年収200万円から年商6,300万円!介護職員からオーナーへ脱サラ・独立

最終更新日:2023年03月31日

脱サラ・独立にはさまざまな方法がありますが、フランチャイズに加盟するのも一つの選択肢。

今回取材した小澤 純子さんは、オーナーから暖簾分けという形で、フランチャイズのサポートを受けながら介護事業所と放課後等デイサービスのオーナーを務めています。

「私の座右の銘は、ウォルトディズニーの“好奇心はいつだって新しい道を開く”」と話す小澤さんに、独立の経緯や年商・年収、オーナー業の良さなどを詳しく語ってもらいました。

目次

フリーのカメラマンに牧場仕事…1〜2年おきに転職を続ける生活

「やりたいことは全部やる」のポジティブな気持ちでオーナーに

2つの事業で年商6,300万円!開業資金は創業融資で3,000万円

オーナーとしてのやりがいは「自分が周囲に直接還元できる」こと

従業員にはないオーナーならではのやりがい

脱サラは怖いけど、新たな一歩を踏み出せば違う景色が広がっている

フリーのカメラマンに牧場仕事…1〜2年おきに転職を続ける生活

小澤 純子さんは現在、フランチャイズへ加盟して生活介護の事業所と放課後等デイサービスを経営しています。社会貢献度の高いビジネスを手掛ける小澤さんですが、現在の仕事へ辿り着くまでには紆余曲折がありました。一体どのような経緯で、2つの施設のオーナーとなったのでしょうか。

過去の経歴について教えてください。

小澤さん「経営学の短大を卒業後、ペット霊園で働いていました。亡くなったペットを火葬して、納骨する仕事です。ただ、会社勤めをするなかで「誰かの下で働くのではなく、自分が上に立って働きたい」という思いが強くなり、約1年間勤めた後に退職。その後は、写真を撮るのが好きだったこともあり、カメラの学校に通いながらアルバイトをしていました」

その後、カメラの仕事で独立されたのでしょうか。

小澤さん「そうですね。ただ、カメラの仕事だけでは生活が成り立ちませんでした。自分で仕事を探さなければいけないし、仕事の契約も単発がほとんど。年収も、アルバイトと合わせて200万円くらいでした」

カメラの仕事はどのくらい続けたのでしょうか。

小澤さん「約2年です。辞めた理由の一つが、スタジオでの撮影が多かったこと。室内で過ごす時間が増えて閉塞感を覚え、外で働きたいという思いが強くなりました。それからは、私の夢の一つであった牧場で働くことを決意。ただ、牧場での仕事も約1年で退職しています」

「やりたいことは全部やる」のポジティブな気持ちでオーナーに

「やりたいことは全部やる」のポジティブな気持ちでオーナーに

今まで、あまり仕事が長く続かなかったのですね。何か理由があったのでしょうか。

小澤さん「私が転職したタイミングは、自分の中でほかにやりたいことが見つかったときでした。つまり、働いているうちに別のやりたいことが見つかって、仕事を変えてきたということです。「人生短いのでやりたいことを全部やろう」と思っていたので、仕事が辛くて辞めたという感じではありません」

小澤さんが今経営されている事業も、自分のなかで「やりたい」と思って始めたものですよね。

小澤さん「そうですね。牧場での仕事を辞めて、26歳のときに放課後等デイサービスに就職しましたが「辞めたい」と感じることはありませんでした。当時は管理者としての業務を任せてもらっていて、目の前の仕事にやりがいを感じていたのだと思います」

管理者として働いていたときは、この放課後等デイサービスでオーナーになると思っていましたか。

小澤さん「オーナーになるところまでは想像していませんでした。オーナーの打診をされたときはすぐに決断できませんでしたが、最終的には「やります」と返事しました」

2つの事業で年商6,300万円!開業資金は創業融資で3,000万円

小澤さんが経営されている2つの施設は、どういった方が利用されるのでしょうか。

小澤さん「放課後等デイサービスは小学校1年生から高校3年生までの障害児童の方、生活介護の事業所は18歳以上の障害者の方が対象です」

なるほど。それぞれのビジネスの年商についてお聞きしたいです。

小澤さん「年商は放課後等デイサービスが4,300万円で、生活介護の事業所が2,000万円。年収は、役員報酬の600万円です」

開業資金はどのように調達しましたか。

小澤さん「銀行から創業融資という形で、3,000万円を借りました。融資計画など書いた経験もないですし、フランチャイズではなく私一人で資金を借りるのはかなり難しかったと思います。

借りた3,000万円の内訳は、フランチャイズの加盟金と当面の運営資金です。もともと働いていた放課後等デイサービスの暖簾分けという形で開業したので、内装費など初期費用はあまりかかっていません」
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オーナーとしてのやりがいは「自分が周囲に直接還元できる」こと

オーナーとしてのやりがいは「自分が周囲に直接還元できる」こと

管理者の立場で施設を任されていた小澤さんですが、暖簾分けという形で自分もオーナーになることに。経営未経験者で施設を運営することに対して、最初は戸惑うことも多かったはず。

現在のフランチャイズを選んだ理由は何だったのでしょうか。

小澤さん「もともとそのフランチャイズで放課後等デイサービスで管理者を任されていたこと、そして、管理者として働くなかでやりがいを感じていたことが大きな理由です。今までいろいろな仕事を経験してきましたが、今までにないやりがいを感じられました」

具体的にどのような点にやりがいを感じましたか。

小澤さん「最も大きなやりがいは、目の前にいる利用者様と信頼関係を築いて、より良い支援の方法を考えていくことです。「目の前にいる利用者様と信頼関係を築く」という意識で仕事に向き合っていたので、転職は全く考えませんでした」

実際にオーナーになってみて、どのような気づきがあったのかお聞きしたいです。

小澤さん「もともと社長になりたいという願望はありましたが、実際にオーナーになってみて、従業員と比べて社長は周囲に直接還元できるものが多いことに気づきました。たとえば従業員の教育などは、雇われの立場である従業員には限界がありますから。そういう意味では、オーナーになって良かったと思っています」

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従業員にはないオーナーならではのやりがい

ペット火葬にカメラマン、牧場などさまざまな仕事を経験してきた小澤さん。やはり、現在手がけている2つのビジネスが最もやりがいを感じるとのこと。「目の前の人を支援して、直接「ありがとう」と言ってもらえること」に大きな意義を感じているそうです。

オーナーになって良かったとのことですが、会社員にはないリスクもあるかと思います。脱サラして後悔したことと良かったこと、それぞれ教えてください。

小澤さん「良かったことは、年収が上がったことです。今まで仕事が長続きせず転々としていましたが、役員になって年収が増えたので親孝行ができると思います。後悔していることは特にありません。辞めたいと思ったこともないです」

周囲の反対などもなかったのでしょうか。

小澤さん「特になかったですね。親も「やりたいようにやったら」という感じでした」

では脱サラしてオーナーになり、楽しく仕事ができているといった感じですね。

小澤さん「そうですね。もちろん現場も楽しいですが、それよりもオーナー業のほうが楽しいと感じています。従業員が頑張ってくれた分が数値に反映されるので、その数字を見ているのも楽しいです。

あとはオーナーになると、管理者と同じ方向を向くために話し合いをする必要があります。そういった話し合いにもやりがいがあり、現場とはまた違った楽しさがあります」

脱サラは怖いけど、新たな一歩を踏み出せば違う景色が広がっている

今後の夢などがあるならお聞きしたいです。

小澤さん「会社をもう少し大きくしたいです。今はまだ2店舗ですが、さらに店舗数を増やし、より強い組織を作りたいです。それに加えて、自分と二人三脚で歩んでくれる職員さんを増やしていきたいです」

すでに従業員との関係は上手くいっているように見えますが、さらに従業員を増やしたいのでしょうか。

小澤さん「従業員を募集するとき私は、自分がこの事業所をどういうものにしたいのか“想い”を率直に伝えるようにしています。その想いに共感してくれる方が増えて、一緒に働いていければ嬉しいです。

また面接のときだけでなく、働き出してからも自分の思いを伝えるようにしています。積極的に伝えることで、組織がより良い方向に向かうのではないかと」

脱サラしたい方へ一言お願いします。

小澤さん「脱サラする際、最初の一歩がとても大きく感じるかもしれません。「本当に脱サラして大丈夫なのだろうか」と大きな壁が立ちはだかっているように感じますが、挑戦した先には自分を助けてくれる人たちがたくさんいます。一歩踏み出したことによって、全然違う世界が広がっているんです」

取材の最後、小澤さんの座右の銘でもあるウォルトディズニーの言葉“好奇心はいつだって新しい道を開く”を教えてくれました。好奇心で飛び出した先には、その先に新たな景色が広がっているもの。脱サラに興味がある方は、自分の好奇心や気持ちに従って選択することで、新たな道が開くかもしれません。
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公開日:2022年12月19日