託児所を開業したい!保育園との違いから年収の目安、必要な資金・資格まで詳しく解説

最終更新日:2024年04月25日

保育施設不足が深刻化しているなか、需要の高まりを受けて託児所の開業が注目されています。

そこでこちらの記事では、託児所と保育施設との違いや、ビジネスとしての将来性、開業に必要な手続きなど、開業に向けて知っておくべき内容をまとめました。託児所の開業を成功させるポイントについても解説しているので、開業に向けての参考にしてください。

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目次

託児所の開業に必要な基礎知識

託児所の開業は儲かる?年収の目安や将来性

託児所の開業に必要な準備

託児所の開業に必要な資金の目安

託児所の開業で失敗するケース

託児所の開業を成功させるポイント

フランチャイズで開業できる託児所に似たおすすめの幼児教育

託児所開業についてまとめ

託児所の開業に必要な基礎知識

託児所の開業に必要な基礎知識

託児所を開業するには、まずは託児所そのものについての基礎知識や、託児所の開業で受けられる公的支援などを把握しておく必要があります。

託児所とは

託児所とは、乳幼児の保育に困難を抱えている家庭を対象に乳幼児を預かって保育を提供する施設のことで、認可外保育施設を指すことが一般的です。

託児所には、保育ルームや小規模保育施設などさまざまな形態があります。

保育園・保育所との違いや種類

託児所の開業は、保育園や保育所の開業と比べてどのような違いがあるのでしょうか。

保育園も託児所と同じく、保護者から乳幼児を預かって保育する施設ですが、大きく「認可保育園」と「無認可保育園」に分かれます。

「認可保育園」は、厚生労働省が管轄する保育施設で、国が定めた設置基準を満たすとともに、都道府県知事による認可を受けた保育施設全般を指します。一般的に「保育所」と呼ばれる施設はこの「認可保育園」に該当します。

一方の「無認可保育園」は国が定めた設置基準を満たしていないのが、「認可保育園」との大きな違いです。しかし、都道府県知事が定める設置基準を満たし、都道府県知事から認可を受けて運営しています。

託児所に関する明確な定義な定義はありませんが、一般的にはこの「無認可保育園(認可外保育施設)」が、託児所として認識されています。

託児所には次のような種類があります。

託児所の主な種類 施設の概要
事業所内保育施設 企業が子育て中の従業員向けに設けている保育施設
ベビーホテル 夜8時以降での保育、宿泊を伴う保育、一時預かりなどを提供している保育施設
一時預かり 公共施設や商業施設などに設置されており、一日単位や時間単位で乳幼児を預かる保育施設

託児所にも助成金や補助金は出る?

託児所の開業を支援する助成金や補助金は基本的にありません。一方で、事業所内保育所と院内保育所の開業では、設備費や運営費を支援するための補助金が受けられます。

事業所内保育所とは前述の通り、企業が従業員向けに設置・運営している保育施設を指します。院内保育所とは、医療施設内で働く医師・看護師などの医療スタッフの乳幼児を預かる施設のことです。

その他、各自治体などで独自の補助金を制定しているケースがあります。内容は自治体ごとに異なるので、必要に応じて確認しましょう。

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託児所の開業は儲かる?年収の目安や将来性

託児所の開業が儲かるのかは、気になるポイントではないでしょうか。年収の目安や、事業としての将来性などについて解説していきます。

託児所を開業した場合の年収目安

託児所を開業する場合、経営者自身が保育料を決められるため、料金設定や預かり園児の人数、営業時間などによって得られる収益が異なります。そのため、参考になる目安がどの程度かについては一概に言えません。

どの程度の収益が得られるかをシミュレーションしたい場合は、売上と支出の予想を立てた上で、売上から支出を差し引いてみましょう。残った分がおおよその収益となります。支出に関しては、使用するテナントの賃料や人件費、融資を受ける場合の毎月の返済額などを割り出して合計すれば、収益の目安を予想できます。

託児所開業の将来性

多くの地域で認可保育園が不足している現在、保育園への入園待ちになっている待機児童の問題が起こっています。

子どもを預けて働きに出たい保護者が多いなかで、認可保育園の代わりに乳幼児を預けられる託児所の需要は以前にも増して大きくなっています。そのため、託児所の開業は将来的にも需要が見込める、将来性のあるビジネスと言えます。

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託児所の開業に必要な準備

託児所の開業に必要な準備

託児所を開業するために、どのような準備が必要なのでしょうか。ここでは、託児所開業に必要な準備として、資格・要件・手続きに関するポイントを解説します。

託児所の開業に必要な資格

託児所の開業にあたり、経営者として保有すべき資格はなく、実務経験も必要ありません。しかし、保育サービスを提供するには、実務に携わる資格保有者を一定数以上確保する必要があります。

経営者本人が無資格・未経験者であっても託児所の開業に成功しているケースは多々あります。その場合、託児所をビジネスとして軌道に乗せ、収益を上げていく上での経営的な知識が必須です。

託児所の開業に必要な要件

託児所の開業は認可保育園と比較して自由な経営が可能ですが、国や自治体により一定の条件が定められています。託児所の場合、保育士資格がなくても開業したり働いたりできますが、保育士の数を定める監督基準を満たすことが必須です。

託児所で働く職員の配置基準は、職員総数の概ね3分の1以上が保育士や看護師の資格を持っていることとなっています。また、子どもの年齢ごとに必要な職員の数も決められているため、託児所を開業する際は、配置基準を満たしているかを確認することが重要です。

託児所の開業に必要な手続き・届出

託児所を開業する際は、どのような手続きや届出が必要になるのでしょうか。

前述したように託児所は無認可(認可外)の保育施設なので、児童福祉法で定められた設置基準を満たしている必要はありません。しかし、自治体への届出の提出が義務付けられています。また、1年に最低1回は自治体による立ち入り調査を受ける必要があります。

施設の設置場所や設置する常勤職員の人数、保育室の面積など、無認可保育園に向けて定められている指導監督基準は自治体ごとに異なるため、届出に記載すべき内容も変わってきます。どういった基準を満たすべきか、届出には何を記載すべきかなど、託児所を開設する地域の自治体に事前に問い合わせて確認しましょう。

また、以下のようなケースは原則として自治体への届出が必要ありません。

  • 預かる乳幼児が5人以下の施設
  • 親族や親しい友人の乳幼児を預かるケース(ただし人数にもよる)
  • 店舗内などに設置された、顧客の子どもを一時的に預かる施設
  • 1シーズンなど、期間限定で開設されている施設

ただし、子どもたちを預かっている以上、安全かつ衛生的な環境で過ごすための注意義務を遂行する必要があります。

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託児所の開業に必要な資金の目安

託児所の開業では、施設の設置場所や規模、従業員数など、自治体が定めた基準を守っていれば基本的に経営者自身で施設の設備やサービス内容を決められます。開業資金に必要な資金は託児所によって異なるため、開業に必要な資金の目安は明確化しづらいものがあります。

なお、開業資金を算出する上で想定されるコストには以下があります。

  • 物件取得費(物件の購入や賃貸にかかわるコスト)
  • 内相工事費
  • 人件費
  • 事務費
  • テーブルや椅子などの家具、電気器具などの設備費
  • おもちゃや絵本などの教材費
  • 医薬品費

保育園をフランチャイズで開業した場合に必要な初期費用や運営資金の目安については以下の記事を参考にしてください。

保育園フランチャイズの開業・運営に必要な資金とは

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託児所の開業で失敗するケース

託児所を無事に開業できても失敗する可能性はゼロではありません。そこで、どのようなケースで失敗することがあるのかについて解説します。

保育士が足りない

託児所の開業に必要な保育士の数が確保できないと、事業の維持そのものが困難になります。

保育士は業務内容が多岐にわたるため、勤務時間が長くなりがちで背負う責任も重大です。その割には収入が多くないことから、ニーズに対して保育士のなり手が圧倒的に不足しているのが現状です。

託児所を開業する際はできるだけ保育士への待遇を整えた上で、十分な人数を確保できるようにしましょう。
 

事故や感染症の発生

託児所の開業において、特に注意が必要なのが事故や感染症の発生です。

託児所で預かっている乳幼児が保育時間中に大怪我をするなどの事故が起こったり、感染症が発生したりすると、管理体制を徹底していないなどとマイナスの評判が立つ恐れがあります。悪いイメージがついてしまうと集客に影響し、経営が成り立たなくなります。常日頃から事故や感染症が起こらないための対策が重要です。

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託児所の開業を成功させるポイント

託児所の開業を成功させるには、どのような点を押さえておけばよいでしょうか。ポイントを3つ紹介します。

託児所のコンセプトを明確にしておく

託児所を開業する際は、どういった特徴や強みを出したいのかについてのコンセプトを明確にしておくことが大切です。たとえば、「英語を学べる」「自然と触れ合うイベントをたくさん体験できる」「モンテッソーリ教育を受けられる」などが挙げられます。

魅力あるコンセプトを掲げることで、その内容に惹かれたり、方針に共鳴したりした保護者が、自分の子どもを預けることを検討してくる可能性が高まります。

通いやすい物件を選ぶ

託児所の開業では、子どもとその保護者が通いやすい物件を選ぶのも大事なポイントです。

託児所に子どもを預ける保護者の多くは仕事を持っています。そのため、鉄道駅から近い、駐車・駐輪スペースがあるなどの条件を考慮するケースが少なくありません。託児所の建物そのものだけでなく、周辺環境についての確認も重要です。

近くに公園がある物件を選ぶ

託児所を開業する場合は、近くに公園があることが重要なポイントです。

託児所の場合、認可保育園と異なり、広い園庭などを備えた施設を確保できないケースがほとんどであると考えられます。小さな子どもたちを移動させるためには、託児所から歩いて5分程度でアクセスできる場所に公園があるのが理想的な条件です。

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フランチャイズで開業できる託児所に似たおすすめの幼児教育

託児所を開業したい場合、フランチャイズで幼児教育のサービスを検討するのも一つの方法です。1人で託児所を開業するよりも手軽で安心な経営を実現できます。ここでは、おすすめの幼児教育に関するフランチャイズをご紹介します。

ベビーパーク

『ベビーパーク』は、「託児所を開業する前に資金や経験を積んでおきたい」という方にもおすすめの幼児教育サービスです。本部が運営や管理などの業務を代行する業務委託型フランチャイズなので、教育業界未経験でも安心して始められます。

運営業務をフランチャイズ本部が代行することで、オーナーの運営負担を極力抑えられるのが大きな強みです。また、業界初の母親教育を実施しており、保護者のサポートにも力を入れているため、保護者からのロイヤリティが高い点も特徴です。

チャイルド・アイズ

『チャイルド・アイズ』は、株式会社 やる気スイッチグループが展開している幼児教育サービスで、40年以上の指導実績や2,000箇所以上での開校・運営の実績があります。五感を通じて脳の発達をバランスよく促し、思考力・発想力・想像力を伸ばす知育教育に強みがあります。託児所の開業ではないものの、オーナー自らが室長を兼任することもできるため、幼児教育の実務にも携われます。

開校前の14日間のOJT、専門チームによる開校エリアや物件の提案、開業後も利用できる研修制度など、充実したサポートが受けられるため安心して運営できます。

「チャイルド・アイズ」の資料をもらう

託児所開業についてまとめ

認可保育園が不足している現在、子どもを預けられる保育施設への需要は増加しています。その意味で、託児所の開業は十分な利益と将来性が見込まれます。経営者としての資格や認可保育園に課せられた設置基準を満たす必要もないため、開業へのハードルが低いのもメリットです。

開業を成功させるには、魅力的なコンセプトを掲げ、駅や公園から近いなどの立地の良い場所に物件を取得し、サービス提供に必要な人数の保育士を確保するなどが必要です。フランチャイズに加盟すれば業界未経験でも開業に向けて手厚い支援が受けられますので、興味がある方はぜひ検討してみてください。

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公開日:2023年05月24日

よくある質問

Q 託児所の開業にはどれくらいの資金が必要ですか? 回答を見る
Q 保育士資格を持たない未経験の個人でも託児所を開業できますか? 回答を見る