成功を決める!開業地域・立地・物件の選び方

公開日:2016年02月27日

店舗を持つビジネスは、「立地産業」とも呼ばれるほど、開業エリアや物件選びが成功への重要な要素となります。

「こんなはずじゃなかった...。」と開業後に後悔しないためにも、調査・選定は入念に行う必要があります。

開業地域の絞り方、物件選びのポイント、内装・外装にかかる費用まで、ご紹介します。

1. 開業地域・立地・物件の選び方

 1-1. 開業地域を絞る

 1-2. 物件を調べる

 1-3. 内装・外装について

2. まとめ

目次

1. 開業地域・立地・物件の選び方

2. まとめ

1. 開業地域・立地・物件の選び方

開業地域や物件は、「自宅から通いやすい場所」「人通りが多いから」といった理由だけでは、決められません。

フランチャイズ本部の持つ知見と合わせて、自分でも調査を行い、物件選びを進めていきます。

1-1. 開業地域を絞る

開業地域の選定は、ターゲット顧客の理解から始まります。

年齢、性別、趣味趣向、家族構成など、「どんな人」がターゲット顧客なのかを明確にします。

そして、そのターゲット顧客が、ビジネスを展開するのに十分なほどの人数が訪れる地域。その地域こそが、出店を検討すべき地域となります。

開業地域について調査すべき点は、

・地域に住んでいる人の年齢層、属性

・地域に住んでいる人の生活パターン

・事業がターゲットとする見込み客がいるかどうか

・見込み客数は事業が成立する十分な数がいるか

などで、細かく調査を行うことが大切です。

一度出店を行うと、基本的にはその店舗で営業を続けていくことになるので、後悔しないよう、納得の行くまで調査・選定を行いましょう。

地元へのUターンや、都心を離れたIターンでの開業を考えている方も、周辺地域をよく観察し、同様の視点を持つことが必要です。

1-2. 立地・物件を選ぶ

商圏調査を行い、開業地域を絞った後は、いよいよ物件調査です。

開業地域の選定が「面」の調査だとすると、立地選定は「線」、物件選びは「点」とも言えます。

例えば、「好きなチェーン店だけど、行きづらい場所にあるな。」と感じるのは、お店への人の流れ(動線)が不十分な立地だからかもしれません。

「あのお店は2階が静かだから過ごしやすい」と感じるのは、「サービスと物件との相性」が良いからとも言えます。

また、「昼間は人通りが多いが、夜は閑散としている」など、営業時間を考慮した、時間帯別の調査も重要です。

・その立地の時間帯別の人通りは?

・そのサービスを行うのに最適な物件か?

といった点を、しっかりと見極めましょう。

その他、周辺の競合店の状況や、数年後の都市計画など、考えるべきポイントは無数にあります。

開業地域・立地・物件選定は、店舗ビジネスを初めてチャレンジする人にとってはかなり高いハードルです。

そのため、ほとんどのフランチャイズ本部は、蓄積したデータや知見をもとに、調査・選定をサポートしています。

さらに、本部があらかじめ抑えている物件を貸し出すケースや、直営店として実績を出している店舗を引き継ぐケースなどもあります。

店舗ビジネスの成功の6割~8割は、どこにどんなお店を出すかで決まると言われているため、ぜひ慎重に決断しましょう。

参考:JFAフランチャイズガイド 17.物件探索・立地評価

1-3. 内装・外装について

物件のタイプには、大きく2種類があり、内外装・設備費に大きな違いがあります。

物件タイプその1:居抜き物件

居抜き物件とは、内装や厨房設備などを残した状態で明け渡された物件のことです。

前テナント(直前まで運営していた店舗)が、開業予定の業種・業態と同じであれば、内外装・設備をそのまま活用することができます。

ゼロから揃える必要がなくなるので、開業資金を抑えることができます。

また、工事の期間も最小限で済むので、開業までの期間も短くできます。

物件タイプその2:スケルトン物件

スケルトン物件は、居抜き物件とは対照的に、店舗の内装や設備が全くない状態(コンクリート打ちっぱなしの状態)の物件のことです。

床や壁、レイアウトなど、イチから店舗づくりが行えるので、自由度が高い反面、工事・設備費は居抜き物件と比べて大きくかかります。

費用を抑えて短期で開業できるのがメリットで、人気の居抜き物件ですが、設備の劣化や前店舗のイメージを引き継いでしまうなどのデメリットもあります。

また、フランチャイズノウハウの一つである「店内レイアウト」を変更できない点も、懸念点の一つです。

資金や期間だけではなく、総合的な判断を心がけましょう。

2. まとめ

店舗選びは、事業を始める際のスタートラインであり、なおかつその後の売上を左右する大事な決断です。

理想のお店をイメージし、ワクワクした想いを持ちつつも、後悔のない選択ができるように、慎重にお探しください。