税理士の失敗しない探し方とは?!具体的な方法から良い税理士の見分け方まで徹底解説!

最終更新日:2020年12月17日

税理士は税務のスペシャリストですが、相談先によってサービスやサポートの質は変わってきます。より良い税理士と巡り合うためには、探し方や選び方を工夫しなければなりません。

そこで今回は、税理士の失敗しない探し方や各方法のメリット・デメリットに加えて、税理士選びで意識しておきたいポイントなどをまとめました。

フランチャイズを探してみる

目次

税理士とは?

税理士の探し方

良い税理士を選ぶポイント

税理士選びのポイントを意識し、目的に応じた探し方を

税理士とは?

税理士は税務の専門家であり、さまざまな角度から企業や経営者の税務面をサポートしてくれます。では、具体的にどのような点をサポートしてもらえるのか、税理士の主な業務を簡単に紹介していきましょう。

【1】税務代理…経営者や納税者本人に代わって、税金の申請・申告を行う業務
【2】税務書類の作成…確定申告書をはじめとした、さまざまな税務書類を作成する業務
【3】税務相談…節税に関して、利用できる制度や今後の方針などを顧客にアドバイスする業務

上記の3つは、税理士法の第2条に定められている「税理士の独占業務」です。つまり、これらの業務は税理士しか行えないため、原則として弁護士や会計士などに依頼することはできません。

常に相談できる税理士がいるだけで、企業の業績が大きく向上することもあるので、余裕のあるうちに顧問契約を結べるような税理士を探しておきましょう。

税理士の探し方

税理士にはさまざまな探し方があり、主な方法としては以下の5つが挙げられます。

1.自力で探す
2.インターネットで探す
3.知り合いの税理士に依頼する
4.知人から紹介してもらう
5.税理士紹介会社を利用する

より良い税理士を探したいのであれば、各方法のメリット・デメリットを理解した上で、自身のケースにぴったりな探し方を選ばなくてはなりません。そこで次からは、それぞれの探し方の概要やメリット・デメリットを紹介していきます。

自力で探す

自力で税理士を探す手段としては、会社の近くにある税理士事務所を探す方法や、電話帳を使って探す方法などが挙げられます。では、これらの方法にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、以下でチェックしていきましょう。

メリット

税理士を自力で探すメリットとしては、主に以下の2点が挙げられます。

  • 近くに税理士事務所があれば、手間をかけずに税理士を選べる
  • 近場の税理士に依頼できるため、安心感が増す

上記のなかでも、近場の税理士に依頼できる点は予想以上に大きなメリットになり得ます。例えば、近場であれば緊急時でもすぐに会えますし、税理士によっては地域の金融機関とつながりを持っていることも。また、コストを抑えたい経営者にとっては、訪問時の交通費を節約できる点も魅力になるでしょう。

デメリット

一方で、近場の税理士を自力で探すと、以下のデメリットが生じることもあります。

  • 選択肢が少ないため、ニーズに合わない税理士を選んでしまうリスクがある
  • サービス面や料金面などを、他事務所と細かく比較できない
  • 都市銀行からの融資などに対応してもらえない可能性がある

税理士探しのエリアを限定すると、受けられるサービスの幅も狭まる可能性があります。その結果、自社のニーズに合わない税理士を選ぶと、満足できないサービスに対して高いコストを支払う形になってしまうので注意しましょう。

インターネットで探す

多くの税理士事務所がホームページなどを開設している影響で、最近ではインターネット上でも簡単に情報収集ができるようになりました。細かく見ると、ブログやSNSを確認するなど多くの方法がありますが、以下ではインターネットを使って探す方法全般のメリット・デメリットを紹介します。

メリット

まずは、インターネットで税理士を探すメリットから見ていきましょう。

  • 費用をかけることなく、さまざまな税理士の情報を手軽にチェックできる
  • エリアを絞ることで、効率的に近場の税理士を探せる
  • サービス詳細やアピールポイントなど、各事務所の特徴を短時間でつかめる

インターネットを利用する最大のメリットは、誰でも手軽に情報を収集できる点です。また、問い合わせフォームを利用すれば、顔を合わせることなく疑問点や不明点を尋ねられるので、質問をするハードルも高くありません。

デメリット

インターネットで探す方法は万能に見えるかもしれませんが、実は以下のようなデメリットも潜んでいるため注意が必要です。

  • 信ぴょう性の低い情報が紛れ込んでいる
  • 実際に会ってみるまでは、税理士の人間性をチェックすることが難しい
  • 情報量が膨大であるため、必要な情報の収集に時間がかかることも

ネット上にホームページを開設しているからと言って、その事務所が誠実であるとは限りません。例えば、サービス内容が誇張して掲載されていたり、自社との相性が悪かったりする可能性も考えられるため、インターネット上の情報だけで判断することは控えましょう。

知り合いの税理士に依頼する

税理士探しに手間をかけたくない場合は、知り合いの税理士に依頼する方法もひとつの手です。では、知り合いの税理士に依頼するとどのようなメリット・デメリットが生じるのか、以下で詳しく紹介していきましょう。

メリット

まずは、知り合いの税理士に依頼するメリットから紹介していきます。

  • 手間をかけずに税理士を決められる
  • 価格面の交渉がしやすい
  • 身近な人物なので、安心感を得られる

知り合いの税理士に依頼をすれば、各事務所の情報を収集したり比較したりする必要がないので、税理士探しの手間を大きく省けます。また、依頼する相手が普段から仲の良い人物であれば、安心して業務を任せられるでしょう。

デメリット

知り合いへの依頼は手っ取り早い方法といえますが、その反面で以下のようなデメリットも潜んでいます。

  • 会社や自分の情報を身近な人物に知られてしまう
  • サービス面での交渉が難しくなる
  • 多少不満を感じても、契約を解消しづらくなる

税理士のサポートを十分に受けるには、会社や経営者自身の情報をきちんと伝える必要があります。売上や年収などのデリケートな情報も伝えることになるので、場合によっては2人の関係性が変化してしまう恐れもあります。

知人から紹介してもらう

税理士をすでに活用している事業主や、税理士に詳しい銀行の担当者などが周りにいれば、知人から税理士を紹介してもらうことも可能です。ここまで紹介した方法とは違い、第三者を介して税理士を選ぶ方法なので、以下のようにメリットやデメリットもやや特徴的なものになります。

メリット

知人から税理士を紹介してもらうと、主に以下のようなメリットが生じます。

  • コストや手間をかけず、手軽に税理士を探せる
  • 他人からの評価を聞いた上で、契約を結ぶかどうかを判断できる
  • 税理士側に程よい緊張感が生まれ、誠実に対応してもらえる可能性が高まる

この方法の最大のメリットは、第三者の評価を事前にチェックできる点です。特に紹介してくれる知人がその税理士を活用していれば、具体的なサポート内容や対応の丁寧さなども細かく把握できるでしょう。

デメリット

知人から税理士を紹介してもらうデメリットとして、主に以下の点が挙げられます。

  • 知人の評価があてになるとは限らない
  • 多少不満を感じても、契約を解消しづらくなる
  • 税理士から紹介者に、会社や経営者自身の情報が流れてしまうことも

税理士に対する評価は人それぞれであり、会社の規模や事業内容によって適した税理士は変わってきます。そのため、仮に信用できる知人であっても、第三者の評価がそのまま自分のケースに当てはまるとは限りません。

また、情報管理が徹底していないと、周りに知られたくない情報を紹介者に流されてしまう可能性もあるので、契約内容には細心の注意を払いましょう。

税理士紹介会社を利用する

税理士紹介会社とは、利用者のニーズに合った税理士を無料で紹介してくれる会社のこと。税理士紹介会社に条件やこだわりたいポイントを伝えると、数多くの税理士のなかからニーズに合致する複数の税理士を紹介してもらえます。

では、税理士紹介会社にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、以下で詳しく紹介していきましょう。

メリット

税理士紹介会社を利用するメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。

  • コストをかけることなく、条件に合致する税理士を探してもらえる
  • 専門家の視点から、会社や事業主に最適な税理士をピックアップしてもらえる
  • 利用する紹介会社によっては、交渉や契約関係などもサポートしてもらえる

上記のほか、数多くの選択肢を作れる点や、紹介してもらった税理士を細かく比較できる点なども、税理士紹介会社の魅力といえるでしょう。また、相談先によっては税理士探し以外の面でもサポートを受けられるので、特に税理士の活用に慣れていない方は積極的に検討しておきたい方法です。

デメリット

税理士紹介会社には魅力的なメリットがある一方で、以下のようなデメリットも潜んでいます。

  • 税理士紹介会社に登録をしている税理士しか紹介してもらえない
  • 相談先によってサービス内容・サポート内容が異なる

税理士紹介会社は多角的に利用者をサポートしていますが、実際に提供されるサービスやサポートは相談先によって異なります。税理士紹介会社にもさまざまな特徴があるので、相談先を決める前にはしっかりと情報収集をすることが大切です。

良い税理士を選ぶポイント

ここまでは税理士の探し方を紹介しましたが、各ケースに最適な税理士を選ぶには、「選び方のポイント」を押さえることも必要です。そこで以下では、税理士選びで特に意識しておきたい5つのポイントをまとめました。

依頼内容と得意分野がマッチするか

依頼しようと考えている業務内容によって、最適な税理士は変わってきます。そのため、まずは税理士への依頼内容を明確にするために、「どんな業務を代行してもらいたいか?」や「どんなアドバイスを受けたいか?」などを考えておきましょう。

また、税理士は税務のスペシャリストではあるものの、得意とする分野や業界は税理士によって異なります。したがって、候補となる税理士の実績は細かくチェックし、依頼内容と得意分野がしっかりとマッチする税理士を選ぶことが大切です。

経営者との相性が良いか

経営者にとって税理士は、ビジネスパートナーともいえる存在です。契約を結んだら、自社の業績を向上させるために協力し合う必要があるので、税理士選びにおいて「経営者との相性の良さ」は欠かせません。

経験や実績のみを重視すると、人間的に相性の悪い税理士を選んでしまう恐れがあるので、契約を結ぶ前にはきちんと面談を行い、相手の性格や第一印象を細かくチェックしましょう。

決算対策・節税対策に力を入れているか

税理士への依頼内容のうち、決算対策・節税対策は特に重要性が高いものです。しかし、決算や節税への対策は手間がかかるため、税理士によっては消極的な姿勢を見せることがあります。

したがって、税理士選びの際には決算・節税に関する質問を多く投げかけ、その内容から「決算対策・節税対策に力を入れているか?」を慎重に判断しましょう。

金額に関して、細かくシミュレーションをしてもらえるか

税理士のアドバイスをそのまま鵜呑みにするだけでは、会社の業績を向上させることはできません。税理士にも間違いはあるので、経営者自身もアドバイスの内容を理解した上で、今後の方針を慎重に考えることが大切です。

そのため、単に今後の方針をアドバイスする税理士ではなく、できれば金額に関して細かくシミュレーションしてくれる税理士を選びましょう。

コストパフォーマンスが低くないか

いくらサービス面が充実していても、顧問料などのコストが相場より高ければ、依頼側に大きなメリットは発生しません。したがって、税理士選びではサービスやサポートの内容だけではなく、「コスト面」にも目を向ける必要があります。

税理士報酬の仕組みはやや複雑であり、相談先によって計算方法が変わるケースもあるので、契約前には料金体系を細かくチェックしておくことが大切です。料金体系を把握したら、事前に調べたサービスやサポートの内容と照らし合わせて、できるだけコストパフォーマンスが高い税理士を選びましょう。

税理士選びのポイントを意識し、目的に応じた探し方を

各ケースにぴったりな税理士を見つけるには、税理士選びのポイントを意識した上で、目的に応じた探し方を選ぶことが大切です。
今回紹介したように、探し方によってメリット・デメリットは大きく異なるので、安易に手軽な方法を選ばないように注意しましょう。

フランチャイズを探してみる

公開日:2020年12月11日