フリーランスで副業を始めるメリットや注意点は?
最終更新日:2023年03月10日

会社員の人のなかには、副業に興味を持っている人もいるでしょう。会社員をしながらフリーランスとして副業を続けることで、将来的には独立も視野に入ってきます。
この記事では、会社員がフリーランスで副業に取り組むメリットや注意点について解説します。副業におすすめの職種や副業可のフランチャイズなども紹介するので、フリーランスとして副業したいと考えている方はぜひご覧ください。
副業とフリーランスってどんなもの?
まずは、「副業」と「フリーランス」の意味を確認しましょう。ここで言う「フリーランスで副業」という表現は、会社員の本業を続ける傍ら、フリーランス同様に業務委託で副業を行うことを指します。
フリーランスとは
「フリーランス」とは、組織に属さず、個人で仕事を行う働き方を指します。仕事内容やプロジェクト単位で契約を交わし、報酬を受け取るケースが主流です。
働く場所や時間、報酬、仕事量など全て自分で決められるため、自由度が高く、自分の経験や専門スキルを活かした仕事をしたい方に向いています。
個人事業主とフリーランスは混同されやすいですが、個人事業主は自営業など個人で事業をする社会的立場を指して使われ、フリーランスは働き方を指しています。
副業とは
副業とは、会社員を本業としながら別の仕事を持ち、収入を得ることです。副業の雇用形態にはアルバイト・パート・業務委託などがあり、ハンドメイド作品のネット販売やYouTuber、株式投資などさまざまな副業があります。
所属する企業が副業を禁止していない場合、好きな仕事で副業収入を得ることが可能です。2018年に厚生労働省が作成した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、企業が副業許可を推進すべきとの立場を明確に示しています。
副業に関する法律や企業が副業を禁止できる理由など、詳しくは下記記事をチェックしてみてください。
なぜ副業を禁止する会社があるの? 副業を禁止できる根拠や違反処分を解説
フリーランスで副業を始める5つのメリット
会社員でもフリーランスとして副業を始めるメリットは多数あります。アルバイトやパートとは違い、スキルアップや時間を有効活用できる点などが魅力です。また、将来独立を考えている方の基盤形成にも有用です。
1.スキルアップできる
本業と同じ職種や、本業に関する業務を副業で受注する場合は、スキルアップにつながります。案件ごとの仕事の進め方や求められる知識や技術の違いなどを学べるため、すでに持っているスキルを活かしつつ、さらなるレベルアップが狙えます。
本業と異なる職種でも、新たな経験を通じて知見を深めることが可能です。また、コミュニケーション能力やビジネススキルが習得でき、将来的なキャリアアップに役立つでしょう。
2.収入が増える
フリーランスの場合職種によって差があるものの、数万円〜十数万円の副業収入が見込めますが、仕事を受注するためには、確実なスキルと自己管理能力が必要です。
専門性の高い案件は報酬も高額な傾向があるため、時給制のアルバイトやパートに比べて効率的に収入を上げやすいでしょう。
3.時間を有効に使える
空いた時間を有効活用して、フリーランスの副業を行えます。本業では企業の勤務ルールや労働規定に従って働く必要がありますが、フリーランスの副業なら場所や時間の制限はなく、いつでも仕事を進められます。
本業が終わった後の夜間や休日など、自分の働ける時間だけ仕事をすることが可能です。近年の在宅勤務やリモートワークの浸透に伴い、オンライン上のやり取りのみで完了できる案件も増えており、自由度の高い業務も多く見つかるでしょう。
4.仕事が充実する
副業は本業と違って自由に仕事を選べるため、得意分野に絞って仕事を受注することでやりがいが生まれ、充実感が得られます。本業で「やりがいが見い出せない」と感じていても、副業が充実すると自信につながるでしょう。
会社員の仕事では取引会社や組織の一人という立場ですが、フリーランスで副業する場合は自分一人が責任者です。プレッシャーも増えますが、自分の判断で事業や業務を動かせる充実感を感じられます。
5.独立するときの基盤形成ができる
フリーランスで副業をすることは、独立への基盤形成に役立ちます。会社員から独立したいと思っても、いきなり独立することにハードルを感じる人もいるでしょう。副業から始めることで、案件の獲得方法やスケジュール管理、取引先とのやり取りなどを少しずつ経験できます。
また、自分のスキルレベルや目安報酬を把握して、不足しているスキルを習得するなど、独立に向けた準備につながります。
フリーランスで副業する際に注意すべき点
フリーランスの副業に取り組む際には、注意すべき項目もあります。副業を始める前に、企業の就業規約で副業が許可されていることを確認しましょう。また、本業をおろそかにせず、稼働時間を管理しながら支障が出ない範囲で取り組むことが大切です。
本業をおろそかにしない
副業をフリーランスで行う場合でも、本業第一という前提を忘れないようにしましょう。本業で成果を出した上で副業を行うことが大切です。収入が上がるからといって副業に精を出すあまり、本業がおろそかになってしまっては本末転倒です。
副業での長時間労働によって休みが少なくなり、体調不良を引き起こす可能性もあります。本業の空き時間など、無理のない範囲で副業を行うことが大切です。
稼働時間の管理をしっかり行う
副業での稼働時間をしっかり管理することも大切です。副業は通常、終業後の平日夜や週末といった本業以外の時間を使います。寝る時間や休日も働くこととなり、疲れが溜まってしまう可能性があります。業務委託の案件では納期が設定されていることが多く、場合によっては負担が大きくなるでしょう。
作業にかかる時間をあらかじめ把握しておくと、スケジュールやタスクの管理をスムーズに行えます。また、可能な限り余力を残しつつ副業できるよう工夫すると良いでしょう。
会社が副業を許可しているのか確認する
会社員がフリーランスで副業できるかどうかは、企業の就業規則で定められています。副業を始める前に必ず副業に関する規定を確認しましょう。自分ではよくわからない場合は、上司や人事担当者に確認しておくと安心です。
副業が禁止されている会社で、黙って副業をしてバレた場合、減給や降格など処分を受ける可能性があります。最悪の場合は解雇に至ることもあるため注意が必要です。
会社に副業がバレる要因や対策方法について、詳しくは下記記事で解説していますので、参考にしてください。
フリーランスの副業に開業届や確定申告は必要?
フリーランスとして副業するにあたって、開業届や確定申告についても押さえておく必要があります。
開業届とは、個人事業など新たに事業を開始したときに、所轄の税務署へ提出する届け出です。事業開始から1ヵ月以内に提出することが定められています。開業届を提出すると、確定申告の青色申告により最高55万円の控除を受けられます。
ただし、本業を退職すると自営業者となるため、失業保険の受給対象からは外れます。フリーランスでの副業収入が少なくても、失業保険で補うことはできないので注意しましょう。
また、副業所得が20万円を超える場合は、確定申告によって正しい納税額を申告する必要があります。副業の確定申告については下記記事も併せてご覧ください。
副業の確定申告はいくらから必要?副業時の確定申告のやり方や基本
副業でフリーランスを始めるのにおすすめの職種4選
ここからは、フリーランスとしての副業におすすめの職種を紹介します。それぞれの仕事内容や特徴、おおよその副業単価などについて詳しく説明しますので、副業選びの参考にしてください。
ITエンジニア
ITエンジニアは、フリーランスで副業しやすい職種の1つです。IT系の専門知識やスキルを要するため比較的高単価の案件が多く、効率的な収入アップが狙えます。また、システムが使えるパソコンとオンライン環境があれば作業ができ、在宅副業にも最適でしょう。クラウドソーシングで案件を探すほか、知人や前職の同僚からの紹介で案件が決まることもあります。
ITエンジニアの種類によって、求められるスキルや業務のレベルが異なります。職種や業務としては、Webサイトのコーディングやデザインなどを行うWebエンジニアやプログラマー、Webサービス開発やアプリ開発を行うシステムエンジニア(SE)などが代表例で、ほかにもバグの調査やフィードバックなどがあります。
報酬相場としては時給換算で1,000円〜5,000円ですが、業務内容や経験値によって変わります。単発のシステム開発案件は月約5万〜30万円、ある程度規模の大きな長期的案件だと月10万〜50万円前後が目安です。
ライター
ライターは、Webサイトやブログの記事を執筆する仕事です。指定のテーマや文字数に従って文章を作成する業務で、旅行・グルメ・金融・不動産など各分野で募集があります。本業に関係するジャンルや職務経験を活かして仕事を受注することも可能です。
文章を書くことが得意な人はもちろん、情報収集やリサーチ力に自信がある人にも向いています。実績やスキルがなくても始めやすく、初心者や未経験者の副業としても人気です。
報酬相場は、1文字あたり0.5〜1円前後です。専門性が必要な案件は比較的高単価のため、深い知見がある分野や得意とする領域がある人は該当するライティング業務を探しましょう。
デザイナー
デザイナーは、Webサイトやサービス、製品・ロゴなど幅広いデザインを手掛ける仕事です。Webデザイナーやグラフィックデザイナー、プロダクトデザイナーなどさまざまな職種に別れますが、副業案件ではWebサイトやECサイト・バナー・名刺・広告チラシなどのデザインが多く見られます。
納期は決まっているものの、自分のペースで作業を進めやすいため、在宅副業に向いています。ツールが使える能力に加えて、クライアントが求める完成イメージを的確に汲み取り、再現できるデザインスキルが求められます。
報酬相場は、時給換算で1,500円〜5,000円と幅が広く、Webサイト制作は1件あたり約20万〜30万円、バナー制作は1件約5,000円〜5万円が目安です。
その他の手に職系
上記のほかにも、翻訳や動画編集・ハウスクリーニング・修理(リペア)など、技術を要する職人系の副業もフリーランスでの副業に適しています。
英語など語学力がある場合、翻訳業務を受注できます。未経験で応募できる案件も多く、経験を積みながら専門分野を確立すると単価も上げやすいでしょう。動画編集や動画制作は、クラウドソーシングで案件を受注するだけでなく、自らYouTuberとなって収益化する方法もあります。
報酬額は職種や仕事内容などで異なるものの、英日翻訳は1ワードあたり26〜28円前後、動画制作は動画1本あたり5,000円〜、ハウスクリーニングで日給約12,000円が目安です。
上記のような手に職系の仕事は、フランチャイズで独立開業する道もあります。下記にて手に職を付けられるフランチャイズ本部を紹介していますので、参考にしてみてください。
フリーランスの副業についてまとめ
会社員がフリーランスで副業を行うことで、収入アップはもちろん、スキルの向上や空き時間の有効活用、本業の充実といったさまざまなメリットが期待できます。副業を続けながら実績を積み、将来独立することも可能です。
副業を始める前に就業規則における副業の可否を確認するとともに、本業がおろそかにならない範囲で無理なく続けることが大切です。紹介したおすすめの副業職種を参考に、フリーランスの副業案件で安全に稼ぎましょう。
独立開業に適したフランチャイズ案件の特徴やランキングを紹介していますので、下記よりご覧ください。
公開日:2022年08月24日