失敗から学ぶフランチャイズ加盟のポイント 【4/10】

公開日:2015年12月27日

【セミナー内容】

「フランチャイズ&起業・独立フェア」で大好評だった、講師陣のセミナー内容をまとめてお伝えする企画です。

第二弾は「株式会社Biz Rise 代表取締役 小林肇氏」のセミナー内容を【全10回】に分けてお届けさせていただきます。

新規事業の選択肢の一つとして検討するフランチャイズ加盟。しかし、数あるフランチャイズの中から自分に最適なビジネスを選ぶこと、信頼のおける本部を選択することは至難の業です。このセミナーでは経験者の失敗例を活かす方法、フランチャイズ選びの際に重視するポイントを紹介します!

【バックナンバー】

▶ 1. 成功に方程式はない。先人の失敗に学ぶことで、少しづつ成功に近づく

▶ 2. フランチャイズ選びの前に確認するべき、5つの質問

▶ 3. フランチャイズ選びのポイント 【その1】

目次

4. フランチャイズ選びのポイント 【その2】

4. フランチャイズ選びのポイント 【その2】

4-1.選ぶなら、物件に対して非情になれる本部

2つ目です。物件ありきのビジネスは沢山あります。例えば飲食店であったり、塾であったり、介護施設であったり。そんな物件に関する、私のちょっと痛い経験の1つをお伝えさせていただきます。

私もこういう仕事をしているので、物件情報というものがメールやファックス等で日々送られてくるんです。私が失敗した事業の1つに、先に良い物件情報を頂いたものがあります。幹線道路沿いで、通行数や環境から見れば非常に破格の家賃で「ここなら何でも成功するんじゃないかな?」といった物件を紹介されて、そこからスタートしたんですね。先に物件ありきで、この物件で何ができるかなあ?と。

しかし、物件というものはちょっと怖くてですね、「魔物」って言われています。どういうことかと言いますと、なかなか冷静な目で見ることが難しいという意味です。

私も「えいっ」と勢いでいくタイプの人間ではないですから、ちゃんと物件評価書を自分で作りました。「S」「A」「B」「C」に四段階評価で昼間の通行を、人と車に分けて数えたりと色々と調査してみました。

その物件は最初、自分の評価で言ったら「B」だったのですが、当然「新しい事業をやりたい」という思いが頭にあるので「日曜の昼間はどうなのかな?」「土曜の夜はどうなんだろうな?」と理由をつけて色々と見ていくと、どうしても良い所を探したくなるんですよね。

「あれ、「B」と思っていたけど、もっといけそうだなあ」
競合店を調べたら「これなら勝てそう」といった具合に。

そうやって「B」にしていた物件がだんだん「A」になり、だんだん「S」に近づいていったんですね。最後には「あ、これならいける!」となりました。

先ほど、物件は「魔物」とお伝えしましたように、当事者になってみると分かるのですが、なかなか冷静な目で見ることが難しいです。そのため、2つの目ポイントとして、物件に対して非情になれる本部をお勧めします。

4-2. 良い本部は物件選びで妥協しない

これもある個別指導塾を運営している本部の例ですが、ここは本部が物件を探さないんですね。本部は加盟者からやりたいエリア等々を聞いて、本部が許可した所の詳細な商圏データを出してくれます。学習塾ですから、近隣の小学校・中学校の生徒の数や、競合店の情報等です。それを色々と見た上で「このエリアの中で、条件にはまる物件を探してくださいね」という指示を出します。

例えば30坪まで、家賃は20万まで。自転車が20台停められて、車が2台停められる。加盟者の方が、その条件を満たす物件を探します。しかも、本部は条件に合わない限りは出店できませんと言うので、出店までにすごい時間がかかったりします。

しかし、やはり物件というものは店舗ビジネスに置いては最重要ですから、そこで妥協を許さないんですね。そこまで物件に対して非情になれる本部を、私はお勧めします。

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