東千葉事業所 オーナー加山泉さんの「だんらんの家に拘る想い」

だんらんの家
千葉県千葉市
オーナー:加山泉さん

神奈川県、千葉県と2箇所のだんらんの家で経験を積み、2024年9月に代表取締役として開業した加山泉さん。
介護職といっても多様な働き方があるなかで、加山さんはなぜ「だんらんの家」に拘り続けたのか。
現在、どんな想いで事業所を運営されているのかに着目し、お話を伺いました。
インタビュー
だんらんの家で独立しようと考えた理由は?
“普通の一軒家”という環境が、利用者様にとってすごく馴染みやすいんですよね。
施設というより“おうち”みたいな感覚で過ごせるから、心理的なハードルが低いと感じています。
学生の頃、スウェーデンでの研修で街のなかにある小規模の福祉施設を見て、目が行き届くし、関係性も深まる環境にすごく魅力を感じたんです。
『だんらんの家』は、まさにそれが実現できる場所だと思っていますし、頑張り次第で数字にも反映されることを身をもって実感してきたことも大きかったですね。
特に力を入れている取り組みを教えてください
①庭の一角に畑を作り、利用者様と一緒に苗植えから収穫までを行っています。
収穫した野菜は地域で販売し、「自分が育てたものが地域に届く」喜びを感じてもらえる場になっています。
少量でも地域とつながる実感が得られることが大切だと考えています。
②制作活動では、持ち帰って飾りたくなるような作品づくりを目指しています。
完成時の満足そうな笑顔や、ご家族からの称賛が利用者様の誇りにつながり、スタッフのやりがいにもなっています。
ものづくりを通じて、自分の力を再確認できる時間を大切にしています。
③食事やおやつ作りも利用者様と一緒に行い、あんパン作りなどにも挑戦しています。
「これ、私が作ったのよ」と嬉しそうに召し上がる姿に、スタッフもやってよかったと感じます。
調理は“できなくなってきたこと”の一つですが、ここでは“できること”として再体験でき、自信や生きがいにつなげられたらと思っています。
④月2回の内覧会は、地域の方にも来ていただけるように工夫をしています。
お知らせはケアマネさんだけではなく、ご近所にもポスティングし、地域の“集まれる場所”として開放しているんです。
友達同士で来てくださる方もいて、地域の方と利用者様が一緒に食事をすることで、自然な交流が生まれているのが嬉しいですね。
今後の展望は?
利用者様が地域のなかで、“主役”になれるような取り組みをもっと増やしていきたいですね。
“まだまだできることがある”ということを、地域のなかで発信していけたらいいなと思っています。