たこ焼き屋の開業は儲かる?必要資金と開業を成功させるコツ6選
最終更新日:2024年09月20日

時代が変わっても人々に愛され続けるたこ焼きは、年齢や性別問わず人気の高い食品です。街を歩くと多くのたこ焼き屋を見かけます。たこ焼き屋は儲かりやすいという噂を聞きますが本当なのでしょうか。 どのような方法で準備を進めれば開業できるのでしょうか。
この記事では、たこ焼き屋を開業する際の資金の目安や成功のコツなどを解説します。ぜひ参考にしてください。
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たこ焼き屋の開業は儲かるのか
たこ焼き屋の開業は儲かりやすいと一般的に言われています。たこ焼き屋が儲かる理由と、利益の目安を解説します。
たこ焼き屋の開業が儲かる理由
たこ焼き屋の開業が儲かると言われている主な理由として下記の内容が挙げられます。
1.原価率が低い
2.食材ロスを減らせる
3.テナント賃料や設備投資を抑えられる
4.人件費がかからない
5.季節を問わず人気がある
6.立地を選ばない
たこ焼きの主な原材料はいずれも安価な材料ばかりなので原価率を低く抑えて高い利益を出しやすいです。また、食材の種類が限定されるため食材ロスを減らせます。
また、小さな店舗でも開業できるためテナント賃料も比較的抑えられます。
テイクアウトメインの場合はテーブルや椅子が必要なく、調理に必要な設備の種類も少ないため設備投資も抑えられるでしょう。
規模によっては一人で接客から調理までできるため人件費削減も可能です。
そしてたこ焼きは季節を問わず売れる商品です。一年を通じて高い需要が見込まれるのは大きな魅力です。
日本人は比較的どんな場所でもたこ焼きを購入しやすいので、立地を選ばず出店できるのもたこ焼き屋が儲かる理由の一つといえます。
たこ焼き屋の利益の目安
たこ焼きは原価率が低いとされており、25〜30%程度に設定されているのが一般的です。
仮に原価率を30%とすると想定利益は70%です。1皿500円と価格を設定した場合、原価は150円で350円が利益として見込まれます。仮に100万円を売り上げた場合、30万円が原価で利益が70万円になる計算です。
水道光熱費や人件費・賃料などを差し引くとさらに利益は低くなるものの、販売数を増やすことで収益化が見込めます。
たこ焼き屋の年収
たこ焼き屋の平均年収は350〜360万円ほどと言われています。
繁盛すれば600万円にのぼるとも言われていますが、年収に左右されるポイントは
- 立地の良さ(人が通りやすい)
- 集客が上手にできている
- フランチャイズ開業でサポートがある
などがあります。
フランチャイズのサポートがあると、味の保証ができたり集客についてアドバイスをもらえたりと高い年収を上げやすくなっています。
主にたこ焼き屋オーナーの年収が600万円を超えるお店は東京都と大阪府に多いところもポイントです。
たこ焼き屋の開業に必要な資金
それではたこ焼き屋を開業するにはどれくらいの資金が必要なのでしょうか。
たこ焼き屋の開業形態には店舗・キッチンカー型・屋台の3つの方法があります。
今回はそれぞれの出店スタイルでどの程度の資金が必要なのかを解説します。
店舗で開業する場合の資金
店舗を構えて開業する場合、物件の取得や内装工事などが必要です。ほかの2つの方法と比べて初期費用が割高になります。物件取得費や内装工事費などに合計200万円程度、物件の補償費などに150万円程度が必要です。一方で、1つの場所にとどまって営業するため、いったん固定客がついて経営が軌道に乗れば継続的な収益が見込めます。
キッチンカーで開業する場合の資金
キッチンカーでの開業はテナントを構える必要がありません。基本的に車両と調理設備の確保だけで済むため、300万円程度と店舗よりも初期費用を安く抑えられます。1つの場所にとどまらずイベント会場など人手の多い場所に出店すればより利益を上げられるでしょう。ただし、常に移動するため固定客が付きづらい、保健所からの営業許可が下りにくいなどの難しさもあります。
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屋台で開業する場合の資金
店舗型やキッチンカーよりも初期費用が100万円程度と最も安く抑えられるのが屋台での開業の大きなメリットです。イベント会場や繁華街など人手の多いところにも出店できるため柔軟な経営で利益を上げやすいでしょう。一方、出店場所が限定されたり衛生管理が難しかったりする点に注意が必要です。
たこ焼き屋を開業する方法
それではたこ焼き屋はどのような方法で開業できるのでしょうか。4つの手順で開業方法を解説します。
資金や事業計画を立てる
なぜたこ焼き屋で開業したいのか目的を明確化します。目的と同時に自分が目指すたこ焼き屋のコンセプトを固めていきます。
コンセプトが固まったら具体的な構想を元に事業計画に落とし込んでいきます。立案した事業計画に基づいて、どれくらいの資金が必要かを割り出します。金融機関から融資を受ける場合は審査を通りやすくするためにも明確な事業計画が必要です。
店舗の立地・物件を選ぶ
店舗を構えるための立地条件をリストアップして物件を選定します。キッチンカーや屋台での移動販売でも保健所や警察署からの許可が必要です。また、具体的な営業エリアを見定める必要もあります。
人通りや顧客層、競合店舗が同じ地域にどれくらいあるかなどの条件は売り上げに影響します。地域情報をしっかりリサーチし、高い需要が見込めそうな場所を見つけて物件を選ぶことがポイントです。
たこ焼き屋に必要な資格を取得する
飲食店の開業にはいくつかの資格が必要です。
まず、食品衛生法に基づき、食品の製造や加工や調理・販売を行うビジネスでは飲食店営業許可の取得が義務付けられています。店舗がある地域を管轄する保健所に申請書類を提出して飲食店営業許可を取得しましょう。書類提出から許可が降りて開業できるまで2~3週間程度かかることを見越して手続きを進めてください。
また、食品衛生責任者の配置も必須です。食品を扱う事業が営まれる施設において最低1人の食品衛生責任者を置くことが義務付けられています。各都道府県の食品衛生協会で実施されている食品衛生責任者養成講習を受講すれば資格を得られます。
以上の2つに加え、キッチンカーや屋台を利用した移動販売の場合は営業場所によって移動販売を行う道路を管轄している警察署に道路使用許可を申請する、あるいは臨時営業をする出店エリアを管轄している保健所に露店営業許可を申請する必要があります。
資格や法的要件を満たさないまま営業を続けた場合、多額の罰金や懲役が課せられる場合もあるため、関係機関に質問するなどして自店舗が満たすべき法的基準は何かを確認することが大切です。
たこ焼きの材料を仕入れる
たこ焼き屋の開業を進めたら、材料の仕入れ先を確保しておきましょう。
原価が大切な事業なので、理想はそれぞれの材料ごとに安い仕入れ先を手に入れるのがコツです。
- 魚屋
- 市場
- 業務用卸売市場
- 業務スーパー
- 八百屋
など、どんどん安価な仕入れ先を開拓していくと良いでしょう。
たこ焼き屋を安く開業するには
たこ焼き屋を比較的安価で開業したい、と思っている方は
- フランチャイズで開業する
- 居抜き物件を利用する
- デリバリー・テイクアウト専門にする
この中から開業方法を選ぶと安く開業することが可能です。
フランチャイズで開業する
フランチャイズで開業すれば、事前にどれくらいの初期費用がかかるかも分かりやすく、集客や設備の用意を手伝ってくれる場合があります。
1から自分で開業するよりもお得に始められる可能性があるので、さまざまなたこ焼きのフランチャイズを比較してみましょう。
居抜き物件を利用する
居抜き物件とは、前に事業を行っていた店舗をそのまま利用できる物件のことを指します。
前の事業でのリフォームがそのままだったり、インテリアが残っていたりする物件です。
ただ、不動産会社も撤去費用やリペア費用がかからないので初期費用が安くなります。
また、インテリアも使えるものが多ければそのまま利用できるので、とても安く開業することが可能です。
デリバリー・テイクアウト専門にする
同じたこ焼き屋でも、店内に席を作らずデリバリーやテイクアウト専門にするだけで初期費用は大幅に変わります。
店舗の広さもこじんまりと開業できて、座席用の家具も不要です。
デリバリー・テイクアウト専門なら、たこ焼き以外もさまざまなお店があるのでぜひ開業前に検討してみましょう。
たこ焼き屋の開業を成功させるコツ6選
たこ焼き屋を開業するにあたっては経営を軌道に乗せたいものです。たこ焼き屋の開業を成功させるコツを紹介します。
1.資金計画をしっかりと立てる
たこ焼き屋の開業で失敗しやすいケースは、資金計画を十分に練っていなかったために資金が途中で尽きてしまうケースです。経営を安定させるためにもしっかりした資金計画を立てましょう。顧客が定着するまではある程度の時間が必要なため、すぐには収益が見込めないのが現実です。
初期費用だけでなく、できれば半年程度を見越しての運転資金も含めて資金計画を立案し、資金調達の道筋を立てることで出店早々に破綻するような事態は回避できます。
2.店舗選びを慎重に行う
たこ焼き屋の営業を軌道に乗せる上で店舗の立地は大切な条件です。テナントを確保して出店した後に「実はさほど人通りがない」あるいは「昔からある人気店の存在で需要が見込めない」などのケースに陥らないようにする必要があります。
開業に向けての計画を立てる際にはリサーチが不可欠です。たとえば、検討している地域の人口分布や人通りはどうか、どの程度の競合店舗が存在するかなどです。そのほか、出店しても採算が見込めるかどうかを計算するなど店舗選びは慎重に進めましょう。
3.回転率を上げる工夫をする
たこ焼き屋の場合、商品単価が500円程度と安価です。たこ焼き以外にも各種ドリンクやポテト・かき氷などをサイドメニューとして販売したとしても大きな利益は期待できないでしょう。できるだけ回転率を上げて数をこなすことが確実に収益を上げる方法です。
移動販売の場合は、なるべく人通りの多い場所や時間帯を狙って1つでも多く売れるような工夫をしましょう。
4.たこ焼きのオリジナルメニューを提供する
数多くのたこ焼き屋が出店している現在、顧客の好みも多様化しています。激しい競争に打ち勝ち売り上げを高めていくには競合店舗との差別化を図りオリジナリティを打ち出していく工夫が欠かせません。
その一つが他店では味わえないオリジナルメニューを提供することです。新開発のメニューが若年層の間でヒットすればSNSを通じて評判が一気に広まる可能性もあるでしょう。アイデアを駆使してメニュー開発にチャレンジすることが大切です。
5.フランチャイズでたこ焼き屋を開業する
個人での独立開業に対してフランチャイズで開業という方法もあります。
フランチャイズでの出店なら知名度やブランド力を背景に開店当初から一定の集客が見込めます。場合によっては開業費用も抑えられるでしょう。経営サポートが充実しているため、わからないことや問題がある場合に相談でき、支援や指導が受けられるのも心強い点です。
6.既に飲食店で開業した人を参考にする
Youtubeチャンネル「脱サラさんに会ってきた。」では数々の開業者がストーリーや失敗談・成功談を語ってくれています。
飲食店で開業した若手オーナーさんもインタビューを受けているので、このような先駆者の話を参考にして開業しましょう。
たこ焼き屋の開業についてまとめ
たこ焼き屋の開業は原価率が低い上に食品ロスが少なく、人件費も安く抑えられるなどのメリットがあります。ただし、商品単価が安いため回転率を高めたりオリジナルメニューを提供したりなどの工夫が必要です。
必要な開業資金は、店舗・キッチンカー・屋台のいずれの販売形態を選ぶかで変わります。開業を成功させるには、綿密な事業計画や資金計画が大切です。
たこ焼き屋の開業に不安がある場合、フランチャイズへの加入という方法があります。フランチャイズでたこ焼き屋を開業すれば、高いブランド力や知名度で集客しやすく経営サポートが得られるため初心者でも安心です。
公開日:2023年01月31日