リラクゼーションサロンの開業に必要な準備とは?費用から資格まで解説
最終更新日:2022年01月24日
ストレス社会と言われる現代で、心身の癒しを提供できるリラクゼーションサロンのニーズが高まっています。「疲れた人の役に立ちたい」と、リラクゼーションサロンの開業を検討されている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、リラクゼーションサロンの開業に必要な費用や特徴、準備など、リラクゼーションサロンの開業前に知っておきたい情報をまとめました。おすすめのフランチャイズ情報もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
リラクゼーションサロンの開業に必要な準備3選
リラクゼーションサロンの開業に必要な主な準備を3つご紹介します。
リラクゼーションサロンの開業準備 1.店舗
リラクゼーションサロンの開業は店舗なしでも始められますが、物件を借りるなど店舗を構えて開業するケースも多いです。
物件を借りる場合は物件取得費や内装工事費などが必要になりますが、居抜き物件や自宅で開業する場合には費用を抑えることが可能です。
特に自宅で開業する場合は費用を抑えられる反面、お店が認知されにくいなどのデメリットもあるので、十分に理解したうえで最適な方法を選ぶように心がけましょう。
リラクゼーションサロンの開業準備 2.採用・教育
リラクゼーションサロンで従業員を雇用する場合、開業前に採用・教育が発生します。
開業後の人件費にも大きく影響するため、計画的な採用が必要です。また、施術・接客におけるスキルを身につけてもらうため、十分な教育を行う必要があります。
フランチャイズの場合、本部による採用支援や研修を利用できるため、オーナーの負担を抑えて採用・教育を進められます。
リラクゼーションサロンの開業準備 3.資格や免許
リラクゼーションサロンの開業には、特別な資格・免許はいりません。
ですが、持っていることがお店の強みになるケースもあるので、事前にどのような資格があるか確認しておくことをおすすめします。
業種 | 資格 |
---|---|
マッサージ | ・あん摩マッサージ指圧師 |
アロマテラピー | ・アロマテラピー検定 ・アロマテラピーアドバイザー ・アロマテラピーインストラクター ・アロマセラピスト |
リンパマッサージ | ・リンパケアセラピスト ・リンパドレナージュセラピスト ・リンパリファインセラピスト |
リフレクソロジー・足つぼ | ・リフレクソロジー(レギュラー/マスター/インストラクター/トップインストラクター) |
ストレッチ | ・ストレッチングトレーナー |
また、リラクゼーションサロンを開業する際には、税務署に「開業届」を提出する必要があります。
医療行為にあたるマッサージを提供する場合には、別途保健所への「施術所開設届」の提出が必要ですので注意しましょう。
リラクゼーションサロンのフランチャイズを始めるのに必要な準備
リラクゼーションサロンの開業に必要な費用
はじめに、リラクゼーションサロンの開業に必要な費用を初期費用と運営資金、売上、借入の有無に分けて紹介します。
リラクゼーションサロンの初期費用
リラクゼーションサロンの開業に必要な初期費用は、約620万円です。
この費用は、20坪ほどの店舗と仮定した金額で、あくまで目安の一つとして参考にしてください。
<初期費用の目安>
項目 | 金額 |
---|---|
物件取得費 | 200万円 |
内装工事費 | 250万円 |
什器・備品費 | 120万円 |
広告宣伝費 | 50万円 |
合計 | 620万円 |
リラクゼーションサロンの開業に必要な主な費用は、物件取得費や内装工事費、什器・備品費、広告宣伝費などで、店舗の立地や規模などによって変動します。
新規で店舗を取得する場合、壁紙・床の張替えをはじめ、電気・水道・ガスなどの設備工事も必要なため、内装工事費が高くなる傾向にあります。できるだけ内装工事費を抑えたいという方は、居抜き物件の活用を検討してみると良いでしょう。
また、リラクゼーションサロンの開業には施術用のベッドやイス、枕、カーテン、パーテーションなどの什器・備品も必要です。中古と新品のどちらで準備するのかによって費用が変わります。
リラクゼーションサロンをフランチャイズで開業する場合には、上記の費用以外に加盟金や保証金、研修費など本部への支払いが発生します。本部によってさまざまですが、加盟金や保証金が低額で設定された加盟プランを提供するなど、初期費用を抑えた開業が可能なところもあります。
リラクゼーションサロンの運営資金
リラクゼーションサロンの開業に必要な運営資金は、1ヵ月あたり約272万円です。
売上が月間340万円ほどの店舗と仮定し、各項目を計算しています。
<運営資金の目安>
項目 | 金額 |
---|---|
人件費 | 187万円 |
賃貸料 | 34万円 |
水道光熱費 | 10.2万円 |
消耗品費 | 13.6万円 |
広告宣伝費 | 27.2万円 |
合計 | 272万円 |
主な費用として、人件費や賃貸料、水道光熱費、消耗品費、広告宣伝費などが挙げられ、店舗の規模や仕入れなどによって変動します。
リラクゼーションサロンの運営に必要な人件費の目安は、1ヵ月あたり売上の40~55%です。オーナー1人で働く場合は、人件費を抑えることができます。
賃貸料の目安は1ヵ月あたり10%程度で、店舗の立地や規模によって変動します。また、水道光熱費も1ヵ月あたり売上の2~3%くらい必要です。
タオルやシーツ、スリッパなどの消耗品費は1ヵ月あたり売上の約2~4%かかり、仕入れの内容や頻度によって大きく変わります。また、開業後も継続的な集客を得るためにチラシの配布や広告掲載なども必要で、1ヵ月あたり売上の8%くらいの広告宣伝費がかかると考えておきましょう。
フランチャイズの場合は上記のほかにロイヤリティや予約管理システム利用料など、本部への支払いが発生します。ロイヤリティに関しては売上変動制を採用している本部が多く、1ヵ月あたり売上の5%前後かかります。
リラクゼーションサロンの売上
リラクゼーションサロンの売上は、店舗の規模やベッド数などが大きく影響します。
関東を中心に展開するリラクゼーションサロン『もみの匠』のフランチャイズを例に挙げると、20坪の広さでベッド数6床の店舗の場合、1ヵ月あたりの売上は約240万円が目安です。
また、全国に80店舗以上展開するリラクゼーションサロン『もみかる』の場合、32坪でベッド数8床の店舗の売上は約313万円が目安となっています。
資金調達
リラクゼーションサロンの開業資金は、借入によって調達することが可能です。
主に、銀行や日本政策金融公庫、自治体の補助金・助成金制度を利用する方法があります。
個人で一から開業する場合、過去の実績や返済の見通しなど審査基準が厳しめという点から、銀行からの融資はハードルが高いと言えます。
一方、日本政策金融公庫の場合、新たに事業を始める方や事業を開始して間もない方向けに無担保・無保証人で融資する「新創業融資制度」という制度があり、創業資金総額の10分の1以上の自己資金を持っていれば融資を受けられる可能性があります。ただし、開業資金を全額融資で賄うことは難しく、開業資金の30%程度は自己資金で用意することで融資してもらいやすくなると言われています。
自治体の補助金・助成金制度もハードルが低めですが、受給できるまでに時間がかかるケースもあるので、利用する際には十分な確認が必要です。
リラクゼーションサロンの開業知識
ここではリラクゼーションサロンを開業する知識として、リラクゼーションサロンのサービス内容や開業のメリット・デメリットについて解説していきます。
リラクゼーションサロンのサービス内容
リラクゼーションサロンの主なサービス内容は、施術を行うことです。
オーナーとしては
- 予約管理
- 売上管理
- 集客
- 施術メニューの開発
などの業務が発生します。
また、リラクゼーションサロンは以下のような業態に分かれています。どのようなサービスを提供するのかを決めるためにも、事前にしっかり確認しておきましょう。
マッサージ
肩や腰、足などの筋肉をもみほぐす施術方法で、筋肉の硬直を和らげることで血行が促進され、リラックス効果を得られます。リラクゼーションサロンのなかでも特に多い業態です。
アロマテラピー
植物から抽出した香り成分「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、心身の健康やリラクゼーション、ストレス解消などを促す自然療法です。
リンパマッサージ
リンパに沿って手でマッサージを行い、不要な水分や老廃物を排出する施術方法です。リンパの流れを良くすることで神経の緊張がほぐれ、リラックス効果を得られます。
リフレクソロジー・足ツボ など
リフレクソロジーは足や手などの反射区を刺激して全身の機能を整える施術、足ツボは足裏にあるツボを刺激して全身を整える施術方法です。足・手だけでなく、顔や頭など全身にマッサージを行う店舗も多いです。
ストレッチ
筋肉を引っ張って伸ばす施術方法です。筋肉の緊張を和らげるリラクゼーション効果もあることで人気が高まり、近年専門店の出店も増加しています。
リラクゼーションサロン開業のメリット
リラクゼーションサロンを開業するメリットを3つご紹介します。
低リスクで開業できる
リラクゼーションサロンを開業するメリットは、低リスクで開業できることです。
施術用のスペースとベッドなどの什器・備品を準備すれば始められるリラクゼーションサロンは、自宅の一室を使って開業できます。そのため、新規で店舗を準備しなければいけない飲食業などより物件取得費や内装工事費など、店舗にかける費用を抑えることが可能です。
また、出張型のリラクゼーションサロンの場合は店舗自体が不要になるので、さらに費用を抑えられます。
利益を残しやすい
利益を残しやすいことも、リラクゼーションサロンを開業するメリットです。
小売業のように商品の仕入れや在庫を抱える必要がなく、自宅での開業や施術スペース・設備を利用できるレンタルサロンを利用するなどすれば、運営にかかる費用を抑えることができます。
運営資金のなかで特に大きな割合を占めるのが人件費なので、人件費をうまくコントロールできればさらに利益を残すことができるでしょう。
未経験者でも始められる
未経験者でも始められることも、リラクゼーションサロンを開業するメリットです。
リラクゼーションサロンの開業には特別な資格が不要のため、資格を持っていない未経験者でもチャレンジしやすいです。
フランチャイズの場合は開業前に研修を受けることができるので、未経験者にとってのメリットが大きいと言えます。
リラクゼーションサロン開業のデメリット
次に、リラクゼーションサロンを開業するデメリットを2つご紹介します。
競合が多め
リラクゼーションサロンを開業するデメリットは、競合が多めということです。
低リスクで開業できるリラクゼーションサロンはほかの業種と比較して開業のハードルが低いため、新規参入者も多いです。
そのため、開業したいエリアに競合がいることや、開業場所の付近に競合が出店する可能性もあります。集客や売上に大きく影響するため、競合と差別化を図るなどの工夫が必要だと言えます。
フランチャイズの場合、本部が開業エリアを事前に調査し、安定した経営が見込める立地を紹介してくれるところや本部独自の強みを持っており差別化がしやすいところもあるので、独立が初めての方でも安心です。
オーナーへの業務負担が大きい
オーナーへの業務負担が大きいことも、リラクゼーションサロンを開業するデメリットの一つです。
個人でリラクゼーションサロンを開業する場合、店舗運営に関する業務は全てオーナー自身がこなす必要があります。特にオーナーが施術者として働く場合は、対応する客数によっては手が回らなくなってしまう可能性も。
フランチャイズの場合は開業後も本部によるサポートを受けながら運営できるので、オーナーの負担を軽減することが可能です。
リラクゼーションサロン開業の成功・失敗のポイント
リラクゼーションサロンを開業するのに成功する・失敗するポイントを3つご紹介します。
ブレないコンセプト
リラクゼーションサロンを成功させるためには、ブレないコンセプトを持っていることが重要なポイントです。
コンセプトに一貫性がないと、開業直後は利用してもらえたとしても継続して利用したいという魅力を感じにくくなってしまいます。
フランチャイズの場合は本部ごとでコンセプトが決まっているため、コンセプトづくりで躓くことがありません。オーナー自身も魅力に感じる、共感できるコンセプトを持った本部を選ぶことで、より軸のしっかりしたコンセプトで経営していけるでしょう。
人件費を抑えた店舗運営
人件費を抑えた店舗運営も、リラクゼーションサロンを成功させるためには重要なポイントです。
リラクゼーションサロンの運営で最もコストがかかるのは人件費のため、雇用する従業員数によっては大きな負担になりかねません。
特に初めて開業する場合は経営が安定するまでに時間がかかる可能性があるので、運営資金に余裕がある場合を除いて、最初はオーナー1人で開業するなどできるだけ人件費をかけない工夫が必要だと言えます。
他店との差別化
他店との差別化を図ることも、リラクゼーションサロンを成功させるために欠かせないポイントです。
リラクゼーションサロンの場合、
- 妊活・妊娠中の方に特化したサロン
- 女性・男性特有の体の悩みに特化したサロン
- 短時間で施術が可能なサロン
などで差別化を図り、成功しているケースもあります。
フランチャイズの場合、本部独自の強みを持っていたり、アドバイスをしてくれたりなど差別化が図りやすい環境が整っているので、アイデアに自信のない方でも安心です。
リラクゼーションサロンの集客方法とは
リラクゼーションサロンを開業した人が困りやすいのは「集客方法」です。
リラクゼーションサロンが失敗したり、つまずく原因に多いのは集客がうまくできないことなので、ここで集客方法について学んでおきましょう。
リラクゼーションサロンの集客方法でおすすめなのは
- SNSを活用する
- 開業地でチラシやティッシュを配る
- 開業してすぐはクーポンを配る
- ホットペッパービューティーに掲載してもらう
- フランチャイズで開業してブランド力をもらう
などがあります。
アナログな方法としてはチラシやティッシュ配りがあり、開業地の近くのお客さんを呼び込むことが良いと思いますが、
SNSを活用した場合、遠くのお客さんも来訪してくれる場合があります。
また、フランチャイズでリラクゼーションサロンを開業すれば、元々人気のリラクゼーションサロンの名前を借りることができます。
この集客方法を利用して、上手くお客さんを呼び込みましょう。
リラクゼーションサロンでおすすめのフランチャイズ
それではリラクゼーションサロンを開業するのにおすすめのフランチャイズを紹介します。
リラクゼーションサロンの開業をフランチャイズで検討してみたいと言う方は下記ブランドを参考にしてみてください。
リラクゼーションサロンフランチャイズ 1.もみかる
『もみかる』は、関東・静岡・富山を中心に全国に80店舗以上展開するリラクゼーションのフランチャイズ本部です。
「全身もみほぐし60分2,890円」の主力メニューをはじめ、ヘッドコースや足つぼコース、ハンドコースなど、多彩なコースで人気を集めています。
『もみかる』の最大の強みは、小資本での開業、20%を超える純利益率を実現できる独自のフランチャイズシステム。確かなノウハウにより、事業継続率93%という実績も持っています。
稼げる立地の紹介や事業計画書作成支援、店舗内装代行、インストラクター派遣など、本部サポートも万全。未経験者でも安心してチャレンジできるフランチャイズ本部です。
リラクゼーションサロンフランチャイズ 2.Goo-it!
『Goo-it!』は、低価格かつ高品質のマッサージで幅広い世代の市場を獲得しているリラクゼーションのフランチャイズ本部です。
立地専門のスタッフが綿密なマーケティング調査を行い、勝てる物件を紹介。良質な物件で開業できるため、事業継続率は93%を超えています。
また、高い施術スキルを平準化できるノウハウを保有しており、専用の研修センターにて業界10年以上のプロ講師陣が丁寧に伝授。未経験者でも最短2週間でプロのセラピストになることができます。
リラクゼーションサロンフランチャイズ 3.もみの匠
『もみの匠』は、もみほぐし専門のリラクゼーションサロンを展開するフランチャイズ本部です。
60分2,980円という従来のマッサージサロンの約半額で施術が受けられることから、老若男女問わず多くの支持を得ています。
すでに店舗を持っており施術経験のあるスタッフが1名以上いれば、340万円で開業可能。ロイヤリティは売り上げの5%、上限が9.8万円なので、オーナーの頑張りが収入アップにつながりやすいです。
専任のスーパーバイザーが全面的にサポートしてくれるので、業界未経験者でも安心です。
リラクゼーションサロンの開業に関する記事
公開日:2022年01月24日