セルフエステサロンの開業が人気な理由とは?必要な費用や手順、助成金、失敗させないポイントなども徹底解説
最終更新日:2024年09月20日

エステ業界のなかでも需要が高まっており、さらにコンパクトに始められるセルフエステサロンはビジネスとしても人気が高く、開業を検討される方が増えています。
そこで今回は、セルフエステサロンの開業が人気な理由を深堀し、開業に必要な費用や手順、助成金、失敗させないためのポイントなどをまとめてご紹介します。美容関係のビジネスを始めたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
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セルフエステサロン開業にはメリットがたくさん!
セルフエステサロンの開業を検討する人が増えているのは、下記のように開業する上でのメリットがたくさんあることが大きな理由です。
- 需要が高まっている
- 小スペース・少人数で開業できる
- 安定収入が実現しやすい
- 業界未経験者でも開業できる
以下でそれぞれ解説していきます。
需要が高まっている
近年、セルフエステの需要は急速に拡大しています。
以前は金銭的や時間的に余裕のある中高年層の利用者が多かったエステ業界ですが、今は若い世代や男性の美容意識も高まっており、エステサロンに通う人が増えました。
そのなかでも利用者自身で施術を行うセルフエステはコロナ禍をきっかけに、人と密になる心配がない新しい生活様式に適したエステとして注目を集めます。スポーツジムのように自分の都合に合わせて通える手軽さや一般的なエステサロンより安価で利用できることも、需要拡大を後押ししている要因です。
小スペース・少人数で開業できる
セルフエステサロンは少ない台数の機器で始められるので、小スペースでも開業が可能です。自宅やマンションの一室、既存店への併設でも始められます。さらに、利用者が自分で施術を行うため、従業員を多く抱える必要がありません。
実際、5坪程度の物件で1〜2人の人数で運営しているセルフサロンも多く見受けられます。賃料や人件費などの費用を抑えることができるので、収益性も高めです。
安定収入が実現しやすい
安定した収入を得やすいビジネスモデルであることも、セルフエステサロンを開業するメリットです。
セルフエステサロンは一般的に利用者がコースやプラン選び、継続して通うケースが多い「サブスクリプション型ビジネス」なので、一定のリピート利用が見込めます。
また、コストを抑えやすい上に、一つの店舗に複数のマシンを設置することで一度に多数の顧客に対応できることも、売上の安定性につながると言えるでしょう。
業界未経験者でも開業できる
セルフエステサロンの開業は、業界未経験者でも十分に可能です。というのも、セルフエステの機器は利用者自身が施術できるよう操作が簡単で、特別な専門知識を必要としません。そのため、美容業界での経験や専門的な資格がなくても開業することができます。
ただし、未経験者がセルフエステを開業する場合には、エステ機器の使い方やメンテナンス、ヒアリングの方法など、最低限必要な知識を身につける必要があります。また、ビジネスとして成功させるためには、マーケティングや経営に関する知識も求められることを覚えておきましょう。
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セルフエステサロンは儲かる?開業後の売上目安
メリットにも挙げた需要の高まりや収益性の高さなどから、セルフエステサロンは儲かる可能性が大いにあるビジネスだと言えるでしょう。
実際に20坪程度で7台のマシンを導入しているケースで、月間売上は約300万円、利益率は50%というセルフエステサロンもあります。
ですが、何をしなくても勝手に儲かるという訳ではないので要注意。売上だけでなく、賃料や人件費、水道光熱費、機器のメンテナンス費、広告費など、適切にコスト管理を行うことも重要です。
また、回数券の販売やメンバーシップ制度の導入、新メニューの開発といった施策に取り組むなど、一定の顧客を確保して長期的な収益を生み出す努力も必要になります。
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セルフエステサロン開業前に知っておきたいこと
セルフエステサロンを開業する前には、その業界の基本的な知識や現状の理解、将来性の把握が必要です。
こちらでは、セルフエステサロンとは何なのか、現状と将来性について詳しく見ていきましょう。
セルフエステとは
セルフエステとは、利用者自身が機器を操作して施術を行うスタイルのサロンのことを指します。
プロのエステティシャンが施術を行う一般的なエステサロンとは違って比較的安価で利用することができるほか、自分の都合に合わせてエステを受けることができる、時間の制約が少ないといった点が特徴。家庭用の機器より美容効果が期待できる一般的なエステサロンで使用されているような機器で施術ができる点も、人気の理由です。
セルフエステと一言で言っても
- フェイシャル
- 瘦身
- 脱毛
- ホワイトニング
などさまざまなメニュー(種類)があり、これらを複合したセルフエステサロンも存在します。
セルフエステの現状と将来性
先ほどもお伝えしたように、セルフエステ業界は急速に成長しています。
幅広い世代での美容への関心が高まっている現代社会において、セルフエステはそのニーズを満たす新たなビジネスモデルとして注目されており、これからも成長が続くと予測されていることから将来性は非常に高いと言えるでしょう。
また、プロのエステティシャンを雇う必要がなく小規模・少人数で運営できるので、コストの負担や人材不足への不安が少ないという点でビジネスとしても人気です。セルフエステサロンは市場の成長とともに競争も激化してくる可能性も考えられるので、自分自身が提供できる価値や他店にはない強みを考え、戦略を立てることが重要になってきます。
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セルフエステサロンの開業には失敗リスクも
確かにセルフエステサロンの開業は、その需要の高まりや手軽さから見ても魅力的ですが失敗リスクが存在しているのも事実です。
主に経済状況の変動や競合他社との競争、施設管理や運用ミスなど、さまざまな要因により事業が困難に直面することがあります。
具体的には、
- 適切な市場調査を行わずに開業した結果、需要が見込めずに閉店に追い込まれた
- 利用者への適切なサポートやフォローができず、リピート利用が得られなかった
- 操作方法や注意点がしっかり伝わっておらず、利用者が施術中にやけどをしてしまった
- 誤解を招く広告によってクレームが発生した
などがあり、これらの失敗を避けるためにはそれぞれ事前の対策が肝心です。
まずしっかりと市場調査を行い、自身のセルフエステサロンの位置付けや目標顧客を明確に定義することが重要。そして、顧客のニーズに応えるためのサービスや対応を考え、顧客満足度を高める努力が求められます。
そして常に競合他社の動向をチェックし、自身のサロンのサービスにどのように反映させるかを考えることも欠かせません。これらを踏まえた上で、適切なビジネスプランと戦略を立てることで、失敗リスクは最小限に抑えられます。
また、セルフエステサロンで扱う機器の仕組みや操作方法、安全に使用するための注意点などを熟知し、それを伝えるスキルも失敗を避けるために必要な要素です。
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セルフエステサロンの開業に必要な費用
セルフエステサロンを開業するには、さまざまな費用が必要です。
開業資金(初期費用)と運営資金に分けて解説し、資金調達のための融資や助成金制度などについても紹介します。
開業資金(初期費用)
セルフエステサロンの開業に必要な初期費用は、500~1,000万円程度かかると言われています。
物件取得費をはじめ、内外装工事費や設備導入費、備品購入費、人件費、広告宣伝費などが主な内訳です。どのようなメニューを提供するかにもよりますが、施術用のマシンなど設備導入費が初期費用の中で高額な部分を占める傾向にあります。
設備導入費や備品購入費は、中古機器を購入したり、リース契約を結んだりすることでコストを抑えることが可能です。
運営資金
セルフエステサロンの開業には月々の運営資金として、賃料や人件費、水道光熱費、消耗品費、広告宣伝費、機器のメンテナンス費などが必要です。
サロンの規模や集客力などにもよりますが、平均的には月々100~150万円程度が必要とされます。開業後に売上が安定するまで時間がかかるケースもあるので、数ヵ月間の運営費用も準備しておくことがおすすめです。
資金調達に活用できる融資・助成金制度など
セルフエステサロンの開業には多額の費用が必要ですが、資金調達には融資や助成金制度を活用することが有効です。
具体的には、地域の中小企業支援や女性起業家支援のための融資制度、雇用促進や設備導入のための助成金制度などが存在します。これらの制度には返済条件の優遇や一部の費用が補助されるなどのメリットがありますが、利用条件が定められており手続きも必要です。
また、それぞれ審査を伴うので、各制度の詳細をしっかりと理解した上で自身のビジネスプランを明確にして伝えられるよう準備をすることが大切です。不安な方は、専門の経営コンサルタントや金融機関の窓口などに相談することも検討してみましょう。
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セルフエステサロン開業の手順
セルフエステサロンを開業するには、さまざまな準備が発生します。
開業の手順について具体的に見ていきましょう。
1.コンセプトや経営方針などを決める
まずは、セルフエステサロンのコンセプトや経営方針を決めることから始めます。
開業するセルフエステサロンの強みを理解して顧客に対する提供価値を明確にしたり、サロンの運営方法を決めるために重要なステップです。
成功させるためのコンセプトや方針は、市場のニーズやトレンドを把握した上でサロンの強みや特性を活かしたものが良いでしょう。そのためにも、マーケットリサーチや顧客ニーズの把握は必要不可欠です。
2.開業場所や物件を決める
次に、開業場所や物件を決めます。
セルフエステサロンの開業場所や物件の選択肢には、
- 物件を借りる
- テナントを借りる
- 自宅で開業する
- 既存店への併設で開業する
などが挙げられます。
開業場所はセルフエステサロンの集客に直結するので、慎重に選ぶことが大事です。たとえば、アクセスの良い場所や目立つ立地に店舗を構えれば認知してもらいやすいので、集客に大いに役立ちます。
また、物件は立地や賃料、広さ、設備などを考慮し、自身のビジネスプランや予算に応じて選ぶことが大事です。物件契約時の注意点としては、契約期間や更新条件、敷金・礼金の存在、改装の可否などを確認することが挙げられます。
3.資金を調達する
セルフエステサロンの開業資金や運営資金を準備するためには、個人資金だけでなく融資や助成金・補助金、クラウドファンディングなどの手段を利用することも有効です。
融資は大きな資金を調達できますが一般的な金融機関からの融資の場合は審査ハードルが高く、返済の義務があります。一方、助成金・補助金は返済の必要はないですが、費用の支払い後に受給できることが基本です。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、自身のビジネスプランや資金繰りの状況に合わせて最適な方法を選びましょう。
4.機器や設備を導入する
次に、セルフエステサロンに必要な機器や設備を導入します。
具体的には、マシンやベッド、チェア、鏡、消耗品などです。また、効率的なサロン運営のためにも、予約管理や顧客管理などのシステムの導入も検討しましょう。
セルフエステサロンの機器や設備は、機能性やコストパフォーマンス、操作性、安全性などを考慮することが重要。加えて、メンテナンスやアフターサービスの対応もチェックしておくと安心です。
5.必要な手続き・届出を行う
最後に、法的な手続きや届け出を行います。
セルフエステサロンの開業には特別な資格や許可は不要ですが、個人事業主として始める場合には税務署への開業届の提出が必要です。正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」で、開業後1ヵ月以内に提出します。
開業届を出さないことに対する罰則はありませんが、控除を受けられる(青色申告)、セルフエステサロン名で銀行口座が作れるなどのメリットがあるので手続きしておくほうがおすすめです。
また、手続きをスムーズに進めるためには税理士や行政書士などの専門家の助けを借りることも有効だと言えます。
開業届はいつどのタイミングで出せばいい?届出の仕方と必要書類とは
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セルフエステサロン開業を失敗させないためのポイント
セルフエステサロンの開業を失敗させないためには、いくつかの重要なポイントがあります。
サロンの成長と持続的な利益の確保に欠かせないポイントなので、しっかり確認しておきましょう。
安心・安全な機器を選ぶ
セルフエステサロンの開業において、安心・安全な機器の選択は非常に重要なポイントだと言えます。なぜなら、使用する機器の性能と安全性が施術効果と顧客満足度に大きく影響するからです。
具体的には、FDA(米国食品医薬品局)の認可を受けているものや、日本での医療機器承認を受けているものなど、信頼性の高い機器を選ぶことが挙げられます。また、セルフエステサロンへの導入実績が豊富な機器や販売会社を選ぶことも一つの方法です。
選んで購入したら終わりではなく、適切な使用方法を理解することや定期的なメンテナンスを行うことで長期的に安全に利用することができるでしょう。
インターネットを活用する
現代のビジネスにおいてインターネットの活用は必須で、セルフエステサロンの開業でもそれは同じです。
WebサイトやSNSを通した情報発信、オンラインでの予約受付など、さまざまなツールを活用することで集客効果を上げることができます。さらに、オンライン広告やSEO対策などのマーケティング施策に取り組めば、より広範囲にサロンの魅力を伝えることが可能です。
それぞれ特徴や得られる効果が異なるので、自身のセルフエステサロンに適したツールや手段を選ぶように心がけましょう。一つだけでなく、複数を組み合わせることでより効果を発揮する可能性もあります。
顧客満足度向上のための工夫をする
セルフエステサロンの開業を失敗させないためには、顧客満足度向上のための工夫も欠かせません。
サービスの質を向上させるためには、スタッフの教育やマニュアル作りが重要です。また、顧客の新鮮な声を聞き、クレームには迅速かつ丁寧に対応することで、信頼関係を築くことができます。そして、定期的に顧客満足度調査を実施してその結果を分析・改善に活用することも効果的です。
このような工夫や努力がリピーターの増加や口コミでの新規顧客獲得など、経営上のメリットを生み出します。
物品販売を取り入れる
セルフエステサロンの開業を失敗させない方法として、収益源を多角化するために物品販売を取り入れることもおすすめです。
化粧品や美容器具の販売は収益向上だけでなく、顧客への付加価値提供にもつながります。セルフエステサロンの施術で実際に使用しているものやスタッフが自信を持って推奨できるものが良いでしょう。
サロン開業経験者の話を参考にする
セルフエステサロンの開業を失敗させないためには、実際に開業した経験者の話から学ぶことも非常に有効です。
他人の経験から成功・失敗例を学んで自身のビジネスに適用することで、失敗するリスクを減らして成功への道筋を見つけることができます。
フランチャイズに加盟する
セルフエステサロンを開業する際には、フランチャイズに加盟することもおすすめです。
フランチャイズに加盟することで、成功ノウハウの提供やブランド力の活用、集客支援など、自力で開業するよりも効率的にセルフエステサロンの経営を始めることができます。
ただし、フランチャイズを選ぶ際には契約内容をはじめ、加盟金やロイヤリティの有無、サポート内容などをしっかりと確認し、自身のビジネスプランに適したものを選ぶことが大事です。
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失敗リスクを減らせる!セルフエステサロン開業でおすすめのフランチャイズ
最後に、セルフエステサロン開業の失敗リスクを減らす手段として有効なおすすめのフランチャイズをご紹介します。
歯のホワイトニングに特化したセルフエステサロン2選
歯のホワイトニングに特化したセルフエステサロンを展開しているフランチャイズをピックアップしました。
HAKU
『HAKU』は、オンライン診療の導入や完全無人運営など、独自の強みで競合を圧倒します。顧客対応やマーケティング代行、カウンセリング代行など本部サポートも充実しており、未経験者でも安心して開業することが可能です。
T’smile Whitening
『T’smile Whitening』は、わずか畳2畳の省スペースで運営できるホワイトニングサロンです。歯科医院提携だからこそ実現できる満足度の高い仕上がりにより、高リピート率を誇っています。
セルフエステサロン開業のまとめ
セルフエステサロンの開業は美容とビジネスの両方に興味があり、自分自身の力でビジネスを成長させていきたいという方には非常に魅力的です。ですが、情熱とモチベーションだけでなく適切な計画と準備も欠かせません。
セルフエステサロンの開業を成功させるためには多くの要素が必要で、そのなかでも特に重要なのは
- 安全性の高い機器選択
- インターネットの活用
- 顧客満足度の向上
- 物品販売の導入
- 経験者の話の活用
- フランチャイズへの加盟
です。
これらを適切に行うことでセルフエステサロン開業の成功率を大いに高めることができます。
特にフランチャイズへの加盟は、経験・知識が不足している初心者でもスムーズに開業できるのでおすすめ。すでに実績のあるフランチャイズに加盟することで、安定した経営も実現しやすいでしょう。
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セルフエステの開業に関する記事
公開日:2023年06月19日