失敗から学ぶフランチャイズ加盟のポイント 【8/10】

公開日:2020年03月31日

【セミナー内容】

「フランチャイズ&起業・独立フェア」で大好評だった、講師陣のセミナー内容をまとめてお伝えする企画です。

第二弾は「株式会社Biz Rise 代表取締役 小林肇氏」のセミナー内容を【全10回】に分けてお届けさせていただきます。

新規事業の選択肢の一つとして検討するフランチャイズ加盟。しかし、数あるフランチャイズの中から自分に最適なビジネスを選ぶこと、信頼のおける本部を選択することは至難の業です。このセミナーでは経験者の失敗例を活かす方法、フランチャイズ選びの際に重視するポイントを紹介します!

【バックナンバー】

▶ 1. 成功に方程式はない。先人の失敗に学ぶことで、少しづつ成功に近づく

▶ 2. フランチャイズ選びの前に確認するべき、5つの質問

▶ 3. フランチャイズ選びのポイント 【その1】

▶ 4. フランチャイズ選びのポイント 【その2】

▶ 5. フランチャイズ選びのポイント 【その3】

▶ 6. フランチャイズ選びのポイント 【まとめ】

▶ 7. 今後の注目のビジネスから見る新しいポイント 【その1】

目次

8. 今後の注目のビジネスから見る新しいポイント 【その2・3】

8. 今後の注目のビジネスから見る新しいポイント 【その2・3】

8-1. 新しいポイントその2 「拡大できる将来性のある事業であること」

「新しいポイント」の2つ目です。これは内容は新しいのですが、言っていること自体は全然新しくないですね。「拡大できる将来性のある事業であること」です。

当然、日本国内で言うと少子高齢化、人口減少といった状況ですので、消費や需要の拡大という視点ではどうしても難しい業界も出てくると思います。それでも例えば、少し極端な例かもしれませんが、先ほどお伝えしたように私どもが多少関わっている「笑屋の同窓会」という同窓会の幹事代行などは面白いと思います。

潜在的な需要だけで言えば「学校の数」×「学校の歴史」だけニーズがあります。私ですら小学校、中学校、高校、大学という風に、やろうと思えば4回幹事が出来るんですね。しかも、参加したみんなから「ありがとう」と言われ、遣り甲斐のあるビジネスです。

この会場にいる、みなさんにも当然、同じように幹事をする可能性があるので、そう考えてみるともの凄い人数の潜在ニーズがあるとご理解いただけると思います。少し極端な例ですが、こんな市場規模があったらトライしてみたいと思われるんじゃないかなと思います。

8-2. 新しいポイント3 「唯一無二のオリジナル商品、サービスを持ってると非常に強い」

最後に「新しいポイント」の3つ目です。「唯一無二のオリジナル商品、サービスを持ってると非常に強い」ということです。

インターネットにスマートフォン、それに様々な口コミサイトがこれだけ普及している時代になると、もう私たちが知らない商品だとか、サービスって無いんじゃないか? 私もそう思っていました。

8-3. 「麺屋こころ」の成功例

みなさんにお聞きしたいのですが「台湾まぜそば」ってご存知の方いらっしゃいますか?ありがとうございます。

愛知県出身の方は知ってる方が多いと聞いているんですが、実は新しく出た商品ではないんです。スープありのものが愛知県ではかなり歴史があって、それをまかないで汁なしで作っていたものが「台湾まぜそば」なのです。ちなみに、台湾で生まれた商品ではなく、日本で台湾人の方が最初に作ったので「台湾まぜそば」と命名されたようです。

去年の10月にフランチャイズ本部を立ち上げた。まだ本当に立ち上げたばかりの会社ですが「麺屋こころ」という台湾まぜそばを扱ってる専門店がございます。

ここは目黒区と大田区の堺にある、東急線大岡山駅にお店があります。駅の目の前には東京工業大学という大学がありまして、もともとラーメン屋さんが20店舗以上ある激戦区です。

その中でこのお店はと言うと広さは7坪しかなく、立地も正直あまりよくない。駅から歩いて10分くらい掛かります。しかも、人通りが急に少なくなるところに店舗があるといった状態です。この5年間くらいの間に、色んなラーメン屋さんが出ては潰れ、出ては潰れを繰り返してきた曰くつきの物件です。話を聞く限り、1年以上お店が続いたところはないですね。

その場所で今、「麺屋こころ」は開業してから1年以上経つにも関わらず、常時20人から30人の行列が並んでいるんですね。これは物凄いことなんです。

8-4. 人気の理由は「オンリーワン」

もちろん接客であったりとか、色々なサービス自体も僕から見ても素晴らしいと思うんですが、お客さんに話を聞くとはやはり「台湾まぜそばを食べるにはこのお店に来るしかない」と答えるんですね。ここでしか食べれないから、遠くてもわざわざ来るんです。

広さが7坪しかない、人の歩いていない場所にあるお店にわざわざ、みなさんがいらっしゃる。しかも、広告宣伝は売り込みチラシを含めて何もやっていないにも関わらず、口コミがどんどんどんどん広がって、行列の出来る人気店であり続けているという一例です。

商品だけが極まっている訳ではないのですが、やはり一番エッジが立っているのは唯一無二の商品である「台湾まぜそば」ですね。それくらいインパクトがある。一度食べてみると分かるのですが、ラーメンでもなく、うどん・そばでもない。じゃあ何かと言われると女性客曰く「カルボナーラ」、つまりスパゲッティです。面白い商品ですね。

こういった私たちが気づいていないユニークな商品は、日本にはまだまだあるのではないかと思います。これは非常に強みです。何しろ唯一無二ですから。

8-5. ここまでのおさらい

新しいポイントをまとめさせていただきますと、1つ目は「低投資ビジネス」。例えば、店舗を持たないビジネスというものも、フランチャイズビジネスには沢山あるということを覚えておいて下さい。

2つ目は「拡大できる将来性のある事業であること」。今だけでなく、未来の市場がどれくらいあるのかということを、きちんと検討するということですね。

3つ目は「際立ったオリジナル商品、唯一無二のサービスがあれば、競争が熾烈な市場でも勝つことが出来る」ということです。以上、これら3つを「新しいポイント」として挙げさせて頂きました。

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