ペットのフランチャイズを始めるのに必要な準備
最終更新日:2024年09月13日
ペットブームが再来したと言われている近年、ペット関連ビジネスの注目度も改めて高まってきています。
動物好きなら憧れるビジネスですが、ペットショップやペットシッター、ペットホテル、ペット葬儀など業種も幅広く、それぞれ必要な準備も異なるので、開業前からサポートを受けられるフランチャイズへの加盟がおすすめです。
そこで今回は、ペットのフランチャイズにおける費用や特徴、必要な準備などをご紹介。
フランチャイズ本部の選び方やおすすめの本部情報もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ペットフランチャイズの費用
ペットフランチャイズの開業に必要な開業資金(初期費用)と運営資金をそれぞれ紹介します。
開業資金(初期費用)
ペットフランチャイズを始めるために必要な開業資金(初期費用)は、1,422~1,482万円です。
主に必要な開業資金は、加盟金・店舗関連費(物件取得費・内装工事費・設備費など)・保証金・資格取得費・研修費・仕入れ費・広告宣伝費などが挙げられます。
加盟金は、フランチャイズ本部や業種によってさまざまで、ペットショップの場合は44~300万円で設定されています。
また、保証金や研修費も本部によって異なり、加盟金の中に含まれているケースもあるので十分な確認が必要です。
どのような業種で開業するのかにもよりますが、ペットショップの場合は生体やペットグッズの販売スペース確保や防音・消臭を考慮した店舗づくりが必要なため、店舗関連費が高額になるケースが多いです。
その他、開業前の生体・ペットグッズなどの仕入れ費や広告宣伝費、業種によっては動物取扱責任者や第一種動物取扱業などの資格取得費も必要になります。
運営資金
ペットフランチャイズの運営資金は、1ヵ月で約175万円です。
これは20坪程度、月の売上200万円のペットショップを仮定した金額で、業種によって変動します。
運営資金には人件費や賃貸料、水道光熱・通信費、ロイヤリティ、仕入れ費、広告宣伝費などが挙げられます。
人件費は売上の約23%、賃貸料は約10%、水道光熱・通信費は約7%、ロイヤリティは約5%、仕入れ費は約36%、広告宣伝費は約7%ですが、あくまで目安の一つとして考えておきましょう。
特に大きな割合を占めるのは仕入れ費で、生体やペットグッズを取り扱うかどうかによっても大きく変動します。
生体・ペットグッズの取り扱いのないペットシッターやペット葬儀などのフランチャイズの場合、上記より運営資金を抑えることができます。
こちらの記事でもペットフランチャイズの開業資金(初期費用)や運営資金について詳しく解説しています。
ペットフランチャイズの開業・運営に必要な資金について詳しく見る
ペットフランチャイズの特徴
ペットフランチャイズの特徴を、サービス内容やメリット・デメリット、成功・失敗のポイントに分けて紹介します。
ペットフランチャイズの知識をより深めるための参考にしてください。
サービス内容
ペットフランチャイズのサービス内容は、業種によって異なります。
ペットショップの場合は、生体やペットグッズなどの販売、ペットシッターの場合はペットのお世話、ペット葬儀の場合は葬儀の手配・実施、ペットホテルの場合はペットの預かりなどです。
オーナーとしての主な業務は、
- 売上管理
- 顧客管理
- 仕入れ
- 採用・教育
- 集客
- 接客
などが挙げられます。
メリット
ペットフランチャイズにおける開業メリットは、以下の3つです。
- 本部の知名度を活かして集客できる
- 本部の仕入れルートやシステムを使える
- 本部のサポートを受けられる
それぞれ詳しく紹介します。
■本部の知名度を活かして集客できる
ペットフランチャイズの最大のメリットは、本部の知名度を活かして集客できることです。
命を扱う業種なので、無名の店舗より全国的に知名度の高い店舗のほうが安心感があり、利用しやすいと感じる方も多いです。
開業直後からある程度の集客が見込めるので、経営を安定させやすいとも言えるでしょう。
■本部の仕入れルートやシステムを使える
本部の仕入れルートやシステムを使えることも、ペットフランチャイズの開業メリットの一つです。
個人で開業する場合、生体やペットグッズ、関連用品などの仕入れ先を探して確保するところから始めなければいけませんが、フランチャイズの場合、本部から仕入れ先を紹介してもらえます。
また、売上管理や顧客管理など、店舗運営に必要なシステムを提供してくれるフランチャイズ本部もあるので、ペット業界や店舗運営が初めての方でも安心です。
■本部のサポートを受けられる
本部のサポートを受けながら店舗運営ができることも、ペットフランチャイズの開業メリットです。
開業前には資格取得や登録、店舗の準備、採用、開業後には教育や集客など、さまざまな業務が発生しますが、慣れていない人ではスムーズに進めることは難しいでしょう。
フランチャイズで開業すれば、資格取得・登録支援や顧客紹介など本部のサポートを受けることができるので、未経験者でも安心してチャレンジできます。
デメリット
ペットフランチャイズにおけるデメリットは、以下の2つです。
- 開業資金(初期費用)が高め
- 開業までに時間がかかるケースも
開業後のリスクをできるだけ抑えるためにも、しっかり把握しておきましょう。
■開業資金(初期費用)が高め
ペットフランチャイズを開業するデメリットには、開業資金(初期費用)が高めであることが挙げられます。
フランチャイズに加盟することで、加盟金や保証金、研修費などがかかるためです。本部のサポートを受けながら開業できるというメリットもありますが、その代わりに別途費用が発生し、個人で開業するより費用が高めになってしまうことを覚えておきましょう。
ただし、ペットフランチャイズと言ってもペットショップやペットシッター、ペット葬儀などさまざまな業種があり、開業資金を抑えやすいものもありますので、業種ごとに必要な費用が金額を確認しておくことをおすすめします。
■開業までに時間がかかるケースも
ペットフランチャイズの開業には、資格が必要な場合があります。
生体の販売を行うペットショップやペットを預かるペットホテルなどの開業には、「動物取扱責任者」「第一種動物取扱業」の資格・登録が必要です。
動物取扱責任者の資格を取得するには、獣医師免許取得者や愛玩動物看護士免許取得者などの条件があり、条件を満たしていない場合はそれらの資格取得から始めなければいけません。
また、常勤の動物取扱責任者を1店舗につき1名以上選任する必要があり、資格保有者の確保に苦戦することも。
ほかの業種より開業までに時間がかかるケースもあることを頭に入れたうえで開業スケジュールを立てることはもちろん、開業前のサポートが充実しているフランチャイズ本部を選ぶことで、資格取得や登録、人材確保に関する悩みも解消しやすくなるでしょう。
成功・失敗のポイント
ペットフランチャイズの成功・失敗のポイントを3つご紹介します。
開業後スムーズに経営を安定させるためにも、しっかり確認しておきましょう。
■集客しやすい立地・エリアでの開業
ペットフランチャイズを成功させるためには、集客しやすい立地での開業が重要です。
ペットショップやペットシッター、ペット葬儀など業種によっても異なるので、まずは開業予定の地域周辺で需要があるかどうかの市場調査から行いましょう。
ペットショップにおいては、ペットの体調の急変など万が一の時のためにも、動物病院が近くにある立地を選ぶと安心です。
また、ペット葬儀に関しては抵抗を感じる方も少なくないので、より近隣に配慮した立地選びが必要になります。
■計画的な採用
計画的な採用も、ペットフランチャイズを成功させるための重要なポイントです。
ペットフランチャイズの業種に関わらず、動物における知識が豊富または知識を持っている人を優先的に採用することをおすすめします。一から人材を育成する必要がなく、開業直後から心強い即戦力となります。
また、動物取扱責任者などの資格を保有している人材も採用しておくと安心です。
オーナーが資格を持っていなくても第一種動物取扱業の登録ができるほか、資格保有者が複数人いることで、多店舗展開もしやすくなります。
アルバイトや契約社員、社員など、雇用形態によって毎月の人件費も変わってくるので、その点にも注意して計画的に採用を行いましょう。
■衛生管理や防音・防臭対策を怠らない
衛生管理や防音・防臭対策を怠らないことも、ペットフランチャイズを成功させるために欠かせないポイントの一つです。
これから家族として迎えるペットを探したり、大切なペットを預けたりすることを考えると、衛生管理が行き届いていない店舗を利用したいと思わないことは明白です。
また、防音・防臭対策を怠ると近隣からのクレームにつながってしまう可能性があります。
クレームが大きな問題に発展し、最悪の場合フランチャイズ解約という事態も招きかねません。
衛生管理や防音・防臭対策のための内装工事や設備導入など、開業前の対応はもちろん、開業後もしっかり維持していくことが大事です。
ペットフランチャイズを始めるときの準備
ペットフランチャイズを始めるときの主な準備をご紹介します。
店舗、採用・教育、資格・免許の3つに分けて説明しますので、開業準備の参考にご活用ください。
店舗
ペットフランチャイズを始めるには、まず店舗を準備します。
開業するエリアを決めて、条件に合う物件を探しましょう。
店舗の立地や規模などによって店舗の準備にかかる費用は大きく変わるので、予算と相談しながら慎重に進めることをおすすめします。
また、ペットフランチャイズでは通信販売専用のペットショップやペットシッターなど、専用の店舗を構えずに開業できる業種もあります。
自宅の一室で始められるケースもあるので、初期費用を抑えたペットフランチャイズの開業をお考えの方はそのような業種を検討してみると良いでしょう。
採用・教育
ある程度大きな規模のペットフランチャイズの店舗を開業する場合、従業員の雇用が必要なので、開業準備として採用・教育が発生します。
フランチャイズであれば、本部が採用をサポートしてくれたり、研修を実施してくれたりするので、ペット業界や独立が初めてのオーナーでも安心です。
資格・免許
ペットフランチャイズを始める際には、業種によって
- 動物取扱責任者
- 第一種動物取扱業
などの資格・免許の取得や登録が必要で、開業エリアの自治体で取得・登録ができます。
動物取扱責任者は店舗ごとに1名以上常勤させることが必須となっており、特定の資格を保有していることや実務経験などの取得条件が設定されています。
オーナーが資格を持っていなくても、資格保有者を採用すれば開業できますが、一から資格取得をしようとなるとある程度の時間が必要になるので、開業時期に間に合うように計画的に進めなければいけません。
また、第一種動物取扱業は動物取扱責任者の資格保有者がいないと登録申請ができないので注意が必要です。
ペットフランチャイズ本部選びのポイント
ペットフランチャイズの本部選びで重要なポイントは、大きく以下の3つが挙げられます。
- 信頼できる本部かどうか
- 十分なサポートを受けられるか
- 本部独自の強みがあるか
ペットフランチャイズの本部選びで重要なのは、信頼できる本部であるかどうかです。
知名度の高さも大事ですが、いくら知名度が高くてもペットに対する扱いや経営体制がずさんな本部を選んでしまっては長続きしません。
資料だけでは信頼できる本部であるかを判断するのは難しいので、説明会や本部に足を運び、しっかり見極めることが必要でしょう。
また、十分なサポートを受けられるかもペットフランチャイズにおける本部選びのポイント。
開業前はもちろん、開業してからも安心して店舗経営に専念できるようなサポートが整っている本部だとより安心です。
そのほか、本部独自の強みがあるかもチェックしたいポイントです。
巣ごもり需要の拡大によりペットブームが再来している今、ペット事業の拡充やペット業界への参入を考える企業も少なくありません。そのフランチャイズ本部にしかない強みがあると他社との差別化が図りやすく経営にも有利になります。
おすすめのフランチャイズ
ペットの訪問火葬 天国への扉
『ペットの訪問火葬 天国への扉』は、全国に20店舗以上展開するペット葬儀のフランチャイズ本部です。
専用車両でペットの訪問火葬を行うため店舗を構える必要がなく、車1台で始めるができます。
開業資金は100万円、オーナー1人でも開業できるので、低リスクです。
本部運営のホームページを活用した集客サポートから開業後のサポートまで充実しているので、業界未経験者でも安心してチャレンジできます。
センチュリーペット
『センチュリーペット』は、26年以上の経験・実績を持つペットショップのフランチャイズ本部です。
生体販売と商品販売、トリミングの3本柱により、バランスの取れた利益構成を実現しています。
地域性を考えた自由な店舗づくりが可能。仕入れの制限もないので、他店との差別化も図りやすいです。
生体情報のデータ管理や販売管理システムのIT化、動物病院との連携など幅広い本部サポートが受けられる点も強みの一つです。
日本ペットシッターサービス
『[日本ペットシッターサービス』は、全国に120店舗以上展開するペットシッターのフランチャイズ本部です。創業以来、70万件以上のお世話実績を保有しています。
2つの開業プランから選ぶことができ、加盟金・研修費・備品費などを含め66万円~の資金で開業可能。マニュアル研修や実務研修、実技研修など研修制度も充実しています。
また、顧客紹介制度があり、本部から無料で顧客の紹介を受けることができます。加盟店のホームページは本部が作成してくれるほか、「ペットシッター」の検索で上位表示される本部のホームページとリンクしてもらえるので、集客面でも安心です。
公開日:2021年05月11日