フランチャイズに法人登記は必要?

最終更新日:2020年05月11日

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フランチャイズで事業を始める前に検討しなくてはならないのは、個人と法人どちらでスタートするかということです。

しかし、法人でスタートするとなると「手続きが面倒」「法人化のメリットは何?」と思う方も多いようです。
最近では起業をして、好きなことを個人事業主として趣味の範囲での事業を行う方も多くなっています。

そこで今回は、フランチャイズが法人化するメリット・デメリットから法人登記の方法まで詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

目次

フランチャイズなら法人化がおすすめ

法人登記とは

法人化のメリットは?

法人化のデメリットは?

法人登記完了までの4ステップ

まとめ

フランチャイズなら法人化がおすすめ

最初にお伝えしておきたいのは、もし、起業がフランチャイズであれば法人化がおすすめということです。

フランチャイズであれば売上を作っていき、より多くの利益を生み出すことが必要になってきます。
利益を生み出すには、設備を整えたり人を雇ったりは不可欠です。

また、さらに高い目標として、大企業相手の取引や上場を目指したいと考える人もいるでしょう。
そうなると金融機関の口座開設や借り入れといった信用関係が関係してくることも。信用関係を築くための第一歩としては、やはり法人でのスタートがベターなのです。

とはいえ、法人と一言で言ってもいくつかの種類があり、どれにするかの判断をしなくてはいけません。

法人の例としては、株式会社や持分会社・一般社団法人などがあります。
簡単に説明しておくと、株式会社は出資金額によって出資者の責任が限定されるもので、持分会社は人と人のつながりが強い傾向があります。

一般社団法人に関しては、営利を目的にはせず利益配当も行わないといった特徴があります。
この中でもやはりフランチャイズを起業する場合であれば、株式会社を選ぶケースが多数。これは、法人登記のしやすさや財務の扱いやすさ、世間や関係者からの印象の良さを理由としていることが多いようです。

法人登記とは

では、ここからは法人登記について説明していきます。
法人登記とは、商号や住所・代表者名などの会社概要を法務省で管理し、それを一般公開できるようにするものです。
一般公開されれば会社の信用度は高くなりやすくなります。

法人登記を済ませると登記事項証明書が発行され、銀行からの融資も受けやすくなるメリットも。
法人登記が完了すれば、印鑑証明書のような必要な書類も発行されていきます。

ちなみに、2006年の会社法改正までは株式会社の設立には条件があり、脱サラしたての方にはハードルが高いものでした。
しかし、会社法の改正後、資本金は1円から、取締役は1名で設立可能になりました。

これは経済の活性化を目的としており、ビジネスアイデアで勝負できる時代になったと言えます。
ただ、そのぶん会社の信用維持の重要性も増しており、そのためにも法人登記は有効な手段なのです。

フランチャイズで法人化するメリットは?

法人会は取引先から信用を得られる以外にも、メリットがあります。
主なメリットとしては以下のようなものがあります。

・税制面で有利
・人材が集めやすい
・事業継承がしやすい

ひとつずつ説明していきます。

税制面で有利

法人化する最も大きなメリットは税制面です。
個人事業主では累進税率を採用しているため、所得が増えれば増えるほど税率も高くなります。しかし、法人税は原則一定税率であるため、売上が大きい場合は大きな節税効果があります。

税制面で有利になる水準としては年間所得が400万を超える、もしくは超えそうな見込みである場合です。
他にも経費の幅が増えたり給与所得控除が利用できたりと、個人事業よりも法人の方が節税をしやすい仕組みになっています。

人材が集めやすい

法人になると人材が比較的集めやすいこともメリットです。
法人の場合はネームバリューも個人事業主よりはあり、事業の状態の開示もできます。

これにより、もともと大企業で働いていたような優秀な人材が来るケースもあるでしょう。比較的安定しチャレンジができる環境を求める人が入社を検討することも少なくないようです。

事業継承がしやすい

法人化しておくと、代表者の死亡によって会社の預金口座が凍結されたり、会社の資産を相続対象としたりすることもありません。

個人事業とは違い、代表者の死亡による事業のストップもないのです。
また、代表者が引退する時も自ら適正な後継者を選ぶこともできるので、会社を終わらせず長く事業を続けていくこともできます。

フランチャイズで法人化するデメリットは?

法人化のデメリットとしては主に以下の二つがあります。

・事務負担が増える
・金銭面での負担が増える

こちらもひとつずつ解説していきます。

事務負担が増える

法人になると事務作業が増えその負担も増えます。
たとえば、設立手続きや役員選任の商業登記や経理処理税務申告のようなものです。

処理自体も複雑なものが多く、そういった意味でも負担は多いでしょう。
そうなると、専門の担当者やアウトソーシングによって負担を減らす方法もありますが、やはり経費の面での負担が大きくなります。

金銭面での負担が増える

法人になると、社会保険への加入が強制となります。
社会保険の加入は役員や従業員の人数に関係なく、社長一人で運営している場合でも一定以上の給与があれば加入しなくてはいけません。

もちろん、社会保険への加入は福利厚生という面でのメリットはあります。
しかし、社会保険料は企業が折半する部分があるため、そのぶん事業主の負担も増えてしまいます。

法人登記完了までの4ステップ

法人登記は以下の4ステップで完了できます。

1.定款の作成
2.出資金の払い込み
3.登記申請
4.税務署や銀行などでの手続き

定款の作成から完了までの期間としては、おおよそ1~2週間ほどが標準となっています。
こちらはひとつずつ解説していきます。

STEP1 定款の作成

まずは定款の作成を行います。
定款とは、会社の重要なルールみたいなもので、株式会社の場合は以下の事項を必ず記載しなくてはいけません。

商号
商号とは会社の名前です。
新会社法によって類似法規制が廃止されており、原則として社名は好きなものをつけることができます。
したがって、超大手の会社と同じ名前での登記も可能です。

ただ、そうなってしまうと、商標権の侵害に接触する恐れも出てきます。
商標権の侵害とみなされた場合は、損害賠償を求められることもあるので、注意が必要です。つまり、自由度はあるものの他の会社と同名にならないよう、インターネットや書籍などで十分な確認を行う必要があります。

本店所在地
本店所在地には事業活動を主に行う場所を記載します。
これは、自宅でも記載ができます。しかし、自宅が賃貸物件の場合は大家さんの承諾を得なくてはいけません。

もし、賃貸契約書に「事務所には使用できない」といった記載がある場合は、本店としての利用ができなくなってしまいます。
その場合は、自宅とは別に事務所を探す必要があります。

事業目的
事業の目的はよく考え、明確なものを記載しましょう。
事業目的がはっきりしていなければ会社として成り立っているとは言えませんし、デメリットも生じます。
たとえば、銀行での口座開設や融資の申し込みの時に「何をやっているかわからない会社」と解釈されれば断られてしまうこともあるでしょう。

また、フランチャイズの場合は「本部によって記載しなくてはいけない事項」があることも。もしそれば記載できていないと変更をしなくてはいけません。事前に確認や相談をしておくと後々がスムーズになります。

出資される財産の価格またはその最低額
これは会社設立後の資本金に相当するものであり、資本金は1円でも良いことになっています。しかし、資本金が1円というのは現実的にはなかなか難しいかもしれません。

なぜなら、一般的な資本金は開業に必要な資金と3ヶ月ぶんの運転資金が必要と言われているからです。そのあたりをしっかり計算し、現実的な数字を記載しましょう。

発起人の氏名・住所
発起人とは、資本金を出資し会社設立に関わる手続きをする人のことです。
発起人は個人でも法人でも記載可能です。

発行可能株式総数の記載
発行可能株式総数の記載を行いますただし。
これは会社設立までに定まっていればよく、定款認証時の段階では決定していなくても構いません。定款の作成後、本店所在地を管轄する登記所に行き認証をしてもらいます。

STEP2 出資金の払い込み

定款の認証が終わると、次は発起人の口座に出資金の払い込みをします。
ここで注意しておくことは「誰がいくら払ったか」が明確になっていることです。
もし発起人の口座が自分の名義の場合、一旦引き出してから入金をしておき払い込みを行ったと証明できるようにしなくてはいけません。

STEP3 登記申請

ここまで行ったら法務局にて登記申請を行います。
ここでは、定款払込の証明になる書類役員の実印を押した就任承諾書役員の印鑑証明書を持参します。
登記申請をする日に特に決まりはありません。
とはいえ、この登記申請の日が会社の設立日となるため、縁起のいいとされる日にちを選ぶ方が多くなっています。

STEP4 税務署や銀行などでの手続き

最後に、法人設立にあたって必要な手続きを税務署や銀行などで行います。
場合によっては細かい手続きもあるので、必ず自身に必要な手続きを調べてから行いましょう。

まとめ

このように、フランチャイズで法人登記は絶対に必要というわけではありません。
といっても、フランチャイズのビジネスモデル上、法人として活動した方がメリットが大きくなります。
やはり、ビジネスにとって外部からの信用は切っても切り離せないものです。

実際に法人として活動していく中で負担が増える部分はありますが、その負担を上回るメリットが得られることも事実。
この記事を参考に、ぜひ法人化の検討や法人化のタイミングを計ってみるのもいいのではないでしょうか。

公開日:2019年12月06日