フレアスの社会貢献型フランチャイズで長期安定とやりがいを両立。業界トップの秘密を解説!
最終更新日:2023年08月03日

医療保険が適用される在宅マッサージをご存じだろうか。認知度はさほど高くはないが、いわば公的機関が後ろ盾となる安定感は抜群。そんな優良業界において、20年余の実績を誇るパイオニアカンパニー、株式会社フレアス(以下、フレアス)。2019年には見事、東証グロースへの上場も果たしている。
寝たきりなどで介助や介護が必要な高齢者は、全国に300万人とも言われる。さらには、団塊世代が後期高齢者になる“2025年問題”もまったなしだ。
そのような背景から、いま求められる企業、フレアス。3年前に始めた在宅マッサージ事業のフランチャイズ展開では店舗数を3倍に増やしている。ここで、その急成長のワケに迫る。
医療保険適用の在宅マッサージ事業にいち早く着目し、業界最大手として東証グロースへ上場も果たしたフレアス。
今回は、その創業者で、20年以上前から自ら在宅マッサージを施し、多くの高齢者をサポートしてきた会長の澤登拓氏。フランチャイズ事業で中心的役割を果たし、法人開発部と人材開発部の部長を兼任する大中聡氏のお2人に、フレアスがなぜ成長し続けられるのかを尋ねた。
公的な後押しが心強い、在宅マッサージという社会貢献型事業のパイオニア
はじめに、フレアスがどんな企業か簡単におさらいしておこう。
簡略年表 | |
---|---|
2000年 | 澤登会長の実家である山梨県南巨摩郡増穂町でふれあい在宅マッサージを創業 |
2002年 | 山梨県甲府市に訪問鍼灸マッサージ事業を目的とした有限会社ふれあい在宅マッサージを設立 |
2005年 | 有限会社から株式会社ふれあい在宅マッサージに組織変更 |
2011年3月 | 東京都港区に東京本部を開設 |
2011年6月 | 株式会社フレアスに商業変更 |
2011年12月 | 訪問介護事業スタート |
2012年8月 | 山梨県甲府市で訪問歯科診療サポート事業を開始 |
2017年 | 株式会社星野リゾートと業務提携し、マッサージサービス提供を開始 |
2019年 | 東証グロースに上場 保険適用マッサージサービスのフランチャイズを本格展開させる |
2022年 | 看護小規模多機能型居宅介護事業を開始 |
他にはないフレアスならではの強みと高い理念が成長の両輪
年表からもわかるように、フレアスの事業は年々拡大している。また、フランチャイズ(以下、FC)展開へ本格的に乗り出した3年で、店舗数を約3倍に増やした実績は驚くばかりだ。
いかに世間から求められている企業か、がうかがい知ることができる。
まず、好調のフレアスが、3年前にFC事業を立ち上げた理由から教えていただけますか?
澤登拓氏(以下、澤登氏)「我々は20年以上、ご自宅で寝たきりなどにより不自由な思いをされている方へ在宅マッサージサービスを提供してまいりした。
在宅マッサージが医療保険適用になった初期に、私の実家の応接間を事務所代わりにして起業したことがはじまりです。10代のころは身体が弱く、1将来を悲観していた私は、たまたま留学先の中国で医療としてのマッサージと出会い、みるみる体調がよくなりました。その感動が忘れられず、自分もマッサージで皆さんを元気にしたいと国家資格を取得。訪問する先々で、マッサージを受けるご本人だけでなく、周囲で支えるご家族の方からもとても感謝していただきました。なんていい仕事だろうとつくづく思いましたね。このサービスをもっと広げて、喜ぶ人を増やしたいというのが弊社FC事業の原点です」
在宅マッサージをFC展開する企業様は他にもあるそうですが、貴社の特徴は?
澤登氏「まず大きな特徴の1つは、確立された教育システムの存在です。鍼灸マッサージ師は国家資格ですが、資格取得の際は実施試験がありません。そのため施術の技術は人によってまちまちです」
大中聡氏(以下、大中氏)「専門学校では試験合格を最優先させるため、座学を中心にする傾向があるとも聞きます」
澤登氏「制度的にやむを得ませんが、新卒の施術師はマッサージ技術が未熟なことも多い。僕自身もはじめたては、ひどいものでした(笑)。弊社では、これまでの実績をもとに独自の教育制度を作りました。品質を下げることなくサービスを提供できる仕組みは、弊社の誇りです。在宅マッサージは、施術の技術が高いとポイントが加算されるため、施術師もスキルを高めるとメリットがある。FCオーナーさんは、良質のサービスを提供することで双方から喜ばれる存在なのです」
良い仕事だけに、加盟条件などが厳しいということは?
大中氏「会長はたまたま資格をお持ちでしたが、オーナーご自身が有資格者である必要はありません。その場合、資格を持つ施術師さんを採用しなければなりませんが、そこは本部がサポートします。本部や直営店が、直接的にマネジメントのノウハウを伝える体制を堅持しているため、全国どこでも好きなところに開業できるわけではない点はご留意いただきたい点ですね。ただ、男女などの性別や年齢は不問で、なかには70代後半で現役オーナーの方もいらっしゃいます。長く続けていただける仕事だと思います」
加盟後の道筋や初期費用などはいかがですか?
大中氏「まず、事業として届け出に必要な事務所を確保していただきます。施術師さんが朝出勤し、施術が終わって戻る場所があればいいので、駅前の好立地に構える必要はありません」
澤登氏「私が最初に実家の居間を事務所にしたようなイメージでいいのかなと思うのだけど…」
大中氏「ご自宅でもよいと思いますが、現在はもう少し事務所然とした方が望ましいかと(笑)。初期費用全体として、700万円~1000万円程度を想定していただきたいですね。加盟料に加え、人件費、事務所賃料に加えて携帯電話やタブレット端末の利用料金などの諸経費を半年分ほどご準備いただくイメージです。軌道に乗るまで時間がかかるため、初期費用の多くは施術師さんたちの給料だと考えていただければいいと思います」
なぜ時間がかかるのですか?
澤登氏「医療保険制度の決まり事で、広告が打てないので認知いただくまでに時間がかかるんですよ」
大中氏「はい。口コミが主な伝播ルートですからね。ただ、病院も保険適用の診療では広告が打てませんから、似たようなイメージかもしれません」
澤登氏「そうですね。時間がかかるものの、1度でもご利用いただくとその良さを実感していただけるので、継続的にご利用いただくケースがとても多いです。長い目で見ると、広告費が要らないことは、経営面でも悪いことではないと思いますね」
離脱させない万全のサポート体制がある
施術師の採用などは、確かに難しそうですね?
大中氏「はい。正直にお話すると、異業種から飛び込んでこられる方も多いため、個人オーナー様にとって大きなネックとなりえます。どこで人材を探せばいいか見当がつかない人も多いですね。だからこそ、本部が丁寧に寄り添います。私が預かる人材開発部は、採用チームという側面が大きく、施術師の採用を全力でサポートするため立ち上がった部署なのです」
澤登氏「これまで直営店の運営でも、人材確保に苦労している姿を見てきましたからね。地元の専門学校や盲学校などを回り、ケアマネージャーさんのところにもこまめに伺ったりしながら、地道に広げてきたネットワークやノウハウをFCでも活かるのも弊社の強みでしょう」
大中氏「単に頭数を集めるのでなく、能力や人柄を見極めたうえで採用しています。教育制度も確立していますから、オーナーさんも安心していただけるのではないでしょうか」
他に本部はどんなサポートを?
大中氏「細かなことですが、事務手続きも結構わずらわしいものです。保険適用には医師からの同意書が必要なので、その取得などのサポートも行います。医療保険請求においては、FC本部のレセプトセンターチームが保険請求を代行しています。本部は各部署分かれており、業務によって専門分野のチームや担当がサポートする体制が整っていますのでご安心いただきたいですね」
澤登氏「ほかに、我々のマッサージを必要としている方々に届けるためにはどうすればいいか、営業などの提案方法も伝授しています。具体的には、ケアマネージャーさんへの営業のかけかたや、施設向けの健康体操教室の開催を提案といった、アプローチの方法を丁寧にお伝えしています。そうしたきめ細やかなフォロー、サポートが叶うのは直営店があるからこそですね」
大中氏「はい。直営の施術所から、営業マンと施術師の先生が新規のオーナー様のところに出向いて様々なことをお伝えしています」
本部の迅速できめ細やかなフォローで継続率95%
FC加盟オーナーさんの継続率が高いと伺いました。
大中氏「FC事業をはじめて3年目で、95%以上のオーナー様が継続しておられます。継続率としては決して悪くない数字ではないでしょうか」
澤登氏「オーナーさんに離脱させないことは、弊社の強いこだわりです。開業には、それなりの心構えや準備も必要となりますが、開業してもらえばいいというFCではありません。FC店が廃業して最も困るのはご利用者様ですから、サービスを楽しみにしている方とそのご家族にご迷惑をおかけしないためにも全力で我々はサポートする義務がある。FCとしてはちょっと風変わりな会社かもしれませんね(笑)」
大中氏「たとえば、教育システム1つとっても、オーナーさんからの『いつ、指導してもらえますか?』という問い掛けにすぐにこたえられる体制です。事実、勉強会も毎週のように開かれています。弊社では、全社員にタブレット端末を配布してデータを収集しており、いつどこで何を学び、どれくらいの習熟度かといったことが一目瞭然。技術も知識も高いレベルで保たれる仕組みは、おそらく業界初ではないでしょうか」
だから全国どこでも質の高いサービスを提供でき、信頼を勝ち得ていると。
澤登氏「その通りです。私がFC展開に慎重だったのは、クオリティコントロールに不安があったためでした。20年近くかけ全国に100店舗近くまで増やし、直営店を通じて全国で同じクオリティでサービスを届けられるようになりました。そうしたネットワークの上に、FCがある点もわが社の誇れるところでしょうね。
そこまで質にこだわるのは、マッサージによって喜んでいただくことで、社員も幸せになるという幸せのスパイラルを築くという理念、理想が揺るがないからです。そこが他との最大の違いかもしれません。自分で言うのもなんですが、在宅マッサージにおいて私以上に情熱を持ち続け、いまも現場に立てる経営者はいないと思いますよ」
大中氏「確かに会長の情熱は、冷めることがありません。そもそも、経営トップで有資格者であること自体が非常に稀なこと。だからこそ、最前線で働く施術師たちの気持ちが分かるし、経営側の思いも理解できる。その想いがフレアス全体に通底しています」
最短3か月で黒字化も、すぐに答えを欲しがる人には不向き?!
加盟を考えるうえで気になることなので教えていただきたいのですが、始業からどれくらいで黒字化できますか?
大中氏「半年から8か月を目途に、黒字化するケースが多いですね。ですから、半年程度の運転資金をご準備いただきたいのです。あくまで平均値で、なかにはわずか3か月で黒字化した人もいます。起業時はまだ学生で就労経験もなく、初期の準備資金も親に借金するという青年でした。田舎での開業を希望しており、当初本部は難色を示したのですが、『地元のおじいちゃん、おばあちゃんたちに在宅マッサージを提供したい』という強い気持ちを持っておられましたので、後押しすることにしました。いまでは営業職の社員も雇い、若いオーナーとして張り切っていますよ(笑)」
澤登氏「そうだったね。彼のように、我々のビジョンに共感していただけるかどうかは重要です。元OLの、40代の女性もまさにそうです。経営経験はありませんでしたが、フレアスの在宅マッサージFC事業にほれ込んでくださり、営業で回る先々で共感を集めていました。ケアマネージャーさんや介護関係の方々は同じ思いを持っているので、彼女の話を聞いて深く感じるものがあったのでしょう」
大中氏「ええ。広告宣伝ができないので、彼女のような思いの強さや粘りは重要ですね」
澤登氏「『1日に〇軒回りました』と数字だけを目標にしても、それは心に響かないのかなと。これはいい仕事だから営業ももっと頑張ろうという気持ちがあれば、自ずと成功していますね。僕も企業当初は営業して回るときに、必要もないのに白衣を着てわざと印象に残るようにしていました(笑)。創意工夫も、情熱があるからこそ出てくるものかなと」
大中氏「会長は特別熱い人ですからね(笑)。ノウハウは私たちにたくさんストックされていますので、本部の提案に対して素直に誠実に対応して実行していただける方は成功していると思います。
それとは別に、地の利を生かせるケースも少なくないと思います。札幌には弊社としては大きめの直営店があるのですが、その隣接エリアに開業したFCオーナーさんが驚くような売り上げをたたき出しました。地元ならではの人脈が奏功したのだと思いますが、本部にも見えないポテンシャルを掘り起こすこともあるのです」
やりがいを末永く噛みしめながら安定を手にする
では最後に、オーナーを目指す方にメッセージをいただけますか。
澤登氏「在宅マッサージは『誰かの役に立ちたい』という思いから独立したい方には、心からいい仕事だと思います。私自身、ずっとそう思っていますね。コロナで一時少し落ち込むことがありましたが、認知していただければずっと緩やかに右肩上がりのような安定感があります。派手さはありませんけれど、純粋に人のために頑張りたい方に胸を張ってお勧めできる仕事です」
大中氏「はい。逆に、がつんと一気に大金を手にしたいという人にはあまり向いていないかなと思います。その分、世の中に貢献しながら安定した収入を得たい人にはとてもマッチしていると思います」
日本の高齢化スピードは世界も注目していますし、ますます求められるサービスかもしれませんね。
澤登氏「ええ、その通りです。マッサージを受けると身体にいいと感じる人は多いですよね。ただ、これまでは研究が進んでおらずエビデンスが乏しかった。そこで、弊社は東京大学と協力し、そうしたエビデンスを取るための研究も進めています。実際、そうした結果も導き出され始めていますよ。それらを蓄積し、マッサージの良さが科学的にも証明されれば、そのノウハウは世界にも展開できると考えています。そうした点でも、在宅マッサージは可能性がある事業でしょう。ぜひ私たちと一緒に、踏み出してもらえたらうれしいですね」
未来を見据えたビジョンでさらなる展開にも期待
企業として、2022年に20周年を迎えたフレアスは、それを機に長年、代表取締役社長を務めてきた澤登氏は代表権のある会長となり、新たに関根竜哉氏が就任した。
というのは、念願だったFC事業が快調に走りだした今、次なるステップともいえる「看護小規模多機能型居宅介護事業」にも注力しはじめたためだ。理念の実現のために、肩書に執着しないトップ・澤登氏をはじめ、瑞々しく風通しのよい社風もフレアスという企業全体の魅力だと、今回の取材で強く感じた。
前述したように、わが国は世界に類をみない高齢化社会へ突入している。医療保険を用いた在宅マッサージや、在宅医療などのニーズは今後高まるだろう。高い理想を掲げる本部のもと、サービスを受ける側、提供する側がともに笑顔になれるフレアスのFC事業。長期的な安定性とともに深いやりがいも得られる在宅マッサージのFCオーナーは、老若男女問わず魅力的な選択肢と言えそうだ。
公開日:2022年11月09日