独立して35店舗を経営!「脱サラフランチャイズ経営者」が語るFCの強みと店舗展開

最終更新日:2023年05月25日

独立の選択肢として、フランチャイズへの加盟を検討している方もいるかもしれません。個人で開業する場合と比べて、フランチャイズはすでに成功の実績やノウハウがあるため、開業のハードルが低い点が魅力です。

そこで今回は、「整足院」をフランチャイズで多店舗展開し、今では35店舗を経営する脱サラオーナーの柏倉 清孝さんを取材しました。

整足院の仕事内容や開業資金、フランチャイズ加盟のメリット、多店舗展開に成功した理由などを伺ったので、「フランチャイズに興味がある」や「事業規模を大きくしたい」という方はぜひ参考にしてみてください。

目次

馴染みの浅い「整足院」とは?競合なし&高需要の事業で脱サラ

「自分の城を持つ夢」を叶えるために、フリーターから整骨院へ

フランチャイズは開業資金が高くなりがち…それでも加盟するメリットは?

35店舗以上の展開に成功!臆せず値上げすることでピンチを打破

多店舗展開を成功させるには?再現度の高さと差別化が重要

全国の次は海外へ…脱サラは「成功するまで諦めないこと」が大切

馴染みの浅い「整足院」とは?競合なし&高需要の事業で脱サラ

柏倉さんが経営するのは、「整足院」という巷ではあまり聞きなれない施術所。仕事内容について詳しく伺うとともに、開業資金やフランチャイズの強みなどを伺いました。

「整足院」という言葉に馴染みがない方も多いと思いますが、どのような施術なのか教えてください。

柏倉さん「足の痛みの解消だけでなく、機能改善も図って、痛みが出ない足を目指す施術です。外反母趾や足の痛みの症状に対して、特許を取った整足テーピングというもので施術をします。

私はもともと接骨院で勤務していて、そのときに手術をしなくても済む方たちをたくさん見てきました。整足院を始めたのは、できるだけ手術をしなくて済む仕組みを自分で作って展開したいと思ったのが理由です」

初めから、整骨院ではなく整足院として開業されたんですか。

柏倉さん「最初は接骨院と足の整体の2枚看板で開業しました。その2枚看板が結果的にテストマーケティングになり、整足院の需要があることが分かったんです。そこから当初の整骨院は辞めて、整足院という名前で商標を取りました。整足院だけにしたのは、競合がいない事業に切り替えるためという理由もあります」

「自分の城を持つ夢」を叶えるために、フリーターから整骨院へ

alt「自分の城を持つ夢」を叶えるために、フリーターから整骨院へ

どのように今の仕事に辿り着いたのか、今までの経歴を聞きたいです。

柏倉さん「私は大学時代、ラクロスで19歳以下の日本代表に選ばれたのですが、そこで世界大会のメンバーから漏れてしまったんです。それが、人生で最初の挫折でした。

その後、流れで信用金庫へ入社しましたが、ここでは私のやりたいことである「自分の城を持つ」はできないなと感じて2年で退職。

それからはフリーターをしながらカフェの勉強をしたり、絵本を製作したり、テレビ局の恋愛リアリティーショーのオーディションを受けたりなど、いろいろなことをしました」

多方面で挑戦されてきたんですね。いろいろと挑戦してみたことで、今の整足院がやりたいことだと気づいたのですか。

柏倉さん「フリーターをやるなかで、やりたいことと向いていることは違うと分かりました。そんな折に友人から「整骨院の先生に向いている」と言われ、それでスイッチが入った感じです。もともと整骨院に小さな頃から興味がありましたし、整骨院なら脱サラして自分の城を持つという夢を叶えられそうだなと」

なるほど。ですが、当時は国家資格の柔道整復師を取得していませんよね。

柏倉さん「はい。それで24〜25歳くらいのときに専門学校へ通って、それと同時に整骨院の勤務も始めました。その整骨院では8年ほど働いて、その間に資格も取得しています。整骨院の雇われ院長を経験してから、独立しました」

整骨院開業の手順や必要な準備は?必須の資格まで解説

フランチャイズは開業資金が高くなりがち…それでも加盟するメリットは?

実際に独立して開業する際、どのくらいの資金がかかりましたか。

柏倉さん「店舗取得費、内装・外装費、備品代などで150~250万円です。

私はこの整足院をフランチャイズとして展開していますが、加盟して開業する方に関しては、加盟金が300万円、研修費が2名まで受け入れて60万円、備品が70~80万円、あとはホームページの作成代などを含めて、トータルで700~750万円支払っていただくことになります」

実際、フランチャイズ関係なく整骨院を開業する場合、費用はいくらかかるものなんですか。

柏倉さん「整骨院の開業はピンキリなので、内装や外装にこだわればそれなりにかかります。ただ、私のようにもともとある場所に少し手を加えるだけなら、100~300万円で済みます」

個人で始める場合と比べてフランチャイズで開業する場合は、費用が高くなるかと思います。費用が高い分、どのようなメリットがありますか。

柏倉さん「事業を上手くいかせるためには、しっかりとした商品とサービス、そして実行力が大切です。フランチャイズの場合はすでにいろいろな場所に店舗があり、成功実績があるサービスだと分かっているのがポイントです。

成功確率の高いサービスを買える点が、フランチャイズの良さでしょう。整足院というサービスやオペレーション、マニュアルなどをすべてそのまま導入できますから」

35店舗以上の展開に成功!臆せず値上げすることでピンチを打破

年商についても教えてください。

柏倉さん「現在24店舗経営していて、1億を超えたくらいです。ちなみに直営店は、申し込みや契約済みを含めると35店舗以上になります」

かなり店舗数を拡大されたんですね。月々どのくらいの費用がかかっていますか。

柏倉さん「直営店の場合、家賃と店舗の人件費、広告宣伝費、材料費などがかかっています。家賃は1店舗10~15万円で、それが7店舗分。人件費が10名分で、広告宣伝費が1店舗10万円弱。1店舗の売り上げが100~200万円なので、店舗あたり50万円の利益が出ています。

フランチャイズの加盟店に関しては、半年以内に黒字化したり、1年半前後で回収したりといったモデルになっています」

儲かる仕組みがすでに構築されているんですね。現在はかなり順調そうに見えますが、やはりそれでも初年度は苦労されたのでしょうか。

柏倉さん「最初から順調に売り上げが伸びたので従業員を雇ったのですが、それで苦労しましたね。経費が予想外に増えてしまい、急いで経営の勉強を始めることになったのです。

整体に特化した経営の塾に勉強をしに行き、そこで学んでから売り上げが2倍になりました。巻き返しができた理由として、新しい店舗の施術料金を上げたことが大きかったと思います」

多店舗展開を成功させるには?再現度の高さと差別化が重要

alt多店舗展開を成功させるには?再現度の高さと差別化が重要

かなりの店舗数を抱えていますが、どのように多店舗展開に成功したのでしょうか。

柏倉さん「コツは、フランチャイズのパッケージをしっかりと作りこむことでしょうか。フランチャイズの良いところは、預かった加盟金を広告や教育に回せる点ですから」

そもそもなぜ、フランチャイズを始めようと思ったのかが気になります。

柏倉さん「足で悩んでいる方のために、店舗を広げたいと思ったからです。自分だけの資金や行動量では足りないので、フランチャイズという形態を選んで加盟者を募り、全国展開するのが良いのではないかなと考えました」

なるほど。しかし脱サラの選択肢として、フランチャイズに加盟するのではなく、本部を始めるのはかなりハードルが高そうに思えます。
自分でフランチャイズを始めるためには、どのような準備をすべきでしょうか。

柏倉さん「技術や説明をマニュアル化して、再現性を作ることが大切ですね。それに、フランチャイズの整体は世の中にたくさんあるので、うちの場合は整足院というサービスで差別化しているのもポイントです。

ただ、もともとうちのサービスはオペレーションがシンプルなので、そもそもフランチャイズに向いている事業だったとも思っています。」

マニュアルはどのように作ったのでしょうか。

柏倉さん「こういう感じで説明しましょうという方針が書かれたラミネートを作ったり、どの店舗でも技術面と説明を全部同じにできるように研修をしたりしています。オープン後は、zoomやチャットでもフォローしています。

ちなみにフランチャイズの加盟者の方は、自分の事業をすでに持っていて、さらにもう1つ事業を始めたいと加盟するケースが多いですね」

脱サラして成功するには?

全国の次は海外へ…脱サラは「成功するまで諦めないこと」が大切

柏倉さんはYouTubeなどで発信もされているそうですが、そのモチベーションはどこから来るのでしょうか。

柏倉さん「整足院というサービスを始めたときに、この可能性に賭けたいという思いがありました。うちのサービスは全国に広がるはずだと思いながら、仮説をずっと検証している感じです。今は事業が広がりつつあるので、そこに対して自分のできることを整備していきたいです。私は、自分の行動力によって、いろいろな運や縁を掴めているんじゃないかと思っています」

今後さらに展開していきたいんですね。

柏倉さん「全国展開していくなかで、海外展開も考えています。今は40~60代の女性が顧客としては多いですが、今のメインターゲットで整足院が認知されていけば、予防分野などで子どもにも認知されるのではと思っています」

なるほど、ありがとうございます。それでは最後に、脱サラしたい方へメッセージをお願いします。

柏倉さん「自分で事業を始めるのには夢があります。なので、成功するまで粘り強く続けられる方は、脱サラに挑戦しても良いのではないでしょうか。失敗のまま辞めてしまえば、そのまま本当に失敗になってしまいますから。成功するまで、粘り強く続けることが大切です」

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公開日:2023年05月24日