副業で起業するメリットとは?起業の方法や成功ポイントなどまとめてご紹介!
最終更新日:2021年08月25日
副業での起業には、さまざまな魅力があります。ただし、本業での起業とは勝手が異なるため、必要な知識や情報はしっかりと身につけておかなくてはなりません。
そこで今回は、副業で起業するメリットや成功のポイント、おすすめのビジネス、起業時の注意点などを紹介していきます。
目次
まずは「副業」「起業」の違いを確認!
働き方が多様化した影響で、最近では副業で起業する方も多く見られるようになりましたが、実は「副業」と「起業」は全く別のものです。
副業とは、本業以外のビジネスによって収入を得る行為のこと。例えば、サラリーマンが本業の勤務時間外にアルバイトをしたり、フリーランスとして働いたりする行為が該当します。
一方で、起業は自分で新たに事業を立ち上げることを意味します。自分自身が事業主として働くことになるので、副業のように誰かに雇用されることはありません。そのため、起業はアルバイトなどに比べると自由度が高い働き方と言えますが、ビジネスモデルはもちろん「収益を生み出す仕組み」も自分自身で考える必要があります。
副業で起業するメリット
副業で起業すると、本業での起業とは違ったメリットがいくつか発生します。では、具体的にどのようなメリットが生じるのか、以下で詳しく見ていきましょう。
金銭的リスクを抑えた形で起業できる
副業で起業した場合、仮に立ち上げた事業がうまくいかなくても本業による固定収入を得られます。つまり、生活に必要な資金はしっかりと確保できるので、起業後の金銭的リスクを大きく抑えられます。
金銭的リスクが抑えられれば、心に余裕をもった状態でビジネスに取り組めるでしょう。
自身のペースで事業拡大を目指せる
自身のペースで事業を運営できる点も、副業で起業するメリットです。副業で起業すると、事業が軌道に乗らなくても生活に深刻な影響が及ぶ可能性は低いため、焦って事業を拡大させる必要がありません。
また、もし生活に余裕がある場合は、余った生活費で事業を拡大させることもできます。
必要なスキルやノウハウを実践で身につけられる
思いついたビジネスを副業として試す形であれば、経営に必要なスキルやノウハウを実践で身につけられます。仮にうまくいかなかったとしても、生活に大きな影響が及ぶリスクは低いので、失敗を良い経験として捉えられるはずです。
一方で、本業で起業する場合は売り上げが自分の生活に直結するため、事前に経営スキルやノウハウをしっかりと身につけなくてはなりません。
仮に失敗しても、途中で撤退しやすい
副業で起業するとすでに生活基盤があるため、失敗した事業から撤退しやすくなります。仮に一つの事業を諦めても、また資金を貯めれば新たな事業にチャレンジできるため、再挑戦のハードルも下がるでしょう。
一方で、本業で起業する場合は、その事業を諦めると収入源が断たれてしまいます。つまり生活が成り立たなくなる恐れがあるので、事業からの撤退を決断することが難しくなります。
副業で起業するデメリット
副業での起業には、注意すべきデメリットも潜んでいます。人によっては致命的なリスクになる恐れもあるので、以下で紹介するデメリットにもしっかりと目を通しておきましょう。
オーバーワークになる恐れがある
副業で起業するとなると、事業に取り組める時間は本業の勤務時間後、もしくは休日となります。つまり、本来であれば休息する時間を事業に費やすことになるため、無理をするとオーバーワークにつながります。
特に事業が軌道に乗り始めた時期は、気づかないうちに睡眠不足や栄養不足に陥ってしまうリスクが高いので、心身をケアするための時間も必ず確保しておきましょう。
会社にバレると、人間関係が悪化することも
副業をしていることが本業の会社にバレると、人間関係が悪化してしまう恐れもあります。仮に副業が認められている場合であっても、副業に真剣になりすぎると周りから「本業に力を入れる気がないのでは?」と思われかねません。
このように副業をしていることがネガティブに捉えられると、本業での昇進や昇給の可能性がなくなってしまうことも。そのほか、同僚や上司から距離を置かれたり、異動や転勤を命じられたりするリスクも考えられます。
資金調達の手段が狭まる
起業時の資金調達手段と言えば、銀行や日本政策金融公庫から借り入れる方法が一般的。しかし、これらの金融機関は事業に真剣な経営者にのみ融資をするケースが多いため、副業で起業すると資金調達手段の幅が狭まってしまうことがあります。
起業資金が少ないビジネスであれば問題ありませんが、起業にあたって多額の資金が必要になる場合は、初期段階でつまずいてしまう恐れがあるでしょう。
副業で起業する方法
副業で起業する方法は、大きく以下の3つに分けられます。
- 法人として起業する
- 個人事業主として起業する
- フランチャイズで起業する
では、それぞれの方法にどのような特徴やメリットがあるのか、以下で詳しく解説をしていきます。
法人として起業する
法人として起業する場合は、最初に登録免許税や印紙税などの設立費用(※株式会社の場合は最低で25万円ほど)がかかります。また、法人には社会保険への加入も義務づけられるため、起業資金や人件費の負担に悩まされて法人起業を諦める方は少なくありません。
ただし、法人は個人事業主よりも社会的な信用性が高いので、資金調達や人材採用のハードルは下がります。順調に売り上げが伸びれば、所得税より累進性が低い「法人税」が適用される点も大きなメリットになるでしょう。
個人事業主として起業する
個人事業主は法人に比べると手続きが楽であり、税務署や自治体に必要書類(開業届など)を提出するだけで起業できます。また、登録免許税や印紙税、登記謄本代などが発生しない影響で、起業コストも抑えやすいメリットがあります。
ただし、法人より社会的な信用性が低くなる点は、しっかりと理解しておきたいデメリットです。つまり、法人に比べると資金調達や人材採用が難しくなるので、多額の起業資金や従業員が必要になる場合は特に注意しておきましょう。
フランチャイズで起業する
法人・個人を問わず、フランチャイズで起業する方法も一つの選択肢です。加盟金や保証金などのコストは発生しますが、フランチャイズで起業すると主に以下のようなメリットが発生します。
- 本部から経営のノウハウや設備などが提供される
- 本部のブランド力を利用できる
- 加盟先によっては起業コストを抑えられる
- 研修を受けられる開業プランが多い
- 金融機関から融資を受けやすくなる
多くのフランチャイズでは、経営のノウハウや研修制度、仕入れルートなどが用意されているため、フランチャイズ起業は未経験の状態からでも始められます。また、個人事業主に比べると資金調達のハードルは下がりますし、初期費用が抑えられた開業プランも見られるので、フランチャイズ起業は資金不足に悩んでいる方にもおすすめです。
起業におすすめの副業
世の中にはさまざまなビジネスがあるものの、その全てが副業に適しているわけではありません。そこで次からは、起業におすすめの副業をまとめました。
ヨガやプログラミングなどの各種スクール
ヨガやプログラミングなどの各種スクールは、知識とスキルさえあれば低コストで始められる副業です。ある程度のスペースは必要になりますが、今ではオフィスやマンションの一室などを手軽にレンタルできるので、これらのスクールは物件を取得しなくても開講できます。
また、スクールの種類によっては、オンラインで開講できる点も魅力的なポイント。スペースを必要としない形のスクールであれば、初期費用やランニングコストを大きく抑えられます。
インテリアやスマホなどのリペア
インテリアやスマホなどのリペア(修理)も、知識とスキルさえあれば簡単に起業できるビジネスです。特にスマホをはじめとした小物のリペアであれば、2坪程度の物件で起業できるでしょう。
店舗によっては高いスキルが必要になりますが、リペア事業のフランチャイズでは基本的に研修が用意されています。研修をうまく利用すれば、未経験からでも十分にチャレンジできる副業なので、技術面に不安がある方は研修制度が充実したフランチャイズ本部を探してみましょう。
コインランドリーの経営
すでに土地を所有している方には、コインランドリーの経営がおすすめです。初期投資は必要になりますが、コインランドリーは土地と設備さえあれば運営できるため、特別な知識やスキルが求められることはありません。
また、多少の管理だけで運営を続けられる点も、コインランドリーならではの魅力。店舗に常駐する必要もないので、サラリーマンを続けながらでも問題なく利益を確保できるでしょう。
学習塾や個人指導塾
学習塾や個人指導塾は、スキマ時間を活用しやすい副業です。平日の夜だけ、もしくは休日のみの運営でも生徒を集めやすいビジネスなので、日中は仕事で忙しいサラリーマンでも問題なく運営できます。
「多額の資金が必要になるのでは?」と不安になるかもしれませんが、フランチャイズに加盟すれば起業資金は500~600万円ほど。なかには、オンライン指導を採用することで初期費用をさらに抑えた開業プランも見られるので、資金が少ない方でも問題ありません。
ハウスクリーニング
スキマ時間を最大限活用したい方には、ハウスクリーニングもおすすめの副業です。ハウスクリーニングは早ければ1件につき1時間程度で完了するため、稼働できる時間が短い方でもビジネスとして成り立ちます。
フランチャイズのなかにも、副業としての起業を認めているプランがいくつか見られるので、開業スタイルの選択肢も多いビジネスと言えるでしょう。
副業での起業を成功させるポイント
副業での起業は、一般的な起業とは環境が大きく異なるため、いくつかポイントを押さえて行動を始める必要があります。以下では、そのなかでも特に意識しておきたい3つのポイントを紹介します。
綿密な事業計画を作成しておく
どのようなビジネスであっても、スムーズに売り上げを伸ばすには事業計画を煮詰めることが必須です。事前に事業計画を明確にしておかないと、必要なモノや人材を過不足なく揃えることができません。
また、銀行などから融資を受ける際にも、綿密な事業計画が求められます。全ての物事が計画通りに進むわけではありませんが、想定外のトラブルをスムーズに解消することにもつながるので、事業計画は行動を始める前に必ず立てておきましょう。
必要なノウハウやスキルをきちんと身につける
本格的に副業を始める前に、必要なノウハウやスキルを身につけておくことも大切なポイントです。事業に関係するスキルはもちろん、経営スキルやマーケティングの知識、法人であれば簿記の知識も習得しておかなくてはなりません。
これらのノウハウやスキルは簡単に身につくものではありませんが、フランチャイズの研修制度を活用すると短期間で習得できる可能性があります。スキル不足や経験不足に悩んでいる方は、研修制度が充実した本部への加盟をぜひ検討してみましょう。
すぐに売り上げが伸びなくても焦らない
本業として取り組んだとしても、ビジネスは簡単に成功するものではありません。特に時間が限られた副業の場合は、しばらく売り上げが伸びないことも十分に考えられるでしょう。
このような状況に直面したときに、焦って行動をすると逆効果になります。例えば、稼働する時間を無理に増やしたり、高額な設備を購入したりしても、状況はすぐに改善するわけではありません。
コツコツと積み重ねることが成功につながるため、仮に売り上げが伸びなくても焦らずに冷静に行動しましょう。
副業で起業する際の注意点
最後に、副業で起業する際の注意点を紹介しましょう。副業での起業にもリスクはあるため、行動を始める前には以下の注意点をきちんと意識しておくことが大切です。
本業とのバランスをしっかりと取る
副業で起業する上で、特に注意しておきたいのはやはりオーバーワーク。体を壊すと本業にも支障が生じるため、収入を増やすどころではなくなってしまいます。
副業によるオーバーワークを防ぐには、本業と副業のバランスをしっかりと取り、上手にセルフマネジメントをしなければなりません。綿密な事業計画を作ったり、自分のキャパシティを把握したりなど、心身への負担はいつでもコントロールできるように準備しておきましょう。
周囲の人から理解を得ておく
本業と副業を両立させるには、「周囲からの理解」も必須になります。例えば、本業の関係者からの理解がないとそもそも副業は始められませんし、プライベートの時間を大きく削る場合は、家族からの理解も必要になるでしょう。
特に身内から理解を得ておくと、自分が体調を崩したときにサポートをしてもらえる可能性があります。自分1人で副業をする場合であっても、周囲から理解を得ない限り理想的な環境は作れないので、必要に応じて説明・相談をしっかりと行うことが大切です。
税金の仕組みを理解しておく
副業によって副収入を得ると、以前とは税負担が大きく変わってくる可能性があります。特に以下で挙げる3つのポイントは、副業を始める前にきちんと理解しておかなくてはなりません。
- 副収入が年間で20万円を超えると、確定申告の義務が発生する
- 所得税と法人税とでは、税率や累進率が異なる
- 年間の課税売上高が1,000万円を超えると、個人事業主でも消費税の納税義務が発生する
ちなみに、申告義務があるにも関わらず確定申告を怠ると、申告漏れや脱税とみなされる恐れがあります。申告漏れや脱税に該当すると、ペナルティとして罰金が科せられるだけではなく、社会的な信用も失ってしまうため注意しましょう。
起業の前には事業計画の作成とシミュレーションを
今回紹介したように、副業で起業するとさまざまなメリットが発生します。ただし、その反面で注意すべきポイントやデメリットも潜んでいるため、無計画の状態で副業を始めるべきではありません。
どんなに小規模なビジネスであっても、副業を始めると自身の状況は一変します。無理のない範囲で成功を収めるために、行動を始める前には必ず事業計画を作成し、できれば頭のなかで何度もシミュレーションをしておきましょう。
副業に関する記事
公開日:2021年01月15日