【独立前に読む】独立はだれでもできるがだれでも成功できるわけではない

最終更新日:2023年07月07日

独立とは、会社を辞めて会社の経営者になることです。

自分の理想の仕事や会社を経営して利益を出し、やりがいを感じながら仕事ができる、という理想を描いて会社を辞める人も少なくありません。しかし、独立したからといって誰もが成功するとは限りません。

独立することのメリットやデメリット、独立して成功するためには何が必要か、どのようなことを大切にしなければならないのか、などについて知っておきましょう。

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目次

1 独立とは

2 独立の例

3 独立するために必要なこと

4 独立におすすめの仕事・職種

5 まとめ

1 独立とは

独立とは

会社を辞めて独立をする、とよく言いますが、独立とは具体的にどのようなことをいうのでしょうか?独立するメリットとデメリットについても解説します。

1-1 独立とは

独立とは自分が会社の代表となり、会社を経営していくことです。ビジネスのもとで決定権を所持し、利益を出すためにさまざまな決断をする権限を持ちます。言葉の意味としても、今まで従事していた立場から離れ、一つの主体となって成立すること。つまり、会社から離れ自分が主体となって会社を運営していくことです。

独立することで、自分のやりたい仕事、希望の方法や手段などで自分の考える経営を実行できるため、やりがいはあるでしょう。決定権は自分にありますが、その代わり責任も負わなければならない立場になります。

1-2 独立と開業・起業の違い

独立と似た言葉に、「開業」と「起業」があります。
一見どれも同じ意味合いがあるようにも感じますが、厳密には別物です。

先述の通り、独立はどこにも属せず自分で事業を営むことですが、開業・起業には以下のような意味があります。

  • 開業…新しく事業や商売を始めること
  • 起業…新しく事業を起こすこと

開業は主に法人ではなく、個人が新しく事業を始める際に使われる言葉です。医師や調理師などの資格を持った人が自分の病院やお店を開くなど、資格や店舗の有無に違いがあります。また、既存のビジネスに使われることが多いです。

一方、起業は主に法人を設立際に使われます。ベンチャービジネスやスタートアップ企業、これまでにない新しい事業を始める際に使われることが多いです。

1-3 独立のメリット

独立のメリットは、自分の好きなことが好きなだけできるということです。サラリーマンの場合は会社の方針があり、上司がいるので、自分が違うと思ったことでも意志に反して従わなければならないことも多いです。独立すればそのストレスから開放され、自分の意志を通すことができます。

働く場所や費用、時間も自分の考える通りに調整することができるといった自由も手に入ります。定年もないので、仕事をしたい年齢まで働くことも可能です。

成功すれば利益はそのまま自分の儲けになるというのも、独立の大きなメリットでしょう。

1-4 独立のデメリット

独立にはメリットだけでなく、デメリットもあります。

独立のデメリットは、保証がないので失敗すれば収入はゼロになるだけでなく、開業するために資金を使っていた場合は借金だけが残ることになります。近くで見てくれている人もいない場合があり、自分が間違った方向に向かっていたとしても、だれも指摘してくれません。経営の知識や商品・サービスなどの知識は自分で勉強していくため、苦労もあるでしょう。

サラリーマンであれば、会社に通っているだけで給与が出ますが、独立したらそれはなくなりますので、自分で稼げるだけ仕事をしなければなりません。なかには昼も夜も関係なく仕事をしなければならないこともあるので、健康管理には注意が必要です。

また、最初は社会的な信用を得られず、苦労を強いられることもあるでしょう。上手く軌道に乗せられないと、そのまま廃業になってしまう場合もあります。

2 独立の例

独立の例

独立をして成功するためにはどういったことが必要なのか、どうすれば成功するのか、具体例を紹介しましょう。
成功例が自分にそのまま当てはまるとは限りませんが、参考になるかもしれません。また、失敗例も紹介しますので、参考にしてみてください。

2-1 成功例①

独立の成功例としては、身の丈にあった経営をすることです。
飲食店においては、自分の好きな料理を作って、それを好んで食べてくれるターゲットをしぼり、固定客を増やしていく、というスタイルです。
多店舗にすることもなく、目の届く範囲内で、自分の味を提供できる空間を維持していくことにこだわる、という飲食店経営は成功しています。

2-2 成功例②

インターネットでのショップ経営は最初の資金が必要なく、手軽に始めることができる業種です。しかし、ネットショップといっても通常の店舗経営と同じことなので、売り上げとコストをしっかり見据えた経営をすることが大切です。

サイトを充実させ、見やすく分かりやすい内容にすること、購入手順も簡単で、セキュリティも万全で安心して購入できること、納品はできるだけ早く、クレームには誠意を持って対応するといった姿勢も、成功につながる大事なことでしょう。

2-3 失敗例

独立後の失敗例として多くあげられるのが、運転資金のショートです。

開業資金は捻出したものの、その後の資金繰りについて楽観的に考えてしまい、資金が底をつき事業を続けていくことができなくなる、という状態です。

具体的には、飲食店を開業したものの、クレジットカードで支払いを済ますお客さんが予想より多く、カード会社からの入金までの間に現金が少なくなり、食材業者への支払いが遅れてしまう、といったケースです。一時的な借金から負債が増えたり、取引先との関係悪化など、多くの点で、事業にとってマイナスとなってしまいます。こうしたことを防ぐためにも、余裕を持った運転資金の確保が大切です。

3 独立するために必要なこと

独立するために必要なこと

独立するためには、資金や準備が必要です。
また、どんな業種でどのように経営をしていくのか、といったことの計画も立てなくてはなりません。特に開業資金や売り上げ、損益といった資金繰りについては綿密なプランが必要で、融資などの知識も必要になります。
独立をするにあたり、必要なことを確認しておきましょう。

3-1 何の仕事で独立するか

独立を何の仕事でするか、ということを考えなければなりません。勤務をしている会社で学んだ知識や技術を生かして独立をするのか、それとも会社の仕事とは全く関係のない業種で独立するのか、どちらによりメリットがあるのでしょうか?

知識や技術があれば、開業後にどのように仕事をしていけばいいのか分かっているので、スムーズに進むでしょう。会社員時代に培った人脈やコネクションなどを利用することも可能です。

一方で、会社員のときとは違った仕事がしてみたいという希望がある場合もあります。好きな仕事はやりがいもあるでしょう。ただし、独立する際には趣味や好きなことを仕事にすると、利益になりにくいといわれることもあります。しかしそれは考え方次第ともいえます。好きな仕事であれば、どんな苦労も乗り越えられるということもいえるのです。

好きでないことや得意でないことをビジネスにしても、長く続かないかもしれません。独立は何かと苦労が多いものです。好きなことをしていられるというだけでも、モチベーションにつながるのではないでしょうか。

3-2 必要な資金の内訳は?

独立には開業資金が必要です。資金は業種や経営スタイル、規模によって大きく異なります。

ネットショップなどはパソコンやインターネット環境があれば、開業するための資金はそれほど必要ありません。商品を仕入れることもなければ、ほとんど開業資金が必要ないといってもいいでしょう。

一方で飲食店経営などをする場合は、物件を取得する費用だけでも家賃の6~10ヵ月分の支払いが必要で、さらに設備費や備品などが必要です。スタッフを集めるのであれば、求人の広告費なども考えなければなりません。このように、ある程度まとまった資金が必要になります。
ただし、飲食店でも移動販売などで販売をするのであれば、店舗が必要ないので店舗経営ほどの資金は必要ないでしょう。

このように、業種やスタイル、規模などによって、資金をどれくらい用意するかが変わってきます。

3-3 独立後を見据えて、気をつけるべきこと

独立を見据えて主に気をつけるべきことは、以下の4つです。

  • 独立後のプランを立てておく
  • 独立する際の情報収集
  • 独立後のシミュレーションを繰り返し行う
  • 家族の賛同を得る

独立をしたい、と考えてすぐに退職届を出す前に、独立後のプランをある程度立てておくことが必要です。独立するには業種によっては半年~1年程度かかってしまう場合もあります。その間に収入がないのは非常に困りますから、独立する前にできるだけの準備をしておきましょう。

独立前にしておきたいのは、独立する際の情報収集です。開業資金はどれくらい必要か、必要な資格や免許はどういったものかあるかなどを確認し、在職中に取得できる資格や免許を取っておくといいでしょう。

資金については融資してもらえそうな金融機関を探したりするほか、助成金や補助金などについても情報を集め、タイミングを逃さないようにすることが大切です。自己資金を集めておくことも忘れないようにしましょう。

独立後のシミュレーションを繰り返し行い、揃えておくものや準備が必要なもの、必要な開業資金、準備にかかる時間などを確認しておきましょう。できるだけ具体的にシミュレーションをすることが大事です。

また、家族がいる場合、家族の賛同を得られるかは非常に大切なことです。独立して成功するとは限りません。もし収入がなくなってしまったら、生活ができなくなり家族に迷惑をかけることになります。失敗した場合のことも具体的に考え、できるだけ家族を不安にさせないようにしましょう。

4 独立におすすめの仕事・職種

独立におすすめの仕事・職種

では、どのような仕事が独立に合っているのでしょうか。
独立におすすめの仕事・職種を4つご紹介します。

4-1 副業から始められる仕事

脱サラしていざ独立したとしても、経営が軌道に乗るまでには時間がかかり、いきなり大きな収入を得ることが難しいのが現実です。
そのため、独立前に副業から始める人も多くいます。

副業のなかでも独立につながりやすいのが、

  • アフィリエイター
  • ネットショップ
  • ライター

などです。
パソコンやネット環境さえあれば自宅でも始められ、比較的簡単な案件が多いため、初心者でもチャレンジしやすいです。

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4-2 営業

サラリーマン時代に営業職に就いていた人であれば、これまでの経験を活かして独立できます。

営業で独立すれば、売りたい商品・サービスを自分の考える方法で売ることができるなど、企業に所属していた時と異なり、自由度の高い営業が可能です。

仕事の探し方などに不安のある方は、企業とフリーランスの営業をマッチングするサービスの利用やフランチャイズの加盟を検討してみてください。

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4-3 コンサルティング

問題解決をサポートするコンサルティング系のビジネスも、独立がしやすい仕事です。

経営や集客、恋愛、助成金・補助金など、さまざまなジャンルがあり、これまでの経験を活かすことができるビジネスでもあります。

比較的費用をかけずに独立できるケースが多く、資金面でのハードルが低めです。

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4-4 代行

代行は、日常生活における困りごとを解決するビジネスです。

家事代行や運転代行、引越し代行、手続き代行、営業代行など仕事内容も幅広く、専門的な知識や資格が不要でも始められるものが多くあります。

1人からでも始めることができるので、独立や人材にかかる費用を抑えやすいです。

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5 まとめ

まとめ

今いる会社を離れ、自分が社長や代表として会社を動かしていくことを独立と言います。

自分で好きな場所や時間に仕事ができ、自分の意識や方針で働けるというメリットがある一方で、責任は全て自分にあるので失敗が許されないことや、社会からの信頼や実績を積んでいくことに時間がかかり、苦労するというデメリットも持ち合わせています。

自分が得意なものを活かしたり、インターネットを駆使していくことが、独立を成功につなげていくための秘訣です。

また、開業してからの資金繰りのことを楽観視すると、運転資金が底をついて失敗をしてしまうので注意が必要です。
どの業種で独立するのか、必要な資金はどのくらいで内訳はどうなのか、きちんとプランが練られているかをしっかり確認しましょう。失敗した場合の対策も考え、万全の準備を整える必要があります。

そして、独立は自分1人だけの問題ではありません。家族や友人・上司などと相談しながら、自分にベストな計画を立てれた人が、独立を成功させることができるのです。

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公開日:2020年04月08日

よくある質問

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