わかりやすく解説!フランチャイズの意味とビジネスモデルの仕組み

最終更新日:2022年09月15日

周りを見渡すとフランチャイズと呼ばれるチェーン店が数多くありますが、この「フランチャイズ」とは、一体どういう意味なのでしょうか。フランチャイズの仕組み、代表例、活用にあたってのメリット・デメリット、代理店との違いなど、様々な角度から、フランチャイズの意味について解説します。

目次|わかりやすく解説!フランチャイズの意味とビジネスモデルの仕組み

1 フランチャイズとは?       2 フランチャイズってどんなもの?     3 フランチャイズの実際        

1 フランチャイズとは?

フランチャイズとは、人や会社などに特権を与えるという意味を持ちます。フランチャイズビジネスはアメリカで始まり、日本で普及したシステムです。特権を用意し、与える側を本部(フランチャイザー)、与えられる側を加盟者(フランチャイジー)や加盟店などといった呼び方をします。

 1-1 そもそもフランチャイズとは?

そもそもフランチャイズとは、フランチャイザーである本部から、ロゴマークや経営ノウハウ、商品やサービス、さらには運営の指導や情報などの提供といったサポートを受ける権利を持ってビジネスを行い、売り上げの一部をロイヤリティとして本部に還元するというビジネスシステムです。

フランチャイザーは商品やサービスの開発、人材育成、加盟店が営業をしやすい環境を作ります。フランチャイジーは本部の方針や運営について理解し、営業成績を上げることで、お互いの利益を向上させるものです。

 1-2 フランチャイズで代表的な業種

フランチャイズ展開をしている業種にはさまざまなものがあります。ローソンやセブンイレブン、ファミリーマートなどのコンビニエンスストアや、ガストなどのレストラン、ラーメンや居酒屋などの飲食店もフランチャイズ展開をしている店舗が多くあります。

さらに、宅配ピザに代表される宅配やテイクアウトも、お寿司、お弁当、和食などの種類があります。近年では高齢者向けの宅配弁当も、フランチャイズシステムを採用しています。

また、授業方式や個別指導を統一している塾やパソコン教室、英会話スクール、デイケアやリハビリなどの介護ビジネス、ブランドの買い取りなどの業種もあります。マッサージやエステ、スポーツクラブといった美容や健康に関する業種も、フランチャイズ展開をしている企業が多くあります。

 1-3 フランチャイズの例

近年、業績を伸ばしているフランチャイズとして買い取り専門店があります。なかでも「買取大吉」は加盟店舗数が400以上。金やプラチナなどの貴金属から、切手、ブランド品などさまざまな品物を買い取り。本部がしっかりとしたマーケティングで出店エリアを絞ることで、開業後の集客がうまくいきにくいことがなかったり、SVが店舗に訪問し、店舗運営や査定、接客などを指導してくれるなどしっかりとしたサポートがあるのも魅力です。

2 フランチャイズってどんなもの?

フランチャイズだからといって、知名度や本部のサポートばかりに頼っていては売り上げが上がらないばかりか、ブランド名に傷をつけてしまったり、品格を落としてしまったり、ということもあります。フランチャイズとしての誇りと責任を持って、運営にあたることが必要です。本部もフランチャイジーが働きやすい、利益を上げやすい、など環境づくりを怠らないことが必要です。

 2-1 加盟者(フランチャイジー)の仕事内容

フランチャイジー・加盟者の役割として、本部にロイヤリティを支払うことのほか、本部から提供されるノウハウを利用して、責任を持って運営をしなければなりません。本部の指導に従い、ブランドイメージの維持、そして向上させることが役割です。

また、お店を任せられるスタッフを育成することで、自由な時間を作り、家族との時間を持てる環境づくりや多店舗展開の準備などを行うことも、加盟者の大切な仕事です。

株式会社丸道 代表取締役 丸山忠氏は、22歳でフランチャイズオーナーとして独立したあと、居酒屋やリラクゼーションサロンなどのフランチャイズ店を展開し、年商15.5億の企業に成長させたという経歴の持ち主です。成功の理由としては、営業展開に対する能力とともに、お客様の心からの笑顔が見たい、という強い思いがあったからでしょう。

フランチャイジーは接客やサービスレベルの担保・在庫管理などマニュアルに沿った運営をすることが基本ですが、その根底にはブランドとしての品質を安心してお客様に提供できる努力が必要なのです。

 2-2 本部(フランチャイザー)の仕事内容

フランチャイザーはフランチャイジーがブランドの質の維持・向上ができるよう、本部としての責任を果たさなければなりません。

仕事内容としては、商品開発や仕入れルートの確保、プランディングや宣伝などに力を入れ、ブランドの維持・向上を図ります。フランチャイジーが運営しやすいように、開業や経営のノウハウを分かりやすく伝え、相談などにのり、フランチャイジーがブランドの質を守りやすくするサポートをすることが仕事です。

3 フランチャイズの実際

フランチャイズとして営業をしていることで得られるメリットは数多くあります。リスクが少なく本部からのサポートもあり、安心して経営を続けていける環境を与えられますが、その分ブランドの質を落とさない努力が必要です。

代理店や自分で独立する場合と比較し、再度メリットやデメリットを認識してみましょう。

 3-1 フランチャイズのメリット

フランチャイズのメリットは本部からロゴや運営のノウハウを提供されることです。また、情報などを提供されることで、すぐに営業を始めることができます。開業資金も少なくてすみ、ネームバリューもあることで、経営を軌道に乗せることは難しくありません。

本部が仕入れをするので、質の高い商品や材料を安く、安定した費用で購入できるというメリットもあります。

本部で研修を受けることができたり、運営のアドバイスや指導などのサポートがあったりするので、経営の知識がなくても始めることができます。本部が経営指導をしてくれたり、サポートをしてくれたりするので、営業に専念できるという点もフランチャイズのメリットです。

 3-2 フランチャイズのデメリット

デメリットは、本部が提供する標準化されたシステムにおいて運営をしていかなければならないので、自分の発案などで自由に運営をすることができないという点です。ブランドのイメージや商品、サービスなどすべて本部の方針に従わなければならないというのは、別の見方をすれば楽であるということもいえますが、自分なりの創意工夫はできない、という窮屈さを感じることはあるでしょう。さらに営業時間や休日などの取り決めも変更することはできません。

また、自分が注意し、努力をしていても、チェーン内でトラブルがあったり、不良品などが出たりするとその影響がほかの店舗に及ぶことがあるのもデメリットです。

 3-3 代理店との違い

代理店は決められた商品やサービスを顧客に販売するという点においては、フランチャイズと同じですが、フランチャイズのようには運営のノウハウや情報などは提供されないため、自分で販売方法などを展開し、売り上げを伸ばしていかなければならないという苦労があります。
その点、自由でありやりがいも感じられる代理店ですが、売り上げがなければ収入もゼロになるという大変さがあります。

フランチャイズは販売方法や価格の検討など自由に決められることは少ないですが、確立されたもののなかで経営できるので安定しており、また経営だけに専念できるという魅力があります。

 3-4 ゼロからの起業との違い

ゼロから起業するには、まず開業資金が必要であり、ケースによっては1,000万円といった多額の資金がなければ開業できないというデメリットがあります。物件さがしや設備工事、スタッフの募集などさまざまなことを自分でやらなければならず、業種によっては申請や許可が必要で、開業までに時間がかかります。フランチャイズは初期費用が安くなるケースも多いです。

また、開業しても成功は難しいですが、フランチャイズの場合はもともと知名度があり、サービスや商品の内容も知られているので、顧客がつきやすく安定した経営ができる可能性が高いです。広告や宣伝など、フランチャイズならではのスケールを生かした販売促進活動ができるという点においても、フランチャイズの方が安心して経営できることにつながるでしょう。

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公開日:2022年09月15日