早期退職は後悔する人が多い?後悔する理由やしないための準備

最終更新日:2023年04月04日

早期退職を検討している場合、退職後の収入や生活スタイルを具体的にイメージしておかないと後悔することになりがちです。
早期退職後は収入がなくなったり減少したりする可能性が高いため、事前の計画が重要です。自分のスキルや資産を確認した上で、冷静に判断する必要があります。

本記事では、早期退職制度の概要や後悔する理由、早期退職すべきでない人の特徴や後悔しないための準備を解説します。早期退職を検討している方はぜひ参考にしてください。

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目次

早期退職の制度は2つある

早期退職で後悔する理由

早期退職して後悔しやすい人の特徴

早期退職で後悔しないための準備

早期退職の後悔についてまとめ

早期退職の制度は2つある

早期退職の制度には「早期希望退職制度」と「選択定年制度」の2つがあります。いずれも早期に退職する点や目的は似ていますが、細かい部分に違いがあります。それぞれのメリット・デメリットを把握して制度を利用できるようにしておきましょう。

早期希望退職制度

早期希望退職制度は、募集期間や人数制限を設け退職者を募集する制度で、勤続年数や年齢などの条件が設定されています。主に業績悪化や将来を見据えた人員整理が目的です。設定した人数に達しない場合、繰り返し募集されることもあります。

早期希望退職制度で退職した場合、会社都合による退職となるため雇用保険において「特定受給資格者」となり、通常発生する待機期間がないほか、長期で失業保険の受給が可能です。そのため、余裕を持って就職活動を行ったりスキルを磨いたりできます。

また、早期退職優遇制度に申し込むと、「通常に比べ退職金が割り増しになる」「再就職支援が受けられる」などのメリットがあります。

選択定年制度

選択定年制度とは、60〜65歳の間で自ら定年を設定できる制度です。人事制度として常設化されており、社内の人員構成におけるバランスを取ることが主な目的といわれています。自分のタイミングで定年を決められることや、勤続年数や年齢に応じた退職金が加算されることなどがメリットです。

早期退職優遇制度との違いは退職理由にあります。早期退職優遇制度は「会社都合」での退職となりますが、選択定年制度の場合は「自己都合」になるため、失業保険を受給するには待機期間がある上に、給付期間も短くなることがあります。

早期退職で後悔する理由

早期退職で後悔する理由

早期退職をすると、収入や年金受給額が減るなどのデメリットがあります。また、仕事に使っていた時間に余裕ができたことで、生きがいを感じられない人もいるようです。ここでは、以上のような早期退職で後悔する理由を解説します。

収入が減る・なくなる

早期退職をすると収入がなくなる、もしくは失業保険を受給したとしても減ることになります。十分な貯蓄があり計画的に生活できれば良いのですが、金銭感覚が戻らず出費し過ぎて貯金が底を尽きてしまうケースもあるため注意が必要です。

また、高齢で無職期間が長引くと、再就職が難しくなる恐れもあるでしょう。もし就職できたとしても、前職同等以上の条件で就職するのはハードルが高く、収入減となるケースが多いため、後悔しないよう計画的に資金を使うようにしましょう。

年金の受給金額が減ってしまう

厚生年金の受給額は、平均収入額と加入期間、保険料率の3点をかけ合わせて決まります。3年早く退職した場合、36ヵ月加入月数が減ることになります。当然年金額も少なくなるため注意が必要です。さらに、配偶者を扶養に入れていた場合は配偶者分の国民年金保険料を支払わなくてはなりません。免除を受けることもできますが、その分配偶者の年金も減ることになります。

ねんきん定期便やねんきんネットを確認し、自分が受給できる年金額を把握した上で早期退職を検討しましょう。

時間を持て余し生きがいを感じない

早期退職後に転職をしない場合、生活の大半を仕事に費やしていた会社員時代から、いきなりやることがなくなることになります。

趣味の多い人や何かしらのコミュニティに属している人は良いですが、そうでない場合生きがいを感じられず、早期退職を後悔することもあるでしょう。なかには「退職うつ」にまで発展する人もいます。退職うつになると「気分が落ち込みやる気が出ない」「眠れず体がだるい」など、さまざまな症状が出るため危険です。

以上のように、仕事以外に熱中できるものがない人は、早期退職をきっかけに生きがいを感じられずに後悔するケースもあります。

早期退職して後悔しやすい人の特徴

早期退職して後悔しやすい人の特徴

早期退職をすると収入が少なくなる可能性が高いため、十分な計画を練ることや必要なときにお金を稼げるスキルを持っておくことが大切です。これらを考慮して早期退職をしないと後悔する可能性があります。ここからは、以上のような早期退職すべきでない人の特徴を解説するので参考にしてください。

専門的な知識・スキルを持っていない

専門的な知識・スキルを持っていない人は、社外で活躍するのが難しいため早期退職すると後悔するかもしれません。たとえば、総合職として長年働いてきたために専門性が低い人や、社内での評価が低い人などです。

上記のような状態で早期退職を選択すると、転職先が見つからなかったり給与が大幅に下がる可能性があります。十分な貯蓄があり時間を優先する人は問題ありませんが、専門性が低い状態で安易に早期退職を選択すると、後悔することがあるためよく考えて決断しましょう。

早期退職後のプランが明確でない人

目標や目的なく早期退職した場合、場当たり的に行動してしまい後悔することもあります。リタイア後のプランを明確に持ち、それに向かって行動できる人でないと、なんとなく時間を過ごしてしまいがちです。

早期退職後に「現状ではできないことをしてみたい」「挑戦してみたい職種がある」など明確なプランがない人は、時間だけが過ぎてしまい後悔する原因になります。それなりの年齢にも関わらず計画を立てずに早期退職を選択すると、思うようにことが進まず時間を有効に使えない可能性が高いため注意しましょう。

貯蓄が不十分な人

十分な貯蓄がない状態で早期退職をしてしまうと、資金に余裕がなくなり後悔する可能性が高くなります。自分の生活レベルから早期退職後に必要な生活費を割り出し、貯蓄と割り増しの退職金だけで生活ができるようにしておかなければなりません。そのために、綿密に計算をした上で貯蓄に余裕がある人が早期退職をすべきです。

もしくは、退職後の収入源を確保している人も早期退職をして良いでしょう。早期退職前に転職活動をしたり副業に挑戦してスキルを習得したりして、確実に収入を得られる状態を作っておくと安心です。

早期退職で後悔しないための準備

早期退職で後悔しないためには、資金に余裕を持たせることや収入源を確保しておくこと、目的を明確にしておくことなどが重要です。早期退職してからでは挽回するのが難しいため、それぞれの項目を事前に確認しておきましょう。

目先の利益のみで早期退職を決断しない

早期退職で割り増しされる額は、給与の約12ヵ月分程度といわれています。高額な退職金が一気に入るため、つい早期退職を考えてしまいがちですが、冷静に判断しないと後悔することになります。目先の利益を優先して早期退職することで、長期的には損をする可能性もあるでしょう。

平均寿命が伸びることにより、老後資金に必要な金額も多くなっている昨今、数十年先まで見据えた長期的な目線で考えることが大切です。早期退職後の長い人生を考慮した選択をするようにしましょう。

早期退職の目的を明確にする

早期退職する前には必ず目的や目標を明確にし、進むべき方向性が定まった状態にしておくことが大切です。たとえば、新しい業界・職種へ挑戦するための調整や、より将来性の高い企業への転職、地方移住をして生活コストを抑えるなどが考えられます。

目的や目標が定まることで、それに向けた準備ができるほか、必要な生活資金なども算出できるでしょう。なんとなく早期退職に魅力を感じている人は、まず退職後に目的や目標を持てるか考え決断してみてください。

現在の全ての資産を確認する

早期退職後に生活するための資金を計算するとき、貯金だけでなくその他資産の価値も確認しておくと、もしものときに安心です。たとえば車や家・株式・積立保険などが考えられます。現金化できる資産が十分にあれば、早期退職後に生活する上での安心材料になるでしょう。

また、同時に車や住宅のローンなどの負債も計算しておくことが大切です。継続的な収入が途切れた場合でも、一括返済できるくらいの資産がないとリスクが大きくなります。

自分の市場価値理解する

早期退職後も仕事をする人は多く存在します。そんなときに、自分の市場価値を確認しておかないと「内定がもらえない」「これまでの実績が評価してもらえない」という事態になりかねません。早期退職した後も働きたい場合、必ず自分の市場価値を確認するようにしましょう。

市場価値を確認するには、転職サイトやエージェントを利用するのがおすすめです。無料で利用できるサービスが多く、相談するだけでも自分の市場価値を把握できます。相談する際は、自分の経験や成果、スキルを棚卸しして担当者へ的確に伝えられるようにしておきましょう。

スキルアップや資格取得を目指す

市場価値を確認した上でさらに価値を高めたい場合は、習得したスキルのさらなる向上や、市場価値の高い新たなスキルの習得、資格の取得を目指すのもおすすめです。新しいスキルの習得や学び直しを行うことで市場価値を高め、長期的な収入の向上を目指せます。

また、スキルを高めれば独立開業などの道も見えてくるため、スキルアップや資格取得を目指して損をすることはありません。また、学ぶこと自体に喜びを感じ、生きがいになる場合もあります。収入だけでなく生活の質を高める要因にもなるため、スキルアップや資格取得を目指してみましょう。

退職後の収入源を確保しておく

退職後の収入源を確保しておくと、気持ちに余裕を持って早期退職に臨めます。転職やアルバイトでも構いませんが、株や不動産収入など、自分で働かなくても収入が得られるようにしておくとより安定した生活を送れるでしょう

また、フランチャイズなどで開業して従業員を雇い、自由な時間を確保しつつ収入を得る方法もあります。自由な時間に働ける仕事としては、ネットショップ運営やコインランドリー事業が代表的です。いずれも軌道に乗れば自動化できる仕事なので、最小限の稼働で大きく稼げる可能性があります。

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早期退職の後悔についてまとめ

早期退職には「早期希望退職制度」と「選択定年制」の2つがありますが、いずれにしても綿密に準備を行い目的を持っておかないと、後悔することになります。特に貯蓄額と収入源の確保は生活に直結するため重要です。生活に必要な額を算出した上で、余裕を持たせて早期退職できるようにしておきましょう。

また、明確な目的がない人や転職が難しい人、貯蓄が十分でない人の早期退職はリスクが高くなります。客観的に自分の資産やスキルを把握し、冷静な判断をしてください。また、資産が十分にあり自分で事業を始めたい人は、フランチャイズでの開業もおすすめです。研修や集客、運営における仕組み作りなど、事業において苦労するところを本部がサポートしてくれます。

公開日:2022年10月26日

よくある質問

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