確定申告とは!? 青色申告と白色申告の違い

最終更新日:2020年05月11日

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起業して事業を行えば、税務申告と納税が必要になります。
フランチャイズ経営をはじめ、起業したばかりのときには法人を設立するのではなく、個人事業主として独立開業する方が少なくありません。
個人事業主が申告を行う場合にどのような方法があり、どのような手続きが必要になるのか、事前に知識を得ておくことが大切です。
事業規模などに応じて選びたい青色申告と白色申告の特徴や手続きの方法、メリットやデメリットもご紹介します。

目次

確定申告とは?

確定申告が必要な人とは?

青色申告って何?

白色申告って何?

確定申告の際の注意点とは?

確定申告をスムーズに行う方法は?

まとめ

確定申告とは?

日本では申告納税制度を採っており、納税者が自ら税法に従って収支の計算を行い、申告をして納税をする義務が課せられています。
この点、会社員やアルバイトとして働いていたときは自分で納税などしたことがないと不思議に思われる方もいるかもしれません。

雇用されている場合には企業や雇い主が、従業員の代わりに申告、納税をしてくれます。
これが源泉徴収という仕組みで、従業員は年末調整の際に保険料の控除証明書を提出することや扶養控除申告書など簡単な書類を書くだけで済むのです。
ですが、独立開業して個人事業主になれば、自ら事業所得を計算して申告、納税をしなくてはなりません。

確定申告が必要な人とは?

事業所得を含めた所得税の申告は毎年1月1日~12月31日までの1年間の所得について、例年、翌年の2月16日から3月15日の間に税務署に書類を提出して納税を行わなくてはなりません。
つまり、起業した月日を問わず、事業を始めて1年経たなくても申告の時期が訪れます。
脱サラをした方やアルバイトなどをしていた方は、その給与所得と事業所得を合わせて申告しなくてはなりません。
1年間の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超え、税額控除などを適用しても課税所得がある方は申告が求められます。

事業所得とはフランチャイズにも多い小売業やサービス業をはじめ、あらゆる事業から生じる所得で、総収入金額から必要経費を生じて求めます。
所得が発生しない赤字の場合でも、申告をすることで有利な税制が適用されることもあるので、申告は毎年の重要な義務と位置付けましょう。

青色申告って何?

申告をするには1年間の売上を記録し、かかった経費を記録しておかないと正しい計算ができません。
税法では、より正確な申告納税を行ってもらえるよう、一定水準の記帳をして、正しい方法で申告を行う方に対して、有利な特典を設ける青色申告の制度を用意しています。

青色申告のメリット

複式簿記による正しい記帳を行い、その記帳に基づいて貸借対照表及び損益計算書を作成して添付し、法定申告期限内に申告をすると青色申告特別控除原則として最高65万円の控除ができます。

申告者と生計を一にしている配偶者や15歳以上のその他の親族のうち、事業に従事している者に支払った給与は、事前に提出が求められる届出書に記載した金額の範囲内で必要経費に算入できる青色事業専従者給与の特典も用意されています。
家族経営が多いコンビニなどでは、ぜひとも活用したい制度です。

赤字となった年度について損益通算をしても控除しきれない損失がある場合、翌年以後3年間にわたって繰り越し控除ができます。
損失が出た前年も青色申告をしていれば、損失額が生じた年の前年に繰り戻して前年分の所得税の還付を受けることも可能です。

青色申告のデメリット

青色申告や青色事業専従者給与の適用を受けるには申告に先立って、事前に申請を行い、政務所長の承認を受けなくてはなりません。
知識がない場合や開業準備や事業運営に忙しく時間がなかったといった理由で申請ができないと、青色申告の適用を受けたくても受けられないことがあります。

また、こうした事前申請などの手続きがそもそも面倒に感じる方も少なくありません。
申請をして承認を得ても、有利な税制の特典を受けるには、日々の取引を正規の簿記に従って記帳するとともに、取引の明細などの書類をきちんと保管しなくてはなりません。

複式簿記の知識が必要となり、帳簿を備えて仕分け作業などをする必要があります。
表計算ソフトにただ売上と費用を計上するだけではだめなので、面倒と感じる方やそもそも複式簿記の知識がないからできないという方もいます。

青色申告をするために必要なこととは?

新たに青色申告を始めるには、その年の3月15日までに青色申告承認申請書を管轄する納税地の所轄税務署長に提出し、承認を得なくてはなりません。
その年の1月16日以後に新規に開業した場合は、業務を開始した日から2ヶ月以内に提出が必要です。

青色事業専従者給与を経費に算入したい場合には、青色申告承認申請書とは別に、青色事業専従者給与に関する届出書を提出しなくてはなりません。
青色事業専従者の氏名や職務の内容、給与の金額、支給期などを細かく記載する必要があります。

専従者が増える場合や給与を増額する場合は、その都度、青色事業専従者給与に関する変更届出書を出さなくてはなりません。
原則として複式簿記による記帳を行い、貸借対照表と損益計算書を作成することが求められます。
また、帳簿や書類などは、一部は5年間、それ以外は7年間の保存が義務付けられます。

青色申告が良いケース

独立開業する場合、ご夫婦で経営する場合やコンビニのフランチャイズなどお子様なども含め、家族経営をされるケースが少なくありません。
家族経営をする場合、青色事業専従者給与が受けられるのが有利です。
事業が軌道に乗り、所得額が多くなる場合も青色申告特別控除を受けられるのがメリットです。

一方、開業当初など事業がなかなか軌道に乗らず、赤字となる場合には繰り越し控除が受けられ、翌年度以降に黒字になった場合も所得を圧縮し、節税ができます。
継続的に青色申告をしていれば、黒字の翌年に赤字を出した場合に、前年に納付した税金の還付が受けられるメリットもあります。

正規の簿記に基づく記帳や書類の保管などが面倒でどうしてもやりたくない方は別として、事業を継続的に行い、規模を大きくしていきたい方は青色申告がおすすめです。

白色申告って何?

白色申告は青色申告までハイレベルな記帳をしなくても、一定の記帳と記録や書類の保存をすることで、事業専従者控除などの有利な特典を受けることができる制度です。

白色申告のメリット

青色申告を行わず、申告書と収支内訳書を提出するだけの基本的な申告をするだけでは、特別な特典は受けられません。
これに対して、日々の取引の記帳や書類の保管などを行って白色申告をする場合には、事業専従者控除が受けられます。

事業主と生計を一にする配偶者やその他の親族が、事業に1年間のうち6ヶ月を超える期間にわたって従事した場合、配偶者は最高86万円、親族は一人につき最高50万円を必要経費として計上できます。
必要経費が増える分、所得が減り、税負担を減らせるのがメリットです。

また、事業専従者控除額を受けたい場合には申告書に控除を受ける旨や金額など必要な事項を記載すれば良く、事前の届け出など面倒な手続きは不要です。

白色申告のデメリット

事業専従者控除はあるものの、青色事業専従者給与の控除とは異なり、控除できる額に上限が設定されています。
経費に計上できる金額に制約があるので、収入が大きいほど所得の圧縮に限界があり、税負担が増えるデメリットがあります。
青色申告で認められる、最高65万円の特別控除も受けられませんので、その分、節税ができないのもデメリットです。

また、損失の繰り越し控除や繰り戻しによる税金の還付も受けられません。
赤字が続くことや黒字と赤字を繰り返すようなことがあっても、その年の所得に応じた税金を払わなくてはなりません。
青色申告に比べて有利な特典が少ないものの、一定の記帳や書類の保存も求められます。

白色申告をするために必要なこととは?

白色申告には事前の申請や税務署長からの承認は必要ありませんが、記帳や書類の保管が一定レベルで求められます。

青色申告では発生した取引ごとに複式簿記に基づいて仕分けを行い、記帳をしていかなくてはなりませんが、白色申告では一つひとつの取引ごとではなく、日々の合計金額のみをまとめて記載するといった簡易な方法でかまいません。
申告の際には総収入金額や収支内訳書など必要経費の内容を記載した書類の添付が必要です。

また、一定の書類については7年間、それ以外の書類や帳簿は5年間にわたって、納税者の住居や事業所などの所在地に整理して保存しておかなくてはなりません。

白色申告が良いケース

一人でできる職人的なフランチャイズ業など、人を雇うことや家族の手伝いなどもなく、もっぱら一人で事業を行い、所得も自分の生活や事業を成り立たせる程度しかないという場合は、白色申告でも良いかもしれません。

経理や電話対応などちょっとした手伝いだけを配偶者にしてもらうケースや業務の忙しい時期だけ、家族や親族の手を借りるといった場合で、事業規模が比較的小さいケースなども挙げられます。

取引数が多くなく、日々の取引を1日ごとにまとめて計上すれば収支の把握は十分といったケースで、有利な特典を受けるより、記帳などの面倒な手間を省きたい方にも選ばれる方法です。

確定申告の際の注意点とは?

何より、申告期限や納税期限を守ることが大切です。
毎年1月1日~12月31日までの1年間の所得を、祝日などの関係で前後するものの、例年、翌年の2月16日から3月15日の間に申告書の提出が求められます。
課税所得があるのに申告を行わないと無申告課税が課せられる場合や遅延利息などが取られるペナルティがあるので注意しましょう。

また、青色申告のように、有利な税制を受けるには事前に書類の申請や承認を受ける必要があるケースもあります。
忘れてしまうと有利な特典が受けられないので、注意しましょう。
繰り越し控除などの有利な特典を受けるには、その年に納税すべき課税所得が発生しなくても申告をしておかないといけないケースなどもあるので、注意しなくてはなりません。

確定申告をスムーズに行う方法は?

フランチャイズ本部では申告に備えて説明会を開催するところやオーナー研修などを実施しているところがあります。
また、エリアマネージャーなど本部のスタッフや提携の税理士などが、書類作成などのアドバイスやサポートをしてくれるケースも少なくありません。

独力で行うのに便利なのは国税庁が用意するネット上の確定申告等作成コーナーをはじめ、管轄の税務署に行って相談を行い、パソコンを使って実践的に書類作成をサポートしてくれるサービスも利用できます。
また、会計や税務申告ソフトを活用する方法もあり、会計の知識がない方でも質問に沿って入力していくだけで、簡単に申告書類を作成できるソフトなども利用可能です。

事業規模が大きくなり、複雑化している場合はフランチャイズ経営の税務に強い税理士に申告書の作成を依頼することや顧問契約を結んでおくと安心です。

まとめ

フランチャイズ経営を行う場合、まずは個人事業主としてスタートする方が少なくありません。
その場合には毎年の税務申告や納税の義務が発生します。
青色申告、白色申告それぞれの特徴やメリット、デメリットを知り、事業規模や事業運営の方法、収支にマッチした方法を選びましょう。

スムーズな申告をするうえでは税務の知識を学ぶことやフランチャイズ本部で行われる研修の受講や申告のサポートを受けるほか、会計・申告ソフトの活用や税理士に依頼する方法もあります。

公開日:2019年11月29日