業態別FC(フランチャイズ)ビジネス【コンビニエンスストア】の特徴

公開日:2015年03月24日

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市場動向(市場規模、成長性など)

日本フランチャイズチェーン協会のデータによれば、コンビニ業界の市場規模は2007年度で全店売上高7兆3,631億円(前年比1.3%増)。FC(フランチャイズ)加盟店舗数では前年比313店舗増で4万929店舗(2007年12月末現在)となっています。また、コンビニ業界は、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、スリーエフ、am/pm、サークルKサンクスなど大手チェーンの寡占化が進んでいます。

記事執筆:フランコープジャパン株式会社

記事提供:フランチャイズタイムズジャパン

(1)上位企業の戦略

コンビニエンスストアの上位企業は、それぞれに特徴ある戦略を採り始めています。

例えば、セブンイレブンはPB商品の構成費を高めるとともに、業者向け両替機の設置などサービス商品を急速に強化しつつあり、名実共に「街の便利ステーション」になろうとしています。

また、ローソンについては青果などスーパーとコンビニを合わせた商品ラインナップを100円で販売するローソンストア100や、健康・低カロリー・素材・環境にこだわるナチュラルローソン、高齢者向けのフランチャイズ店舗の開発など、世の中の流れや、立地条件にあわせたフランチャイズ業態の多様化を図っています。

(2)標準モデル

コンビニエンスストアの契約形態で特徴的なものが、フランチャイズ店舗設備を本部が投資し、フランチャイズ加盟者は、フランチャイズ加盟金のみでフランチャイズ事業を始めることが出来る仕組みがあります。

こうしたタイプの契約金は、250万円~300万円で、その中に開業時のレジ元金や、オープンアカウントといわれるフランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店との間の会計処理テーブルの元金繰入額、開業前の研修費なども含まれています。

自分で店舗を所有するタイプの契約の場合、初期投資は(店舗物件によって異なりますが)店舗工事費だけで2~3千万円程度が必要となります。

コンビニエンスストアの平均的な売上高は、1日当たり40~55万円程度で、チェーンによって違いがあります。

この売上金額を毎日フランチャイズ本部に送金し、フランチャイズ加盟店には、仕入金額やロイヤルティ、諸経費などを差し引いた金額の中から一定割合が支払われるシステムが一般的。差し引かれるロイヤルティは売上総利益の30~60%程度まで契約タイプによって異なります。

(3)新規参入メリット(事業性、出店難易度、運営難易度等)

コンビニエンスストアのフランチャイズシステムとして特徴的なものがオープンアカウントと呼ばれる会計システムです。

このシステムでは、毎日本部に送金した売上高からロイヤルティ、仕入金額などの経費を差し引いたものがフランチャイズ加盟店に支払われますが、この加盟店の受け取り部分がマイナスになるケースもあります。このとき、コンビニ各社では、自動的に最低補償金額までの差額をフランチャイズ本部が貸し付ける仕組みを取っているのが普通で、フランチャイズ加盟店の経営リスクを引き下げる効果があります。

また、店舗を本部が用意するタイプの契約では、開業当初は店舗の運営委託契約からスタートし、一定以上の売上高を実現し、経営がきちんと成立してから通常のフランチャイズ契約に移行するようなシステムが採られており、この経営委託期間中の事業リスク(立ち上げリスク)を軽減することができます。

コンビニ経営は1店舗当たりのパート・アルバイト社員の数も多く、高度にシステム化されていることから、情報システムに対する基礎能力や、人事管理を含めた経営能力を要求される事業であり、当然ですが決して”ラクに稼げる”ビジネスではありません。

近くの小学校で運動会のある日にはお弁当を多めに用意したり、夏でも気温が低めの予想であればアイスの発注を抑え目にしたり。

周辺地域のイベントや天気予報など様々な情報にアンテナを張り、品切れを起こさず、かつ無駄なロスを発生させない発注や、従業員の育成・モチベーション向上など、色々な工夫が必要であり、良くも悪くもその結果が売上として自分に返ってくるやりがいのある仕事です。

(4)ここに注意!

コンビニと言えば年中無休・24時間営業。フランチャイズ店舗開業後は信頼出来る従業員の確保、教育に力を入れるのが、経営に集中出来る働きやすい環境を手に入れるための第一歩。自分の時間を確保することで、売上アップの施策を練ったり、2号店、3号店の複数店舗展開の検討など積極的な経営が可能になります。

(5)こんな人におススメ!(個人や小規模事業者を対象に)

確かに、コンビニ経営はロイヤルティ比率が高いものの、非常に高度に完成されたビジネスモデルであり、一定以上の収入を得られる可能性が高いシステムです。例えば、平均日販で100万円を越えるフランチャイズ加盟店舗も少なくありません。こうしたフランチャイズ店舗では、月商3,000万円。売上総利益額約800万円、フランチャイズ店舗オーナー総収益で240万円程度、人件費やその他経費を差し引いて90~100万円近い収入を得ることが可能です。

コンビニの売上げは立地に依存する割合が大きく、また、顧客の来店頻度の高い業種であることからフランチャイズ店舗オーナーの店舗運営能力も中期的には売上高に大きな影響を与える業種でもあります。

初期投資資金が潤沢ではないが、立地選定やフランチャイズ店舗運営にも積極的に取り組む意思があるという方にはお勧めできるフランチャイズパッケージです。また、チェーンごとに店舗所有の有無、費用負担とロイヤルティの比率などで様々な契約タイプが用意されています。コンビニ経営の検討にあたっては、複数のコンビニフランチャイズ本部の資料を取り寄せて、自分にあった契約タイプを選ぶことをお勧めします。

池田安弘(いけだ・やすひろ)

株式会社フランコープジャパン 代表取締役

フランコープ社(本社アメリカ)は、毎年100社を超えるFC(フランチャイズ)本部設立をサポートしている、世界最大のフランチャイズ業界専門コンサルティング企業。その日本本部では、アメリカ流の効率的なフランチャイズ本部モデルをもとに本部構築コンサルティングを展開。

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