収入を見越して人気が出ているのではないでしょうか。

学習塾・幼児教育も介護・福祉系と同様にストック型ビジネスであり安定需要が見込めるということ、買取販売は在宅にて誰でも簡単にスタートできる点から関心が高まったと推測できます。

副業でどの業界に興味があるか

副業開始後の労働時間の考え方

副業を検討している人に、副業開始後の労働時間(稼働時間)について尋ねたところ、必要があれば毎日積極的に働きたいと意欲的に考えている割合が25.8%と最も多くなりました。一方で、時間に縛られず気が向いたときに自由に働きたい層が2位の15%となり、意見が両極端に別れているのが特徴です。

働きたくない(経営の口だしだけ、または投資だけしたい)層と、時間に縛られたくない層、週1日程度と少なめの労働時間を希望した人の合計は28%となっています。
週2~3日程度働きたいという中間層9%を除き、積極的に働きたい層を合計すると63%となっていることから、大多数は副業に意欲的に取り組みたいと考えているようです。

副業開始後の労働時間の考え方

副業の期待月収は「一般的な会社員の給料と同額程度」

副業でどのくらいの月収を期待しているか尋ねたところ、50~100万円未満が31%、30~50万円未満が22%となりました。50~100万円を年収換算すると(賞与含まず12か月で計算)600~1200万円となり、30~50万円の年収換算は400万~600万円です。

前述したとおり日本の平均年収は433万円のため、副業希望者は現職よりも大きく稼ぎたいと期待していることが分かります。

副業でどのくらいの月収を期待しているか

まとめ

今回の調査結果から、副業(兼業)を検討している人は、今の仕事を辞めて脱サラを希望する人よりもやや年収が低く、現職の収入への「不安」「不満」から副業を考えていることが分かりました。副業検討にあたり興味がある業種はネットビジネス、飲食業、介護・福祉系となり、脱サラ希望者と同じ結果となっていますが、副業希望者はどの調査項目にも収入要素が影響しているのが特徴的でした。

脱サラ希望者と同じく、「好きな仕事にチャレンジしたい」「自由気ままに副業でノマドワークしたい」といった人よりも、地に足をつけてリスクなく副業をしたい、副業するなら積極的に労働時間も増やして現年収を大きく超えていきたいと考えているようです。

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公開日:2022年06月13日

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