フィットネスジムを開業する流れとは?必要な費用・物件・資格、成功のためのヒントなども

最終更新日:2023年07月05日

健康志向の高まりやコロナ禍をきっかけに、需要の高まりを見せているフィットネスジム業界。そんなフィットネスジムにビジネスチャンスを感じ、開業を検討している方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、フィットネスジムを開業するためには何が必要なのか、具体的な準備と流れについてご紹介します。そもそもフィットネスジムとはどのようなジムを意味するのか、市場性や将来性といった基礎的な知識やフィットネスジム開業を成功させるためのヒントもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

そもそもフィットネスジムとは?ほかのジムとの違いや開業形態

フィットネスジム開業の準備と流れ

フィットネスジムの開業に必要な費用

フィットネスジムの開業に必要な資格

フィットネスジムを開業するメリットとは?業界の市場性と将来性

フィットネスジム開業成功のためのヒント

フィットネスジム開業を成功させるには、フランチャイズという選択肢も!

フィットネスジム開業のまとめ

そもそもフィットネスジムとは?ほかのジムとの違いや開業形態

そもそもフィットネスジムとは?ほかのジムとの違いや開業形態

フィットネスジムというとトレーニングマシンやプールなどで運動をする場所というイメージがありますが、その定義やほかのジムとの違い、どのような開業の形があるかについてあまり理解できていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずはじめに、フィットネスジムの定義とほかのジムとの違い、開業形態を紹介します。

フィットネスジムの定義とほかのジムとの違い

フィットネスジムとは、健康や体力の維持・増進を目的として行う運動の機会を提供する施設のことです。

具体的にはスタジオやトレーニングジム、室内プールなどが設備されており、エアロビクスやヨガ、筋力トレーニング、などさまざまな運動プログラムを提供しています。コナミスポーツクラブやゴールドジムと言えばイメージしやすいでしょうか。

一方、トレーニングジムは専門的な筋力トレーニングを中心に行い、格闘技ジムはボクシングやキックボクシングなどの指導を主とします。また、パーソナルトレーニングジムはトレーナーが一対一で個々に合ったトレーニングを提供することが特徴です。
これらは全て「ジム」ですが、目指す目標や提供するサービスに違いがあります。

フィットネスジムの開業形態

フィットネスジムはこれまでスタジオやトレーニングジム、室内プールなどさまざまな運動施設がまとまった大型の施設が主流でしたが、現在は幅広い形態のフィットネスジムが存在しています。

フィットネスジムの主な開業形態は、以下の通りです。

  • 総合型
  • 無人型
  • 24時間営業型
  • パーソナルトレーニング型
  • オンラインレッスン型

総合型は幅広いジャンルのプログラムを提供する、比較的規模が大きいフィットネスジムです。無人型は日中や夜中、または一日を通してスタッフがいないフィットネスジムで、トレーニングマシンやスタジオの利用が中心になります。24時間営業型はその名の通り一日中営業しているフィットネスジムのことで、利用者に自由な利用時間を提供。パーソナルトレーニング型は、専属のトレーナーが一人ひとりに合った高品質なトレーニングを提供します。また、ビデオ通話ツールを通じて指導を受けられるオンラインレッスン型はコロナ禍をきっかけに人気を集めたフィットネスジムの形態です。

そのほか、個人で独立するかフランチャイズで開業するかという選択肢もあります。個人で独立する場合は、自分自身のコンセプトを持ってビジネスを展開することが可能ですが、経営のノウハウを一から学び全て自分で責任を負うことが必要です。一方、フランチャイズはすでに成功を収めているビジネスモデルを受け継ぐことができますが、フランチャイズ本部の規定やルールに従う必要があるという一面があります。

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フィットネスジム開業の準備と流れ

フィットネスジム開業の準備と流れ

フィットネスジムを開業するためには、まずどのような準備が必要なのかを確認することが大事です。
スムーズな開業を実現するためにも、必要な準備と流れについてしっかり押さえておきましょう。

1.開業形態の決定とコンセプト・ビジネスプランの作成

フィットネスジムの開業には、まず最初に開業形態を決定することが必要です。

始めようとしているビジネスの基礎を形成する重要な決定であり、それぞれの形態で特徴とメリット・デメリットが異なるので、慎重に検討しましょう。

フィットネスジムの開業形態を選ぶ際には、

  • どのようなサービスを提供したいのか
  • 目指すビジネスモデル
  • 自身の経営力やリソース
  • 開業地域の市場状況

などを考慮することが重要です。

次に、フィットネスジムのコンセプトを設定します。提供するサービスの性質を定義し、フィットネスジムの位置付けを明確にするために必要なステップです。たとえば、高齢者向けのフィットネスジムを開業するのであれば、初心者向けのマシンやプログラム、設備を提供することが最適だと言えます。

そして、開業形態やコンセプトを踏まえて具体的なビジネスプランを作成しましょう。ビジネスプランはビジネスの目標や収益モデル、予測される経費、マーケティング戦略など、ビジネスの全体像をまとめたものです。自身のビジネスへの理解を深めるとともに、投資家や金融機関からの資金調達にも役立ちます。

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2.開業場所と物件の選定

次に、フィットネスジムを開業する場所と物件を選定します。

フィットネスジムの開業場所と物件の選定は、ビジネスの成功に大きな影響を与えるので注意が必要です。

場所選びの際には人口密度や周辺の競合状況、顧客のアクセスの利便性などを考慮する必要があります。たとえば、競合するフィットネスジムがすでに密集している地域よりも人口が多く、競合が少ない地域を選ぶことが好ましいでしょう。

物件選定においては広さやレイアウト、設備の状態などが重要な要素となります。フィットネスジムの種類や提供するサービスによって必要なスペースや設備が異なるので、これらを考慮して物件を選ぶことが必要です。

また、高額な内装費用を避けるためには可能な限り最初からフィットネスジムに適した物件を見つけることが理想的だと言えます。

3.開業資金の調達

開業場所と物件の選定が終わったら、資金の調達に取り組みましょう。

フィットネスジムを開業するためには、初期費用と運営資金が必要になります。また、予想外の出費や初期の売上が想定より低かった場合に備えて、予備の資金も準備しておくと安心です。

フィットネスジムの開業資金を調達する方法には、自己資金のほかに銀行からの融資や助成金・補助金制度の活用、クラウドファンディングなどが挙げられます。

自己資金を使用する場合、万が一フィットネスジムの開業が失敗したら大きな損失を受けることになりますが、返済の負担がないというところが利点です。銀行融資を利用する場合は大きな資金を調達することが可能ですが、返済計画と利息の負担があります。助成金や補助金は返済不要の資金を得ることが可能ですが、申請には一定の条件や手続きが必要です。また、クラウドファンディングは多くの人々から資金を集めることができますが、ビジネスの魅力を伝える力が必要になります。

これらの特徴やメリット・デメリットを踏まえて、最適な資金調達方法を選ぶことが大事です。

4.必要な機器・設備などの購入

次に、フィットネスジムの開業に必要な機器と設備を購入します。

具体的には、トレーニングマシンやフリーウェイト(ダンベルやバーベルなど)、エアロビクス用の器具、シャワールームや更衣室の設備、清掃用具などです。フィットネスジムに必要な機器や設備は、コストや品質、安全性、メンテナンスの容易さなどを考慮する必要があります。

機器・設備は購入することも、リースすることも可能です。購入すると初期費用は高くなりますが、長期的にはコストを抑えることができます。一方、リースすると初期費用を抑えて最新の機器を使用することができますが、毎月費用が発生するので長期的にはコストが高くなる可能性があるので注意が必要です。

5.スタッフの採用・教育

フィットネスジムの開業には、適切なスキルや経験を持ったスタッフが不可欠です。

スタッフを採用する際には、適切な資格や実務経験、人間性、顧客サービスのスキルなどを評価することがポイントになります。求人広告を出す、人材紹介会社を利用する、既存のネットワークを活用するなど、さまざまな方法で採用活動を行うことが可能です。

また、スタッフの教育も同様に重要な準備。新たに採用したスタッフにはジムの運営方針や顧客サービスの基準、安全対策などをしっかりと教える必要があります。これにより、スタッフ全員が一貫したサービスを提供できるようになるのです。

6.必要な手続き・届出

フィットネスジムを開業するには、いくつかの手続きや届出が必要となります。

手続き・届出 概要 窓口
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書) 個人でフィットネスジムを始める際、開業後1ヵ月以内に届出が必要 税務署
青色申告承認申請 所得税の特別控除を受けたい場合、開業後2ヵ月以内に届出が必要 税務署
公衆浴場営業許可申請 フィットネスジムにシャワー室などの公衆浴場を設置する場合に届出が必要 保健所
防火対象物使用開始届 防火対象物となる建物や建物の一部を使用する場合、開業7日前までに届出が必要 消防署
防火対象物工事等計画届出書 間取りの変更や修繕をする場合、工事開始日の7日前までに届出が必要 消防署

これらの手続き・届出は法的違反を避けて安全にフィットネスジムを運営するために重要です。開業するフィットネスジムによって必要な手続き・届出が異なりますので、事前にしっかり確認しておきましょう。

7.開業前の集客

フィットネスジムの開業前に集客活動を始めることは、スムーズな開業を実現するために重要です。

WebサイトやSNSを活用して情報を発信したり、開業前のイベントを開催したりすることで、潜在的な顧客にフィットネスジムの存在を知らせることができます。

また、開業初日からの売上を確保するために、プレオープンを実施して期間中にメンバーシップの事前登録を受け付けることも効果的です。

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フィットネスジムの開業に必要な費用

フィットネスジムの開業に必要な費用

フィットネスジムを開業する際には、さまざまな費用が発生します。
こちらでは、開業資金(初期費用)と運営資金に分けて説明しますので、ぜひご確認ください。

開業資金(初期費用)

フィットネスジムの開業資金(初期費用)は、ジムの開業形態や規模、設備などによって大きく変わります。

主な内訳は物件取得費、内装費、機器・設備導入費、人件費、広告宣伝費で、一般的には数千万円の投資が必要です。たとえば、中~大規模のフィットネスジムであれば2,000~5,000万円程度の費用がかかると言われていますが、レンタルジム・スタジオであれば500~1,000万円、パーソナルトレーニングであれば300~500万円、オンラインレッスン型は10~50万円くらいが目安とされています。

フィットネスジムを開業する条件に大きく左右されるので、開業前にはしっかりと資金計画を立てることが重要です。

運営資金

フィットネスジムの開業後に必要となる運営資金も、計画的に準備することが大事です。

主な運営資金には家賃、人件費、水道光熱費、広告宣伝費、メンテナンス費などが含まれます。初期費用と同じくフィットネスジムの規模などによって変動しますが、毎月百万円程度はかかると想定しておいた方が良いでしょう。

運営資金の適切な管理は、フィットネスジムの長期的な運営を維持するために欠かせません。適切な立地・物件選びや戦略的な採用など運営資金を節約するためのアイデアを考え、資金の流れを常に把握することが重要です。

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フィットネスジムの開業に必要な資格

フィットネスジムの開業には国家資格などの特別な資格は不要ですが、持っていることでビジネスの成功につながる可能性があります。

おすすめなのは、以下の資格です。

資格 概要
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー ・スポーツトレーナーとしての知識や技術を証明する資格
・大学や専門学校で単位を取得後、試験に合格することで取得可能
NSCA認定パーソナルトレーナー ・アメリカの民間団体が認定する資格
・医学的、運動生理学的な専門知識や指導力を証明する資格
・条件を満たした上で試験に合格することで取得可能

これらの資格を持っていることで顧客に対して専門的なサービスの提供や信頼関係の構築につながるので、興味がある方は自身のフィットネスジムに最適な資格の取得を検討してみてください。

フィットネスジムを開業するメリットとは?業界の市場性と将来性

フィットネスジムの開業には、以下のようなメリットがあります。

  • 健康志向の高まりによる市場拡大
  • ストックビジネスとしての安定性

医療の進歩による平均寿命の延伸や少子高齢化の進行などを背景に、日本人の健康志向は年々高まりを見せています。健康を維持するために運動をしたいと思う人も多く、その手段として選ばれているのがフィットネスジムなのです。

また、フィットネスジムは会員制であることが一般的で、一度加入すれば毎月会費の支払いが発生するストックビジネスでもあります。そのため、戦略的に集客ができれば安定した収入を見込むことが可能です。

さらに、コロナ禍をきっかけに人々の運動習慣が大きく変わったことで、無人営業や24時間営業などの新しいビジネスモデルが注目を集めていることからも、フィットネスジムは将来性のあるビジネスだと言えるでしょう。

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フィットネスジム開業成功のためのヒント

フィットネスジム開業成功のためのヒント

フィットネスジムを開業し成功を掴むためには、いくつかのポイントを押さえておくことが必要です。
こちらでは、フィットネスジム開業の成功を引き寄せるヒントを解説します。

明確なターゲット設定

フィットネスジムを開業する際に明確なターゲット設定をすることは、非常に重要です。

よくありがちなのは全ての顧客層をターゲットにしてしまうことで、コンセプトがぼやけてマーケティング戦略も効果的に行うことができなくなります。会社員、学生、主婦、高齢者など、具体的なターゲット層を明確に設定し、ターゲットに適したサービスを提供することが大事です。

また、市場調査を行ってターゲットとなる顧客層のニーズや要望を理解することも重要。ターゲット層のニーズと要望を満たすサービスを提供することで、フィットネスジム開業の成功につながります。

新規顧客獲得・既存顧客維持のための仕組みづくり

新規顧客獲得と既存顧客維持のための仕組みづくりも、フィットネスジム開業の成功に欠かせません。

新規顧客を獲得して既存の顧客を維持するためには、効果的なマーケティング戦略と優れたサービスが必要です。

たとえば、SNSを活用したプロモーションやSEO対策は新規顧客獲得に効果的な手段。既存顧客を維持するためには良質なサービスの提供をはじめ、積極的なコミュニケーションや設備・管理体制の充実などが必要です。そのほか、顧客ロイヤルティを構築するための戦略、たとえばメンバーシッププログラムを導入してランクに応じて特典を提供するなども有効だと言えます。

戦略的な立地・物件選び

フィットネスジムの立地・物件選びは、ビジネスの成功に大きな影響を与えます。そのため、効果的な立地を選ぶための基準と考慮すべき要素、物件選びにおける注意点などを理解し、適切な物件を選定することが重要です。

フィットネスジム開業における良い立地とは、アクセシビリティが高く、競合との適度な距離がある場所を指します。また、ターゲット顧客の居住地域も考慮することが必要です。

物件選びにおいては、利便性や規模、レイアウトなどがポイント。不動産会社やオンラインの物件情報サイトなどを活用し、開業するフィットネスジムに最適な物件を見つけましょう。

ジム業界で成功を掴んだ経験者の話も参考に!

フィットネスジム開業を成功させるには、フランチャイズという選択肢も!

フィットネスジムの開業では全てをゼロから始めるのではなく、すでに成功しているビジネスモデルを導入するフランチャイズという選択肢もあります。成功への道筋が示されているため、初めての開業でも安心してスタートできるでしょう。
最後に、フィットネスジムでおすすめのフランチャイズ本部をご紹介します。

LifeFit

『LifeFit』は、24時間フィットネスジムを手掛けるフランチャイズ本部です。

従来のフィットネスジムと比較して数千万円ほど安い資金で開業可能。完全無人での運営もできるので、費用面での負担が少なく済みます。また、店舗づくりから運営オペレーションまで全てパッケージ化されているので、未経験者でも安心です。

パーソナルジムAid

『パーソナルジムAid』は、予約が取れないほど人気の高いフィットネスジムを展開するフランチャイズ本部です。パーソナルトレーニングに特化したフィットネスジムで一人ひとりの目標に合わせたプログラム提供によって、急成長中の業界で成功を収めています。

1店舗1フロア、1時間に1人の顧客に対してトレーニングを行う、低コストのビジネスモデルを採用。オーナー自身がトレーナーとして開業する方法とトレーナーを雇用する方法を選ぶことができ、どちらも年収1,000万円以上を目指せます。

フィットネスジム開業のまとめ

フィットネスジムの開業は適切な計画と戦略があれば、成功しやすいビジネスです。
開業形態の決定とコンセプト・ビジネスプランの作成をはじめとする準備と流れ、そして以下のヒントを参考に、成功を掴みましょう。

  • 明確なターゲット設定
  • 新規顧客獲得・既存顧客維持のための仕組みづくり
  • 戦略的な立地・物件選び

また、フィットネスジムをゼロから始めるのではなく、フランチャイズを選択することも有効な手段です。本部の知名度やノウハウ、サポートを最大限に活用することで、効率的に成功への道を歩んでいけます。

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フィットネスジムの開業に関する記事

公開日:2023年07月05日

よくある質問

Q フィットネスジムの開業に必要な費用はどのくらいですか? 回答を見る
Q フィットネスジムを開業するにはどのような流れで準備をすれば良いですか? 回答を見る
Q フィットネスジムの開業に必要な物件は何に気をつけて探せば良いですか? 回答を見る