女性起業家への道を学ぼう。女性ならではのセンスが生きる起業とは?

最終更新日:2020年12月11日

起業家というと、男性のイメージも強いでしょう。しかし、最近では女性で起業する人も増えています。男性の方が起業しているケースが多いため、女性の起業となるとデメリットを考えてしまうかもしれませんが、女性の起業のメリットも少なくありません。起業の魅力や、女性が起業する際の成功ポイントなどについて解説しましょう。

目次|女性起業家への道を学ぼう。女性ならではのセンスが生きる起業とは?

1 女性でも起業できる       2 タイプ別女性起業パターン       3 女性起業家の例       4 起業の方法     5 まとめ

1 女性でも起業できる

男性の起業家が多いからといって、女性が起業できないというわけではありません。実際に起業をして、成功している女性も数多くいます。そんな女性の姿や経験などを紹介します。さらに、女性だからこそできる起業についても紹介しましょう。

 1-1 近年、女性起業家が増えている

2014年時点で、全国267万社ある企業のうち、女性社長は31万人という、調査開始から最も多い人数となっています。女性の社長は増加し続けています。女性の社会進出という言葉は既に聞き慣れ、現代ではあらゆる職場において女性の進出が目立ってきています。

タクシーの運転手や建設業、飲食店においても女性が活躍する時代となっているなか、女性の起業家が増えるのも自然なことでしょう。

その背景には女性が以前よりも働きやすい環境になってきたことや、起業に関する情報を収集しやすくなったことがあります。さらに、介護サービスや美容・健康面におけるサービスなど、女性ならではのアイデアが求められる時代になったのです。

女性社長が増え続ける現代、女性の起業家もますます増えていくと予想されます。

 1-2 女性ならではの起業の魅力

女性の起業家が増えた理由として、現代において女性の気持ちを理解したサービスが求められるようになった、ということが挙げられます。
例えば健康食品や健康器具、オーガニック商品など無添加商品といった健康志向のブームは継続し、メタボリックシンドロームといった男性の肥満は生活習慣病の原因となることで、ダイエットや健康に気をつける人が増えてきたという背景があります。

また、エステサロンやネイルサロンは女性が利用することがほとんどでしたが、最近では男性も利用するようになりました。エステサロンでの施術は、仕事でストレスを抱えている女性にとってスキンケアやボディケアだけでなく、癒やしの場として人気を呼んでいます。

そういった事業は女性の方が理解しやすく、どのようなニーズがあって、どのようなサービスが求められているかという点を把握し、ニーズにあわせた提案ができるのが女性なのです。

 1-3 女性が起業するデメリット

会社においても女性が役職に就くケースも増え、結婚しても女性が仕事を続けることは当然のようになりました。現代では主夫やイクメンなど、男性がかつて女性の仕事とされていた家事や育児を担当するケースも珍しくありません。

しかし、その一方でまだまだ会社では女性の上司は珍しく、仕事がしにくい、などといった男性からの声もなくなりません。起業をする先輩もすぐそばにたくさんいる、という環境はなく起業について相談できるケースも十分とはいえないでしょう。

さらに、やはり育児との両立は難しく、起業をする忙しさや煩雑さと出産や育児が重なると、どうしても母親としての役割を担わなければならない、というデメリットは解消できていません。

2 タイプ別女性起業パターン

結婚や妊娠・出産などにおいて、女性はライフスタイルを自分で自由に選べないこともあります。しかし、さまざまなシチュエーションのなかで、自分のライフスタイルにあわせて起業をしている女性も少なくありません。女性の起業パターンについて紹介しましょう。

 2-1 今の仕事を続けながら

現在では結婚をしても仕事を続ける女性や、妊娠・出産をして会社に戻ってくる女性も多いです。仕事はライフワークのひとつです。人生において続けていきたいと考えている女性も多く、また経済的な理由から仕事を続けなければならない女性もいます。

そういったライフスタイルのなかでも、起業ができるのです。仕事を続けながら起業をする場合は、土日を利用したり、家事や育児をしたりしながらでもできる起業を見つければそれは可能です。

例えば、自宅を利用してできるお菓子づくりの教室や料理教室、生け花やフラワーアレンジメントの教室などが可能です。

 2-2 家事・育児をしながら

女性は家事や育児に時間を取られてしまうときがあります。思うように外出をしたりすることも制限があります。打ちあわせや会議などに時間を取られるわけにはいかないのです。

そういった女性が起業するには、インターネットを利用した起業があります。最近ではインターネットを利用してさまざまな買い物ができますが、それはさまざまな販売店がインターネットにあるからです。

ネットショップは店舗を持たずに開業できるので、コストもかからず、利益を求めることができるので人気を呼んでいる形態のひとつです。時間に縛られることもなく、自分の自由な時間で活動できます。ライフスタイルにあわせた活動ができるのが便利な点です。ハンドメイドでアクセサリーやバッグ、インテリアなどを作りインターネットをとおして販売する方法はメリットも多いです。

 2-3 仕事をやめて、大きな夢を追う

起業したい、独立をして開業したいという思いは男性でも女性でも変わりません。男性が会社を辞めて起業するのと同じように、女性でも会社を辞めて自分の理想の会社を作りたいと考えるケースもあります。

その場合は、開業資金や物件の準備、工事費用や人材など、さまざまなことを検討し、起業をするケースもあります。個人事業主であったり、法人として設立したり、事業内容や目的によって、ライフワークとして独立・起業をする女性も少なくありません。

3 女性起業家の例

起業をしたいと考えている女性がいても、周囲には実例がない、先輩がいないという環境もあるでしょう。実際に起業をしている女性の体験談などを知ることで、希望を持つことができるでしょう。理想だけではなく、現実の問題とも向きあわなければならないという点も含めて、現実に起業をしている女性のストーリーを知っておきましょう。きっと参考になるはずです。

 3-1 女性起業の例その①

キールス株式会社 沼田早紀子さんは、ネイリストとモデルをつなぐ女の子のためのスマートフォンアプリを運営している女性起業家です。http://www.sankeibiz.jp/business/news/131216/bsl1312160501000-n1.htm

ネイルは現代の女性にとって必須のおしゃれです。そこに着目し起業した沼田さんは、化粧品や美容・健康カフェ、アパレル企画、アロマ販売など、女性が興味を示すアイテムに着目し、企画しています。社内ビジネスチャレンジ制度において優勝し、会社を設立しました。着眼点が起業の成功につながっているといえます。

 3-2 女性起業の例その②

ポーセラーツのサロンを経営しているのが、山口美湖さんです。もともとイラストレーターとして活躍していた山口さんですが、趣味で始めたポーセラーツの魅力にひかれ、その魅力をほかの人に伝えたいという思いから始まったサロンです。ポーセラーツとは、専用の転写機を使って白い器を彩り、テーブルウェアを作るハンドクラフトのひとつです。http://www.saitama-j.or.jp/sogyo/puti/contents/mystory.html

出産後にサロンでポーセラーツをしているとストレス解消になり、ほかの生徒さんとコミュニケーションを取ることで、育児や家事の疲れも解消されました。そんな空間を自分も提供したという希望から始まったそうです。

出産後、仕事復帰を希望しても必要とされなかった山口さん。母親には仕事を任せられないと言われたそうです。それなら自宅で、ということでサロンを開業しました。お子さんを持っている主婦に人気で、キャンセル料を取らないといった子育てをしている母親の立場に立ったサロンを経営方針としています。オリジナルの食器などもネットショップで販売を始めました。自宅サロンで楽しく過ごす生徒さんの笑顔が、自分の癒やしにもつながるようです。自宅でマイペースに起業している女性です。

 3-3 女性起業の例その③

整理収納サービス、インテリアコーディネートサービス、セミナー講師などが事業内容の会社を経営しているのが、伊藤朋美さんです。育児や家事、仕事に追われているお母さんは部屋をキレイに片づけるのは難しいという点に着目し、収納のコツなどを伝授しています。整理整頓のセミナーを開催し、世の中のお母さんたちに喜ばれる仕事をしている女性です。http://powerwomen.jp/powerwomen/651/

住宅メーカーに勤務していた伊藤さんは育休中に整理収納アドバイザーの資格を取得し、自分自身が片づけは苦手だったのに、片づけ上手になれたことを多くのお母さんに伝えたいと起業しました。現在のニーズにマッチした事業内容です。起業の際には準備は万端にして始めたそうです。しかし、一人で活動しているため、体を壊したら代役がいないということを痛感し、体が資本ということを強く意識しているそうです。ただし、子どもが熱を出したときには自分以外のだれかに協力を求める、ということをしなければならず、だれかに頼ることの大切さも実感しているそうです。

二人のお子さんを持つ伊藤さん。やりたいことを仕事にして生き生きと活動している母親の姿は、子どもたちのためになると考えています。

4 起業の方法

自分が学んだことを多くの人たちに広めたい、起業をして自分の能力を試したい、などさまざまな思いを持っている女性も多いでしょう。具体的にはどのような方法で起業するのかを知っておけば、スムーズな起業の役に立つでしょう。

 4-1 ゼロから起業する

起業というとたくさんの費用をかけて事務所を構え、スタッフを集めスタートさせる、というイメージで、そうでなければできないと考えている人もいるでしょう。しかし、現代ではインターネットを活用したり、自宅を事務所の代わりにしたり、サロンにしたりすることで、費用をあまりかけずに起業する女性も多いです。

習い事の延長であれば、自宅をサロンにして生徒を募集することで、開業することが可能です。業種によっては内装費がかかりますが、物件を借りるよりは格段に費用を抑えることができるでしょう。

または、自分で作ったものをネットショップで販売したり、アドバイスや指導など知識を広めたりすることもインターネットを利用することで可能です。そういった方法で起業することも可能です。ただし、業種によっては信頼性が必要なものもありますので、資格や免許を取得しておくことも必要です。

費用をあまりかけずに、自宅やインターネットなどを利用することで家事や育児との両立も可能になり、ライフワークとして取り組むことができるでしょう。

 4-2 フランチャイズを活用して、起業する

起業のひとつにフランチャイズという方法があります。

フランチャイズに加盟することで、フランチャイザーの持つ商品やサービス、経営のノウハウ、商標などを使って経営をすることができるので、安定した運営をすることが可能です。事業軽軽のノウハウを持たず開業が初めてでも、フランチャイズシステムにおいては指導やアドバイス、本部からのサポートも受けることができるので、安心して店舗の経営をすることができます。

自ら商品開発などをすることもなくネームバリューもあるので、早めに店舗を軌道に乗せることも可能です。最初の多額の開業資金をかけ、失敗するというリスクも少ないので安心です。

ただし、マニュアルがあり運営方針は本部に従わなければならないので、自由な戦略や運営をすることはできないという制限があります。

5 まとめ

近年、女性起業家が増えている理由として、エステサロンやネイルサロンなど、女性の気持ちを理解したサービスに強いニーズがありるということをご説明しました。一方で、女性は家事・出産・育児などの役割を担う必要があり、依然として100%仕事に打ち込むことが難しい状況にあります。

次に、女性の起業パターンをご紹介しました。今の仕事を続けながら空き時間で行う、家事・育児をしながら挑戦するなど、女性ならではのライフスタイルに合わせたパターンがあります。

また、女性による起業の例として、女性向けスマートフォンアプリの運営、サロン経営、整理収納サービス、インテリアコーディネートサービス、セミナー講師などをご紹介しました。

最後に起業の方法につていもご説明しました。インターネットを活用する、自宅で開業する、フランチャイズに加盟するなど、自分に合った方法を見つけましょう。

公開日:2020年12月11日