フランチャイズと業務委託の違いとは?それぞれの特徴やメリットを紹介

最終更新日:2022年08月24日

フランチャイズと業務委託は、どちらも企業と契約を交わしてビジネスを進める方法です。そのため、それぞれの違いがよく分からないという人もいるでしょう。

この記事では、フランチャイズと業務委託の違いを解説します。それぞれの特徴とメリットを説明した上で、どのような人に向いているか紹介します。

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目次

フランチャイズと業務委託の違いとは?

フランチャイズの特徴やメリットとは

業務委託の特徴やメリットとは

それぞれどんな人が向いている?

契約形態を確認した上で契約を

フランチャイズと業務委託についてまとめ

フランチャイズと業務委託の違いとは?

フランチャイズと業務委託の違いとは?

フランチャイズは企業のビジネスモデルを加盟店へ提供して事業を展開する方法であるのに対し、業務委託は企業の業務の一部を委託する方法です。フランチャイズと業務委託の違いをまとめると、以下の通りとなります。

フランチャイズ 業務委託
特徴 本部が提供する商品やサービスを販売する 企業の業務の一部を委託されて仕事を進める
収入の扱い 「売り上げ」として計上 「雑所得」や「事業所得」として計上
費用 保証金、加盟金、ロイヤリティなど なし
業種(一例) コンビニ・飲食店・学習塾・スポーツジム・クリーニング店など エンジニア・デザイナー・ライター・営業など

「フランチャイズとはなにか」からしっかり確認したい方は、以下記事をチェックしてみましょう。フランチャイズの仕組みやはじめ方を丁寧に解説しています。

フランチャイズとは?初心者でも3分で分かるフランチャイズの意味と仕組み

フランチャイズの特徴やメリットとは

フランチャイズにはどのような特徴やメリットがあるのでしょうか。ここでは、フランチャイズのメリットを解説します。

フランチャイズの3つの種類

フランチャイズとは、企業とフランチャイズ契約を結んで事業に取り組む方法です。本部のビジネスモデルを使用でき、ロゴ、店舗名、メニューなども全て本部と同じものを利用できます。

また、ビジネスを成功させるためのノウハウも提供してもらえます。その代わりとして、ロイヤリティなどの費用の支払いが必要です。

フランチャイズ契約により運営されているビジネスとしては、例えばコンビニ・飲食店・学習塾・スポーツジムなどがあります。

フランチャイズの種類は3つに大別できます。具体的には、ビジネスフォーマット型、ターンキー型、コンバージョン型の3種類です。それぞれの特徴について以下で詳しく見ていきましょう。

ビジネスフォーマット型フランチャイズ

ビジネスフォーマット型は、本部から商標・商品・メニューなどを提供してもらい、サポートを受けながら営業するフランチャイズです。最もメジャーなフランチャイズの形態であり、一般的に「フランチャイズ」という場合はビジネスフォーマット型を指している場合がほとんどです。

ブランド力を誇る商標を扱っている本部と契約することで、開業当初からその知名度を活用できます。また、過去の成功事例を基にした開業準備のマニュアルも用意されているため、未経験であってもスムーズに店舗運営を行えます。

ターンキー型フランチャイズ

ターンキー型は、商標・商品・メニューだけでなく、店舗や設備なども本部が提供するフランチャイズです。ターンキー型で契約すれば、自分で準備をしなくても事業を開始できます。本部から受け取った店舗の鍵を回すだけで開業できることから「ターンキー」と言われています。

店舗や設備などを自分で用意する必要がないため、自己資金が少なくてもフランチャイズによる事業をはじめられるというのがターンキー型の特徴です。

ただ、ほかのフランチャイズ形態と比較すると、細かく条件が設定されている傾向にあります。無理なく条件を満たせるかどうかを確認した上で契約を検討しましょう。

コンバージョン型フランチャイズ

コンバージョン型は、既に営業している同業者とFC契約を結び、商標・商品・メニューを提供することで組織化し、本部の事業拡大を目指すフランチャイズです。「コンバージョン」は「転換」という意味であり、すでに営業している店舗をフランチャイズに転換することを表しています。

不動産・ホテル・リフォームなどの業種でよく見られるフランチャイズの形態で、コンバージョン型で契約を締結することで、成功している本部のビジネスノウハウを活用して顧客や利益の増加を狙うことができます。
本部にとっては、自社の店舗を増やして同業他社の店舗を減らせるという利点があります。

フランチャイズのメリット

フランチャイズにはさまざまなメリットがあります。ここでは、フランチャイズの具体的なメリットを紹介します。

ノウハウがなくても開業可能

フランチャイズは、ロイヤリティを支払う代わりに本部からさまざまなサポートを受けられます。ビジネスで利益を出すには、集客や価格設定などさまざまな部分にこだわらなければなりません。
未経験で店舗運営を軌道に乗せるのは決して簡単ではなく、一から勉強して自分の力だけで対応しようとしてもうまくいかないこともあるかと思います。

しかし、フランチャイズであればすでに成功している企業のノウハウを活用しながら店舗運営ができます。店舗運営のための技術サポートや販売戦略に関するサポート、開店準備にかかわるサポートなど具体的なノウハウを本部から教えてもらえるため、その業態や業種でビジネスに取り組んだ経験がなくても安心です。フランチャイズ本部による研修や手厚いサポートにより、スムーズに事業に取り組むことができます。

なかには、経営のノウハウを学ぶ目的でフランチャイズを選ぶ方もいます。

本部のブランド力を利用できる

フランチャイズ契約ができるブランドは、すでに知名度が高く、世間から信頼を得ているものが多いです。フランチャイズ契約を結んで店舗を運営すれば、本部のブランド力を利用して集客できます。ブランドのファンがすでにたくさんいるため、開業当初から固定の顧客を獲得できる可能性が高いです。

フランチャイズ契約を結ばずに開業してオリジナルの商品やサービスを売る場合、知名度を上げて信頼を獲得するまでには長い時間がかかります。しかし、フランチャイズ契約なら一から商品やサービスをアピールをしなくてもすぐに売れやすく、店舗運営が成功しやすくなります。フランチャイズであれば、開業当初から安定的に利益を出すことも可能です。

契約期間が長く安心して店舗経営に専念できる

フランチャイズの契約期間は3〜10年程度の場合が多く、長期的な目線で取り組めるようになっています。基本的に契約期間中は条件が変わらず、安心して経営に専念できます。本部のサポートもずっと受けられるため、問題が発生してもすぐに相談が可能です。

店舗を運営するなかでは、例えば急に売り上げが落ちたり店舗でトラブルが発生したりする恐れもあります。経験やノウハウが乏しい場合、自力で問題を解決するのは困難です。フランチャイズの本部のサポートを受けられれば、どのような状況に陥っても適切に対処できます。

ただし、自己都合で解約する場合は違約金が発生する可能性もあるため、契約前に確認しておきましょう。

業務委託の特徴やメリットとは

業務委託の特徴やメリットとは

業務委託にはどのような特徴やメリットがあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。

業務委託の3つの種類

業務委託とは、企業から業務の一部を請け負う契約です。個人だけでなく、法人が組織的に業務委託を受けるケースもあります。そのため、店舗運営の業務委託も行われています。業務委託の報酬は、業務委託費として支払われるのが一般的です。

業務委託には3つの種類があります。具体的には、請負契約、委任契約、準委任契約の3つです。それぞれの特徴について以下で詳しく説明します。

請負契約

請負契約は、仕事の完成を条件に契約し、その仕事が完成した際に報酬が支払われる契約です。基本的に成果物の提出により仕事が完成したとみなされます。

業務委託の依頼をした企業は、仕事が完成するまでの工程に対して指示を出せません。業務の委託を受けた側は、仕事をはじめる前に交わした契約内容に沿って企業が求める成果物をつくり上げる必要があります。

委任契約

委任契約とは、法律行為の遂行を委託する契約です。民法643条では「当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる」とされています。例えば、弁護士への訴訟手続きの依頼は委任契約です。

委任契約は仕事の遂行が条件となっており、仕事を完成させられなくても報酬が発生します。

準委任契約

準委任契約とは、法律行為以外の遂行を委託する契約です。仕事の完成ではなく、仕事の遂行に対して報酬が支払われます。

準委任契約には、履行割合型と成果完成型の2つがあります。履行割合型は、遂行された仕事量に応じて報酬が支払われる形式です。一方、成果完成型は、仕事の成果に応じて報酬が支払われる形式です。

業務委託のメリット

業務委託にはフランチャイズとは異なるメリットがあります。以下で詳しく説明します。

本部に費用を支払わなくていい

業務委託の場合、仕事の委託を受けた企業にロイヤリティのような費用を支払う必要はありません。初期費用をかけずに仕事に対する報酬を獲得できます。

ルール・規約が厳しくない

フランチャイズと比較すると、業務委託は自由度が高めです。フランチャイズは、本部が決めた細かい決まりに従って業務を進めます。一方、契約内容にもよりますが、業務委託は商品の販売方法や仕事の進め方などを自分で決められる場合が多いです。

得意なこと・専門性を活かして働ける

業務委託なら、自分の得意なことや専門性に特化して仕事ができます。特定のスキルのレベルが高い人は、さまざまな企業から好条件の仕事を依頼されるでしょう。場合によっては、高収入を狙える可能性もあります。

また、自分の魅力を評価してくれる相手と契約したり、より良い方法を自ら提案したりすることも可能です。

ライフスタイルに合った働き方がしやすい

業務委託では、自分のライフスタイルに合わせた働き方を実現しやすいです。契約に沿って仕事を進めればいいため、勤務時間の縛りがないケースもあります。

また、契約内容によっては、在宅で仕事を進められる場合もあるでしょう。業務委託は、自分の時間を有効活用して仕事に取り組みたい人に適しています。

それぞれどんな人が向いている?

フランチャイズと業務委託は、それぞれどのような人に向いているのでしょうか。以下では、それぞれが向いている人の特徴を紹介します。

フランチャイズが向いている人の特徴

フランチャイズが向いているのは、本部のブランド力やノウハウを活用して事業に取り組みたい人です。自分が共感できる方針を掲げるフランチャイズなら、自分が求めている店舗運営をスムーズに実現できます。経営に関するアドバイスも受けられるため、店舗運営が初めてで不安がある人にもおすすめです。

また、フランチャイズの契約を結ぶには費用がかかります。金額は契約先によって異なるため、必要な費用を用意できるかどうかもフランチャイズ契約を結ぶ際のポイントになります。

業務委託が向いている人の特徴

業務委託契約が向いているのは、特定の分野について知識やスキルがある人です。依頼された仕事を自分の力で進める必要があるため、ある程度以上の経験も求められます。

また、自由に仕事を進を進めたい人にも業務委託が向いています。フランチャイズは、基本的に全てにおいて本部の指示に従わなければなりません。一方、業務委託なら契約の範囲内で自分の意思に基づく判断を下せます。働く時間や場所が制限されない場合も多いです。

契約形態を確認した上で契約を

フランチャイズと業務委託には、それぞれメリット・デメリットがあります。一概にどちらが良いとはいえないため、自分の状況を踏まえてどちらがより適しているか見極める必要があります。契約形態と具体的な契約内容をよく確認した上で契約しましょう。

以下記事では、フランチャイズの契約に関する手順や注意点を解説しています。フランチャイズの契約を締結する際の便利な知識も確認できるので、この機会にチェックしておきましょう。

フランチャイズ契約の手順とは?契約年数や本部との契約時に注意するべきポイント

フランチャイズと業務委託についてまとめ

フランチャイズと業務委託についてまとめ

フランチャイズは本部のビジネスモデルを使用できる契約であるのに対し、業務委託は企業の業務の一部を請け負う契約です。フランチャイズは本部のブランド力やノウハウを活用できるため、初めてでもビジネスを成功させやすくなります。

一方、業務委託は、自分の知識やスキルを活かして自由度の高い働き方ができます。

仕事をスムーズに進めるには、それぞれの特徴を理解して契約することが大切です。フランチャイズと業務委託での契約形態のメリットを活かし、ビジネスを成功させましょう。

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公開日:2022年08月24日

よくある質問

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