麻辣湯(マーラータン)のフランチャイズ開業は儲かる?最新FC募集状況・収益構造・リスクを解説
最終更新日:2026年01月14日
街中で麻辣湯(マーラータン)の行列を見かけたり、テレビやSNSで話題になっているのを目にして、「今、麻辣湯を始めれば儲かるのでは?」と感じた方も多いのではないでしょうか。
確かに、SHIBUYA109 labが調査した「Z世代が選ぶトレンドグルメ」で1位を獲得し、2025年のUber Eats年間トレンドランキングでも1位を獲得するなど、数字で裏付けられた盛り上がりを見せています。
一方で、「ブームに乗って麻辣湯のフランチャイズに加盟したいけれど、タピオカのように一過性で終わってしまわないか」という不安もあるはずです。
本記事では、麻辣湯市場の実態を数字で確認した上で、主要ブランドのFC募集状況を整理します。
さらに、麻辣湯が持つ収益構造を分解し、一過性で終わる可能性や麻辣湯店の課題についても正直にお伝えします。
その上で、麻辣湯と共通する要素の強みを活かしつつ、合わせて検討いただきたいフランチャイズ候補も厳選してご紹介します。
開業を検討される際の参考にしていただけますと幸いです。
麻辣湯ブームの現状と理由
まずは、公開データをもとに麻辣湯市場を見ていきましょう。
株式会社Reviewの中華ジャンル 年代別開業数 / 麻辣湯 年代別開業数の調査によると、
2022年から2025年にかけて中華業界全体が約31%減少していますが、その一方で、麻辣湯の開業数は約8.5倍に成長したとされています。参考:株式会社Review プレスリリース
また、クックパッドが選出する「食トレンド大賞2025」では第2位にランクインし、検索数の増加と関心の高まりが数値化されています。
数字で見る限り、麻辣湯は現在進行形で成長している市場と言えます。
なぜ今、麻辣湯が支持されるのか
麻辣湯の人気には、4つの要因があると考えられます。
カスタマイズの楽しさ
多くの専門店では50種類以上の具材が用意され、辛さも0番から5段階まで調整可能です。自分だけの組み合わせを作る楽しさが、リピート需要を生んでいます。
ヘルシー志向への対応
野菜たっぷり、薬膳スパイスでポカポカになる、デトックス効果が期待できるという点が、健康志向の強い層に訴求しています。春雨をベースに使うことで、低カロリーながら満足感も得られます。
SNS映え
色とりどりの具材が並ぶビジュアルは、TikTokやInstagramで食レポ動画として投稿されやすい要素です。「マー活(マーラータン活動)」という造語も見られるなど、SNS上での話題化が継続しています。
手軽さ
一人でも入りやすい「1人火鍋」としての利用シーンや、毎日食べたくなる中毒性のある味わいが、幅広い層に受け入れられています。
主要ブランドのFC募集状況【2026年最新版】
結論から言うと、2026年時点で公式サイト上に加盟条件や募集要項が明示されている麻辣湯FCは限られています。
麻辣湯への参入を検討する際、まず確認すべきは「どのブランドが加盟を募集しているか」です。以下、認知度の高い主要ブランドの募集状況を見ていきましょう。
七宝麻辣湯(チーパオ)
運営会社:株式会社カシュ・カシュ
FC募集状況:現在停止中
七宝麻辣湯は、フードライター石神秀幸氏が2007年に創業したスープ春雨専門店です。
2026年1月時点で全国36店舗まで拡大していますが、公式サイトには「※現在、新規でのフランチャイズの募集は停止しております。」と明記されています。
2021年10月には株式会社ダイニングイノベーションとマスターフランチャイズ契約を締結し、FC展開を加速させていましたが、現時点では新規募集を停止している状況です。
そのため、現時点で七宝麻辣湯への新規加盟は不可となります。
楊国福麻辣湯(ヤングオフー)
運営会社:株式会社大天元(日本法人)
FC募集状況:FC加盟店が存在するが、新規募集情報は公式サイトで確認できず
楊国福麻辣湯は、中国本土で6,000店舗以上を展開する大手チェーンです。日本では2021年に池袋1号店がオープンし、2025年5月には錦糸町マルイに初出店しました。
また、Instagram公式アカウントには「楊國福 日本公式FC加盟店」という記載があります。
この表記から、日本国内でフランチャイズ展開が行われている可能性はうかがえますが、少なくとも現時点では、一般向けに加盟募集を行っているかどうかは判断できません。
そのため、公式サイトでは新規加盟募集に関する詳細情報が掲載されておらず、具体的な条件や手続きについては直接問い合わせが必要な状況です。
四川麻辣湯 星星倶楽部
運営会社:株式会社三匠
FC募集状況:募集中
四川麻辣湯 星星倶楽部は株式会社三匠が運営しており、2012年に設立。
公式サイトによると、初期費用は加盟金・物件取得費・改造費・厨房費用等を含めると、合計1350万円必要です。
モバイルオーダーシステムを導入しており、簡単なオペレーションでアルバイトを中心に運営が可能。
薬膳・辣油は本部が作成して配送してくれるため、仕込みが不要です。
詳細を知りたい方は、他業態とも条件を比較した上で、公式サイトの応募フォームから確認してみるとよいでしょう。
麻辣湯が「儲かる構造」を解説
麻辣湯という業態が「利益を出しやすい」とされる理由を、収益構造から分解して整理します。
①商品設計:カスタマイズ性と健康訴求
麻辣湯の最大の特徴は、顧客が具材を自由に選べる点にあります。多くの専門店では50種類以上の具材が並び、辛さも0番から5段階まで調整可能です。
そのため、「毎回同じ」ではなく「毎回違う体験」を提供でき、飽きられにくいという特性があります。
また、薬膳スパイスを使ったスープ、低カロリーの春雨、豊富な野菜という組み合わせは、「美味しさ」と「健康」を両立できる設計です。
ダイエット・美容意識の高い女性層を中心に、継続的な需要が見込めます。
②価格構造:原価率20~25%の高収益モデル
飲食業界において、原価率は収益性を左右する重要な指標です。
一般的に麻辣湯は原価率20~25%程度とされており、直営店では20%前後で運営されているケースもあります。
ただし実際の原価率は、立地や客層によって変動します。特に女性客比率が高く、野菜選択が多い店舗では、理論値よりも低く抑えられる傾向があります。
高収益を狙いやすいビジネスモデルと言えますが、本部の収益モデルを慎重に確認する必要があります。
③オペレーション:専門スキル不要の簡易調理
麻辣湯は、選ばれた具材を茹でてスープに入れるという工程のため、専門的な調理技術は不要とされています。
飲食未経験者でも参入しやすい業態と考えられます。一方で、簡易オペレーションゆえに競合参入も容易であり、差別化要素を持つことが重要になります。
この点は、後述する「一過性リスク」とも密接に関係します。
④立地戦略:8坪から可能な小型出店
麻辣湯は8坪~15坪の小型店舗で運営可能とされており、家賃負担を軽減しやすい点が特徴です。
また、調理設備がIHかガス調理機のみと他業態に比べて少ないため、初期投資を抑えられます。
煙や臭いが少なく「軽飲食」に分類されるため、ラーメン店では出店できない立地でも開業できる可能性があります。
さらに、SNSで話題化しやすい業態のため、目的来店が起きやすく、駅前一等地に限定せず集客できる強みがあります。
一過性リスクと麻辣湯店の課題
麻辣湯の収益構造は魅力的ですが、一方でリスクも存在します。冷静に課題を認識しておくことが、失敗を避けるために重要です。
ブームが終わる可能性
麻辣湯市場の成長率と店舗数の増加から、「中華グルメの定番として定着する」という意見もあれば、「数年で落ち着く可能性がある」という見方もあります。
タピオカミルクティーやアサイーボウルのように、一時的な盛り上がりで終わるリスクは否定できません。
そのため、「今話題だから」という理由だけで参入すると、ブームが去った後に集客が落ち込み売上が急落するリスクがあります。
回転率の問題
麻辣湯は、顧客が具材を選ぶ時間がかかるため、待ち時間が長くなりやすいという声もあります。混雑時のストレスが離反要因となり、リピート率を下げる可能性があります。
一方で、七宝麻辣湯のように「あえて席数を絞る戦略」で成功している事例もあり、運営方針次第で改善できる課題とも言えます。
店舗による味の差
フランチャイズ展開において、すべての店舗で同じ品質を維持することは容易ではありません。調理が簡単とはいえ、スープの濃さや具材の鮮度管理には差が出やすく、チェーンとしての均一性が不足する可能性があります。
だからこそ、加盟を検討する際には、本部がどのように品質管理を行っているかを確認することが重要です。
衛生・接客の問題
過去には、麻辣湯店で虫混入の騒動が報道されたこともあります。(参照:現在ビジネス | 楊國福の食品問題)
生鮮食材を多く扱う業態であるため、衛生管理が不十分だとブランド全体の信頼を損なうリスクがあります。
また、カスタマイズ性が高い業態ゆえに、スタッフの接客スキルや説明能力も重要です。不慣れなスタッフが対応すると、顧客満足度が下がる可能性があります。
そのため、本部による従業員教育や衛生管理のサポート体制が整っているかを確認する必要があります。
麻辣湯と共通する要素の強みをもつFC3選を紹介
ここまで見てきたように、麻辣湯には魅力的な収益構造がある一方で、ブームの一過性や課題も存在します。
そこで、麻辣湯と共通する要素の強みを持つ、以下の条件を満たす代替フランチャイズ候補を紹介します。
・麻辣湯の収益構造(①~④)のいずれかの要素を持つ
・FC実績があり、本部のサポート体制が整っている
・チェーンとして味の再現性を高める仕組み(セントラルキッチン/食材供給/マニュアル等)がある
鶏白湯専門店 つけ麺まるや
▼麻辣湯との共通要素:商品設計(健康訴求)× オペレーション(簡易調理)× 立地戦略(小型出店)
鶏白湯スープはコラーゲンたっぷりでヘルシーという特徴があり、女性・子ども・年配層に人気です。濃厚でありながらさっぱりとした味わいが、健康志向にマッチします。
① 商品設計(カスタマイズ性と健康訴求)→ 強く当てはまる
麻辣湯ほどのカスタマイズ性はありませんが、鶏白湯の健康訴求力は強く、幅広い年代に対応できます。コラーゲン・低脂質という明確な訴求軸があります。
③ オペレーション(専門スキル不要の簡易調理)→ 強く当てはまる
セントラルキッチンから冷凍直送で仕込み不要、平易なオペレーションが特徴です。未経験でも2週間〜1ヶ月の研修で再現可能とされています。
④ 立地戦略(8坪から可能な小型出店)→ 当てはまる
15坪実績があり、低投資・居抜き活用で小型店向きです。ロードサイドや駅前にも対応しています。
だからこそ、麻辣湯の「ヘルシー+簡単オペ+低投資」に最も近い選択肢と言えます。健康訴求と仕込み不要が最大の強みです。
醤油豚骨らーめんばり嗎
▼麻辣湯との共通要素:価格構造(高収益モデル)× オペレーション(簡易調理)
なぜおすすめか
ばり嗎は、年商億越えオーナーが続出する高収益モデルとして知られています。ブランド力があり、安定収益を求める中高年男性にぴったりです。
② 価格構造(高収益モデル)→ 強く当てはまる
ブランド力による集客力があり、高収益を実現しやすい構造です。化学調味料無添加のこだわりスープでありながら、調理済み食材を使った職人不要のオペレーションを両立しています。
③ オペレーション(専門スキル不要の簡易調理)→ 強く当てはまる
動画マニュアル完備、40日間の店長研修・スタッフ教育が充実しており、未経験でも運営可能です。麻辣湯と同様に、調理スキルがなくても参入できる設計となっています。
だからこそ、ブランド力と教育体制が抜群で、収益安定を求める方には最適な選択肢です。麻辣湯のような「簡易調理で高収益」を実現できる業態と言えます。
オリオン餃子
麻辣湯との共通要素:価格構造(高収益モデル)× オペレーション(簡易調理)
オリオン餃子は、ロイヤリティ0円と簡単調理が魅力です。餃子という親しみやすさで、中華系業態の強みを活かせます。
② 価格構造(高収益モデル)→ 当てはまる
月商700万円の実績があり、加盟金・ロイヤリティ0円という特徴が高収益につながります。継続的なロイヤリティ負担がないため、利益を確保しやすい構造です。
③ オペレーション(専門スキル不要の簡易調理)→ 強く当てはまる
職人不要の簡単調理で、専用食材・自動調理器具・マニュアルにより再現可能です。未経験でも問題なく運営できるとされています。
麻辣湯と同じく「中華系の親しみやすさ×職人不要」という強みを持ちながら、ロイヤリティ0円という独自の優位性があります。初期投資を抑えたい方には有力な選択肢です。
まとめ:ブームに乗る前に、構造とリスクを理解する
本記事では、麻辣湯市場の現状とフランチャイズ募集状況、そして潜在的なリスクについて整理してきました。
結論として、麻辣湯は「短期回収を狙える可能性はあるが、長期安定を前提にするには慎重な判断が必要な業態」と言えます。
「今話題だから」という理由だけで飛びつくのではなく、リスクを冷静に評価することが重要です。
麻辣湯と共通する要素の強みをもつFC実績がある本部も含めて比較検討することで、後悔しない選択が可能です。
行列を見て「今がチャンス!」と感じる気持ちは自然なことです。一方で、フランチャイズ加盟は大きな投資であり、判断を誤れば数百万円の損失につながります。
そのため、「流行に乗る」のではなく、「持続可能な収益構造を持つ業態を選ぶ」こと。それが、長期的に成功するフランチャイズ選びの本質です。
本記事が、あなたの判断材料の一つとなれば幸いです。
公開日:2026年01月12日
