出納帳とは?勘定科目って何?正しく理解して会社のお金の流れを把握しよう!

最終更新日:2020年12月17日

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経営者を目指すのであれば、日々のお金の流れは確実に把握しておく必要があります。お金の流れを曖昧にしていると、せっかく立てた経営計画の質が下がるだけではなく、最悪の場合はキャッシュ不足に陥ってしまうことも。

そこで今回は、現金の管理に役立つ「出納帳」について、その種類や重要性などをまとめました。経営者が迷いやすい勘定科目についても紹介しているので、自信のない方はぜひ参考にしてみてください。

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目次

出納帳とは

出納帳の必要性

勘定科目一覧表

出納帳の書き方

出納帳の作成前には社内ルールの統一を

出納帳とは

出納帳とは、「お金の出入り」を管理するために作成する帳簿のことです。企業や個人事業主にとっては重要な帳簿であり、出納帳をきちんと作成しておけば、将来の経営方針を見極める際にも役立ちます。

この出納帳には「現金出納帳」と「預金出納帳」の2種類があるため、まずはそれぞれの概要を紹介していきましょう。

現金出納帳

出納帳のうち、日々のお金の出入り(取引)を記録するための帳簿は「現金出納帳」と呼ばれています。現金出納帳に記載する主な取引としては、本業によって生じた収益や、事業のために支払った経費などが挙げられます。

作成が義務づけられている帳簿ではありませんが、現金出納帳を作成するとキャッシュフローを容易に管理・把握できるようになります。そのため、お金の出入りがほとんど生じない企業であっても、基本的に現金出納帳は作成することをおすすめします。

預金出納帳

一方で、銀行口座に関するお金の出入りを記録するための帳簿を「預金出納帳」といいます。記載項目は現金出納帳と同じですが、複数の金融機関の口座を所有している場合は、口座ごとに預金出納帳を作成する必要があります。

助成金や雑収入のほか、電気代や水道代といった経費に関する情報も記録する帳簿なので、経営においては預金出納帳もきちんと作成することが大切です。

出納帳の必要性

出納帳は「補助簿」と呼ばれる帳簿であり、仕訳帳や総勘定元帳などの「主要簿」のように作成が義務づけられているものではありません。しかし、主に以下の2つの理由から、基本的には作成することが望ましいとされています。

【1】会社内のお金の動きを正確に把握するため
【2】不正行為を防ぐため

経営において、社内のキャッシュフローを正確に把握することは必須です。出納帳を作成しておかないと、現金の細かい流れを把握できなくなるので、質の高い資金計画や経営計画を立てることが難しくなります。

また、出納帳をきちんと作成しておけば、横領をはじめとした不正行為も防げます。例えば、現金残高と帳簿の残高が一致しなかった場合に、「いつ、どこで、何が原因でズレが発生したのか?」をすばやくチェックできるため、出納帳の作成は現金管理のリスクを抑えることにつながります。

勘定科目一覧表

出納帳を作成する際には、各取引を適切な勘定科目に分類することが大切です。適切な勘定科目を用いると、誰が見ても分かりやすい出納帳を作成できるようになるため、次は出納帳で使用する主な勘定科目をチェックしていきましょう。

出納帳の勘定科目 該当する主な取引
仕入高 仕入れ時の代金や輸送費など、主に製造原価にかかわるもの。
売上高 本業で得た収益。
消耗品費 耐用年数が1年未満、かつ10万円未満の資産を購入したときの代金。
減価償却費 耐用年数が長く、かつ高額な固定資産(減価償却資産)の購入代金を償却するための勘定科目。
地代家賃 店舗や事務所、駐車場などの賃借料(※リース代も含む)。
水道光熱費 事業のために使用した水道代や電気代、ガス代。
通信費 インターネットの利用料金や電話代(※郵便代や宅配便代も含む)。
保険料 損害保険をはじめ、事業に関連する保険の料金。
広告宣伝費 パンフレット代やチラシ代など、広告代全般。
旅費交通費 事業に関連する交通費や旅費。
外注工賃 業務を外部に依頼した場合の料金。
修繕費 建物や設備などの修繕費用。
接待交際費 取引先との食事代や贈答品代など、事業に関連する接待費・交際費。
支払手数料 金融機関への振込手数料や、不動産会社への仲介手数料など。
利子割引料 借入金の支払いで発生する利子や、手形の割引料。
長期借入金 返済期限が1年を超える借入金。
短期借入金 返済期限が1年未満の借入金。
役員報酬 役員に支給される報酬。
給与手当 従業員に支給される給与や手当、賞与など。
雑費 金額や重要性が低く、上記のいずれにも該当しない費用。

上記はあくまで一例であり、企業によってはほかにもさまざまな勘定科目が使用されています。

減価償却とは?メリット・デメリットから計算方法まで詳しく解説!
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出納帳の書き方

出納帳の書き方に法的なルールはありませんが、いずれの出納帳も一般的には以下の項目を使って作成します。

  • 日付…お金の出入りがあった日付を、「○月○日」のように記載。
  • 勘定科目…売掛金や雑費など、出入りしたお金を分類する勘定科目を記載。
  • 摘要…取引をした相手や目的など、入出金の概要を記載。
  • 収入金額…入金があった場合に、その金額を記載。
  • 支出金額…出金があった場合に、その金額を記載。
  • 差引残高…これまでの収入金額・支出金額を合計した現金残高を記載。

では、実際の出納帳がどのような形になるのか、以下で一例を紹介しましょう。

日付 勘定科目 摘要 収入金額(入金) 支出金額(出金) 差引残高
4月1日 前月繰越 - - - 500,000円
4月3日 仕入高 ○○株式会社様 - 30,000円 470,000円
4月4日 売掛金 株式会社○○様 20,000円 - 490,000円
4月6日 消耗品費 印刷用のインク購入代 - 5,000円 485,000円

上記の通り、出納帳の最初の列には「前月繰越」を記載します。これは、前月までの現金残高を表しており、仮に4月の差引残高が最終的に400,000円になった場合は、その金額を翌月分の出納帳の最初の列に(※日付は5月1日)記載しておきます。

注意点

出納帳の作成時には、「金額を正しく記載すること」を強く意識する必要があります。

仮に差引残高の計算を間違えると、金額のズレが発生した原因を突き止めるだけで多くの労力がかかるため、出納帳を作成するメリットが薄れてしまいます。特に手書きや手計算の場合は、手作業による人的ミスが発生しやすいため、金額を記載する際には細心の注意を払いましょう。

また、出納帳の作成によって不正行為を防ぎたいのであれば、「毎日作成すること」「ボールペンを使用すること(※消せるボールペンは不可)」も意識しておきたいポイントです。この2点を社内でルール化しておけば、後から内容を改ざんすることが難しくなるので、より信用性の高い出納帳を作成できます。

なお、万が一誤った情報を記載してしまった場合は、後から改ざんできないように二重線を引き、その近くに正しい情報を書き直すようにしましょう。

出納帳の作成前には社内ルールの統一を

出納帳には現金出納帳・預金出納帳の2種類があり、いずれも経営において重要な帳簿となります。法的な作成義務はありませんが、キャッシュフローの把握だけではなく経営判断にも役立つ帳簿なので、どのような事業であっても基本的には作成するようにしましょう。

ただし、記載時のルールが曖昧になっていると、後から見返したときに確認などの余計な手間が生じてしまうため、出納帳の作成前には社内でルールを統一しておくことが大切です。

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公開日:2020年12月11日