セレクトショップ開業の手順とは?必要資金や仕入れ・成功のコツ

最終更新日:2023年01月23日

セレクトショップはブランドの垣根を超えて幅広い商品を取り扱える魅力があります。
「セレクトショップで好きな商品を販売したい」と考える人も多いでしょう。しかし開業には、さまざまな準備が必要です。

今回はセレクトショップの開業手順や資金の目安、成功のコツなどを解説します。

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目次

セレクトショップを開業するメリット

セレクトショップを開業する手順

セレクトショップの開業に必要な資金の目安

セレクトショップの開業を成功させるコツ

セレクトショップの開業についてまとめ

セレクトショップを開業するメリット

セレクトショップを開業するメリット

まずは、セレクトショップを開業する主なメリットを紹介します。

好きな商品を自由に販売できる

セレクトショップ開業のメリットは販売できる商品の種類が幅広く、好きなブランドの商品を取り扱えることです。ただし、セレクトショップは商品選定の自由度が高い分、センスが求められます。

アパレル系のセレクトショップが多い傾向ですが、近年は食品や家電、インテリアや雑貨など幅広いジャンルの商品を取り扱う店舗も多いです。

実店舗とネットショップで販売できる

セレクトショップの販売方法は自由度が高く、商品を直接手に取って購入したいお客さまには実店舗で販売し、インターネット上で手軽に商品を購入したいお客さまにはネットショップで販売できます。また、実店舗とネットショップを両立することで売り上げの機会損失を抑えられるでしょう。

ネットショップの開業に興味がある方は下記の記事も参考にしてください。

ネットショップ開業の仕入れ方法7選!おすすめサイトや仕入れる手順を解説

無在庫でネット販売できるフランチャイズ

UECは約30万円の低資金でネット販売ができるフランチャイズです。海外への買い付けから発送までの業務は本部が代行してくれるため、販売ビジネスが未経験の人でも安心して事業を始められます。無在庫で開業できるため、大量の在庫を抱えたり商品の保管コストがかかったりする心配がありません。

1人でネットショップを開業できるフランチャイズ

Shop Gateは1人でネットショップを開業したい人におすすめのフランチャイズです。仕入リストから商品を選んで出品するだけで、買い付けや検品、梱包、発送は本部に任せられます。Shop Gateが持つ海外のネットワークを活用することで、正規品を低価格で仕入れることも可能です。

モールに出店できるフランチャイズ

Netエールは約30万円の資金でネット販売できるフランチャイズです。本部から商品の仕入れや販売のノウハウ、技術習得のためのサポートが受けられます。楽天市場やAmazonなどの大手モールにも出品できるため、効率的に商品を販売できるでしょう。

セレクトショップを開業する手順

セレクトショップを開業する手順を7つのステップで紹介します。

1.店舗のコンセプトを決める

セレクトショップの開業にあたり、店舗のコンセプトを明確にします。コンセプトとは、どのような店舗にしたいのかをイメージする考え方や視点のことです。以下の3つの項目に分けて考えます。

コンセプト項目 内容
Who(誰に) ターゲットの年齢や性別、趣味、悩み、ライフスタイルなど
What(何を) 商品のジャンルや種類、ブランドなど
How(どのように) どのように表現するのか

上記の3つを意識して考えることで具体的なコンセプトを決めやすくなります。

2.ビジネスモデルを決める

コンセプトを明確にしたらビジネスモデル(事業方針)を決めます。セレクトショップの販売形態は次の3つです。

  • 実店舗のみ
  • ネットショップのみ
  • 実店舗とネットショップの両方

店舗形態を決めたら事業計画を立案し、どのようにセレクトショップを開業・運営していくのかを具体化します。

3.開業に関する手続きをする

ビジネスモデルが決まったら開業の手続きを行います。以下に挙げる書類の提出が必要です。

個人事業の開業・廃業等届出書

個人事業の開業・廃業等届出書は事業の開始を申請するための書類です。提出期限は事業開始日から1ヵ月以内と定められているため、開業の際は忘れずに提出しましょう。

申請書類は税務署の窓口で受け取る方法と国税庁のホームページからダウンロードする方法があります。書類に必要事項を記載したら税務署に郵送するか窓口に持参します。

開業・廃業等届出書について、提出するタイミングや必要書類を知りたい方は下記の記事も参考にしてください。

開業届はいつどのタイミングで出せばいい?届出の仕方と必要書類とは

所得税の青色申告承認申請書

青色申告は最大65万円の特別控除を受けられるため、節税したい人にメリットがあります。申請書は税務署の窓口や国税庁のホームページで入手可能です。事業開始日から2ヵ月以内に提出し、青色申告する年の3月15日までに個人事業の開業・廃業等届出書を提出しておきましょう。

4.資金を調達する

資金を調達する際は、開業資金だけでなく開業後の運転資金にいくらかかるのかもシミュレーションしておく必要があります。実店舗を持つ場合、次に挙げる費用の準備が必要です。

  • 店舗の家賃や契約時の初期費用
  • 内装工事費
  • 水道光熱費など

ネットショップの開設にかかる主な費用は次の通りです。

  • ECサイトの構築費用
  • 撮影機材の購入費
  • カード決済手数料など

自己資金だけではセレクトショップの開業資金を賄えないという場合は、国・自治体が運営している補助金制度や金融機関の融資を検討しましょう。

開業資金の調達方法について詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。

開業資金の調達方法とは?調達ポイントやメリット・デメリット

5.商品を仕入れる

セレクトショップで販売する主な商品の仕入れ方法は3つです。

  • 問屋から仕入れる
  • メーカーとの取引で仕入れる
  • ネットサービスから仕入れる

それぞれの内容について詳しく解説します。

問屋から仕入れる

問屋とはメーカーやブランドと小売業者の中間に位置する販売業者のことです。問屋は、メーカーやブランドから直接商品を仕入れして小売業者に販売します。問屋から直接商品を仕入れることで複数のブランド商品を一度に買い付けできるため、個別に取引する必要がありません。

メーカーと取引をする

メーカーと直接取引して仕入れる方法です。セレクトショップで特定のブランドの商品を取り扱う場合、メーカーと直接交渉することでタイムロスなく欲しい商品を入手できます。ただし、メーカーによっては最低注文数が決められていたり、実績がないと取引に応じてもらえなかったりする場合があります。

ネットサービスで仕入れる

ネットサービスで仕入れるメリットは、24時間365日いつでも商品を購入でき、幅広いジャンルから仕入れ商品を選べることです。ただし、画面上ではイメージ通りの商品かの確認ができません。イメージと異なる商品が届いた場合に備え、返品に対応しているかを確認しておくと安心です。

6.物件を選ぶ

実店舗でセレクトショップを開業する場合、物件選びは重要なポイントです。次に挙げる条件を考慮しましょう。

  • 立地
  • 家賃
  • 床面積
  • 集客力

家賃が安くても人通りが少なく集客力が見込めない物件を選ぶのはおすすめできません。集客に苦戦すると売り上げに影響する可能性が高いからです。

しかし、駅前や道路沿いのような優良物件は家賃が高くなる傾向があります。物件選びで後悔しないためにも優先順位や予算などを考慮することが大切です。

7.開店準備をする

実店舗とネットショップのそれぞれの開業に必要な準備やポイントを解説します。

実店舗の開店準備

実店舗の開店準備として、商品を陳列する棚やPOPの作成、コンセプトに合わせた内装工事などが必要です。また、近隣の住民にチラシを配布したり、SNSで開店キャンペーンを告知したりするなど、オープンを宣伝する必要があります。

ネットショップの開店準備

ネットショップを開設する場合、インターネット上で競合のリサーチやターゲットに合わせた集客施策を行います。ビジネスアカウントでの開店告知、キャンペーンの実施期間や取扱商品の紹介などを発信すれば認知の拡大を目指せます。

セレクトショップの開業に必要な資金の目安

セレクトショップの開業資金の目安を実店舗とネットショップに分けて紹介します。

実店舗で開業する場合

実店舗の開業に必要な資金は店舗を構える地域や物件の床面積、立地などによって異なります。一般的な開業資金の目安は、400~1,000万円程度です。

都心部でセレクトショップを開業する場合に必要な初期費用や運転資金内訳の目安は以下の通りです。ただし、地域や個別ケースによって大きくことなるため、あくまでも目安程度で参考にしてください。

項目 費用の目安
店舗の賃貸料(補償金・敷金含) 200万円程度※物件・地域によって異なる
店舗の内装工事費・空調費 200~600万円程度※物件の状態によって異なる
看板・各種備品など 100万円程度
広告・販促費など 20~50万円程度
水道光熱費など(1ヵ月分と仮定) 20万円程度※店舗規模によって異なる

ネットショップで開業する場合

ネットショップの開業にかかる費用は、ECサイトの構築方法によって大きく異なります。自分でECサイトを構築した場合、開業資金・運転資金の目安は0~100万円程度です。ただし、パソコンやそのほかの機材有無、インターネット環境の状態によって異なります。

項目 費用の目安
パソコン・スマホ 20万円程度※機器の種類や性能等による
プリンター 1~5万円程度
商品撮影用カメラ 5~10万円程度
梱包資材 5,000円~5万円程度※数量による
申請手続き手数料 1万9,000円(古物商許可申請)
通信費 月額1,000円~2万円程度※契約状況による
ネットショップサイトのドメイン取得料金 月額100円程度~
サーバー費用 月額1,000円程度~
在庫・受注管理システム 月額1万円程度
セキュリティ対策ソフト 月額3,000~1万円程度

セレクトショップの開業を成功させるコツ

セレクトショップの開業を成功させるコツ

セレクトショップの開業を成功させるためのコツを3つ紹介します。

セレクトショップのコンセプトは明確にする

セレクトショップを開業する際のポイントはコンセプトを明確にすることです。コンセプトを明確にすると顧客にショップの世界観を伝えられたり、魅力的な商品を取り揃えることでコアなファンがついたりします。自店のコンセプトに合う商品をしっかりと見極めて仕入れましょう。

オリジナル商品を販売する

ほかのショップでは取り扱っていないオリジナル商品を販売するのも一つの方法です。自分のセレクトショップでしか購入できないオリジナル商品を持つことで競合との差別化につながります。具体的には、日本に上陸していない海外ブランドの商品やメーカーとのコラボ商品などです。

フランチャイズで開業する

フランチャイズでセレクトショップを開業すれば本部から運営のノウハウや技術を教えてもらえるため成功しやすいでしょう。フランチャイズで開業できるセレクトショップを2つ紹介します。

サンパ

サンパは、オリジナルブランドのファッションアイテムや雑貨などを販売できるフランチャイズです。女性らしさにこだわった手触りや着心地が良く、センスの高いおしゃれな商品を販売したい人におすすめです。

クールジャパンショップ

クールジャパンショップは、フィリピンでメイドインジャパンの商品を販売できるフランチャイズです。2017年3月末時点で、マニラ首都圏に120店舗を出店しています。本部から運営サポートを受けられます。加盟金は無料のため、低予算で開業したい人におすすめです。

セレクトショップの開業についてまとめ

セレクトショップは実店舗だけでなくネットショップでも開業できます。開業資金の目安は、実店舗の場合は400~1,000万円程度、ネットショップなら0~100万円程度です。

できるだけ資金を抑えたい場合は、フランチャイズに加盟する方法もあります。記事で紹介した成功のコツを参考にコンセプトに合ったセレクトショップを開業しましょう。

公開日:2023年01月24日

よくある質問

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