スーパー経営を成功させる秘訣とは?!費用や準備など知っておきたい基礎知識も!

最終更新日:2021年01月14日

スーパーは、景気悪化や天災などに左右されず安定した売り上げを獲得しやすい業種です。
また、最近ではネットスーパーの認知度が高まっており、スーパー経営におけるビジネスチャンスは広がりつつあると言えるでしょう。

そこでこちらでは、スーパーの経営を成功させる秘訣をまとめました。
開業にかかる費用や事前準備なども解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

スーパー業界について

スーパーの開業・経営に必要な費用

スーパー経営の仕事内容

スーパー経営の成功ポイント

スーパーの経営に必要な準備

成功の秘訣を踏まえたうえでスーパーの経営に挑戦しよう

スーパー業界について

将来的にスーパーの経営を考えている方は、まず業界の知識を深めることが大切です。
こちらでは、そもそもスーパーとは一体何なのか、そして業界の現状や動向がどうなっているのかをお伝えしていきます。

そもそもスーパーとは

スーパーとは、食品や飲料などを取り扱う小売店のことを指します。

一般的には食料品を扱う「食品スーパー」を指しますが、業務向けの商品を揃える「業務用スーパー」や、衣食住に関する幅広い商品を揃える「総合スーパー」など種類はさまざまです。

またスーパーというと大型店舗のイメージが強いですが、車で移動しながら商品を販売する「移動スーパー」や、最近ではオンライン販売による「ネットスーパー」なども人気を集めています。

スーパー業界の現状と動向

スーパーは人々の生活にとって不可欠な存在であり、安定した売り上げを維持しています。

ただし最近は価格競争が激化しつつあることから、接客サービスのクオリティ向上やオリジナルブランドの開発など、価格以外の面をアピールしている店舗が少なくありません。

また、ネットスーパーや無人レジが普及し始め、従来と比べてITを駆使したサービスが増えている点も特徴として挙げられます。

スーパーの開業・経営に必要な費用

こちらでは、スーパーの開業に必要な初期費用と運営資金を紹介します。

初期費用

スーパーの開業に必要な初期費用は、約570~3,840万円です。

ただしスーパーと言っても、大型スーパーやミニスーパー、直営店やフランチャイズ店など、店舗の種類や開業方法によって初期費用は異なるため、あくまで目安として参考にしてください。

<初期費用の目安>

項目 金額
物件取得費 300~1,000万円
内装・外装工事費 100~1,500万円
設備設置費 100~1,000万円
仕入れ費 50~300万円
広告宣伝費 20~40万円
合計 約570~3,840万円

主な費用には、物件取得費、内装・外装工事費、設備設備費、仕入れ費、広告宣伝費などが挙げられます。

上記のなかでも、特に大きな割合を占めるのが物件関連の費用です。
例えば大型スーパーを開業する場合、物件の取得や工事、設備設置だけで2,000万円を超えることも珍しくありません。
特にイートインスペースや書籍コーナーなど、食料品以外のエリアも充実させるのであれば費用は高くなるでしょう。

ただし、小型店舗の「ミニスーパー」や車両を店舗として使う「移動スーパー」では、物件関連の費用を1,000万円以下に抑えることも十分可能です。
そのほかには、商品の仕入れ費や広告宣伝費などが初期費用に含まれます。

フランチャイズで開業する場合は、加盟金や保証金を別途で支払わなければいけません。
ただ、本部によっては加盟金のなかに研修費などが含まれていることがあるので、内訳をよく確認することが大切です。

運営資金

スーパーの開業に必要な運営資金は、1ヵ月あたり約70~240万円です。
ただし運営資金は、店舗の立地や規模、コンセプトなどで変わることに留意してください。

<運営資金の目安>

項目 金額
賃貸料 10~30万円
人件費 10~70万円
仕入れ費 30~80万円
広告宣伝費 10~20万円
備品や水道光熱費など 10~40万円
合計 約70~240万円

主な費用には、賃貸料、人件費、仕入れ費、広告宣伝費、備品や水道光熱費などが挙げられます。

賃貸料は店舗の立地と規模に左右されやすいため、まずは出店希望エリアの家賃相場を調査してみましょう。
そのうえでどのくらいの規模の店舗を賃貸するのが現実的か、そしてどのくらいの人数のアルバイトなら雇えるのか計算することが大切です。

仕入れ費は、店舗規模はもちろんコンセプトによっても大きく変わります。
例えば素材にこだわるオーガニック食材スーパーを開業するのであれば、仕入れ費は大衆向けスーパーと比べて高くなるでしょう。

フランチャイズに加盟する場合はさらにロイヤリティの支払いが発生しますが、なかにはロイヤリティが仕入れ費の1%など低価格に設定している本部もあります。

フランチャイズでは、本部が自社工場で独自商品を開発していたり、信頼できる仕入れルートを確保していたりなど、個人経営にはないメリットを得られる点が魅力です。

スーパー経営の仕事内容

スーパー経営の仕事内容は多岐にわたりますが、経営者は主に下記の業務に対応します。

  • 販売計画の策定
  • 店内の状況把握
  • 従業員の教育
  • 売上管理
  • 経理処理
  • 集客

経営者は、その日の販売計画を策定したり店内の陳列状況や客足を確認したりします。

ただ、経営者が売場の業務に時間を割くことは少なく、売り上げ管理や会計処理などの経営業務に注力するのが基本です。

そのほかには、チラシの作成や公式サイトでの宣伝などの集客業務も行います。

スーパー経営の成功ポイント

スーパーの経営を成功させるためには、利用者のニーズに沿った商品やサービスを展開することが鍵となります。

こちらでは、多くの人に愛されるスーパーを経営するためのポイントを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

地域の特性に合わせる

遠方からわざわざ別の地域のスーパーへ訪れる人は少なく、来店客の多くは近隣住民です。
そのため開業前の店舗づくりや品揃えを考える際は、地域の人々のニーズに合っているかどうかをよく考えましょう。

例えばファミリー層が集まる地域には子ども向けの商品を多く揃えたり、都心部のおしゃれな地域にはオーガニック系の商品を置いたりなど、その地域の住民が求める商品が一体何なのか理解することが大切です。

販売以外のサービスにも対応する

価格競争が激しいス-パー業界では、値段の安さだけを売りにお客様を呼び込むことが難しくなりつつあります。
そのため値段のお得感だけでなく、ほかのスーパーにはない魅力を打ち出すことが重要です。

例えば書籍コーナーを充実させたり、イートインスペースを完備したりすることで、食料品の買い物以外を目的としたお客様を呼び込めるでしょう。

商品のクオリティを下げすぎない

リーズナブルな価格設定を意識することは大切ですが、値段を意識しすぎるあまり商品のクオリティが下がらないよう注意してください。

過去に産地偽装や異物混入の問題がニュースで取り上げられた影響もあり、消費者は食品の安全性に対して敏感になっているケースが多いです。

特に子ども向けの商品は安全性を気にする親御さんがほとんどなので、見た目や衛生面には十分に気を配る必要があります。

ITでオペレーションを効率化する

スーパーの収益を伸ばす方法として、ITシステムの力を借りることが挙げられます。
特に大型スーパーのような客数が多い店舗では、無人レジを活用して人件費を削減するのも良いでしょう。

また発注や経理などのバックオフィス業務に最新システムを導入することで、業務を効率化するのもおすすめです。

そのほかにはオンライン上でネットスーパーを開設し、実店舗の営業時間外にも商品が売れる仕組みを構築するなどの方法が考えられます。

お客様の目を引く工夫を絶やさない

定期的にイベントやワークショップを開き、お客様が店舗へ足を運ぶきっかけを作るのも売り上げを伸ばすコツです。
例えば季節限定商品のフェアを実施したり、料理レシピを学ぶワークショップを開催したりするのも良いでしょう。

スーパーへ訪れる客層は、「家庭で料理を担当している人」など限定的です。
日常的にスーパーを利用しない人を呼び込むためには、「スーパーへ行ってみようかな」と思ってもらえるような目を引く工夫が鍵となります。

スーパーの経営に必要な準備

こちらでは、スーパーの経営に必要な準備をお伝えします。
「スーパー経営に興味はあるけど、何から始めれば良いのか分からない」という方は、こちらを参考に開業の流れをイメージしてみましょう。

資格取得

製造・加工した食品を販売する場合は、食品衛生管理者の資格保持者を店舗に置かなければいけません。
食品衛生管理者の資格は講習を受けないと取得できないため、開業日までに忘れず受講してください。

また、仕入れなどで車を運転する場合は自動車免許が必要です。
そのほか、販売士のような業務に関連する資格は、スーパーの仕事に対する知識が深まるため取得するのも良いでしょう。

店舗

店舗として使う物件を契約し、工事や設備の搬入を行います。
冷蔵・冷凍設備や常温棚、販売用の什器など、スーパーは幅広い種類の食材を取り扱うため必要な設備が多いです。

ただ、移動販売やミニスーパーのような小規模店舗の場合は、ここまで多くの設備を用意する必要はありません。
また、ネットスーパーの場合は店舗自体が必要ないので、店舗にかかる費用や準備時間を大幅に削減できるでしょう。

各種手続き

スーパーで食料品を販売するためには、「食品関係営業許可」を取得する必要があります。
また、製造・加工したものを販売する場合は「飲食店営業許可」の取得が必要なため、フードコートの設置などを予定している方は忘れず手続きしてください。

営業許可は管轄の保健所で申請でき、書類提出後に店舗施設が営業基準をクリアしているかどうか確認する検査が実施されます。

自身の経営するスーパーの商材に合わせて適切な許可を取得しましょう。

仕入れ

スーパーの原価率はほかの業種と比べて高めと言われているため、できるだけ安く仕入れられる取引先を見つけるのが経費を安く抑えるポイントです。

地域の農家や漁業組合に掛け合うのも良いですが、仕入れ費を安く抑える方法としてはフランチャイズに加盟するのも良いでしょう。

フランチャイズでは本部がすでに信頼できる仕入れ先と取引を結んでいるケースがほとんどのため、経営者自身で交渉しなくても安く食材を仕入れられることが多いです。

成功の秘訣を踏まえたうえでスーパーの経営に挑戦しよう

スーパーの経営を成功させるためには、地域の特性を調査したりサービスを多様化したりといった工夫が求められます。

競合が多く価格競争が激しい業界だからこそ、自社ならではの魅力をアピールできるよう戦略を練ることが大切です。

将来的にスーパーの経営を目指している方は、こちらの記事で紹介した成功のポイントを参考にぜひ準備を進めてみてください。

スーパー(小売業)のフランチャイズを探してみる

公開日:2021年01月08日