整体のフランチャイズを始めるには?開業費用や必要な準備を紹介
最終更新日:2025年01月21日

整体院を開業するには、好立地の物件を探したり、技術や集客方法を学んだりと、やらなければならないことが多く、不安を感じて踏み切れない人も多いと思います。
今回は経営をしたことがない人や、未経験から整体院を開業したい方に向け、フランチャイズを活用した整体院の開業方法をお伝えします。
整体開業をフランチャイズで行うメリットや、開業資金や売り上げなどお金の目安、開業の流れを解説しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
2025年1月最新!理美容・整体・リラクゼーション系で人気のフランチャイズランキングを資料請求数の多い順に紹介!
整体のフランチャイズの特徴とは
フランチャイズとは、フランチャイズ本部と契約して対価を支払い、経営ノウハウやマニュアル、ロゴ、商標などを提供してもらうビジネスモデルのことです。
整体は鍼灸院や接骨院と異なり国家資格がなくても独立開業でき、手に職をつけられるのが大きな魅力です。しかし、スキルや営業力がなければお客さんを集められず事業の継続が立ち行かなくなります。
そこでフランチャイズを活用した整体開業の特徴を理解し、経営を成功させるためポイントを押さえましょう。
本章では、フランチャイズで整体を開業する2つの特徴をご紹介します。
在庫を持たず開業しやすい
1つ目は、在庫を抱えずに開業できる点です。整体を開業する際は、飲食や小売りのように在庫を持つ必要がありません。施術する人と、土地さえあれば開業できるのが整体開業の大きな特徴です。
ただし、商品ではなく自身の「施術スキル」を売る仕事のため、腕が悪ければ店が継続できません。独立した後も常にスキルアップに向けて、研修を受けたり勉強をしたり、努力を重ねることが重要です。
未経験から手に職をつけられる
整体や経営の経験がなくても、腕一本で食べていくスキルを習得できるのがフランチャイズ経営の特徴です。また整体開業は国家資格が必要なく未経験からでもチャレンジしやすいメリットがあります。
未経験の人が整体師となるには、大きく分けて以下の4つです。
- 学校へ行って国家資格の取得を目指す
- 民間資格を取得する
- 整体院やサロンで修行する
- フランチャイズを活用する
国家資格は必須でないものの、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得したいのであれば、専門学校などで3年以上学ぶこととなります。
未経験からでも始められる一方、スキルの習得にはある程度の修業期間が必要です。また独立して事業が軌道に乗れば人を雇って技術者を育てることもあるでしょう。スタッフを採用して社会保険の手続きをし、技術指導をするのも経営者の仕事です。自身のスキルアップだけでは経営ができないという難しさもあるので、開業をする際は注意が必要です。
フランチャイズで整体を開業するメリット
前章では整体の特徴について解説しました。ここからは、フランチャイズで開業する3つのメリットをご紹介します。
技術・接客研修を受けられる
1つ目のメリットは研修制度が整備されているので、未経験からでも安心してスタートできる点です。フランチャイズ本部によっては接客・集客の研修をオンラインで実施しており、忙しくても自宅でしっかり学べます。
月収100万円を超えるインストラクターの研修を実施しているところもあるので、フランチャイズで整体を開業したい人は下記のページから検索してみてください。
経営ノウハウを学べる
フランチャイズ本部から経営に関するノウハウやサポートを受けられるのも、フランチャイズ経営の魅力です。開業前には技術や接客の研修、開業後の定期訪問、アドバイスを受けられます。
また、開業後のキャンペーンや販促支援など、中長期的に伴走してもらえるので、脱サラして初めての開業だとしても、安心して経営者デビューが可能です。
フランチャイズ本部からのサポートには、以下のようなものがあります。
- 物件のリサーチ(商圏の提案)
- 内装レイアウトの提案
- 備品購入のサポート
- オペレーションチェック
- スタッフの採用に関するサポート(Web求人広告、面接採用など)
- 開業前の研修(接客、技術)
- 開業後の補講
- 定期訪問
- スタッフの研修サポート
- 販売促進ツールの提供
- キャンペーンや新商品の提案
経営ノウハウの提供やさまざまなサポート体制が整っている点が、フランチャイズで整体を開業する大きなメリットと言えるでしょう。
著名な整体院の看板を使える
整体開業をフランチャイズで行うメリットに、著名な整体院の知名度を集客に活かせる点が挙げられます。たとえば、株式会社ファクトリージャパングループが運営する「カラダファクトリー」や、有名タレントの楽しんごさんがプロデュースする「やさしんご整体院」が代表的です。
フランチャイズで整体を開業すれば、個人名で開業するよりも多くの人に認知されやすく、コンセプトやマニュアルが確立されているので効果的に集客できるといったメリットが得られます。
整体フランチャイズの開業資金と売上目安
整体を開業するには家賃や設備に加え、営業活動にも経費がかかります。整体をフランチャイズで開業する上で、どの程度の資金や売り上げが必要となるか、お金の目安を確認していきましょう。
開業資金
フランチャイズで整体を開業するときは、契約する本部により異なりますが、約1660万円必要です。一般的に整体を開業するには、次のような方法があります。
- 貸店舗物件を借りる
- 自宅
- レンタルサロンを契約
- 出張施術をする
フランチャイズではなく個人で貸店舗と自宅で開業するときの、開業資金についても気になると思います。以下で、貸店舗物件のケースをみていきましょう。
- 物件取得費
- 家具(施術ベッド、リクライニングチェア、施術者用チェア、ワゴンなど)
貸店舗で開業するときは、上記3つをあわせて230万円〜500万円が相場です。
物件取得費は敷金や礼金、保証金、仲介手数料の総称で、合算すると約220万円前後かかります。施術ベッド、リクライニングチェアは1台が約2万円です。ワゴンなどの備品も合わせると、家具の資金として10万円ほど想定しておきましょう。
次に、自宅で開業する場合は、以下の通りです。
- 物件改装費
- 家具(施術ベッド、リクライニングチェア、施術者用チェア、ワゴンなど)
自宅の開業資金は、おおよそ60万円です。プライベートと仕事の空間を分けるため、物件改装費として50万円ほど用意しましょう。また、施術ベッドやリクライニングチェアも貸店舗と同様に10万円ほどかかります。
フランチャイズの開業資金は個人で経営するよりも高額に感じるかもしれません。しかしフランチャイズは、インストラクターによる技術指導をはじめとするサポートが受けられ、継続的な利益を上げやすく、初期投資も数年で回収できる仕組みになっています。
運営資金
運営資金とは、家賃や光熱費、人件費、広告費といった「事業を継続していくための資金」を指します。開業してから収入が得られなくても経営できるように、約3ヵ月〜6ヵ月分の運営資金を確保しておきましょう。
貸店舗で整体を開業する場合は、180万円前後が目安です。もし自宅で整体院を開業するのであれば、家賃負担が減るので運営資金は最低50万円前後となります。
一定の収入が得られるようになるまでは時間がかかり、お金の心配をしながらだと経営に集中できません。余裕のある経営ができるよう、運営資金はなるべく多めに用意しておくのがおすすめです。
売上目安
売り上げは施術するベッドの数によって変動するので、ここではベッドの数に応じた目安をご紹介します。1人につき5,000円と仮定します。
ベッド数 | 稼働日数 | 売上目安 |
---|---|---|
ベッド1台 | 1日あたり3人施術し、20日稼働 | 3人×20日×5,000円=30万円 |
ベッド2台 | 1日あたり6人施術し、20日稼働 | 6人×20日×5,000円=60万円 |
ベッド3台 | 1日あたり9人施術し、20日稼働 | 9人×20日×5,000円=90万円 |
売り上げの目安は30万円〜90万円ほどで、家賃や人件費、ロイヤリティなどを差し引いたお金が経営者の手元に残ります。
整体フランチャイズの開業までの準備
整体を開業する流れを押さえたら、次はフランチャイズ経営の準備の仕方を4つのステップに分けて解説します。
フランチャイズ本部を選ぶ
1つ目のステップは契約する本部の選定です。整体といっても、提供する施術やターゲットとなる客層はフランチャイズ本部によって異なります。自身がどのような整体院をやりたいかイメージをつかむためにも、まずはフランチャイズ本部に資料請求し、気になるところがあれば説明会や面談に参加して情報収集しましょう。
また、フランチャイズに加盟している既存店に足を運び、実際にサービスを受けて施術やコンセプトの確認をするのもおすすめです。
開業資金や本部に支払うロイヤリティの金額、サポート内容を吟味して選びましょう。
必要資金の準備・契約を結ぶ
フランチャイズ本部を決めたら、次は開業資金の確保と契約です。資金調達は大きく分けて次のような方法があります。
- 知人や親に借りる
- 銀行や金融機関からの融資を受ける
- 貯金でまかなう
日本政策金融公庫では要件を満たしていれば低金利で創業者融資を受けることも可能です。融資を受ける額の20%分の自己資金がなければ審査が通りにくいので、開業を決めたら早めに貯金を始めましょう。
契約する際は、主に次のような資金が発生します。
- 加盟金
- ロイヤリティ
- 研修費
- 宣伝広告費
- 設備費用
フランチャイズ本部によっては資金調達のサポートもしているので、自己資金が少ないからといって開業を諦める必要はありません。
物件を決めて技術研修を受ける
次のステップは物件選びと施術の研修です。出店したいエリアをフランチャイズ本部に伝えると、商圏分析を行い好立地の物件を紹介してもらえます。立地は客足に多大な影響を及ぼすので、緻密な調査を基に慎重に選びましょう。
出店エリアを決めたら、技術研修がスタートします。たとえば先ほどご紹介した「カラダファクトリー」は、2ヵ月にわたって丁寧に研修を実施しているので、未経験者でも開業前にスキルの習得が可能です。
研修内容はフランチャイズ本部によって特色が大きく異なり、技術研修以外にも営業トークや接客、集客の知識に関する研修を実施しているところもあり、会社ごとの特色を契約前に確認しておきましょう。
求人募集・開業
店舗の規模によってはスタッフが必要となるため、求人広告を作成したり面接をしたり、採用活動を行います。
フランチャイズ本部では求人広告の掲載先を提供してくれるところもあり、支援を受けられるので、採用に関する経験がなくても心配ありません。
スタッフの採用が終わり、必要な研修の受講を済ませたら、いよいよ開業です。開業当日は本部から担当者が派遣されるので、もし急なトラブルが発生しても適切に対応でき安心です。
整体のフランチャイズ本部を選ぶポイント
整体を開業するときに、フランチャイズ本部を選ぶポイントとして、次の4つが挙げられます。
- サポートや研修内容の充実さ
- 開業資金が予算オーバーしていないか
- ほかのフランチャイズ本部にはない強みがあるか
- 実績、成功事例が豊富か
先述した通り、サポートや研修をはじめ本部の強みなども会社ごとに異なるため、説明会や他店舗を訪問して、「自身のニーズに合致しているか」を事前にチェックしましょう。
「実績がある、成功事例が豊富」であれば、お客さんに認知されている確率が高く、集客につながります。競合と差別化を図り売り上げを獲得するためにも、強みや実績はフランチャイズ本部を選ぶ重要なポイントです。
おすすめの整体フランチャイズ
ここまで、整体フランチャイズで開業するメリットや、資金の目安、開業の流れをお伝えしました。フランチャイズはロイヤリティの支払いがあったり契約期間が決まっていたりするものの、うまく活用すれば個人で開業するよりリスクを抑えられ、未経験者でも安心して経営ができる仕組みになっています。
公開日:2022年02月28日