パン屋開業を実現! 開業資金は? 必要な資格は?

公開日:2015年10月02日

最終更新日:2018年05月01日

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自分の店を持ちたいということで、その業種にパン屋を選ぶ方もたくさんいます。おいしいパンを近所の方に提供したいという夢を持って開業を考えるわけですが、そのためにはいろいろと知っておきたいことや注意したいことがあります。
パン屋開業のためにはどれくらいの開業資金が必要か、また設備や物件について、業務はどのようになるのかなど、パン屋になるための知識をご紹介します。

パン屋開業|目次

1 パン屋開業に必要な開業資金

  1-1 パン屋開業の資金として必要な金額と使い道

  1-2 パン屋開業の資金はどうやってつくるの?

2 パン屋開業に必要な手続き・資格

  2-1 業態別!パン屋開業に必要な資格

  2-2 パン屋開業に必要な手続きとスケジュール

3 パン屋として独立開業

  3-1 パン屋を開業するテナント、出店地選び

  3-2 パン屋開業のイメージづくり

  3-3 パン屋開業後の一日の時間の流れ

4 実際にパン屋を開業してみよう

  4-1 店舗をもってパン屋を開業

  4-2 フランチャイズでパン屋を開業

  4-3 その他のパン屋の開業スタイル

5 まとめ

1 パン屋開業に必要な開業資金

パン屋を開業する際には、他の業種と同様に開業資金が必要になります。特にパン屋では設備などにまとまった金額をかける必要があります。

設備の導入方法や店舗形態によっても初期費用は異なりますが、いずれにしてもまとまった金額が必要となります。開業資金の使い道や調達方法について紹介していきます。

 1-1 パン屋開業の資金として必要な金額と使い道

パン屋を開業するに当たっては、物件にかかる費用や備品や商品の材料費などを計算する必要があります。

店舗を賃貸で借りる場合、家賃はもちろんですが、大きく費用がかかるのが厨房機材などの設備費です。パンをつくるための特殊なオーブンを導入する必要があり、ミキサーや冷蔵庫などの各種設備を整えておかなければなりません。これらを揃えるための費用が開業資金の中でも大半を占めます。

こうした設備に関しては、購入するかリースにするかで費用の計算も変わってきます。すべて購入するとなれば数百万円程度の初期費用が必要となる場合もありますが、リースなら初期費用なしで月数十万円から始めることができます。

ただし、途中解約ができない、またその機器にかかる諸費用をほぼすべて利用者が負担しなければならないなど、デメリットもあるため注意しましょう。また、賃貸でなく自宅を改装して店舗にしたり、パンをその場で焼かずに仕入れたりすることによって初期費用は大きく変わってきます。

 1-2 パン屋開業の資金はどうやってつくるの?

パン屋の開業には少なくとも1000万円程度かかるとされています。しかし、まとまった金額は自己資金だけでは賄うことは難しい、といった場合もあるでしょう。そのため、資金の多くは融資など何らかの形を利用することになります。

代表的な融資先として金融機関がありますが、利用者の社会的信用を審査されます。新規でパン屋を開店するとなると、以前経営していた実績などがないため審査を通過することが難しいという場合があります。

金融機関で融資を受けられない場合は、日本政策金融公庫で融資を受けるのも一つの手です。こちらは金融機関から融資を受けられない経営者が対象となるため比較的審査に通りやすいというメリットがあります。

また自治体によっても補助金や助成金を交付する制度もあるので活用してみるとよいでしょう。しかしその募集は年に1~2回程度しかありません。ですので、公募時期をしっかりと把握してタイミングを逃さないようにすることもポイントです。
さらに融資と違って返済が必要ない分審査も厳しくなっています。

2 パン屋開業に必要な手続き・資格

パン屋を開業するに当たって行う手続き自体はそう難しいものではありません。最低限必要な資格を取得した上で、保健所に自分が経営する形に合わせた届出を行い、許可を得ることで開業が可能になります。

また、経営にかかる税金に関して正しい手続きを行うために、税務署への届出も一緒に行っておきましょう。

 2-1 業態別!パン屋開業に必要な資格

一口にパン屋と言っても、その業態はいくつかに分けることができます。そして、開業に当たって必要な資格もその業態によって異なるため、注意が必要です。いずれにしろ、どの業態においても経営者が取得しておくべき資格が食品衛生責任者です。

食品衛生責任者とは、調理した食品や生鮮食品などを販売する店舗には必ず1人は置かなければならないとされており、パン屋ももちろん例外ではありません。

通常は講習を受けることによって資格を取得できますが、調理師や栄養士などの資格を持っている場合には取得しなくてもよい場合があります。そして、店舗でパンを製造して販売する際に、各種菓子パンを含む場合には菓子製造業の許可を得ることが必要となります。

もしサンドイッチや惣菜パンなどの調理パンのみを販売するときには、菓子製造業の許可は必要ありませんが、場合によっては弁当の販売とみなされることもあります。その判断は自治体によって異なるため、開業する地域に確認を取ることをおすすめします。

さらに、店舗内にイートインスペースを設ける場合には、飲食店営業の許可を得なければなりません。これは飲食店の開業には必須の許可であり、これを取得していなければ店内でパンを食べてもらう形態を採ることができないのです。

 2-2 パン屋開業に必要な手続きとスケジュール

パン屋の開業に必要な手続きは、まず開業するために必要な資格を取得しておくこと、そして保健所や税務署に届出を行うことがあります。もし開業前に食品衛生責任者の資格を取得していない場合は、届出の前に講習を受けて取得しておくことが求められます。

保健所に許可を求めるものとは、営業許可、そして業態別に菓子製造業許可・飲食店営業の許可などです。これらの許可申請は食品衛生法で定められたものであり、怠ると法規に違反したこととなってしまいます。

また、個人事業主として開業すると、毎年の確定申告が必要となりますが、税金に関して控除を受けられる青色申告を行うためには、税務署に開業届を提出することが必要です。これを行っておかないと、確定申告の際に控除の対象外とされてしまいます。

これら各種手続きは、店舗の公示や設備搬入などのめどがだいたい立ってから行うのがよいでしょう。営業許可申請を行う場合、店舗構造の平面図や設備の配置図などを提出する必要があるため、それらのプランが確定してから手続きを行います。

3 パン屋として独立開業

パン屋を始めてから開業、そして営業中の流れまで、知っておきたいことや気を付けておきたいことがいろいろあります。下記では、テナント選びから内装などのイメージ作り、また開業してからの1日の例などを紹介します。パン屋開業の参考にしてください。

 3-1 パン屋を開業するテナント、出店地選び

パン屋は食品を取り扱う店ですから、特に注意したいのは日光の射し方です。例えば入口が南や西に向いている店舗の場合、窓から強い西日が射してくるため、陳列しているパンに影響を与えてしまう可能性があるのです。そのため、パン屋に適しているのは東向きか北向きの物件と言われています。

また、店舗内で材料をミキシングしたりオーブンで焼いたりする場合には、機器ごとに大きな電力がかかることとなるため、その容量を十分確保できる物件であるかどうかもチェックしておきましょう。居抜き物件としてもともとパン屋であった場所などの場合、設備をそろえなくても済むという利点がありますが、逆に処分が必要なものが残っている場合にはその処分費用を考えなくてはならなくなるため、注意して選びましょう。

立地に関しては、車通りの多いロードサイドや、住宅街の中でも役所や保育園などの施設が近いと有利とされています。ロードサイドに出店する場合は、車で来店されることを前提にしていますから、駐車場スペースを確保できるとよいでしょう。駐車スペースがあれば、都市部から少し離れた郊外の立地でもお客様を呼びやすくなります。

そして、できれば周辺に同業他店やスーパーなどの商業施設がないかのチェックも重要です。販売するものに関して競合する店があると、やはり売上は伸び悩むこととなります。

 3-2 パン屋開業のイメージづくり

どのような店にも当てはまりますが、一貫したイメージと入りやすさなど、雰囲気をつくる作業は必要です。何となく商品を並べているだけでは、客足を集めることもできないでしょう。パン屋を開業する際に、どのような店にしたいかというイメージは明確に持っておきましょう。

そのイメージは、内装や小物などの装飾といったことでもがらりと変わります。温かみがあったり、気軽に入ることができたり、パンを安心して選べたりするなど、雰囲気づくりは重要な要素であると言えるでしょう。また、入口も閉鎖的ではなくガラス張りにするなど開放感を出した方が、立ち寄ってみたいという気にさせてくれるものです。

さらに、お客様の目に触れる備品なども内装に合ったイメージのものに統一すると、落ち着きのある空間になります。こういった工夫でおいしいパンをさらにおいしそうに見せることも大切になるでしょう。

 3-3 パン屋開業後の一日の時間の流れ

一般的に、パン屋の朝は早いと言われています。それは、生地の仕込みや成型、そして焼きあがりまでを開店時刻までにすべて終了させておかなければならないためです。そのため、店舗で仕込みから行っているところの多くでは午前3時~4時くらいに作業を開始させています。

パン生地は繊細なものなので、気候や湿度によって配合を微妙に変えるなどしながら仕込みを行う必要があります。そのため、生地作りには手間がかかるのです。その他、サンドイッチや調理パンなどの仕込みも順次行われ、開店時刻までには豊富な種類の焼きたてパンをそろえなければなりません。

営業時間の間にも追加でパンを焼くところが多く、人気のパンではだいたいの焼き上がり時刻を示しているところもあります。開店中もその作業と並行しながら営業しているのです。

このようなサイクルを閉店時まで続け、閉店してからは店の片付けや清掃などを行います。厨房も店頭も、衛生状態を保つためにしっかりと清掃して次の日に備えます。また、翌日の仕込みを営業中に行ったり、閉店後に行ったりして翌日の開店にも備えます。

4 実際にパン屋を開業してみよう

開業への準備が整えば、いよいよ開店となります。その形態にはいくつかが考えられ、個人で開業する場合やフランチャイズ経営をする場合、その他店舗を構えずに営業する場合など、パン屋と一口に言ってもその形はさまざまです。

自分の夢をかなえられる形を選んで、イメージを実現させましょう。

 4-1 店舗をもってパン屋を開業

いよいよ自分の店舗を持ってパン屋を開業しようと決意したら様々な準備を行っていきましょう。自分の店舗でパン屋を始めるということは、物件探しから店の雰囲気や提供するパン、またその形態などをすべて自分で決めることができ、思い描いているイメージを実際に実現できるのが個人経営の大きな魅力と言えるでしょう。

その分、収支計算や税金関係など考えるべきところはたくさんあります。スタッフを雇う場合はその給与支払や管理も必要です。また、開業に当たっては他の業種よりも初期費用が多くかかることはパン屋の特徴でもあるでしょう。
なぜ多額の資金が必要かというと、やはりパンをつくるための各種設備をそろえなければならないためです。他業種では使われないオーブンやミキサーなどを自分自身でそろえるだけで大きな費用となります。

自己資金の他に融資や補助金・助成金などを利用することはできますが、融資を受けた場合は返済のことも考える必要があります。その収支を考えると自分の夢を実現したいという情熱が、パン屋開業には求められるのかもしれません。

4-2 フランチャイズでパン屋を開業

パン屋を始める際に、経営ノウハウだけではなく何よりもパンをつくる技術やノウハウを習得しておくことが大切です。フランチャイズ経営の場合は、パンをつくる技術やノウハウについても丁寧にマニュアル化してくれている場合があります。

大手パン屋チェーンでは、経営に当たってのマニュアルが作られていますし、パン作りに関してのノウハウも伝授してもらえます。さらに、本部の工場で成型までされたパンを焼くだけでOKという場合もあるでしょう。そういった理由からフランチャイズ経営を選べば、開業時にかかるさまざまな手間が省けて比較的手軽にパン屋を始められると言ってもよいのです。

また、フランチャイズの場合は店舗の設備などへの投資をあらかじめ本部が行っている場合もあり、経営者がその費用を負担することがなくて済むことから、開業資金が大幅に抑えられるといった場合もあります。

4-3 その他のパン屋の開業スタイル

パン屋の開業スタイルの中には、店舗を構えることなく営業を行えるスタイルも人気を呼んでいます。例えば移動販売の形態をとると、店舗の賃借料が不要でその分車両の維持費や改造費のみとなり、経費を抑えることができます。また立地のことを考えなくて済み、お客様が集まりそうな場所まで移動して販売することができるため、効率的なのです。

上記のような移動販売なら、開業資金も数百万円で収まることが多く、同じパン屋を始めることでも大きなコストダウンが狙えます。ただし、自分で販売コースを設定したり、在庫や売上の管理が大変だったりなどのリスクはあるため、メリットとデメリットをよく考慮した上でどういった形態で出店するかを決めることがよいでしょう。

まとめ

パン屋の開業には、物件にかかる費用や備品や商品の材料費などを計算する必要があります。少なくとも1000万円程度かかるとされており、その大半が冷蔵庫などの各種設備が大半を占めます。しかし、店舗が自宅か賃貸か、パンは手づくりか仕入れるか、などで大きく額が変わってきます。

パン屋は業態がいくつかあり、それぞれ必要な資格も変わってきますが、必ず必要なのは食品衛生責任者の資格です。業態に応じて必要な資格としては、調理師や栄養士があります。
必要な資格を取得したのちの手続きには、保健所や税務署に届出を行うということがあります。店舗の公示や設備搬入などのめどがだいたい立ってから行うのがよいでしょう。

テナント、出店地選びのポイントは、日光の射し方を考えることや、役所などの施設が近く有利な立地を選ぶことなどです。店の場所が決まったら、店のイメージは明確にし、それに合った装飾や雰囲気づくりが大切です。

パン屋の開業スタイルには、個人で開業する場合やフランチャイズ経営をする場合、その他店舗を構えずに営業する場合など、形はさまざまです。自分の理想に近い形を選び開業しましょう。

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