儲かるパーソナルジムを開業するなら!絶対に押さえておきたい必要な準備や資金、成功の秘訣
最終更新日:2024年09月20日

パーソナルジムは、マンツーマンできめ細かい指導が受けられるのが魅力です。健康志向の高まりやコロナ禍によって需要が増えており、資格不要で低予算から始められるパーソナルジム開業への関心が高まっています。フィットネスクラブ市場自体は拡大傾向にありますが、実際にパーソナルジムを開業して収益が見込めるかどうかが疑問です。
本記事では、パーソナルジム開業のメリットや開業資金の目安、開業準備の流れ、成功のポイントなどを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
パーソナルジムの開業は儲かる?現状と将来性
そもそもパーソナルジムの開業は儲かるのでしょうか。
経済産業省が発表した「フィットネスクラブの動向」によると、フィットネスクラブ市場の売上高は上昇傾向で推移しています。
背景にはコロナ禍の影響があります。フィットネスクラブ・スポーツ市場は売上高・利用者数ともにピークを迎えたものの、コロナ禍により2020年度は激減しました。しかしその後のワクチン増加や政府による行動制限緩和を受けて市場は回復傾向にあり、今後は勢いを取り戻すと考えられます。
以上の動向から、パーソナルジムの開業は十分に将来性が見込まれるビジネスだと言えるでしょう。
パーソナルジムを開業するメリット
パーソナルジムの開業にはいくつかのメリットがあります。ここでは、4つのメリットを紹介します。
特別な資格が不要
パーソナルジムの開業には特に資格が必要ありません。たとえば飲食店の開業には、食品衛生責任者の資格、美容室の開業であれば美容師の国家資格を取得する必要があります。
パーソナルジムを開業するのに資格が必要ない一方、フィットネスクラブやパーソナルジムでの勤務経験があれば、利用者の信頼に繋がるでしょう。
パーソナルジムの開業に向けて資格を取得するなら、パーソナルトレーナーの実力を示す資格取得がおすすめ。特にNSCAジャパンやNESTA、JATIなどが認定するパーソナルトレーナー資格は、高い知名度と実績の点で有利な資格です。
低予算での開業が可能
パーソナルジムは小規模での開業経営に適しており、マンションや自宅の一室、レンタルスペースなどで、1人でも始めることができます。店舗を一から準備するより物件取得や店舗の改装、機材の調達などへの初期投資を抑えやすいため他の業種と比較して低予算で開業可能です。パソコンやインターネット環境があればすぐにでも始められる、オンラインレッスンのパーソナルジムという選択肢もあります。
また、自身でトレーナーを務める場合はスタッフの雇用が不要または最小限にできるため、資金面での負担になりがちな人件費も抑えやすいです。
会費により安定的な収入が見込める
パーソナルジムの運営には利用者によって毎月支払われる会費が充てられるため、集客に成功すれば安定的な収入が見込まれます。価格設定を変更しない限り、月々の会費の金額は変動しないため、収入の見通しが立ちやすいのもメリットです。
小規模なパーソナルジムを開業する場合の会費の相場として、1レッスンあたり8,000円〜1万5,000円程度、月会費でみると約3〜6万円程度です。
在庫が必要なく粗利が高い
パーソナルジムを開業する場合、商品の在庫を抱える必要がありません。加えて、顧客単価を高く設定する傾向があるため、必然的に高い粗利(売上高から売上原価を差し引いた金額)が見込まれます。
パーソナルジムに必要な開業資金の目安
パーソナルジムの開業には、どれくらいの開業資金が必要になるでしょうか。必要な費用の目安を項目ごとに解説します。
物件の取得費用
パーソナルジム開業後、運営に必要な店舗の物件取得費用は、家賃の約6ヵ月分です。家賃は立地や面積によって異なりますが、たとえば月額家賃が20万円の場合、120万円程度かかるでしょう。
もともと店舗として使用されていた居抜き物件を利用すれば、物件取得費用をより安く抑えられます。
内装費用
パーソナルジムを開業するには、それに相応しい空間を演出するための内装工事が必要です。
工事内容は物件の種類や状態によっても異なりますが、居抜き物件であれば、坪単価として25〜45万円程度が内装費用としてかかります。スケルトン物件の場合は、一からの内装工事が必要のため、坪単価40〜60万円程度が内装費用の相場です。
設備費用
パーソナルジムを開業するには、トレーニングマシンの設置が不可欠です。利用者の安全に関わるものなので、しっかりした品質のトレーニングマシンを準備する必要があります。
一般家庭用のトレーニングマシンを使用するのであれば、一台あたり15〜50万円程度が購入費用としてかかります。通常のフィットネスクラブで使われているような、本格的な業務用マシンを用意する場合、一台50〜150万円程度が相場とみて良いでしょう。リースにすれば費用を安く抑えられます。
パーソナルジムに必要な開業準備の流れ
パーソナルジムの開業準備は、以下のような流れで進めていきます。
コンセプトを決める
まずはどんなパーソナルジムを開業したいのか、コンセプトを決めましょう。コンセプトが明確でないと、経営の方向性があやふやになるため、開業準備に支障が生じます。
アットホームな雰囲気か、都会的でスタイリッシュな空間か、ダイエットメニューを充実させるか、競技者用のメニューに力を入れるかなどを検討しましょう。
特に、どんな人が主な利用者となるのかのターゲット選定は重要です。帰宅中の会社員か、近所の筋トレに熱心な中高年層の男性か、ダイエットが目的の若い女性かなど、ターゲットとなる利用客の人物像を洗い出し、具体的に描きましょう。
場所・物件を決める
パーソナルジム開業のコンセプトが固まったら、次に店舗を構える場所と店舗物件を決めます。
開業場所を決める前に、まず事前に開業する地域をリサーチしましょう。競合となるパーソナルジムやフィットネスジムは何軒程度あるのか、どのような年代の住民が住んでいるか、人の往来はどの程度あるかなど、細かく調査した上でコンセプトを満たす場所を選定します。
また、店舗物件を取得する場合、ビルのテナントを借りる、レンタルジムやシェアリングジムの一角を借りて開業するなどの方法があります。
テナントを借りる場合、もともとスポーツジム用の構造を持った建物ではないため、公共機関からのアクセスの良さや面積、防音対策など、細かい吟味が必要です。レンタルジムやシェアリングジムなら、スポーツジムの運営を想定した空間を利用できます。
トレーニングマシンを準備する
続いて、トレーニングマシンを準備しましょう。パーソナルジムの開業に必要なトレーニングマシンや機材は、一から自前で準備するとなると初期費用がかさみますが、リースを利用すれば開業費用が抑えられます。
必要なトレーニングマシンの種類はさまざまですが、たとえば以下のようなものがあります。
トレーニングマシンの名称 | 主な用途 |
---|---|
チェストプレス | 大胸筋や肩の三角筋前部を鍛える |
バタフライマシン | 大胸筋を鍛える |
パワーラック | 背中の筋肉を鍛える |
シーテッドローイング | 広背筋を鍛える |
レッグプレス | 太ももを鍛える |
開業資金を調達する
パーソナルジムに限らず開業に欠かせないのが開業資金の調達です。
店舗物件の取得費用、トレーニングマシンやその他の設備の取得費用など、必要なコストを計算し、トータルでどの程度の資金が必要かを割り出します。
必要な開業資金の金額がつかめたら、開業資金の入手ルートを開拓します。すべて自己資金で賄えればそれに越したことはありませんが、外部から資金を調達する方法もあります。資金調達の主な方法として、金融機関からの融資や自治体の補助金、クラウドファンディングなどが挙げられます。
国税庁ホームページ日本政策金融公庫の創業者向け融資を利用することも可能です。新規に事業を立ち上げる人向けの融資であり、基本的に無担保で保証人がいなくても、また自己資金の割合が低くても借りられるなどのメリットがあります。その他、開業資金集めを支援してくれるサービスについては下記の記事も参考にしてください
開業資金集めを支援してほしい!資金調達方法や支援サービスを紹介
必要な届け出をする
開業するパーソナルジムの規模や設備によっては、法令上の基準を満たすために行政への届出をしたり、認可を受けたりする必要があります。
たとえば、消防法に関する届出であれば消防署、食品衛生法や公衆浴場法に関する届出であれば保健所、建築基準法や都市計画法に関する申請であれば都道府県や市町村などの地方公共団体と、それぞれ提出先が異なるので注意が必要です。
広告・宣伝活動をする
開業するパーソナルジムの利用客獲得に向けて広告・宣伝活動をします。
今は多くの人がSNSを利用しているため、SNSを活用した集客は効果が見込まれます。パーソナルジムに興味がある人の関心を喚起する内容のサービス情報やお役立ち情報を提供していきましょう。
その他、開業地域にちらしをポスティングする、開業地域に影響力のあるフリーペーパーや情報誌に掲載する方法があります。
パーソナルジムの開業を成功させるポイント
パーソナルジムの開業を失敗させず、成功に導く上で押さえておきたいポイントを解説します。
競合との差別化や強みを活かす
開業地域に同じようなパーソナルジムの競合がすでにある場合や今後競合が出店する可能性を考慮して、競合との差別化を図る、自店舗の強みを活かすといった対策が必要です。
自店舗には競合にはないどのような特徴があるかを整理し、強みや魅力を明確にして宣伝活動や集客の場でアピールしていきましょう。
顧客との信頼関係を築く
パーソナルジムを開業したら顧客との信頼関係を構築することが重要です。店舗をオープンしたばかりのころは新規顧客開拓に力を入れますが、利用客が増え始めたら、既存顧客をいかに維持させるかが重要です。長期的に利用してくれる既存顧客が増えればそれだけ経営も安定し、クチコミを通じて新しい顧客も増えていきます。
リピーターになってもらうには、トレーニングを丁寧に指導して満足感を高めるとともに、コミュニケーションを通じて信頼関係を築くことが大切です。
通いやすい場所を選ぶ
パーソナルジムの開業で集客するには立地が大きく影響します。一定の期間通いやすい立地の条件としては、たとえば駅に近い、学校や会社、商業施設など普段の生活圏内にあるなどが該当します。顧客に選んでもらうには、通いやすい場所を選ぶことが大切です。
小規模で始める
特に初めてパーソナルジムを開業する際は、小規模で開業しましょう。最初から店舗の規模を大きくすると集客できなかった場合のコストが回収できず、失敗する可能性があるからです。
小規模のスペースでもきめ細やかなサービスで顧客満足度を高め、良い評判から顧客が増えて収益が上がれば店舗や事業拡大を目指せます。
フランチャイズで開業する
パーソナルジムを展開するフランチャイズに加盟して開業するのも一つの方法です。
フランチャイズで開業すると本部の知名度を利用できるため、集客しやすいといったメリットがあります。一から集客するのと比べて、集客などの費用が抑えられるのもポイントです。また、フランチャイズ本部のサポートが受けられるため、経営ノウハウがなくても安心して開業できます。
パーソナルジムの開業におすすめのフランチャイズ3選
パーソナルジムの開業におすすめのフランチャイズを3つご紹介します。
1.パーソナルジムAid
株式会社ライフスタイルデザインが関西で10店舗を展開しているパーソナルジムのフランチャイズです。1店舗1フロア、1時間に1人の顧客にトレーニングを提供するビジネスモデルであり、一名体制での運営により経費を抑えられます。20代から80代まで、男女問わず幅広い層向けに個々の顧客の目的に合わせたメニューを提供しています。
開業前は座学や実技、接客技術、OJTなどのトレーナー研修が受けられ、未経験でも2ヵ月でトレーナーとしての技術を習得できます。開業後もスーパーバイザーからの指導が受けられるなど、オーナー向けのサポート体制も充実しています。
2.LifeFit
24時間フィットネスジムを展開するフランチャイズ本部です。完全無人化も可能で、一般的なフィットネスジムより低資金で開業できます。
店舗づくりをはじめ、運営オペレーションまでパッケージ化されており、未経験者でもチャレンジしやすいです。
3.プライベートジムHPER
プライベートジムHPERが全国展開するフランチャイズです。ダイエット専門のパーソナルジムで、メインコースの金額は2ヵ月で105,600円(税込)と一般的な相場の約半額、業界では最安水準なのが魅力です。既存店は全店舗黒字経営です。
自己資金100万円からでも開業可能で、開業後6ヵ月で短期投資回収が見込めます。サポート体制が充実しているので、未経験からでも安心して開業できます。
パーソナルジムの開業についてまとめ
パーソナルジムの開業は今後大きな需要が見込めます。小規模から始められるので少ない資金でも独立開業でき、顧客が定着すれば安定した収入が見込めます。
経営に成功するにはコンセプトをしっかり決め、独自の強みを全面に出して丁寧な指導で顧客との信頼関係を築くなど差別化を図ることが大切です。
フランチャイズで開業すればサポート体制が充実しているため、少ない自己資金かつ未経験でチャレンジできます。パーソナルジム開業に関心のある方は、フランチャイズでの開業もぜひ検討してみてください。
公開日:2023年03月23日