「Coiney」佐俣奈緒子氏が描く、飲食店開業の新たな成功法とは?

公開日:2015年11月19日

1be11222126aaef9

コイニー株式会社
代表取締役社長
佐俣奈緒子氏

略歴

広島県出身。2009年より、米ペイパルの日本法人立ちあげに参画。オンラインサービス/ECショップへPayPalの導入を促進。2012年にCoiney(コイニー)を創業。

個人経営の小売店や飲食店の開業に際して、一番の課題となるのが、クレジットカード決済の導入についてだという。確かに、小規模店舗の中には、「支払いは現金のみ」というところも多く存在する。その理由とは、一体何なのだろうか。

小規模店舗がクレジットカード決済をためらう理由とは?

導入したくてもできない店舗が多い

「飲食店に限らず、小規模店舗が共通して抱える課題の一つが、クレジットカード決済導入までの『手間の多さ』です。導入にあたっては、クレジットカード会社への連絡後、申請書の送付を受け、それに記入して返信し、それから始めて審査を受けるという流れです。

実際にクレジットカード決済が行えるようになるのは、1ヶ月から1ヶ月半というのが一般的です。

さらに、導入後も、決済1件あたり5%前後の手数料が発生します。また、決済用の端末は、設置費用(約10万円)と毎月のレンタル料も発生しているんです。」

導入開始までの手間、設置時と毎月発生するコストを考え、クレジットカード決済を導入したくてもできない店舗も多いという。コイニーはその問題をどのように解決したのだろうか。

「手間」「時間」「費用」をまとめて解決したサービス「Coiney」

設置から運用後まで、低コストを実現

「コイニーでは、申し込みはすべてWebサイトから行え、審査は最短で中1営業日です。手数料は3.24%と少なく設定していて、決済端末の設置費用はゼロです。

従来のクレジットカード会社のようなレンタル料はなく、本体代金(約2万円)のみ頂いています。この費用も、一定の条件をクリアして頂ければ、全額キャッシュバックするキャンペーンを行っています。」

低コスト導入に加え、手数料が少なく、ランニングコストもかからない料金体系となっている。従来のクレジットカード決済にまとわりつく“面倒な部分”を排除し、手軽かつスピーディにクレジットカード決済が行えるようになるシステムを提供している。

コイニーを実際に利用しているところ

運転資金の確保にも一役

クレジットカード決済には、もうひとつ大きな問題がある。それは「入金のタイミング」だ。通常、クレジットカード会社を通して決済をした場合、月末締めの翌月末払いというところが多い。

たとえば、10月1日に決済が発生した場合、その支払い分が手に入るのは11月30日ということ。最長60日のタイムラグは、小規模店舗にとってはキャッシュフローの面で致命的となることもある。

しかし、コイニーはこの部分もクリアしている。月6回の締め日を設定し、こまめな現金収入を確保し、運転資金の確保を助けている。

起業アイデアのきっかけは?

“カード派”だからこそ感じられた問題意識

「私自身が、現金を持ち歩きたくないタイプの人間なんです。そうなるとクレジットカード決済が一番便利なので、どのお店でもクレジットカードが使える社会にしていきたいという思いがありました。

また、以前オンライン決済システムのPayPalの日本法人立ち上げに参画したときに、日本でオンライン決済をするということがとても面倒だということに気付きました。

それはリアル店舗での決済も同様で、そういうシステムのわずらわしさを解消できればという気持ちもあり、Coineyを立ち上げました。」

実際に導入した店舗の反応は?

クレジットカード導入で売り上げ・客単価アップ

「町中にある一般的なケーキ屋さんで導入したところ、1年でクレジットカードで支払うお客さんが20%以上になったそうです。また、客単価も19%上がったという例があります。

現金でしか支払えなかったときは、持ち合わせの現金以上買うことはできませんが、クレジットカードが使えるのだったらもう1つ余計にケーキを買ったり、ホールケーキを1サイズアップするというお客さんが増えたようです。

飲食店に限らず、客単価が向上するという話は、どの業種でも聞きますね」

決済だけじゃない。「集客」を助けるサービスも開始

30%増の集客効果あり!

飲食店などの店舗の開業後に、誰もがぶつかる問題の一つが、「集客」だ。大きいお店ならまだしも、小規模飲食店では、大きな広告費は捻出できない。かといって、口コミでは限界がある、こんな業種を問わず抱える問題にも、解決策を提示している。

「この夏から、『Coineyプロモーション』というサービスも開始しました。これは、コイニー加盟店の代わりに、GoogleやYahoo! JAPANの検索結果に広告を掲載するサービスです。

数クリックの操作で、最短で2日後には広告が出稿されます。なかなか費用対効果のわかりづらい広告手法ですが、15〜30%ぐらいの集客増の効果があったというお声も頂いています。」

知識がないとなかなか踏み出せないインターネット広告という集客手段を、手軽に実行できることが支持されているようだ。

また、広告代理店などに頼むのと違い、決済をお願いしている会社なので、信頼も厚く頼みやすいという面もあるという。

現金を扱うリスク、未回収リスクの両方を低減

イベントや医療現場での導入も進む

イベントやフェスなどで出店する飲食店での利用や、医療系の加盟店も増えているという。特に病院では、急患などで現金を持ち合わせていない人も多い。現金しか取り扱っていない場合には、一旦その場はツケという形にし、後日支払いということになる。しかし、クレジットカード決済ができるとその場で支払いを済ますケースが多いようだ。

「代金の未回収リスクがかなり削減できるという点に加え、現金を取り扱わなくていいという面もあります。集金に回って多額の現金を持ち運ぶリスクも、Coineyを使うことで解消されます。この2点のリスク削減もCoiney導入の動機として大きいようです」

会計処理から店内BGMまで網羅した『開業キット』

開業時の問題をまとめて解決

提供するサービスは、決済・集客手段だけにとどまらない。飲食店などを開業するにあたって必要になる一連の主要な設備を、『開業キット』というパッケージにして提供をしているのだ。

「開業時のお金周りで必要なサービスを、一通り揃えています。会計に使うレジひとつをとってみても、様々な種類があり、値段も高く、どれにしようか迷ってしまうのが通常です。手軽に、かつ一通りの機能を網羅しています。さらに便利にするために、それぞれの技術的な連携も完了しています。」

ユビレジ、freeeとの連携をするコイニー

iPadで手軽に使えるユビレジで会計を行うと、そのままそのiPadでcoiney決済が利用でき、さらに、クラウド会計ソフトfreeeへと自動で計上される。従来では考えられないほどにスムーズなシステムだ。閉店後の締め作業の必要もないという。

『開業キット』には、ユビレジfreeeに加え、ビジネス用口座開設のジャパンネット銀行、店内BGMのモンスターチャンネル、勤怠管理システムのJOBCANと、店舗運営に欠かせないサービスが盛り込まれている。

これから開業を目指す人にこそ知ってもらいたい

機会損失を最小限に抑える

これから開業を考えている人にこそ、コイニーを始めとした『開業キット』を知ってもらい、導入店を拡大していく考えだという。

「昔より、クレジットカードに対する嫌悪感を持っている方は少ないと思います。これは開業をされる方も同じ。みなさんクレジットカード決済を導入しようと思っているのですが、開業前は忙しくてなかなか時間がなく後回しになってしまっているようです。

実際に、昔ワインバーを経営していた社員によると、『開業時は内装や食事のメニューを考えることが精一杯で、決済方法についてなんて考えられなかった。申し込みと審査に時間がかかり、オープンから1か月以上もクレジットカードが使えず、お客さんに申し訳ない思いでいっぱいだった。

もしその当時にCoineyがあれば、迷わず導入していた。申し込んで2、3日で開通するのだから、機会損失は最低限に抑えられたはず。高いレジも買わなくて済んだのに(笑)』と、開業前の慌ただしさは相当のようです。」

本業に注力できる環境が、成功を生む

煩わしい部分は我々に任せて欲しい

「大きい企業ならば、営業や開発、マーケティングや広報といった部署がありますが、個人で開業するとなるとそれを全部やらなくてはなりません。

煩わしい部分は我々に任せていただいて、空いた時間を、本業のサービスをより良くするためのことを考える時間に充てていただきたいと思います。そのような有効な時間の使い方ができる方が、成功されるのではと思っています。余裕がないと、良いアイデアも出てこないですよね。」

これからも開業を徹底支援!今後の展望は?

目指すは「ビジネスOS」

キャッシュレス社会の実現に向けて突き進むコイニー佐俣氏。今後の展望について、伺った。

「日本中の事業者が、クレジットカード決済ができるようになることを目指しています。我々Coineyだけが広がれば良いとは思っていませんので、クレジットカードに対する意識の改革も行わなくてはいけないと考えています。

2020年の東京オリンピックが近づくに連れ、日本を訪れる外国人観光客は続々と増加していきます。クレジットカード決済が当たり前の欧米諸国の方々は、現金しか使えないお店にはあまり立ち寄らないため、大きな機会損失につながる可能性があります。さらに、会計作業の負担も含め、コストを大幅に削減できます。

今後も、Coineyプロモーションを始め、店舗運営に関する様々な問題を解決していきたいです。最終的には、『ビジネスOS』といえるようなサービスを目指しています。まだまだ小さなサービスなので、これから事業を始める方と、一緒に大きくなっていきたいですね。」

個人経営の店舗だから現金決済しかしないというのは、古い考え方になりつつある。これからは、キャッシュレス社会が進むはず。そうなると、クレジットカード決済が当然のこととなるだろう。

コイニーのようなサービスがあれば、導入から運用までの負担が大きく減る。それだけではなく、日々の会計作業の負担を大幅に減らせるようになる。

これから開業しようとしている方はもちろん、すでに開業しているがクレジットカード決済の導入をしていない方も、検討してみてはいかがだろうか。

カード決済システム「Coiney」

http://coiney.com

iPadを使ったレジシステム「ユビレジ」

https://ubiregi.com

クラウド会計ソフト「freee」

http://www.freee.co.jp

ビジネス用口座開設「ジャパンネット銀行」

http://www.japannetbank.co.jp

店内BGM配信サービス「モンスターチャンネル」

http://monstar.ch

クラウド勤怠管理システム「JOBCAN(ジョブカン)」

http://jobcan.ne.jp

上記サービスを含んだ、簡単登録・無料ではじめられる開業サービス「開業キット」

http://shopstart.jp


関連記事

カフェ「factory」も、Coiney・ユビレジ・freeeを活用中!

■カフェオーナー・インタビュー

カフェ経営の原点。渋谷「factory」西原典夫氏が創る“ゆるやか”空間とは?