今さら聞けない「フランチャイズチェーンと直営店の違い」を5分で解説
最終更新日:2019年07月12日

「チェーン店」と聞いて、あなたはどんな印象を受けますか?
『ローソン』の店舗が思い浮かんだ人もいれば、『一軒目酒場』の味を想像した人もいるでしょう。
また店舗までの道のりや、商品を具体的に思い浮かべた人もいるかもしれません。そのくらい「チェーン店」という言葉は私たちの生活に密着しています。
では、チェーンは「1種類だけではない」ことをご存知ですか?
「チェーン=フランチャイズ」と思っている人もいますが、実はそうではありません。フランチャイズチェーン、直営チェーン、ボランタリーチェーンと複数あります。
チェーンに加わりビジネスを行うメリットをしっかりと受けられるように、チェーンの定義や特徴を紹介します。
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目次
1. フランチャイズチェーンとは? 2. フランチャイズチェーン展開をする目的 3. まとめ
1. フランチャイズチェーンとは?
まずは「フランチャイズチェーン」から見ていきましょう。
フランチャイズチェーンとは一体どういうものなのか?
それを知るには「チェーン展開の意味」と「メリット」を理解することが重要です。
その上で、フランチャイズ店と直営店の違いや、もう一つのチェーン形態「ボランタリーチェーン」について解説します。
1-1. チェーン展開とは?
チェーン展開とは、同一ブランドで複数の店舗の運営・管理を広げていく「経営形態」を指します。
『ファミリーマート○○店』のように、通常は、同一ブランドを地域ごとに設立する形を取ります。
ファーストフードやファミリーレストランに代表される「外食産業」、コンビニや買取などの「小売業」では、最もポピュラーな経営形態です。
同一ブランドであるため、外観や看板も統一されています。
どこのお店でも「一定のクオリティに保たれたサービス」が受けられることから「お客様にとって利用しやすい」のが、チェーン店の特長です。
経営的観点からすると、チェーン展開には、「商品の統一」や、原材料の大量購入による「仕入れコストの削減効果」が期待できます。
また、大きなチェーン店になるほど、ブランド認知による「宣伝効果」が生まれてきます。
「フランチャイズ比較ネット商店」よりも『セブン-イレブン』の方が圧倒的に、安心感がありますよね?
これらのメリットが重なり合うほど、ブランドの「競争力」が強くなります。
フランチャイズチェーンも、このような「スケールメリット」が受けられる経営形態なのです。
「『らあめん花月嵐』のようなお店を持ちたい」
例えばこのような想いを「本当に実現できる」からこそ、フランチャイズチェーンはオーナーに支持をされています。
1-2. 直営店とフランチャイズ店の違い
フランチャイズチェーンには「直営店」と「フランチャイズ店」の二つのタイプがあります。
両者の違いは何でしょうか。
直営店
直営店は、フランチャイズ本部が出資をして開業した店舗。運営も、本部の社員で行うのが特徴です。直営店は、本部がさまざまなテストを行えるというメリットがあります。通常、チェーン展開をする前に、まずは直営店で運営ノウハウを蓄積し、その実績を持ってフランチャイズ店を展開していきます。
フランチャイズ店
フランチャイズ店というのは、フランチャイズ本部に加盟する「加盟店」のことです。店にはオーナーがいて、本部とは別の法人および個人事業主が経営をします。フランチャイズチェーンのオーナーになることのメリットはなんと言っても「確立されたブランドを使用し、経営ができる」ことです。
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1-3. ボランタリーチェーンとは?
フランチャイズチェーンとは別に「ボランタリーチェーン」というチェーン形態があります。
ボランタリーチェーンとは、複数の事業者が「商材を共同で仕入れる」ために結成された組織です。
一見、フランチャイズチェーンと同じように見えますが「誰と組むか」という点が両チェーンでは異なります。
フランチャイズチェーンの場合、契約パートナーは「フランチャイズ本部」です。
本部と1対1の契約を結び、経営ノウハウの提供を受けます。
これに対し、ボランタリーチェーンは、店舗オーナー同士が自主的に手を組んだチームです。
「タクシーの相乗り」のように「同じ目的を果たすための仲間」と考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。
個人で店を構える際には特に、このボランタリーチェーンのパートナーを見つけることで、お店の収益が大きく変わってくることでしょう。
自分がどんな経営者になりたいかによって、チェーン形態を選択することをおすすめします。
2. フランチャイズチェーン展開をする目的
フランチャイズ本部がこうしたチェーン展開をする目的はどこにあるのでしょうか?
ここでは、コスト面、出店戦略の視点から見ていきます。
2-1. フランチャイズチェーン展開でコストを削減(商品・流通)
フランチャイズチェーン展開をする目的の一つが「コストの削減」です。
チェーン展開の強みを活かしたコスト削減は、大きく2つの方法があります。
一つは、商品の「大量生産」や原材料の「大量買いつけ」などによる「製造・仕入れコスト」の削減。
もう一つは、出店数の増加による「流通コスト」の削減です。
この、チェーン展開によるコスト削減を戦略的に上手く取り入れているのが、コンビニ最大手の『セブン-イレブン』です。
特定のエリアに集中的に出店する「ドミナント戦略」を採用することで、流通コストの削減を実現しています。
コストが削減できれば、その分を販促や新商品の開発などに充てることができます。
つまり、コスト削減はフランチャイズオーナーにとっても大きなメリットを生むものなのです。
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2-2. フランチャイズチェーン展開で早期の出店拡大
フランチャイズでチェーン展開することで、フランチャイズ本部側としては「早期に出店拡大」ができるというメリットもあります。
スピーディーな出店拡大は、スケールメリットをいち早く実現するだけでなく「市場占有」と言う意味でも効果的です。
これは、加盟オーナーの立場から考えると、そのブランドによって得られるメリットが異なります。
大規模フランチャイズ本部であれば、スケールメリットが受けられる状態から開業できるため、「仕入れと製造、流通コスト」がすでに削減された状態からの開業が可能です。
また、立ち上げたばかりのフランチャイズ本部へ加盟した場合、いち早く自分が開業したいエリアを占有できる可能性が高まります。
また、人材獲得という意味でも、ブランドバリューが高いほど意欲ある人材が集まりやすく、経営力のある店舗がつくりやすくなるでしょう。
そのような店舗が増えていくことで、ブランド力はさらに高まるという「好循環」が、加盟チェーンと自店舗の発展につながります。
3. まとめ
チェーン展開のメリット、「フランチャイズチェーン」と「ボランタリーチェーン」の違いについてまとめます。
チェーン展開とは、同一ブランドで複数の店舗運営・管理を広げていく「経営形態」。
その形態は大きく「フランチャイズチェーン」と「ボランタリーチェーン」に分かれます。
「フランチャイズチェーン」はフランチャイズ本部と1対1の契約を結ぶ形態であるのに対し、「ボランタリーチェーン」は共通の目的を持った他事業者数社と結束する形態です。
どのような経営を目指すかにより、適切なチェーン形態を選ぶと良いでしょう。
「フランチャイズチェーン」を選んだ場合、フランチャイズ本部の規模や経営理念によって、チェーン形態から得られるメリットは変わってきますが、そのメリットを最大限に活用することが、自店舗はもちろん、フランチャイズ加盟本部にとっても、次のステージへ行くための大きなステップとなります。
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公開日:2016年02月26日