キッチンカー(移動販売)に必要な準備って?覚えておきたい法律やルールとは

最終更新日:2019年12月26日

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フランチャイズでの飲食店開業といえば、店舗型のイメージが強いかもしれません。
もちろん、店舗型の人気は衰えるところを知らないのですが、一方でキッチンカーでの開業も増えてきています。

キッチンカーだと様々な場所に移動し販売ができるメリットがあり、それが人気の秘密でもあります。しかし、キッチンカーで開業するにあたって多くの知っておくべきルールも。
そこで今回は、フランチャイズでも人気上昇中のキッチンカーの始め方や必要なことを解説していきます。

目次

フランチャイズでキッチンカーを始める時の手順
 
 開業届けを出す

 扱う商品を検討する

 フランチャイズ本部を決定する

 移動販売車を購入する

キッチンカーの営業で関係する許可

 食品衛生責任者の取得は必須

 営業許可申請の必要書類

 保健所から営業許可を取る

 営業許可の条件

 商材によって許可申請が変わるケースも

仕込み場所の確保

まとめ

フランチャイズでキッチンカーを始める時の手順

早速、フランチャイズでキッチンカーを始める時の手順についてお伝えしていきます。
具体的な手順は以下のような順番です。

1.開業届けを出す
2.扱う商品を検討する
3.フランチャイズ本部を決定する
4.移動販売車を購入する

ひとつずつ説明していきます。

1.開業届けを出す

キッチンカーでの開業に限らず、個人で事業を始める場合には最寄りの税務署に開業届を提出しなくてはいけません。
開業届は、最寄りの税務署や国税庁のホームページからダウンロードできます。
最近では開業届けを作成できるツールもあるので活用するといいでしょう。
処理されるまでの時間も、早ければ5分から10分で済むのでそれほど時間がかかることではありません。

2.扱う商品を検討する

開業届を提出し受理されたら、次は扱う商品を検討していきます。
最近ではキッチンカーもだいぶ認知されるようになっており、扱える商品も多いのが現状。その種類はお弁当やスイーツたこ焼きなど、多種多様になっているためじっくり検討していく必要があります。

また、同時にどこで販売をするかを事前に決めておくといいでしょう。
というのも、人が集まるような場所で出店に適しているところであっても、駐車をして営業ができない場合もあるからです。

3.フランチャイズ本部を決定する

扱う商品や場所を絞り込んだら、フランチャイズ本部を決定します。
最近では、顧客のニーズに合わせフランチャイズも様々な業態を展開し、その特徴に合わせた販売場所で営業をしています。

たとえば、お弁当であればオフィス街エリア、スイーツやカフェであればオフィス街はもちろんショッピングモールでも集客が見込めるでしょう。

このように事前に商品と場所の絞り込みができると、自ずと選択すべきフランチャイズ本部も明確になってきます。

4.移動販売車を購入する

フランチャイズ本部が決定し契約が進んでいくと、移動販売車の購入を考えなくてはいけません。
ただし、移動販売のフランチャイズでは加盟料やロイヤリティが0であったり、かなり低く抑えられていたりしています。
これはどういうことかと言うと、フランチャイズ本部は初回の研修費用と車両費用で利益を得ているからです。
車両費用は150万円から高ければ500万円ほど。

このように、ある程度初期費用が高くなることは事前に理解をしておかないと、思わぬトラブルになることも考えられます。
また、車両と一言で言ってもパッケージ化されているものから、サイズや車種・設備が選べることもあります。
このことも車両費用の幅広さにつながっているのです。

キッチンカーの営業で関係する許可

ここからは、キッチンカーの営業で関係する許可について解説していきます。
キッチンカーを営業するには保健所からの営業許可の取得や、食品衛生責任者の取得が必要です。

営業許可は地域の保健所によって条件が異なっているため、営業する地域の保健所に必ず詳細を確認しておきましょう。
一例を踏まえつつ、ひとつずつ解説していきます

食品衛生責任者の取得は必須

まずは、食品衛生責任者の資格を取得しましょう。
この食品衛生責任者は食に関わる営業を行う場合、施設ごとに必ず一人は配置していなくてはいけません。

資格は飲食業界の経験も不要で、6時間程度の養成講習会と簡単なテストに合格すれば取得ができます。
ちなみに、調理師や栄養士などの国家資格を持っている場合は講、習会やテストの必要がなく申請だけで取得が可能です。

営業許可申請の必要書類

食品衛生責任者に資格を所得したら、保健所に提出する営業許可申請の必要書類を集めなくてはいけません。
しかし、この書類は保健所によって組織やフォーマットに違いがあるので、必ず事前に調査をしておきましょう。
参考までに東京都(多摩市)の場合は、以下の必要書類を施設工事完成予定日の10日ほど前に提出をする必要があります。

・営業許可申請書
・営業設備の大要・配置図
・営業の大要
・許可申請手数料
・食品衛生責任者の資格が証明できるもの

加えて、営業許可がある場合は、仕込み場所の営業許可の写し・法人の場合は、登記事項証明書も必要です。
基本はこの辺りですが、同じ東京都でも車検証の写しや検便検査成績書が必要になる場合もあります。
さらに地域によっては、食品衛生責任者の証明として、手帳が必要な場合や修了証が必要な場合があります。

保健所から営業許可を取る

提出する書類が揃い、実際に営業とる段階においても営業許可の条件は保健所により異なっています。

つまりこれは、言い換えれば仮に同じ意見であっても地域ごとに営業許可が必要になるということです。
地域ごとに営業許可を取らなくてはならないため、手間とお金が必要になってきますが保健所の営業許可は各地域で必ず取っておかなくてはいけません。

営業許可の条件

各地域で営業許可の条件は異なるものの、そのポイントはいくつかあります。
チェックポイントとしては以下のようなものです。

・調理場と運転席が完全に仕切られたスペースである
・排水タンクや給水タンクが設置されているか
・シンクの数は十分か
・収納ケースや棚の設置があるか
・石鹸は清潔さを保っているか
・換気は十分にできるか

調理場と運転席が仕切られるかどうかは、フランチャイズから提供されるキッチンカーであれば問題ないでしょう。
排水タンクや給水タンク・シンクの数にしても同様です。
ただし、これらも地域によってその量や数が異なります。
シンクの数が2個あれば申請できるところもありますし、3つないと申請が不可能な地域もあります。

特に、給水や排水においてはその違いが顕著です。
たとえば、東京都の場合、車種に関わらず水を大量に使わない場合は最低40リットルの給水・排水タンクがあれば申請ができます。
食器の使い捨てや、単一商品のみの取り扱いがこれに当てはまります。
しかしその一方で、北海道の場合は扱う商品に関わらず100リットルが必要になっています。

このように地域によって大きく違いがあり、リットル数が多いぶんには問題ありません。
しかし、規定の量より少ないと営業許可が取れなくなってしまうので注意が必要です。
他にも、収納ケースや棚の設置は整理整頓につながりますし、石鹸に関しても衛生面を考えると必ず基準を満たす必要があります。

また、換気においてはどの地域でも設置が義務付けられています。
ただし、中には換気扇からの虫の侵入を行けるかどうかも申請の基準になっている地域もあるのです。

商材によって許可申請が変わるケースも

キッチンカーで扱う商材によっても、許可の申請が変わるケースがあります。
前提として、キッチンカーには大きく分けて2つの種類があります。

まず1つ目は食品営業自動車業です。
これは調理営業に該当し、自動車に施設を設置することで車内での調理や加工販売が可能になっているものです。

もう1つは食品移動自動車。
これは販売業に該当し、車内での調理加工は一切禁止されています。
東京都(多摩市)の場合だと以下の画像のような分類です。

alt許可条件一覧

このように、どのような商品を提供するのかによって申請する営業許可が変わってくるのです。

また、営業許可は営業車一台につき業種ごとに許可が必要です。
分かりやすく言うと、ちょっとしたスイーツとと飲み物を一緒に提供したいと考えた場合。その場合は「菓子製造業」と「喫茶店営業」の許可が必要です。
この辺りも意外な盲点になる場合があるので、自分で確認をしたりフランチャイズ本部に聞いたりしておく必要があります。

仕込み場所の確保

キッチンカーで営業するにあたって、仕込み場所の確保も考えなくてはいけません。
これは、営業許可の条件と同じぐらい重要なポイントです。
ここでの仕込みとは「切る作業」と「混ぜる作業」が該当します。

いずれもキッチンカーで行うと食中毒を発生させるリスク伴うので、これらは別の場所を確保し行う必要があるというわけです。
自宅での仕込みも認められていません。
営業許可書を取るのに必要だった給水タンクへの水補給も、別の仕込み場所で行う必要があります。

また、営業場所と仕込み場所それぞれの営業許可の取得が必要です。
営業場所と仕込み場所の地域が異なるケースも多いので、保健所の基準に合わせた対応が必要になってきます。

ちなみに、営業許可を取得している飲食店や施設を知り合いが行なっている場合、その場所を借りての仕込みは可能です。

ただし、最近では営業許可証を取得した車内であれば、仕込みも可能としている地域もあるようです。
やはり仕込み場所の確保についても、地域によって基準が違うので確認をしておく必要があります。

まとめ

このように、キッチンカーの開業は保健所のルールが多種多様なものになっています。
保健所の基準が地域によって異なるといった特色があるため、その対応も様々。
とはいえ、根本にあるものは「安心で安全な食事の提供」です。
なかなか手続きに大変な面はあるかもしれませんが、キッチンカーを開業するための条件を一つずつクリアしていきましょう。

公開日:2019年12月26日