競合他社が少ないだけではない!ふすま・障子・網戸の修理・張替の金沢屋ならではの“強み”を解説

最終更新日:2023年03月16日

ふすまや障子、網戸のリフォームを専門にする、フランチャイズ(以下、FC)本部「金沢屋」。

未経験から短期間の研修でオーナーになれるうえ、競合他社が少ないため安定した売上が望めるという。フランチャイズ加盟を検討する人に、魅力的な要素を多数兼ね備えているようだ。

2010年より、FC展開をスタートして以来、金沢屋のFC加盟店舗が増えつづけているのは、ほとんどが未経験から起業しながら、開業2ヵ月目の平均月商129万円だからだろう(2021年売上提出店舗実績より)。

なぜ、それが可能なのか。

金沢屋を運営する株式会社HITOTSUKE取締役で、フランチャイズ関連業務に携わって17年余と業界を熟知する中尾彰臣氏にその理由を訊いた。

株式会社HITOTSUKE取締役・中尾彰臣氏

競業他社が少ない和室の襖や網戸の張替え及びリフォーム事業にいち早く着目

はじめに、金沢屋がどんな企業か概要をおさらいしておこう。

簡略年表
2003年 個人事業主として襖業を始業したところから、金沢屋の物語がスタート
2010年 FC展開を開始
2014年 FC加盟店が100店舗に到達 
同年、リフォーム事業、内装リペア事業を設立
2018年 御用聞き事業、塗り替え事業を設立

金沢屋の特徴と他社にない強み

まずは、金沢屋の事業の特徴、他社との違いについて教えていただけますか?

中尾彰臣氏(以下、中尾氏)「金沢屋は、ふすまや網戸の修理・張替え業を行っており、業界で加盟店舗数ナンバー1を自負しています。国の調査によると、国内の住宅総数は5,000万世帯あり、ふすまなどが必要な和室を好まれる傾向が強い65歳以上の高齢者のお住まいは約半分。日本は世界一の超高齢化社会ですから、ふすまなどの需要はまだまだ高い。だからこそ、弊社の加盟店舗は着実に増えていますし、全加盟店の総売上高も高い伸びを示しているのです」

金沢屋の特徴と他社にない強み

店舗数
2020年 235店舗
2021年 295店舗
2022年 344店舗(7月末データ)
加盟店末端売上
2019年度 27億円
2020年度 31億円
2021年度 42億円

月商平均も年々上がっていると聞きますが、最新データではいかがですか?

中尾氏「おかげさまで新規加盟店様が急伸しているため、最新の平均月商は若干下がってしまいました。初年度に売り上げをいきなり伸ばせる方ばかりではないので、そこは加盟を検討されておられる方に気を付けていただきたいポイントですね。

そうした初期にありがちな誤算についても、弊社YouTubeChannelで積極的に開示しています。加盟者様が、1日にどんなことを行うのかに密着したドキュメンタリー動画などもアップしていますので、ご興味持たれている方はぜひチェックしていただきたいです」

ひとすけチャンネル【フランチャイズまとめ】はこちらから

ギャップなく最初から仕事に打ち込める体制作り

ギャップなく最初から仕事に打ち込める体制作り

御社は情報の透明性の高さを保つため強いこだわりをお持ちですが、なぜ、そこまで徹底しているのですか?

中尾氏「長年フランチャイズ業界に携わり、いろんな本部を見てきた実感からです。加盟される方は、現状に対するなんらかの不安や不満を抱え、新しく踏み出そうと行動しておられる印象です。そうした方の中には、本部の話と食い違いを感じ、思っていた未来が描けず苦しむ人もいらっしゃいました。それこそ、フランチャイズ本部の責任なんですよ。

本部側が抱かせた夢のようなイメージと、開業後の現実のギャップを限りなく解消したいという思いから、金沢屋では数字やデータなどを示して現実を把握してもらいたいと思っています」

透明性を担保するのは本部、加盟者ともにメリットだと。とはいえ、数字を開示することに社内から反対意見は出なかったのですか?

中尾氏「それは全くなかったですね。風通しはいい会社だと思います。人それぞれ、個性が違うように、加盟者のAさん、Bさん、Cさんは本部の説明を聞いたとしても受け取り方はそれぞれです。Aさんは「初月から100万円利益が出る」とバラ色の生活を夢見て、Bさんは「最初からうまくいくはずがない」と思う。Cさんは「はじめのうちは赤字かな」と現実的に考えるかもしれません。

そうした個々のギャップを埋めるには、初期投資にいくらかかるか、初年度の平均月商はどれくらいかなど、リアリティのある数字が一番ご納得していただけます。ほかにも、年齢制限がないことや、ご自宅で開業できることなど、全ての方に事細かく丁寧に伝える義務が本部にはある、というのが私たち金沢屋の考え方です」

初年度イメージ図
開業資金 約300万円
初年度 2か月目平均月商 129万円

※売上、経費、利益は店舗の活動状況により異なるため、売上、利益を保証するものではありません。

加盟するメリット 
リスクを最小限にとどめる工夫と仕組み

本部では、加盟する方々にどのようなサポートを行っていますか?

中尾氏「弊社の特徴の一つともいえるのが、独自開発した新工法です。建具の修理は、伝統的な技術が求められると思われがちですが、金沢屋では全12日間で、基礎的な技術が身に着けられる研修システムを確立しています」

直近4年半で脱落者0の簡単で身に付く研修制度

わずか2週間足らずで習得できるのは画期的ですね。意地悪な質問かもしれませんが、中には習得できずに脱落する人もいるのでは?

中尾氏「心配するのも無理はありませんが(笑)、少なくとも私が入社した2018年4月以降、『むりです』と脱落した方は1人もいらっしゃいません。襖を人力で運んだりするので小柄な女性の方は体力的に大変さがないとはいえませんが、女性の方も加盟して頑張っていらっしゃいます。

そもそも、襖や網戸などの張替えはほとんどの方が未経験で、皆さんが同じスタートラインからはじめられます。研修は朝10時くらいから夕方6時くらいまでと常識的ですし、個々の体力や習熟度に差こそあれ、誰にでも身に着けられる内容ですからご安心いただきたいですね」

開業するための必要な条件一覧

◎開業するための必要な条件一覧
ラッキーポイント
・未経験OK
・起業資金 2タイプで最低自己資金50万円から
・自宅での開業が可能

気を付けたいポイント
・資材を運搬用の車と運転免許証
・当座の運転資金の準備
・襖などを運べる程度の基礎体力

開業後にこそ力を発揮する“メンター制度”

開業後にこそ力を発揮する“メンター制度”

開業前の研修以外に、本部が行っているサポートはありますか?

中尾氏「新人オーナーさんに対して、弊社で注力しているのが“メンター制度”です。メンターとは指導者、助言者という意味で、金沢屋においては近隣エリアの先輩オーナーさんのことです。メンター店は北海道、東北、北陸などのエリアごとの優良店で、開業から1年間は、さまざまな相談や悩みに乗ってもらえます」

メンター店が、競争相手になることはないのですか?

中尾氏「出店エリアに関しては、我々本部が厳密に管理していますので、それはありません。むしろ、同じ地域で活動する仲間のような存在だと思っていただきたいですね。

ひとくちに、襖や網戸の張替え・修理といっても、地域によって好みや季節感で違いがあります。たとえば、東北は寒くなるのが早く、雪がたくさん降る地域もありますよね。そうした地域ならではの特徴をふまえ、どういう襖紙や襖の枠が好まれるかを熟知しているのがメンター店なのです。

また、弊社はチラシを配る反響営業が基本。開業後のテレアポや飛び込み営業が一切ない代わりに、チラシを効果的に配るタイミングが重要です。そうしたことも、実際にその地域で活躍している優良店だからこそ指導できます。新人オーナーさんにとっては心強い存在ですし、メンター店にとっても同志が頑張る姿はいい刺激になると思います」

手厚いサポート体制

◎手厚いサポート体制
・開業前研修(9日間) 座学・実技研修
・開業前メンター店舗研修(3日間) 開業エリア近隣のメンター店舗で研修
・開業後サポート(3日間) 本部スタッフが直接サポート
・随時サポート エリア会議・フォローアップ研修・各種講習会・メンターサポート・KTO会・全国大会など

ちなみに、新規出店が難しくなっているエリアはありますか?

中尾氏「金沢屋は1エリア1オーナー制を取っています。順調に加盟者様が増えていることの表れでもありますが、じわじわ出店が難しくなっているエリアが増えています。佐賀県と宮城県、東京都中央区、湾岸エリアなどに加え、愛知県、福岡県、群馬県など北関東の出店枠も少なくなってきています。その地域で出店を検討されている方は、ぜひ、早めに説明会にご参加いただきたいですね」

デメリットや運営するうえでの難しさ
【成功のカギは何よりも本気度】

デメリットや運営するうえでの難しさ成功のカギは技術よりも本気度

成長できる新規オーナーさんと、そうでない方の違いはなんでしょうか?

中尾氏「金沢屋の仕事は、年齢も性別も問わず、どなたでも開業できるものです。ただ、襖や網戸の張替えをご利用するのはご高齢の方が多いので、そうした方と適切にコミュニケーションが取れない人は難しいでしょうね。人付き合いをする中でのマナーや最低限の礼節、挨拶などは、この仕事に限らず必要なことです。

あと、お客様に喜んでいただきたいという気持ちも大切ですね。喜んでもらえることが、オーナー自身のやりがいにもつながるっていると思いますので、そうした利他の精神がある方に向いているかもしれません。

そうした前提がありつつ、成功できる方に一貫しているのは『この仕事で一生飯を食っていく』という覚悟のようなものが強くあると感じます。前職での経験や華麗な経歴などなくても、覚悟がある人はそれなりに成功をしていますね」

加盟後も本部とFCのオーナーさんとの関わりを持つ機会はありますか?

中尾氏「はい、あります。1つが、地域ごとのエリアミーティングで、もう1つは、年1回開催される全国大会です。そうした場所で開業後のオーナーさんにお会いし、『あのとき、電話してくれたおかげで説明会に参加できた。加盟して人生が変わった』と生き生きした表情で話しかけていただけると、本当によかったなと思いますね。

また、そうした集いの場で、オーナーさん同士和気あいあいと話していたりする姿を見るのも嬉しいものです。加盟前より目に見えて表情が明るかったり、生き生きしている姿を見られることが、本部の一番のやりがいかもしれません」

加盟前に確認したいこと

では最後に、加盟を検討している人にアドバイスをお願いします。

中尾氏「加盟する方は、いままでやったことのないことにチャレンジするわけですから、可能な限りたくさんの情報を収集していただきたいですね。金沢屋に限らず、どのFCに加盟するにも、そうすべきでしょう。

インターネットで検索して情報を仕入れることはもちろんのこと、ひとりでも多くの加盟されているオーナーさんの話を聞くとよいと思います。実際にサービス提供している方の話は、リアリティがありますし、よいことも悪い面も実感できると思います。一番知りたいことが、きっとそこにあるはずです。デメリットもあわせて全体像を知ったうえで加盟いただければ、最初にお話したようなギャップも減らせると思うのです。

それとは別に、加盟前に一度、お客さんとしてサービスを利用するのもお薦めです。それが高いな、損したなと感じたら、その仕事に情熱を持つのは難しいでしょう。いいサービスだったなと思えれば、自分の仕事としても誇りを持てるのではないでしょうか」

まとめ 
やりがいと安定を末永く

フランチャイズ本部が徹底してデータや情報を開示し、加盟を検討する人が抱く不安を払しょくに努める「金沢屋」。オーナーに転身するのは、脱サラなどでセカンドキャリアを築く40代~50代の男性が多いというが、女性やもっと高齢の方も挑戦しているそうだ。

2022年9月発表の総務省データによれば、60歳以上69歳までの働く人は、初めて50%を超えたという。世界200か国のうち高齢化率も1位で、第二次ベビーブーム世代が65歳になる2040年には、人口の35%余りが高齢者になるとも言われている。

そうした超高齢化社会で求められる、襖や網戸の張替えは安定した収入が得られる見込みが大きい産業。その最大手FCである金沢屋を選ばれるのも、納得の理由だ。

しかしながら、理由はそれだけではないのではないか。近年、希薄になりがちな人と人との温かなコミュニケーションや、サービスを提供したときに帰ってくる「ありがとう」や笑顔など、見えないそうしたリターンが大いにオーナーのやりがいにつながってもいるのだろう。

やりがいと安定を末永く

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公開日:2022年10月01日