脱サラでフリーランスへ!必要準備や知っておきたい基礎知識を紹介

最終更新日:2023年02月24日

裁量が少なくやりたいことができなかったり、正当に評価を得られず会社員として今後も働くことに疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。この記事では会社員のしがらみから解放され、フリーランスを目指す方に、フリーランスになる前にやるべきことやぶつかりやすい壁を解説しながら、成功のポイントを紹介します。

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目次

フリーランスは増えている

脱サラしてフリーランスになる理由とは?

脱サラしてフリーランスになる前にやるべきこと

フリーランスの課題を知ろう 

フリーランスの特徴を理解して脱サラを進めよう

フリーランスは増えている

フリーランスとして働く人が増加傾向にあることをご存知でしょうか。「【ランサーズ】フリーランス実態調査2021」によると、「過去12ヵ月のうち、本業によらない収入(副業収入)が1円でもあった人」は2020年の1062万人から2021年は1670万人へ一気に増加しています。このデータから脱サラしてフリーランスとして独立する人や、会社に頼らず副業収入を得る人が増えていることが読み取れます。

脱サラしてフリーランスになる理由とは?

脱サラしてフリーランスになるイメージ

フリーランスが増加した理由には、脱サラしてフリーランスとして働くことに社会全体の敷居が下がったことが挙げられますが、フリーランスに転じる理由は人それぞれです。どのような理由で脱サラしてフリーランスになるのか、その理由を紹介します。

時間や働く場所が自由になる

脱サラしてフリーランスになる理由の一つが、時間や働く場所の制約から解放されるためです。フレックスタイムの浸透や新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークが普及してますが、会社に所属しているとどうしても勤務時間や働く場所の制約を受けてしまいます。

子育て期の夫婦や、家族の介護がある人は会社に属して働きたくても働けないため、フリーランスの道を選ぶ人がいます。また時間を自由に使いたいと考える人のなかにはフリーランスを目指す人も多いのです。

人間関係のストレスが減る

会社に属していると人間関係のストレスはつきものです。人間関係のストレスを減らすために、脱サラしてフリーランスを目指す人もいます。フリーランスになれば、会社で感じていた煩わしい人間関係から解放されます。また飲み会や社内イベントのような強制参加の行事もなくなるため、ストレスを減らし、仕事に集中できます。

仕事の裁量が増える

仕事の裁量が増えるのもフリーランスに転身する理由の一つです。会社員の場合、役職ある立場であっても会社に属している以上、会社の指揮命令を受けなくてはいけません。フリーランスは、会社からの指揮命令を受けず、全て自分自身で意思決定ができるため、会社員に比べ仕事の裁量が大きくなります。

また会社員の仕事は全体の一部を担うことが多いですが、フリーランスの場合は上流から下流まで全ての工程を経験できる点も裁量の大きさといえるでしょう。

大きく稼げる

自分次第で大きく稼げるため、フリーランスを目指す人もいます。会社によっては成果を出しても年功序列でなかなか給与が上がらなかったり、会社からの一方的な評価に不満を持つ人もいるでしょう。フリーランスの場合は自分次第で売り上げは青天井に稼ぐことができます。

若くても年収1000万円を目指すことも可能です。フリーランス協会「フリーランス白書2020」では、年収1000万円以上のフリーランスが実に10%以上を占めているというデータがあります。日本の給与所得者のうち、年間給与1000万円以上の人は全体の約5%といわれており、フリーランスの高給が見てとれます。

憧れ・イメージ

フリーランスに対する憧れやイメージも脱サラしてフリーランスを目指す理由になります。メディアなどから伝わるフリーランス像はパソコン1つで世界を飛び回ったり、自分1人でさまざまな意思決定をしている姿です。これらのフリーランスの姿を見て、純粋に憧れを抱いたり、自分もなってみたいと感じ、脱サラしてフリーランスを目指す人もいます。

脱サラしてフリーランスになる前にやるべきこと

フリーランスになろうと決意したからといって、すぐに脱サラするのは危険です。脱サラしてフリーランスになる前に、いくつか準備しておくべきことがあります。ここではフリーランスになる前にやるべきことを紹介します。会社員として働きながら、並行して準備を進めましょう。

脱サラ目的やフリーランスになる理由を整理する

会社が嫌だからと脱サラしてフリーランスになっても、フリーランスになる目的が明確になっていなければ成功することは難しいでしょう。ネガティブな理由がきっかけであったとしても、脱サラする目的やフリーランスになる理由を整理し、今後どのようなフリーランスになるか方向性を整理することから始めましょう。

キャリアの方向性を整理するにはまず自分自身を知るための自己分析をしたり、知り合いのフリーランスに相談してフリーランスのついて理解を深めましょう。その後、フリーランスとしてどのような活動をしていくのか、事業計画を練るなどして具体化し、方向性を整理すると良いでしょう。

事業内容を決め実績をつくる

脱サラの目的が明確になったら、フリーランスとしてどのような事業を行うか、事業内容を決めるとともに少しずつ実績を作りましょう。会社員として働きながら、副業やボランティアなどで自分の得意な事業を探して、試しておくことがおすすめです。事業内容を決め、一定の実績を作っておくと、脱サラしてフリーランスになってからスムーズに立ち上がることができます。

税務や社会保険の基礎知識をインプット

フリーランスになると税金の支払いや役所への届け出などを全て自分で行わなくてはいけません。開業届の書き方から提出方法、フリーランスとして支払う税金の種類、社会保険の内容がどのように変化するかなど、全てを把握する必要はありませんが基礎的な知識は事前にインプットしておくと安心です。
フリーランスに必要な税務や社会保険の知識についてまとめた本を最低でも一冊読むと、必要な知識を把握できるでしょう。

人脈をつくる

フリーランスとして独立すると、会社員時代にビジネスをした顧客となかなかアポイントが取れなくなることがあります。会社員時代は会社の看板や歴史、前担当との関係などさまざまな後ろ盾があることで、面談や商談の機会を得られていたことに気づくでしょう。

そのため、フリーランスになる前に必要な人脈を築いていくことが大切です。仕事上の付き合いに加え、異業種交流会や勉強会に積極的に参加して人脈を構築しましょう。またSNSなどの発信を通じて、人脈を構築するのも一つの手段です。

お金を貯める

脱サラしてフリーランスになる人は、計画的にお金を貯めておくことも重要です。フリーランスになってすぐに会社員時代と同等の収入を得られるとは限りません。1ヵ月に必要な生活費を計算するとともに、フリーランスとして活動する開業資金や月々の経費を見積もり、準備しましょう。

もし半年間売り上げが無かった場合、半年分の生活費と月々の経費分はお金を貯めておく必要があります。2020年度に総務省統計局が公表した「家計調査 家計収支編 世帯人員・世帯主の年齢階級別」によると、3人家族の家賃を除く生活費は約266,690円といわれてます。半年分と仮定すると約160万円の生活費と家賃と経費を準備しておくと良いでしょう。

フリーランスの課題を知ろう 

フリーランスの課題を知るイメージ

フリーランスとして働く人は増加しているものの、フリーランスとして働くには十分に制度が整っていない部分があるのも事実です。今後整備されるべき、現状のフリーランスの課題について紹介します。
フリーランスになると今までのように会社が守ってくれません。現在、改善中の課題もありますが、脱サラしてフリーランスになる場合は自分の身を自分で守るために現状の課題を把握し、対策しておきましょう。

出産や子育て・介護のサポート体制

フリーランスとして働くにあたって、出産や子育て、介護のサポート体制は十分とはいえません。会社員時代は出産や子育てであれば、産前産後休業や育児休業といった所得補償がフリーランスにはありません。そのため、フリーランスは出産後、早期に仕事復帰している人が数多くいます。

また家族の介護が必要な場合、会社員であれば介護休暇や介護休業給付といった休暇や所得補償を受けられます。しかし、フリーランスは介護休暇を取得したり、介護休業給付を受け取ることができません。家族の介護が必要な場合にも、自己責任で対応しなくてはいけない状況といえるのです。

社会保険の手厚さ

フリーランスになると、会社員時代の社会保険の手厚さを感じるでしょう。会社員時代は会社を通じて健康保険や厚生年金に加入してますが、フリーランスになると別途、ご自身で国民健康保険に加入する必要があります。
国民健康保険は会社で加入していた健康保険と異なり、配偶者や家族を扶養者として入れることはできません。また所得に応じて税金が高額になりやすい点にも注意が必要です。

また、フリーランスは国民年金に加入しますが二階建て部分といわれる厚生年金はありませんので、老後に向けて自助努力が必要になります。会社員時代には加入できた労災保険や雇用保険もフリーランスは原則として加入できないため、民間の保険を活用し有事に備えなくてはいけません。

契約締結時トラブル

フリーランスの課題の一つに契約締結におけるトラブルが挙げられます。フリーランスの場合、企業から業務委託という形で仕事を始める方もいらっしゃいますが、契約に関する知識不足や企業との関係性でトラブルが起きやすくなります。

よくあるトラブルとしては以下のようなケースがあります。

  • 無理な契約内容を押し付けられる
  • 突然の契約解除
  • 報酬が支払われない
  • 労働時間の管理、指揮命令をされ、偽装請負になる

上記のトラブルは契約書を締結していなかったり、契約書の確認が不十分なため発生することが多く、フリーランスが企業と契約を結ぶ際には多くの課題があります。また、トラブルが起きた時の相談先も十分に整備されているとはいえない状況です。

キャリアアップ体制

フリーランスは、キャリアアップ体制にも課題があります。会社員時代はキャリアアップ制度や各種の研修が準備されていましたが、フリーランスには制度や研修が整えられていないのが現状です。そのため、自分自身で投資して自己研鑽しなくてはいけません。

フリーランス向けのセミナーや研修、国の支援体制や制度など徐々に整えられてきていますが、実態はまだまだ機会が足りていません。キャリアアップについても、自分自身で取り組んでいく必要があります。

フリーランスの特徴を理解して脱サラを進めよう

フリーランスは会社員に比べ、裁量が増えたり、収入を大きく伸ばすチャンスがある反面、社会保障や育児・介護の支援制度など整備が整っていない点もあります。これらフリーランスの特徴を十分に理解して、脱サラの準備を進めましょう。またフリーランスは自営業に含まれます。脱サラして自営業を始める方に向けたこちらの記事も参考にしてください。

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公開日:2022年01月27日

よくある質問

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