お好み焼き屋のフランチャイズを始めるのに必要な準備

最終更新日:2020年06月29日

お好み焼き屋のフランチャイズは、研修制度などのサポートが全体的に充実しています。
さらに、幅広い客層をターゲットにできる飲食店なので、未経験者からでも始めやすいビジネスと言えるでしょう。

今回は、お好み焼き屋フランチャイズの費用や特徴、準備、本部選びのポイントなど、お好み焼き屋のフランチャイズを始める前に知っておきたい情報をまとめました。
おすすめのフランチャイズ情報もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

お好み焼き屋フランチャイズの費用

お好み焼き屋フランチャイズの特徴

お好み焼き屋のフランチャイズを始めるときの準備

お好み焼き屋のフランチャイズ本部選びのポイント

おすすめのフランチャイズ

お好み焼き屋フランチャイズの費用

ここでは、お好み焼き屋のフランチャイズでかかる開業資金(初期費用)と運営資金について解説していきます。
加盟するフランチャイズ本部や事業規模などによって費用は異なるので、あくまでも参考程度にチェックしてみて下さい。

開業資金(初期費用)

お好み焼き屋のフランチャイズを始めるために必要な開業資金(初期費用)は、2,200~3,100万円です。

開業資金の中でも、特に高額になりやすいコストとしては「店舗関連費」が挙げられます。
お好み焼き屋のフランチャイズ開業では、40~50坪程度の店舗が必要であり、さらに厨房機器や鉄板などの設備も導入する必要があるので、店舗関連費だけで2,000万円を超えることは珍しくありません。

また、加盟する本部によって負担が異なる「加盟金・保証金」も、強く意識しておきたいコストです。
加盟金は90~500万円、保証金は25~200万円が目安となりますが、特に加盟金は本部のブランド力やサポート体制の影響を大きく受けます。
つまり、加盟金が安いフランチャイズは、集客力が低かったりサポートが充実していなかったりする可能性があるため、金額だけで比較をしないように注意しましょう。

運営資金

お好み焼き屋フランチャイズの運営資金は、1ヵ月あたり230~240万円が目安です。
具体的なコストとしては、人件費や賃貸料、原材料費、ロイヤリティなどが挙げられます。

なかでも「人件費・賃貸料・原材料費」の3つは、一般的な収益モデルでも毎月50~80万円程度は発生する大きなコスト。
特に原材料費は、売上高の約30%を占めるコストになるので、廃棄ロスが出ないように工夫して経営にあたる必要があります。

また、加盟する本部によって金額が変わる「ロイヤリティ」も、軽視することはできません。
お好み焼き屋のフランチャイズ業界では、売上に対する割合が決められた「売上歩合方式」が多く採用されているので、各本部が設定する割合はしっかりと比較しておきましょう。

また、こちらの記事でもお好み焼き屋フランチャイズの開業資金(初期費用)や運営資金について詳しく解説しています。

お好み焼き屋フランチャイズの開業・運営に必要な資金について詳しく見る

お好み焼き屋フランチャイズの特徴

ここではお好み焼き屋フランチャイズの特徴として、サービス内容やメリット・デメリットについて解説していきます。

サービス内容

フランチャイズに加盟したお好み焼き屋が提供するメニューは、お好み焼きだけではありません。
実際のメニューは加盟する本部によって異なりますが、多くの店舗ではドリンクやデザートのほか、独自のサイドメニューを充実させています。

また、客席に鉄板を設置するスタイルが多い点も、お好み焼き屋ならではの特徴です。
この点はお好み焼き屋の魅力とも言えるポイントですが、すべての客席に設備を導入する必要があるので、どうしても店舗造作費や設備費が高くついてしまいます。

その一方で、店内で作った料理を自宅に持ち帰ってもらう、「テイクアウト形式」のフランチャイズも少なからず存在しています。
テイクアウト専門店は客席用のスペースがなくても運営できるので、初期費用を抑えたい方はぜひ検討しておきたい選択肢でしょう。

ちなみに、どちらの形式で開業する場合であっても、フランチャイズオーナーはさまざまな業務をこなす必要があります。
特に従業員が少ないケースでは、仕入れや調理に加えて、配膳などのホールスタッフとしての業務もオーナーがこなさなくてはなりません。
開業当初は販促活動も必要になるため、業務の流れや必要なスキルなどは事前に確認しておくことが大切です。

メリット

次からは、お好み焼き屋をフランチャイズで開業するメリットを3つご紹介します。

■開業時の手間を削減できる

本部から提供されるサポートによって開業の手間を削減できる点は、フランチャイズに加盟する最大のメリットです。
開業時の主なサポートとしては、市場調査や物件探し、設備の準備などが挙げられます。

個人で開業するとなると、エリア内の需要やターゲット層、周辺の競合店について自力で調査をしなければなりません。
さらに、ビジネスプランに合った物件や設備を選ぶ必要も出てくるので、開業するだけで大きな手間がかかってしまいます。

その点、これらの工程をサポートしてくれるフランチャイズは非常に心強いですが、本部によってサポート内容が異なる点には注意が必要です。
開業時の手間を抑えたい方は、開業プランに含まれているサポートを細かくチェックしておきましょう。

■幅広い客層をターゲットにできる

フランチャイズの加盟店が提供するメニューは、基本的に本部と同じです。そのため、豊富なメニューをとりそろえている本部に加盟すると、さまざまな世代の需要に応えられるので、幅広い客層をターゲットにできます。

ターゲット層を拡大できる点は、結果として売上のアップにもつながる大きなメリット。
特にファミリー向けのメニューが充実すると、家族連れや大人数のお客が足を運びやすくなるため、大幅な売上アップを狙えます。

一方で、個人開業ではメニューの考案だけで膨大な手間がかかります。そのため、幅広い客層をターゲットにしようとすると、なかなか開業の準備が整いません。

その点、メニュー考案の段階からサポートを受けられるフランチャイズは、開業の手間を省きつつ最初から幅広い客層を獲得しやすい選択肢と言えます。

■未経験からでも始めやすい

研修制度を実施している本部が多い点は、特に未経験者にとって嬉しいポイントです。
研修では、お好み焼き屋の運営に必要なスキルをしっかりと学べるので、スキル不足を理由に開業を諦める必要はありません。

なかには研修センターや実際の店舗で、効率的にスキルを学べるようなフランチャイズも。
また、従業員への研修を実施している本部もあるので、研修制度は「従業員の教育」にも活用できます。

さらに、開業後のフォローが充実している本部を選べば、未経験者の方でも安心して運営環境を整えられるでしょう。
研修やサポート内容についてはフランチャイズ本部により異なるので、各社しっかり比較して選びましょう。

デメリット

次に、お好み焼き屋フランチャイズのデメリットを3つご紹介します。

■開業資金の負担が大きくなる

お好み焼き屋のフランチャイズでは、店舗の規模や導入する設備が決められているケースが少なくありません。
そのような本部を選ぶと、初期費用を調整することが難しくなるので、どうしても開業資金の負担が大きくなってしまいます。

また、加盟時に支払う「加盟金・保証金」なども、開業資金の中では軽視できないコストです。
加盟する本部によっては、開業資金だけで5,000万円を超えるケースもあるので、加盟先は予算との兼ね合いを意識して慎重に選ぶようにしましょう。

■売上が増えるほど、ロイヤリティの負担が大きくなる

前述でもご紹介した通り、お好み焼き屋のフランチャイズでは、ロイヤリティの計算方式として「売上歩合方式」が多く採用されています。
売上歩合方式では、売上高に対する割合でロイヤリティを計算するため、売上が増えるとロイヤリティの負担も増大してしまいます。

たとえば、売上高に対する割合が「5%」に固定されたケースを考えてみましょう。
この場合、売上高100万円ではロイヤリティは5万円、売上高500万円ではロイヤリティは25万円になります。
このように、売上歩合方式では売上高とロイヤリティが比例関係にあるため、せっかく売上高を増やしても「期待通りの利益が残らない…」と悩まされるかもしれません。

このような状況を避けたい方は、売上高に対する割合が極力低い開業プランを選ぶことが大切です。ただし、ロイヤリティの金額はブランド力やサポート体制によっても変わってくるので、フランチャイズ本部の集客力やサポート内容なども加味したうえで、納得できる仕組みの開業プランを選びましょう。

■経営の自由度が下がる

フランチャイズに加盟すると、原則として本部の方針に従う必要があるので、どうしても経営の自由度が下がってしまいます。
メニューや仕入れルートを提供してもらえる点はメリットとも言えますが、自由な経営を求めている方にとっては深刻なデメリットになり得るので注意が必要です。

お好み焼き屋のフランチャイズにおいて、特に注意しておきたいポイントは「契約期間」の存在。
お好み焼きの業界は契約期間が比較的長く、多くの本部では「5年」に設定されています。

仮にこの契約期間中に解約をすると、本部から違約金を請求されてしまうので、「どのような部分の自由度が下がるのか?」については、契約前にしっかりと把握しておく必要があります。

成功・失敗のポイント

ここからは、お好み焼き屋フランチャイズの成功・失敗のポイントを3つご紹介します。

■ターゲットに合わせたお店作りができているか

お好み焼き屋はターゲット層が広いビジネスですが、それでもターゲットに合わせてお店の雰囲気を作ることは必要です。
たとえば、ターゲット層に女性をとりいれたいのであれば、油のベタつきやニオイへの対策を万全にしなければなりません。

そのほか、子ども向けの対策としてはスペースを広くする、シニア向けの対策としては店内の段差を少なくする方法などが考えられます。
また、ターゲット層によって好みの料理も変わってくるので、お店作りの一環としてメニューにこだわることも忘れないようにしましょう。

■コンセプトに適した立地を選べているか

高い集客力を実現するには、コンセプトに適した「立地選び」も大切なポイントになります。

たとえば、テイクアウト形式のお好み焼き屋を開業する場合は、ターゲットとなる主婦層や学生が多く通りかかる立地を選ばなくてはなりません。
一方で、写真に撮りたくなるようなメニューを提供するのであれば、SNSに興味をもつ若い世代を狙って、オシャレなエリアを選ぶことが望ましいと言えます。

ターゲット層が通りかかる立地を選ばないと集客にはつながりにくいので、お店の立地はコンセプトを意識しながら慎重に選びましょう。

■客単価を上げる工夫ができているか

お好み焼き屋は飲食店の中でも、客単価が比較的低いと言われています。
その理由としては、お酒などのサイドメニューを注文するお客が少ない点、焼く時間によって回転率が悪くなる点などが挙げられます。

つまり、必ずしも人気と売上が比例するとは限らないので、「客単価を上げる工夫」はしっかりと考えておかなくてはなりません。
具体的な対策としては、サイドメニューを充実させる方法や、店側が調理する方法などが考えられるでしょう。

また、本部のノウハウやシステムによっても客単価は変わってくるので、その点を意識して加盟先を選ぶことも大切なポイントです。

お好み焼き屋のフランチャイズを始めるときの準備

お好み焼き屋のフランチャイズを始めるときの主な準備は、「店舗・資格取得・研修(教育)」の3つです。
万全の状態で開業を迎えるために、以下でそれぞれの準備を細かくチェックしておきましょう。

店舗

お好み焼き屋を開業するにあたっては、まず「店舗」を用意する必要があります。
基本的には、出店立地が確定してからフランチャイズの加盟申し込みをする流れになるので、入念な市場調査をしたうえで候補となる物件を絞りましょう。

なお、加盟するフランチャイズによっては、敷地面積や建物面積のほか、商圏人口や立地が加盟条件に含まれていることがあります。
これらの条件を満たした店舗を用意しないと、申し込み後の審査に落ちてしまう恐れがあるので、各本部の加盟条件は事前に確認しておくことが必要です。

資格取得

お好み焼き屋のように食品を扱うお店では、「食品衛生責任者」の資格所有者を置かなくてはなりません。
さらに、収容人数が30人以上の店舗については、「防火管理者」を置くことも法律で義務づけられています。

仮にこれらの資格を所有するスタッフが在籍していない場合は、オーナーが自ら資格を取得する必要があります。
食品衛生責任者は1日程度の講習、防火管理者は3~4日程度の講習で取得できますが、ギリギリのスケジュールになると開業が遅れてしまう恐れがあるので、これらの資格は余裕のあるうちに取得しておきましょう。

ちなみに、食品や鉄板を扱うお好み焼き屋では、「飲食営業許可」や「火を使用する設備等の設置届」などの届出も必要になります。

研修・教育

多くのフランチャイズでは、店舗のオープン前に「研修」が実施されています。
研修期間は本部ごとに異なるため、加盟先の研修内容を事前にチェックしたうえで、スケジュールをしっかりと確保しておくことが大切です。

なお、加盟する本部によっては、店長だけではなくスタッフも研修を受けられます。
もし開業プランにスタッフ研修が含まれていない場合には、オーナーが自らスタッフ教育に取り組まなくてはなりません。

スタッフの質はお店の評価にかかわる要素なので、スタッフ教育はきちんと計画を立てて、開業前に取り組むようにしましょう。

お好み焼き屋のフランチャイズ本部選びのポイント

お好み焼き屋フランチャイズの本部選びで重要なポイントとしては、大きく以下の3つが挙げられます。

  • 無理のない規模で開業できるか
  • 開業時のサポートが充実しているか
  • メニューやコンセプトが差別化されているか

多額の開業資金・運営資金が必要になるお好み焼き屋では、無理のない規模で開業できるフランチャイズ本部を選ぶことが重要です。
資金が尽きるとそもそも運営ができないので、資金の少ない方は中小規模から始められる開業プランや、テイクアウト専門店として開業できるプランから検討してみましょう。

また、開業時の手間を大きく抑えられる「サポート内容」も、本部選びでは意識しておきたい大切なポイント。
物件選びからすべて自力で進めるとなると、開業準備だけで膨大な手間や時間がかかってしまうため、可能であればさまざまな工程を手伝ってもらえる本部を選びましょう。

最後に、メニューやコンセプトが「他店と差別化されているか?」についても、事前に細かくチェックしておきたいところです。
フランチャイズに加盟しても、店舗に独自性がなければ生き残ることはできません。
お好み焼き屋の運営では、独自性によってリピーターを獲得することが重要になるので、各本部のメニュー・コンセプトはしっかりと比較しておく必要があります。

おすすめのフランチャイズ

道とん堀

道とん堀

道とん堀は日本全国に200以上の店舗を構える、お好み焼きの大手チェーン店。
創業から30年以上をかけて着実に規模を拡大し、今では全国で高い知名度を誇るブランドになりました。

同ブランドが展開するフランチャイズは、手厚いサポートが特徴的な開業プランです。
充実した研修制度はもちろん、開業後にも店舗運営や販促活動などに関するアドバイスを受けられるので、特に未経験から挑戦したい方にはぴったりでしょう。

また、140種以上の豊富なメニューをそろえることで、他店との差別化をしっかりと図っている点も魅力的なポイントです。

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熱狂道とん堀

熱狂道とん堀

熱狂道とん堀は、上記でご紹介した「道とん堀」の姉妹チェーンにあたるフランチャイズです。
「ステーキ×お好み焼きの食べ放題」という個性的なメニューを提供することで、今では競合がほぼ存在しない業態を確立しています。

同フランチャイズの最大の魅力は、徹底的な施策によって高い利益率を実現している点にあります。
たとえば、メニューや原価を定期的に見直すことで、原価と人件費の最適なバランスを実現してきました。

また、上記の道とん堀と同じく、研修制度やサポート体制が充実している点も同フランチャイズの大きな強みです。

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ふぉわふぉわ焼 くう

ふぉわふぉわ焼 くうは、大阪市中央区に本社を構える飲食店。
大阪名物としてのお好み焼きやたこ焼きを提供することで、本場ならではのブランド力を形成してきました。

開業プランとしては「店舗型」「テイクアウト型」の2タイプが用意されており、繁華街から郊外まで自由なエリアで開業することができます。
ただし、開業形態によって初期費用やロイヤリティが異なるので、各プランの内容は加盟前にしっかりと確認しておきましょう。

ふぉわふぉわ焼 くうについて詳しく見る

公開日:2020年06月29日