確定申告はオンラインが便利!e-Taxのメリットや手続き方法なども詳しくご紹介!

最終更新日:2020年12月17日

雇用されている場合には企業や雇い主が、従業員の代わりに申告・納税してくれますが、独立開業して個人事業主になれば、自ら事業所得を計算して確定申告し、納税まで対応しなくてはなりません。

そこで今回は、なかでも便利なe-Taxでの確定申告について詳しく解説。メリットや準備、申告方法などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

確定申告とは?

確定申告の方法

e-Taxで確定申告するメリット

e-Taxで確定申告する際の準備

e-Taxで確定申告する方法

マイナンバーカードの取得申請はお早めに

メリット豊富なe-Taxで確定申告しよう!

確定申告とは?

確定申告とは、1月1日~12月31日までの1年間の所得(収入から必要経費を差し引いた金額)とそれに対する税金を計算し、税務署に報告する手続きのことです。

1年間の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超える場合は、原則として確定申告を行う必要があります。

事業所得を含めた所得税の申告は例年、翌年の2月16日~3月15日の間に税務署に書類を提出して納税を行わなくてはなりません。

つまり、起業した月日を問わず、事業を始めて1年経たなくても申告の時期が訪れます。
脱サラをした方やアルバイトなどをしていた方は、その給与所得と事業所得を合わせた申告が必要です。

これを怠ると、無申告加算税や延滞税がペナルティとして課される場合もあるので気をつけましょう。

所得が発生しない赤字の場合でも、確定申告をすることで有利な税制が適用されることもあるので、申告は毎年の重要な義務と考えておくほうが良いです。

確定申告の方法

確定申告の方法は、大きく3つあります。

オンライン送信「e-Tax」

オンライン送信「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」は、インターネットを利用して確定申告の手続きができるシステムです。

国税庁が提供するシステムで、確定申告以外に相続税申告・贈与税申告・法人税確定申告などの手続きや税金の納付なども行うことができます。

また、税務・会計ソフトとの連携も可能なため、データ作成から提出までの業務もスムーズに行えます。
国税庁ホームページで提供されている「確定申告書等作成コーナー」では画面の案内に沿って金額などを入力することで申告書や決算書などを作成してe-Taxで送信できるため、ソフトを使っていないう方も安心です。

税務署の窓口

確定申告の手続きは、税務署の窓口でも行えます。

所轄税務署の受付に必要書類を提出する方法で、提出時に不備などがないかを確認してもらえるため、特に確定申告が初めての方は安心して手続きが進められるでしょう。
ただし、実際に税務署まで出向く必要があるので、混雑時には手続きに時間を要する場合があります。

税務署の時間外収受箱に投函して提出することも可能なため、状況に合わせて検討してみるのも良いでしょう。

税務署への郵送

確定申告には、税務署に郵送する方法もあります。

必要書類を郵便または信書便で所轄税務署に送付することで、確定申告の手続きが可能です。

郵送の場合、通信日付印(消印)が申告期限内となることが定められているため、早めに送付することをおすすめします。

e-Taxで確定申告するメリット

確定申告の方法として3つご紹介しましたが、税務署へ出向いたり郵送を手配する手間を省くためにe-Taxでの確定申告を検討される方も多いです。
e-Taxでの確定申告にはどのようなメリットがあるのか、4つご紹介します。

24時間いつでも申請可能

e-Taxで確定申告する最大のメリットは、24時間いつでも申請可能なことです。

インターネット環境とスマートフォンやパソコンがあれば、確定申告の期間中はメンテナンス時間を除いていつでも利用できます。

わざわざ税務署に出向かず事務所や自宅から申告ができるため、手間や時間の削減につながります。

添付書類提出の手間を省ける

e-Taxで確定申告すると、添付書類提出の手間を省ける場合があります。

源泉徴収票や生命保険料控除証明書などは、記載内容を入力して送信することで、提出・提示をする必要がなくなります。

ただし、法定申告期限から5年間は書類の提出・提示を求められることもあるので注意しましょう。

早めに申告でき、還付がスピーディー

早めに申告でき、還付がスピーディーであることも、e-Taxで確定申告するメリットです。

確定申告の期間は通常2月16日~3月15日となっていますが、e-Taxの場合は1月上旬から手続きが行えます。

また、e-Taxで提出された還付申告に関してはスピーディーに処理されることが多いです。例年、1~2月に申告した場合は2~3週間程度で還付されています。

控除額が増える

控除額が増えることも、e-Taxで確定申告するメリットとして挙げられます。

2020年分の確定申告以降、基礎控除額と青色申告特別控除額が以下のように変更となります。

2019年分まで 2020年分から
基礎控除額 38万円
青色申告特別控除額 65万円

ただし、e-Taxで確定申告を行えば引き続き65万円の青色申告特別控除額を受けることができるため、全体で10万円の控除額が増えることになります。

e-Taxで確定申告する際の準備

では、e-Taxで確定申告する際にはどのような準備が必要なのでしょうか。
大きく3つに分けてご紹介します。

スマホ・パソコン・インターネット環境

e-Taxを利用するには、まずスマートフォン・パソコン・インターネット環境の準備が必要です。

ただし、どのような環境からでも利用できるということではないので、国税庁の推奨環境に当てはまるかを事前に確認しておくことをおすすめします。

また、個人情報を取り扱う手続きのため、セキュリティ対策もあわせて講じておく必要があるでしょう。

参考:国税庁ホームページ「システム利用のための環境等」

e-Taxの利用申し込み

e-Taxを利用する環境が整ったら、利用申し込みを行います。
利用申し込みの方法は、以下の2種類です。

  • マイナンバーカード方式
  • ID・パスワード方式

2018年までは所轄の税務署に「電子申告等開始届出書」を提出し、ID(利用者識別番号)とパスワードの取得が必要でしたが、2019年1月からはマイナンバーカードを持っていれば、専用のID・パスワードがなくてもe-Taxを利用できるようになりました。

また、マイナンバーカードを持っていない方向けに導入されたのがID・パスワード方式で、税務署で職員との対面による本人確認と開始届出書の提出を行うことでID・パスワードを取得することができます。

マイナンバーカード

e-Taxで確定申告をする場合、マイナンバーカードを持っているほうがより便利に手続きを進められます。

先ほどお伝えしたようにマイナンバーカードを使ってe-Taxのアカウント登録ができるので、税務署に出向く手間なく確定申告を行えます。

ICカードリーダライタもしくは読み取り機能付きのスマホが必要

e-Taxでマイナンバーカードを使って確定申告する場合、電子証明書を読み込むためのICカードリーダライタもしくは読み取り機能付きのスマートフォンが必要です。

ICカードリーダライタは家電量販店やネット通販などで購入できますが、マイナンバーカードに対応しているかどうかを事前にしっかり確認して購入しましょう。

e-Taxで確定申告する方法

e-Taxで確定申告する方法は、パソコンとスマートフォンでの手続きに分かれます。
今回は、マイナンバーカード方式での確定申告方法をご紹介します。
どちらの手続きも、先ほどお伝えした「利用申し込み」を済ませてから進めてください。

パソコンでの手続き

パソコンでの手続きの流れは以下の通りです。

1.ソフトまたは国税庁ホームページにて申告書類を作成
2.作成した申告書類データを送信
3.送信結果の確認

ソフトには申告書類e-Taxと連携可能な会計ソフトとe-Taxソフト(Web版)の2種類あり、それぞれ作成できる書類の種類や私用できるデバイスが異なるため、目的や状況に合わせて選ぶようにしましょう。

また、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」では、所得税の確定申告書、青色申告決算書・収支内訳書、消費税の確定申告書、贈与税の申告書を作成することが可能です。画面の案内に従って入力するだけなので、確定申告が初めての方でも利用しやすいと言えます。

e-Taxで申告書類のデータを送信した後には、送信データの審査結果がメッセージボックスに届きます。データに不備がないか、改ざんされていないかなど、正常に確定申告の申請ができたかどうかを確認できるメッセージのため、必ず確認するようにしましょう。

スマートフォンでの手続き

スマートフォンでの手続きの流れは以下の通りです。

1.アプリをダウンロード&ログイン
2.マイナンバーカードを読み取って設定
3.申告書作成
4.作成した内容を確認し、送信

Androidの場合は「e-TaxアプリとJPKI利用者ソフト」、iPhoneの場合は「e-TaxアプリとマイナポータルAP」とそれぞれ2種類のアプリが必要になります。

マイナポータルAPを利用するiPhoneユーザーは、まずマイナポータルの利用者登録などを先に済ませておくことが国税庁より推奨されているので、その点に気をつけながら手続きを進めることをおすすめします。

また、申請書の送信後は表示される「帳票表示・印刷」をタップし、PDFデータとしてスマートフォン内に保存するようにしましょう。

マイナンバーカードの取得申請はお早めに

e-Taxでの確定申告がより楽になるマイナンバーカードは、市区町村窓口での申請以外に、スマートフォン・パソコン、証明用写真機、郵便による申請が可能です。

申請後、マイナンバーカード交付の準備が整うと交付通知書が自宅に届き受け取りが可能になりますが、申請から発行まで1ヵ月はかかるとされているため、余裕をもって早めに申請するようにしましょう。

メリット豊富なe-Taxで確定申告しよう!

「e-Taxで確定申告」と聞くと難しく感じる方も多いと思いますが、手続きの流れや準備を事前にしっかり確認し、マニュアルや画面の指示に従って進めれば意外と簡単です。

何より、オンライン上でいつでも手続きができるので、税務署に出向いて手続きするよりはるかに手間が省けます。

また、控除額が増えるという節税効果も得られるなど得られるメリットも多いので、これから独立開業される方やe-Taxの導入を迷っている方は、この機会に一度検討してみてはいかがでしょうか。

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公開日:2019年11月29日