個人事業主として開業したときに、やらなければならない手続きとは?

公開日:2015年10月28日

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開業する際に個人事業主としてやらなければならないことがあります。書類の準備や手続き、青色申告や白色申告など申告についても知っておきましょう。

目次|個人事業主として開業したときに、やらなければならない手続きとは?

1 個人事業主としての開業と、法人設立、どちらにするか?

  1-1 個人事業主として開業するメリット・デメリット

  1-2 法人を立ち上げることのメリット・デメリット

  1-3 どちらを選ぶかの決め手とは?

2 手続きについて

  2-1 個人事業主になるために決めること

  2-2 個人事業主になるための手続き

  2-3 法人設立のための手続き

3 青色申告と白色申告の違い

  3-1 青色申告とは?その特徴

  3-2 白色申告とは?その特徴

  3-3 どちらがお得?

4 まとめ

1 個人事業主としての開業と、法人設立、どちらにするか?

事業を始めようとしたとき、個人事業主となるか法人設立をするか、迷うこともあるでしょう。どちらがいいのか、それぞれのメリットやデメリット、違いなどについて解説します。開業の際の参考にしましょう。

 1-1 個人事業主として開業するメリット・デメリット

個人事業主のメリットは、運営の手間がかからず、またコストも低いのですぐに事業をスタートさせることができることです。定款の作成や登記も不要なので、税務署に届けを提出するだけですみます。

事業を始めるにあたっても、経理や税務も簡単でコストもかかりません。自分で申告をすれば税理士などに依頼することもなく、税務申告をすることができます。

ただし、個人事業主は法人と比べると信用度が低いという点がデメリットになります。また、事業を拡大する際は業種によっては、個人事業主では許可が下りない場合もあるので、注意しましょう。

 1-2 法人を立ち上げることのメリット・デメリット

法人のメリットは社会的信頼度が高い点です。取り引き先はもとより、金融機関から融資を受けやすいというメリットもあります。個人事業主の場合は、金融機関から融資を受ける際には第三者保証人などが必要となる場合があり、融資を受けるのが簡単ではありません。法人の場合は、資本金が登記簿謄本において確認できるので、信用度が高いのです。

また、経営者に役員報酬を支払い経費にできるので、節税をすることも可能です。さらに、役員の社宅を会社名義で借りることができ、家賃の5割程度を経費にすることも可能です。

デメリットとしては、起業する際に費用が必要なこと、会計処理や税務処理に関しては厳密に行う必要があり、税理士など専門家に依頼する必要があります。法人にすると、社会保険料などのコストもかかります。

法人は個人事業主と比べると、手間とコストがかかります。

 1-3 個人事業主と法人設立、選ぶときの決め手とは?

個人事業主と法人はどちらにもメリットとデメリットがあります。どちらにするかを決めるには、自分が開業する事業内容や事業目的、規模などによって決めるといいでしょう。

例えば、趣味のプログラミングのスキルを活かして開業したい、ということであればクラウドソーシングを活用すればできるので、個人事業主の方がメリットは多いでしょう。一方で、さまざまな分野や多くの企業に営業をしたい、幅広く仕事を広げたいということであれば信頼が大切で、融資なども必要になってくるので、法人化した方がメリットは多いでしょう。

2 手続きについて

費用もかからず開業する際も手間のない個人事業主ですが、必要な手続きがあります。個人事業主として仕事をしていくにあたり、決めておきたいことなどもあります。それをしておかないと事業が続きません。また、知っておいた方がトラブルにならないという手続きについても解説しましょう。

 2-1 個人事業主として開業するために決めること

個人事業主として開業する前に決めておくことには次のようなものがあります。

ひとつは屋号です。会社でいうところの会社名のことです。屋号は銀行口座や名刺、看板、領収書、契約書などに表記するものです。開業届にも記載するものなので、決めておきましょう。個人名で営業をする場合は、記入する必要はありません。

また、事業の概要についても記載する必要がありますので、事業内容をきちんと決めておきましょう。分かりやすい内容で記載するようにしましょう。

さらに、個人事業主は確定申告をしなければなりませんが、青色申告と白色申告の2種類があります。記帳の方法や特典などがことなるので、どちらにするかを決めておく必要があります。

 2-2 個人事業主として開業するための手続き

個人事業主になるためには、簡単な手続きが必要です。それが開業・廃業等届出書を提出することです。個人事業の開業・廃業等届出書は、事業を始めるときや事務所の新設、移転、廃止したとき、事業を廃止したときに提出する書類です。方法は必要事項を記載し税務署に届けるだけです。

また、必須ではありませんが、提出しておくと得なのが、青色申告承認申請書です。この手続きをしておくと最大で65万円の控除が受けられるのです。

さらに、国民健康保険や国民年金への加入を忘れないようにしましょう。

 2-3 法人設立のための手続き

法人設立のために必要な手続きは次のようなものです。

まずは、商号、本店所在地、事業目的、出資者、資本金、決算期、役員、といった項目を決めます。次に、商号が決まったら、実印の作成が必要となります。銀行印や角印も用意しましょう。

発起人全員の印鑑証明書、代表取締役の印鑑証明書が必要となりますので、早めに用意しておくことが大事です。

また、定款の作成をします。定款の作成は専門家である行政書士に依頼することをおすすめします。定款は公証人役場において認証を受けます。

そして、発起人代表の銀行口座に出資者が資本金を振り込み、さらに登記書類の作成をして、会社設立日に登記書類を法務局に提出します。

3 青色申告と白色申告の違い

個人事業主の申告には青色申告と白色申告があります。青色申告の方が得といわれていますが、白色申告の方が手間はかからないともいわれています。両方の違いやメリットなどを確認しておきましょう。

 3-1 青色申告とは?その特徴

青色申告のメリットは最大で65万円の所得控除や、赤字が翌期以降に繰り越しできるなどの特典があることです。起業してすぐに黒字にさせるのは難しいものです。青色申告は今年の赤字を3年間繰り越すことができ節税につながるというメリットがあるのです。

ただし、青色申告は帳簿付けが義務となり、経理処理が白色申告よりも煩雑になるというデメリットもあります。

 3-2 白色申告とは?その特徴

白色申告とは、年間の売り上げ-必要経費=事業所得に応じて税金を支払うというシンプルな形式です。そのため、事前申請が必要なく、青色申告のような腹式簿記などをつける必要がないので、手間がかからないというメリットがあります。

ただし、青色申告のような控除や赤字の繰り越しなどの特典を受けることができません。

 3-3 青色申告と白色申告、どちらがお得?

青色申告と白色申告では、最大65万円の控除がある青色申告の方が節税にはなるでしょう。ただし、手間をかけるのが面倒だという場合は白色申告を選ぶのもいいでしょう。ただし、白色申告においても、記帳が義務づけられるなど、まったく手間がかからないわけではありません。

手間と税金のことを考えて選ぶといいでしょう。

4 まとめ

最初に、個人事業主と法人のどちらで開業したら良いのかを選ぶ決め手についてご説明しました。個人事業主は、社会的な信用度が低いですが、手軽にビジネスを始められます。逆に法人は、社会的信用を得やすいですが、起業時の手続きが煩雑で費用もかかります。どちらにするかは、自分が開業する事業内容や事業目的、規模などによって決めると良いでしょう。

次に、個人事業主として開業する際の手続きについてご紹介しました。開業時には、開業・廃業等届出書を提出する他、必要に応じて、青色申告承認申請書の提出や国民健康保険や国民年金への加入も検討しましょう。

最後に、青色申告と白色申告の違いついてです。節税の面では青色申告が有利ですが、経理処理が簡単さでは白色申告にメリットがありますので、自分のビジネスの規模等に応じてどちらにするか決めましょう。