キッチンカーの開業準備に役立つ!必要な資金・資格・営業許可や流れ、成功のコツを詳しく解説

最終更新日:2024年10月02日

キッチンカーとは調理設備を搭載した車両で食べ物や飲み物を移動販売するビジネスですが、、テイクアウトやデリバリーの習慣が定着している今も変わらず開業を検討する人が多い人気のビジネスです。

そこで今回は、キッチンカーで開業したいという方がスムーズに開業準備を進められるように、キッチンカーの開業に必要な資金や資格、営業許可をはじめ、具体的にどのように進めれば良いかが分かる開業の流れやよくある失敗例、成功のコツなどを徹底的にご紹介します。
「キッチンカーの廃業率は?」「キッチンカーは儲かる?」「資金調達はどうすれば良い?」などの疑問にもお答えできる内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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キッチンカー開業は人気だけど、廃業率が高い?

キッチンカー開業は人気だけど、廃業率が高い?

キッチンカー開業は人気が高いビジネスですが、その分廃業率も高いのではと不安な方もいらっしゃるでしょう。

実際、中小企業庁の2024年版「小規模企業白書」によるとキッチンカーが含まれる「宿泊業、飲食サービス業」の開業率は6.9%、廃業率は5.0%と全業種のなかで最も開業率と廃業率ともに高いという結果になりました。
また、キッチンカーは開業後1年以内の廃業率が30%と言われていることから、飲食業のなかでもキッチンカーを開業して長く続けていくことの難しさが伺えます。

ではなぜ廃業率が高いと言われているのに人気があるのか、それはキッチンカーで得られるメリットが関係していると考えられます。
それではキッチンカーでの開業メリットについて詳しく見ていきましょう。

参照:2024年版「小規模企業白書」 | 中小企業庁

キッチンカーでの開業メリット

キッチンカーでの開業メリット

キッチンカーでの開業は、近年ますます人気が高まっています。
その理由は、実店舗での飲食店開業とは異なる以下のようなメリットがあるからです。

  • テイクアウトの定着による安定需要
  • コストを抑えて開業できる
  • 出店場所や提供メニューを変更できる
  • 日時や場所の自由度が高い

テイクアウトの定着による安定需要

新型コロナウィルスの感染拡大を機に需要が急増した、テイクアウトやデリバリー。商品をテイクアウトしやすく、会社や自宅などで食事しやすいキッチンカーも人気を集め、コロナ禍の影響を受けにくいビジネスモデルとして開業する人が増えました。

アフターコロナ時代に入り、キッチンカーの需要も少なくなってくるのではないかと心配な方もいらっしゃると思います。ですが、テイクアウトやデリバリーはコロナ禍を経て人々の食事の選択肢として定着しており、感染予防対策として厚生労働省が公表した「新しい生活様式」にもマッチするビジネスなので、今後もキッチンカーの開業人気が衰えることはないと言えるでしょう。

コストを抑えて開業できる

ラーメン屋やカフェなど通常の飲食店を開業する場合、建物の取得や改装工事・備品の購入・設備の設置などで膨大な初期コストがかかるケースが多く、一般的な飲食店の開業には1,000万円程度の資金がかかると言われています。さらに、月々の家賃・光熱費・人件費などの固定費用も負担になってしまいがちです。

キッチンカーの場合、車両や厨房設備の購入・設置などの出費はありますが、店舗を構えるよりも初期費用を抑えることが可能です。ガソリン代や駐車場代、人件費など毎月必要な運転資金も店舗営業よりも少ない傾向なので利益も残しやすいでしょう。

出店場所や提供メニューを変更できる

キッチンカーで開業する場合、出店場所や提供メニューを自由に変更できます。

たとえば、オフィス街や繁華街、イベント会場など人が集まる場所に合わせて出店することで、売上を伸ばすことが可能です。

また、季節や地域のニーズに応じてメニューを変更することもできるので、常に新しいメニューを提供し続けることで、お客様に飽きられることなくリピーターを増やすことができます。

日時や場所の自由度が高い

キッチンカーでの開業は、働く日時や場所の自由度が高いです。

店舗を構える場合と異なり、特定の場所に縛られることなく自分の都合に合わせて営業日や営業時間を設定することができます。

たとえば週末だけ営業する、平日の昼間にビジネスマンが集まるオフィス街に出店するなど、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

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キッチンカーの開業は儲かる?儲からない?気になる年収の目安

キッチンカーの開業は儲かる?儲からない?気になる年収の目安

キッチンカーを開業する上で、果たして儲かるのかも気になるポイントかと思います。

キッチンカーで開業した場合の平均年収は約700万円と言われています。ただし、稼働日数やメニュー、出店場所などによっても大きく異なり、割合的には年収400~500万円の層が多く、年収1,000万円を超えるケースもあるなど、個人差が大きいです。

大規模なイベントに出店するなどすれば1日でも大きく稼ぐことが可能なビジネスですが、うまく集客できなければ赤字経営になってしまう危険性もあります。独自のメニューやサービスなど他店との差別化を図ったり、SNSを活用した集客を実施したりするなど、しっかり儲かるためには売上を上げるための努力も必要です。

フランチャイズでキッチンカービジネスを始めれば、本部が提供する成功ノウハウを活用して効率的に開業・運営できるので、儲かる確率をぐんと上げることができるでしょう。

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キッチンカーの開業資金はいくらかかる?費用の種類と目安

キッチンカーの開業はいくらかかる?費用の種類と目安

キッチンカーの開業資金は飲食店のなかでも低コストで始められるビジネスとして人気がありますが、実際にどれくらいの資金が必要なのか、具体的な費用を把握できていない方も多いでしょう。
そこでここからは、キッチンカーの開業資金の目安や費用の種類について説明します。

キッチンカーで開業するための初期費用

キッチンカーの開業に必要な費用の目安は、200~500万円です。開業方法やキッチンカーの車種、新車・中古車などの条件によって変動します。
主な費用は以下の通りです。

項目 費用の目安
車両費 100~500万円
キッチンカーの装飾費 5~10万円
設備費 10~20万円
食材費 2~5万円
資格・許可取得費 5万円前後
広告宣伝費 2~5万円
消耗品費 5~10万円

キッチンカーの開業には、専用車両の購入費のほか、メニュー表やテーブル、置物の設置などキッチンカーの装飾、ガスコンロやキッチン、冷蔵庫、発電機などの設備費、商品開発や開業前の練習用を含めた食材費、資格・許可取得費、広告宣伝費、包装紙やパックなどの消耗品費といった種類の開業資金が必要です。

資格・許可取得費は主に「食品衛生責任者の資格」の受講料と「保健所からの営業許可」にかかる手数料を指しており、食品衛生責任者は10.000円前後、営業許可は16,000~20,000円程度が目安となります。開業する地域によって金額が異なるので、事前に確認しておくようにしましょう。

キッチンカー開業で最も高い初期費用は車両の購入費

キッチンカーの開業資金で最も割合が大きいのは車両費です。

自身が所有している車両を使用できる場合はキッチンカー仕様に改造するための費用だけで済みますが、新車で購入する場合は250~500万円、中古車の場合は100~400万円くらいが費用の目安となります。

提供メニューによって厨房機器の初期費用も変動

キッチンカーの開業資金は、提供するメニューによって大きく変わります。

たとえば、クレープを販売する場合は必要な厨房機器としてクレープ用の焼きやガス台が挙げられますが、唐揚げを販売する場合はフライヤーやホットショーケース(ホットフードを保温・陳列するケース)が必要です。

全て新品の厨房機器で揃えるとなると初期費用を圧迫する要因になりかねないので、中古品を活用するなどの工夫も検討してみてください。

キッチンカーの装飾のための初期費用を確保するのも大事

キッチンカーの開業において、キッチンカーの装飾も大事な要素です。

カラフルなペイントやロゴのステッカー、照明設備、看板、タペストリーなど、目を引く装飾は道行く人を呼び込む力を発揮するので、装飾のための初期費用も忘れずに組み込むようにしましょう。

ただし、装飾にこだわりすぎで予算を大幅にオーバーしてしまったという失敗例もよく耳にするので、その点には注意が必要です。

フランチャイズビジネスの場合は低資金で開業できるプランを提供している本部もあり、個人でゼロから始めるより初期費用を抑えられる可能性があるので、できるだけ低資金でキッチンカービジネスを始めたいという方はぜひ検討してみてください。

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キッチンカー開業後の運営費用

キッチンカー開業後の運営費用も、開業する際に準備しておくと安心です。
提供するメニューや出店場所、営業日数などさまざまな条件によって変動しますが、1ヵ月あたり50万円程度が目安となります。

キッチンカーの運営費用の主な内訳は、

  • 食材費
  • 出店料
  • 車両の維持費(ガソリン代・駐車場代・保険料・メンテナンス費など)
  • 水道光熱費
  • 消耗品費

となっており、最低でも3ヵ月分の約150万円は確保しておくことをおすすめします。

フランチャイズのキッチンカービジネスの場合、加盟店がしっかり収益を出せるよう低コストで運営できる仕組みが確立されているので、効率良くキッチンカーの運営がしたい方におすすめです。

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キッチンカー開業のための資金調達方法

キッチンカー開業のための資金調達方法

飲食店のなかでも比較的低資金で開業できるキッチンカーですが、最低でも200万円程度は必要なので、全て自己資金で賄うことが難しい場合もあるかと思います。
そのような場合の資金調達方法をご紹介します。

金融機関からの融資

まずは、金融機関からの融資を受けてキッチンカー開業のための資金を調達する方法です。

融資と聞くと大手の銀行や地方銀行、信用金庫などをイメージされる方も多いと思いますが、もし初めての独立・開業という場合は経験や実績がないことで審査に落ちてしまうという可能性があります。

政府系の金融機関である日本政策金融公庫であれば、新規事業を立ち上げる人向けの融資制度があり、銀行よりも審査ハードルや金利が低いのでおすすめです。

どの金融機関の融資制度を利用するにも、融資をしたいと思ってもらえるような説得力のある事業計画書を提出する必要があります。

独立・開業における融資についてもっと詳しく知りたいという方は、下記記事も参考にしてみてください。

開業資金の融資サポート先一覧!選び方やメリットも解説

補助金・助成金

融資のほかには、国や自治体などが提供している補助金・助成金制度を利用してキッチンカーの資金調達をする方法もあります。

キッチンカーの開業に活用できる補助金・助成金は以下の通りです。

種類 概要
ものづくり補助金 中小企業や小規模事業者等が取り組む革新的なサービスの開発・試作品開発・生産プロセス改善のための設備投資などを補助する制度
・上限1,000万円
小規模事業者持続化補助金 小規模事業者などが販路開拓などの取り組みにおける経費の一部を補助する制度
・上限50万円
※特定創業支援等事業による支援を受けた小規模事業者は上限200万円
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース) ・特に雇用機会が不足している地域の事業所がその地域の居住者を雇用した場合に、設備・整備の費用や雇用人数に対して助成金が支給される制度
・50~800万円

自治体独自の補助金・助成金もあるので、キッチンカーを開業する自治体で資金調達に活用できる制度がないか、一度確認してみることもおすすめします。

参照:産業競争力強化法における市区町村による創業支援/創業機運醸成のガイドライン | 中小企業庁

参照:地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース) | 厚生労働省

また、フランチャイズでは資金調達のサポートから行っている本部もあるので、1人で融資や補助金・助成金の利用が不安な方は検討してみるのも良いでしょう。

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キッチンカーでの開業に必要な準備と流れ

キッチンカーでの開業に必要な準備と流れ

キッチンカーを開業したいと思っても、何から始めれば良いのか分からないという方も多いことでしょう。
そこでここからは、キッチンカー開業の流れをご紹介します。

1.事業計画を立てる

まずは事業計画を立てます。提供する料理やメニュー・想定される価格帯・ターゲットとする客層・店の雰囲気・出店する場所など、ビジネスのコンセプトを固めましょう。コンセプトが固まれば、予算も立てやすくなります。

キッチンカーの開業にかかる費用項目として以下のようなものが挙げられます。

  • キッチンカーの車両
  • 車両に搭載するキッチンやコンロや冷蔵庫などの設備
  • 食材費
  • パッケージや紙袋、フォーク箸などの消耗品
  • ガソリン代
  • 駐車料金
  • メニュー表やテーブルなどの備品代

トータル費用の目安は、200~500万円程度です。

2.必要な資格を取得し手続きする

キッチンカーの開業には複数の資格の取得と手続きが必要です。

店舗型飲食店と同じように食品衛生責任者を配置する必要があります。飲食を取り扱う営業施設で衛生管理を担う人材として配置が義務付けられており、自治体が主催する資格者養成講習会を修了して資格を取得することが必須です。

また、保健所からの営業許可の取得も必要です。キッチンカーの開業は、車内で食品を調理して飲食させる「飲食店営業(自動車)」の業種に該当し、営業許可申請書を管轄の保健所に提出して営業許可を得ます。複数の地域でキッチンカーを営業する場合は、地域ごとの保健所で営業許可の取得が必要です。

そのほか、自動車保険や製造物責任保険(PL保険)への加入も必要です。キッチンカーは自身で運転して出店場所に出向くので、一般的な自動車と同じく自動車保険への加入が必須。キッチンカーは特殊用途車両の「8ナンバー」に該当するため、保険に加入する際は注意しましょう。PL保険は、たとえば「提供した食品が原因で顧客が食中毒にかかった」「風で看板が吹き飛ばされて顧客に怪我をさせた」など、もしもの場合に発生する損害賠償請求をカバーしてくれる保険です。

キッチンカーの営業許可を取得するための条件

開業する地域によっても異なりますが東京都を例に挙げると、キッチンカーの営業許可を取得するためには、食品衛生責任者の資格保有のほかに、以下のようなさまざまな項目で基準を満たす必要があります。

  • 施設
  • 区画
  • 汚染等防止
  • 構造
  • 給水設備
  • 手洗い設備
  • 冷蔵設備
  • 保管設備
  • 廃棄物容器
  • 洗浄設備
  • 機械器具
  • 運搬容器
  • 計量器
  • 清掃用具
  • タンク容量

なかでも「タンク容量」に関しては調理の程度や仕込みの有無、食器の扱いなどの条件によって必要な容量が異なるので注意が必要です。

食品及び食器類の取り扱い 給水タンクの容量
・簡易な調理のみ(温める・揚げる・盛り付けるなど)
・単一品目のみの取り扱い
・使い捨て容器の使用
・未包装の魚介類の販売のみ
約40L
・大量の水を必要としない調理
・2工程程度までの簡易な調理
・複数品目
・使い捨て容器の使用
約80L
・大量の水を必要とする調理
・複数工程の調理
・通常の食器を使用
・仕込みを行う
・販売する魚介類の加工を行う
約200L

唐揚げ単品であれば揚げるだけの簡易な調理のみなので40Lのタンクを準備すれば良いですが、揚げた唐揚げを丼として盛り付けるとなると工程が増えるので80L容量のタンクが必要になります。
タンクの容量によって確保すべきスペースも変わってくるので、その点も含めて事前にしっかり検討しておくようにしましょう。

また、キッチンカーの営業許可は地域ごとに異なる規制や条件がある場合があるので、スムーズに手続きができるように事前に保健所に確認することをおすすめします。

参照:自動車関係営業許可申請等の手引 | 東京都保健医療局 食品衛生の窓

3.出店場所を確保する

人通りが多く高い集客効果が見込める場所は、同業者の間でも人気が高い激戦区です。キッチンカーはどこでも好きな場所で開業できるわけではありません。できるだけ早めに出店したい場所の管理者やオーナーから許可を得て出店料や場所代を支払い、スペースを確保しましょう。

たとえば、会社員向けのランチを提供するキッチンカーの場合、周囲に飲食店が少ないランチタイムのオフィス街は狙い目です。焼き鳥や唐揚げ、ドーナツなどの軽食を提供するキッチンカーの場合、スーパーやショッピングモールなどの出店スペースであれば顧客の目に留まりやすいでしょう。コーヒーや冷たいドリンクを提供する場合、フェスやフリマなどのイベント開催地でも多数の集客が見込まれます。

4.キッチンカーを用意する

車両の大きさや車種などにより値段は異なりますが、新車のキッチンカーに必要な費用は200~500万円程度が目安です。中古の場合、車両の大きさや車種に加えて営業年数や走行距離などが費用に影響するでしょう。

なお、先ほどお伝えしたようにキッチンカーでの開業には自動車保険への加入が必須です。自宅や仕込み場所、出店場所との間はキッチンカーを運転して移動します。万が一の事故に備えて自動車保険に加入しておくことが大切です。

5.食材を仕入れる

キッチンカーで販売する商品に必要な食材を仕入れます。仕入れで重要なポイントは原価率を意識することです。原価率とは、販売価格に占める食材費用の割合を指します。飲食業の場合、30%程度が原価率の目安です。

ただし、キッチンカーで開業後、経営する上で発生するコストは食材費だけではありません。食材の原価率が30%を超えると、全体的な利益が減少して経営が行き詰まる可能性があるため注意が必要です。

6.宣伝する

キッチンカーの開業には、集客に向けた宣伝活動も大切です。フリーペーパーの広告やチラシ配布には、一定の効果は期待できるもののコストがかかります。少しでもコストを安く抑えるには、SNSやWebサイト、ブログなどでの情報発信がおすすめです。

SNSにはLINEやFacebook、Instagramなどさまざまな種類があります。年代によりユーザー層が異なる点も考慮しながら情報発信に取り組みましょう。

以上の流れを計画的に進めることがキッチンカー開業の成功のカギです。
フランチャイズであればこれらの準備を本部のサポートを受けながら進めていけるので、1人で何もない状態から準備を始めるよりスムーズでリスクも抑えられます。

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キッチンカーの開業に必要な車両(移動販売車)の調達方法

キッチンカーの開業に必要な車両(移動販売車)の調達方法

キッチンカー開業の要となる車両の調達には主に、以下の4つの方法があります。

  • 持っている自動車を改造して使用する
  • 新車の製作を依頼する
  • 中古のキッチンカーを購入する
  • キッチンカーをレンタルする

それぞれのメリットやデメリットを把握して、調達方法を考えましょう。

持っている自動車を改造して使用する

キッチンカーとして使えそうな軽トラックや大型ワゴンなどを持っている場合、キッチンカーに改造して使用すれば、新規購入よりも初期費用を抑えられます。自力で改造する場合は50万円程度、業者に改造依頼をする場合は100~130万円くらいが費用の目安です。

自力の場合はコストを抑えて自分の好みに改造できますが、改造場所や用具、資材を確保する必要があり、改造作業にも多くの時間がかかるので開業準備の負担が増えてしまいます。

専門業者に改造を依頼する場合はコストがかかりますが、保健所から営業許可を取るための法的条件のクリアなどキッチンカー製作のノウハウがあるので安心でき、アフターケアやメンテナンスも任せることが可能です。

新車の製作を依頼する

専門業者に新しいキッチンカーの製作を依頼する場合、ほかの方法よりも費用が高くなります。車種などの条件にもよりますが、新車の場合は車両購入だけで250~500万円くらいの費用になるので開業にかかる費用が膨らんでしまう可能性があるでしょう。しかし、法的な基準をクリアしつつ必要な設備を備えた車両が手に入るため安心です。

提供するメニューによって食材や調理器具、販売方法などが異なるため、必要な機器や設備、車種について製作業者に相談すると良いでしょう。過去に類似のケースでキッチンカーを製作した実績がある業者に依頼すると安心です。

中古のキッチンカーを購入する

中古車を購入して開業する場合、一部の設備を変更するだけで済むことが多いため、新車よりも購入費用を大幅に低く抑えられます。新車と同様に車種などによって異なりますが、費用の目安は100~400万円くらい。ただし車両に問題がある場合、メンテナンスの手間や費用がかかる点に注意が必要です。

中古車を利用する場合は、走行距離やメンテナンス状態、搭載設備の老朽具合など、購入前に状態に問題がないかしっかり吟味しましょう。

キッチンカーをレンタルする

キッチンカーをレンタルした場合はレンタル料金がかかりますが、必要な設備が整っているため、開業までに要する準備期間を早期化できます。

料金だけでなく日ごとや週ごと、月ごとなどレンタル期間なども利用するサービスによって異なりますが、1日のレンタルで5万円くらい、1週間のレンタルで20万円前後が目安です。レンタルの場合は数日や数ヵ月など短期間の利用であればコスト抑える方法として有効ですが、長期的なキッチンカー経営で利用するには費用がかさんでしまうのであまりおすすめできません。開業日までにキッチンカーの車両が準備できなかった場合などに利用するほうが得策でしょう。

キッチンカーの開業でレンタルを利用する際は、どの地域の保健所から営業許可を取得しているのかを確認しておきましょう。

フランチャイズの場合、キッチンカーの販売やリース、レンタルを行っている本部もあり、車両の準備にかかる費用を抑えられるケースもあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

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キッチンカーの開業に向いている人の特徴

キッチンカーの開業に向いている人の特徴

キッチンカーの開業に向いている人は、以下のような特徴の人です。

キッチンカーは固定の店舗を持たないので、働く場所や時間を自由に選べることが大きな特徴です。自分のライフスタイルに合わせて営業日や営業時間を調整したい人にとって、キッチンカーでの開業は非常に魅力的な選択肢でしょう。

また、直接お客様と接する機会が多く距離も近いので、人とのコミュニケーションが得意で好きな人に向いています。お客様との会話を楽しめることはもちろん、リピーターを増やすためのサービス精神も必要になるでしょう。

そして、キッチンカーは出店場所もメニューも幅広く、そのなかで求められている商品・サービスを提供し、さらに独自性を追求していくことが必要なので、考えることが好きな人にもおすすめのビジネスです。

ほかにも、気候や出店場所などの影響を受けやすく想定通りの運営ができないこともあることから臨機応変な対応力に自信がある人、運転や調理、接客などが必要なことから健康や体力に自信がある人もキッチンカーの開業に向いていると言えます。

以上の特徴に当てはまらず「キッチンカーの開業に向いていないかも…」という方でも、フランチャイズに加盟すれば本部のサポートを受けながら開業・運営ができるのでチャレンジしやすいです。

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キッチンカーの開業にありがちな失敗例

キッチンカーの開業にありがちな失敗例

飲食業でも人気の高いキッチンカーの開業ですが、開業したのはいいものの、失敗してしまうというケースも少なくありません。
キッチンカーの開業にありがちな失敗例は、以下の通りです。

  • キッチンカーの車両や装飾に費用をかけ過ぎて資金繰りに苦しんだ
  • 準備したキッチンカーが保健所の定める仕様になっておらず営業許可が下りなかった
  • 他の地域での出店を考えたキッチンカーの仕様ではなく、開業地域以外での出店ができなかった
  • 準備に時間をかけ過ぎて予定通りに開業できなかった
  • メニューの原価設定に失敗し、なかなか利益を残せなかった
  • 準備不足で出店場所を確保できなかった
  • 天気の影響なども考慮した事業計画が立てられていなかった

このなかでも特にやってしまいがちなのが、キッチンカーの車両や装飾に費用をかけ過ぎたという失敗例です。
先述の通り、キッチンカーの開業において最も費用の大きいのが「車両」。オーナーのこだわりが強いほどこの車両にかける費用が膨らんでいく傾向にあり、初期費用をかけ過ぎたことにより想定していた予算をオーバーし、開業後の資金繰りに苦戦してしまうケースも少なくありません。お金をかけるだけいいというものでもないので、複数の会社で見積りを出して比較・検討し、予算と相談しつつ進めていくことが大事だと言えます。

フランチャイズであれば、これまでの成功・失敗経験に基づいたノウハウを提供してもらえるので、個人で始めるより断然失敗リスクを抑えられるでしょう。

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キッチンカーの開業を成功させるコツ

キッチンカーの開業を成功させるコツ

では、キッチンカーの開業を成功させるためにはどのような点を意識すれば良いのでしょうか。
キッチンカーの開業を成功させるために押さえておくべきコツをご紹介します。

作業効率の良いキッチンカーを用意する

キッチンカーの開業を成功させるには、「食べたいメニューがすぐに手に入る」というキッチンカーを利用する顧客の希望を叶えるために、一連の作業を効率化することが大切です。また、回転率を上げるための環境づくりができれば、売り上げアップも期待できます。

たとえば、狭いスペース内でも快適かつ手早く調理しやすいようなキッチンのレイアウトにする、料理を入れる容器や持ち運び用の袋を取り出しやすい場所に置く、調理から手渡しまで一連の作業を簡素化するなどの工夫が必要です。

需要がある・儲かるメニューを提供する

キッチンカーの開業で利益を出すには、需要があるメニューの提供が重要です。
すでに需要がある人気メニューなら、早期に顧客を獲得して売り上げを獲得できるでしょう。リスク回避のため、経営が安定したらアレンジメニューを販売したり、目新しいメニューを展開したりすることをおすすめします。

また、儲かるメニューであるかも大事なポイントです。
具体的には、

  • 調理工程が簡単で提供スピードが速い
  • 単価が高い
  • 原価率が低く粗利率が高い
  • 独自性や限定性など付加価値がある
  • セットにできるメニュー構成
  • 大盛りやトッピングなどのプラス料金のメニューがある

などが儲かりやすいメニューの特徴として挙げられます。

たとえば、食事系であればカレーライスやピザ、丼、軽食系であればクレープやたこ焼き、唐揚げ、ホットドッグなどがおすすめです。

不必要なコストを削減する

キッチンカーの開業後、安定した経営を行うためにも余計なコストは可能な限りカットしましょう。コストを上手く削減し、開業費用を抑えることが大切です。

  • 新規車両を入手する代わりに自家用車をキッチンカーに改造する
  • 設備・機器類には中古品を調達する
  • スタッフは雇わずに自分で仕込み、調理、販売を手がける範囲での営業にとどめる
  • SNSを活用して宣伝する

以上のような工夫を通じて、初期費用を大幅に抑えることが可能です。

目標設定を明確にする

キッチンカーの開業を成功させるには、明確な目標設定も大事なコツ。目標を設定する際は、どのように行動すべきかを明確にすることが大切です。

たとえば「美味しい料理を出してお客さんに喜んでもらう」といった抽象的な内容ではなく、「最初の半年間毎月50万円の利益を上げる」といった具体的な金額や数値を絡めることが大切です。目標設定を明確にすることで事業計画が立てやすくなります。

SNSを活用した集客に注力する

キッチンカーの開業を成功させるためには、SNSを活用した集客は欠かせません。

キッチンカーの開業前からSNSで情報を発信し、フォロワーを増やすことで開業時に多くの顧客を集めることができます。たとえば、InstagramやX(旧:Twitter)でメニューや出店場所を事前に告知すると効果的です。

また、出店場所や営業時間をSNSでリアルタイムに発信することで、近隣の潜在顧客にアプローチできます。急な変更が発生しても、情報をタイムリーに伝えることで、顧客の信頼を得ることができるでしょう。

フランチャイズのサポートを活用する

フランチャイズのサポートを活用するのも、キッチンカーの開業を成功させるための一つの手段です。

すでに知名度が高いジャンルも多いため集客しやすく、作業環境の準備や調理などのノウハウを得られるなどのメリットがあります。出店場所や仕入れ先の確保、キッチンカーのレイアウトや外装に関するアドバイスなどのサポートも充実しているため初心者でも始めやすいでしょう。

成功者続出のキッチンカー・移動販売フランチャイズの資料をまとめて請求する

キッチンカーで独立開業した経験者の話を参考にする

キッチンカーで実際に独立開業した経験者の話を聞いてみるのもおすすめ!
リアルな成功・失敗談を参考にすることで開業前後に気をつけるべきことを知り、成功させるためのコツなどを掴むことができます。

こちらは、安定や高収入のイメージが強い弁護士を辞めて独立開業した方のインタビュー。
なぜ弁護士からキッチンカーでの開業に至ったのかや、現在の経営状況などをお聞きしました。
特に異業種からの独立開業を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

キッチンカー開業の成功率を上げるにはフランチャイズがおすすめ!

キッチンカー開業の成功率を上げるには、フランチャイズに加盟することが効果的です。
すでに確立されたブランド力や信頼性を活用できるので、開業直後でもスムーズに集客できます。また、フランチャイズ本部から必要なノウハウやサポートを提供してもらえるので、個人でゼロから開業するよりリスクを大幅に軽減することが可能だからです。

最後に、なかでも特におすすめのキッチンカーフランチャイズをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ジェリーズポップコーン

『ジェリーズポップコーン』は、有名通販サイトでも人気の高いポップコーンの移動販売を手がけるフランチャイズ本部です。加盟金やポップコーンの製造機の導入コスト、備品一式にかかる費用など、初期費用を安く押さえて開業できます。

本部から、大手ショッピングモールやデパートなど既存の出店場所の紹介を受けられるので、自力で営業先を開拓する必要がありません。ポップコーンの材料はどれも常温保存が可能な上に賞味期限も長いので扱いやすく、営業日時や期間をオーナーのライフスタイルに合わせて自由に設定できるのも魅力です。

北海道バタークレープ

『北海道バタークレープ』は、北海道の高品質なバターを使用したクレープのキッチンカー販売を行うフランチャイズ本部です。

開業資金55万円と低資金で始められるほか、独自の収益構造により年収1,000万円も目指せます。
シンプルなオペレーションで1人運営もできるので人件費を抑えやすく、独自の出店戦略によってキッチンカービジネスにおけるさまざまなリスクに対応することが可能です。

北海道バタークレープの資料をもらう

キッチンカー開業を計画的に進めて成功を掴もう!

キッチンカーでの開業は、テイクアウトサービスが日常に定着している今、さらなる成長が見込まれるビジネスです。

車両代や駐車代、場所代などのコストは発生するものの、通常の飲食店開業に比べると初期費用も運営資金も安く抑えられるので、飲食店で開業したい方は検討する価値があると言えるでしょう。

キッチンカーの開業には車両の取得や食品衛生責任者の配置、保健所からの営業許可の取得などの準備が必要です。そのため、開業前にはしっかりと計画を立て、計画に沿って開業準備を進めることが重要。また、今回ご紹介した成功のコツをはじめ、明確な事業計画と具体的な目標の設定、原価率を安く押さえた仕入れ先の確保などの工夫を通じて成功の可能性を高めていきましょう。

初めてキッチンカーでの独立・開業をお考えの方は、成功ノウハウやサポートの提供を受けながら開業・経営できるフランチャイズもぜひ検討してみてください。

キッチンカー・移動販売の独立・開業で成功をつかめるフランチャイズはこちら

キッチンカーの開業に関する記事

公開日:2022年11月25日

よくある質問

Q キッチンカーを開業する場合に調理師免許は必要? 回答を見る
Q キッチンカー開業において、調理には電気とプロパンガスのどちらが適している? 回答を見る
Q キッチンカーの廃業率は?開業に失敗しないためにはどうすれば良い? 回答を見る
Q キッチンカーで儲かるメニューは? 回答を見る
Q キッチンカーの開業に資格や許可は必要?誰でも出店できる? 回答を見る
Q キッチンカーの開業はどんな人に向いている? 回答を見る
Q キッチンカーの開業は儲る?儲からない? 回答を見る
Q キッチンカーの開業資金はいくらかかる?初期費用ゼロでも始められる? 回答を見る
Q キッチンカーの開業後、毎月いくらくらいで運営できる? 回答を見る
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