居酒屋を開きたい方必見!! 開業資金の調達から許認可・成功のポイントをお伝えします

公開日:2018年04月18日

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居酒屋ほど「起業」という言葉がぴったりくる商売はありません。利益率が高いので儲けが大きく、飲食代金をその場で回収できるのも、少ない資金で開業する人にとって心強い限りです。メニューや価格などで独自のコンセプトを打ち出して固定客をつかむ楽しみもあります。美味い酒や料理を提供してお客様に「ご馳走さん」と言ってもらえる喜びは居酒屋ならではのものです。

ただし、客商売ならではのお客様への対応の難しさがあり、仕事が深夜になるため心身ともに疲れます。店のコンセプトがお客様に合わなかったりして客足が伸びず、利益どころではなくなるというリスクもあります。また、食べ物を出す商売なので保健所から営業許可を受けるなど煩雑な手続きも必要です。居酒屋開業のメリット・デメリット、開業に向けての手続き、そして独自出店かフランチャイズにすべきか それらを分かりやすく解説します。

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居酒屋開業|目次

1 居酒屋開業のポイント

 1-1 居酒屋開業のメリット・デメリット

2 居酒屋の開業のための資金・資格・手続き

 2-1 居酒屋開業の資金として必要な金額と使い道

 2-2 居酒屋開業に必要な資格

 2-3 居酒屋開業のための手続き

3 居酒屋開業の成功のポイント

 3-1 開業する居酒屋のコンセプトを考える

 3-2 開業する居酒屋のテナント、出店地選びのポイント

4 どうやって居酒屋を開業するか。二大開業方法

 4-1 店舗をもって居酒屋を開業

 4-2 フランチャイズで居酒屋を開業

5 まとめ

1 居酒屋開業のポイント

居酒屋にはさまざまなメリットがあります。経営の面で言えば、利益幅が大きいことと、売上が現金でその日のうちに回収できることです。起業しようとしている人が誰でも考えるのは「儲けること」です。その点では、居酒屋は最初の選択肢に入るでしょう。利益の大きさと資金回転の良さだけではありません。居酒屋業界では規模の大きい店が必ずしも有利とは言えないこと、価格競争になりにくいこと、メニューで差別化しやすいことなどがあります。

一方で、利益幅が大きいのに伴うリスクもあります。お客様が来てくれなければ商売にならないことです。立地場所の悪さが経営を左右します。また、食中毒の心配があることも忘れてはなりません。

1-1 居酒屋開業のメリット・デメリット

メリットをもう少し詳しく紹介しましょう。例えば粗利率です。ご存じの通り、粗利から仕入れ原価と家賃や人件費などを引いたものが利益になります。ビールの大瓶1本の仕入れは高くても250円~300円です。それが居酒屋でお客様に出せば安くても450円~550円にもなります。ざっくりとした計算でも2倍になるのです。焼き鳥などの料理も食材にちょっと手を加えるだけで2~3倍にもなります。これが居酒屋の「おいしい」ところです。

居酒屋の魅力で見逃せないのが資金効率の良さです。どんな業種でも開店当初は軌道に乗るまで苦労し、運転資金が不足しがちです。その点、売上をその場で回収できるのは心強い限りです。味と価格とメニューの三拍子がそろって常連客をつかむことができれば、一気に軌道に乗るでしょう。また、食い逃げさえ注意していれば、万引の心配がないことも大きな魅力です。

ただし、「お客様が来てくれなかったら」という不安はつきまといます。いくら粗利率が高いといっても、味やメニューがお客様に受け入れられずに、売上が上がらなければ利益にはつながりません。厨房設備や内装、電気工事といった店舗に掛かる開業資金に、まとまった金が必要なこともデメリットです。また、深夜に及ぶ仕事なので体がキツイことに加え、酔っぱらいへの対応の必要もあります。食中毒を出したりしたら営業禁止処分に、ということもあるので衛生面の注意も必要です。

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2 居酒屋の開業のための資金・資格・手続き

居酒屋開業には、まとまった資金が必要です。立地場所は人通りの少ない場所では客足が期待できず、それなりに家賃の高い物件を選ぶ必要があります。この店舗物件費が開業資金の中で大きな比重を占めます。家賃だけでなく保証金など入居に掛かる費用のほか、内装や厨房設備、電気工事費なども必要です。

食べ物や飲み物を提供するためには、保健所から営業許可を受ける必要があります。必要な資格は食品衛生責任者資格です。調理師を雇用しない場合は経営者が資格を取る必要があります。ただし、1日の講習で取得できるのでご安心ください。ほかにも官庁への届け出が必要なので、順次紹介していきます。

2-1 居酒屋開業の資金として必要な金額と使い道

居酒屋は開業にお金が掛かる業界です。業界では「抑えて200万円、平均600万円、こだわって1000万円」と言わていますが、そのようにひとくくりにはできません。必要経費は大きく分けて、物件費、運転資金、人件費、広告費です。物件費は店の家賃をはじめ、保証金や仲介手数料など出店に必要なお金のほか、お客様にアピールする内装をしたり、おしゃれな食器や酒器の購入、厨房設備や電気工事費なども必要です。飲食店や食堂などをしていた店を「居抜き」で借りるのであれば、こうした費用は大幅に削ることができます。

人件費はスタッフの採用のほか、接客などの教育は欠かせません。その講習費用もばかになりません。客商売なので宣伝は不可欠で、チラシの印刷やホームページ製作費も掛かります。忘れてはならないのがメニューづくりです。お値打ち価格のメニューでお客様の回転で勝負するのか、味にこだわって少ないメニューで味で勝負するのかといった店のコンセプトを決めた上で、メニューの選定作業をします。他店を偵察しながら食べ歩く市場調査にもお金を使って料理を考え、魅力的なメニューを印刷したいものです。

開業資金をざっくりと知りりたい方は、経費をある程度見積もってみましょう。ネットには「飲食店開業・運営シミュレーション」が公開されているので、利用されることをお勧めします。

2-2 居酒屋開業に必要な資格

居酒屋に限らず、食べ物や飲み物をお客様に提供する店には食品衛生責任者の資格のある人が必要です。調理師や栄養士の資格を持っている人は食品衛生責任者の資格も認められます。よく誤解されるのですが「調理資格がないと居酒屋など飲食店は営業できない」と思っている人が意外に多ようです。

しかし、調理師の資格は飲食店の営業に必要というわけはないのです。ホテルや料亭などは、信用面からも調理師がいるのが当たり前になっていますが、個人経営の店では調理師がいない店もけっこう多いのです。食品衛生責任者は、調理や食品提供などが衛生的に行われるよう管理する責任者ですが、経営者でも保健所の講習を1日受けるだけで資格を取れるのです。

また、収容人員が30人以上の店は、防火管理者を選任する必要があります。防火管理者は消防法で業種や規模によって選任が義務付けられている資格です。これも経営者が管轄の消防本部などで講習を1日受ければ資格を受けられます。

2-3 居酒屋開業のための手続き

開業の手続きは、お役所が相手なので慣れないことが多いのが悩みのタネです。居酒屋は特に「飲食店営業許可」を受ける必要があるので、許認可を担当する保健所に、事前に相談されたほうがいいでしょう。保健所がチェックするのは、主に衛生面です。流しや手洗いの位置、厨房と客席が分かれているかといったことなどで、事前相談には店内の簡単な図面を持って行かれることをお勧めします。

事前相談でOKとなったら、いよいよ申請です。食品営業許可申請書には、食品衛生責任者の氏名などを書く欄があります。「営業設備の大要」という書類も必要です。 申請の手数料は自治体によって差がありますが、1万5000円~3万円程度です。申請は郵送では受け付けてくれないので保健所へ足を運ぶ必要があります。申請後しばらくすると、保健所の職員が店の検査にやってきます。それをパスしたら数日後に許可が下ります。

店の収容人員が30人を超える場合は、防火管理者を選んで消防署に届ける必要があります。「うちは28席しかないから」などと届け出をしていないとお目玉を食らうことがあるのでご注意を。「収容人員」には店のスタッフも含まれるので、調理をする人とホール担当者が1人ずつでも該当します。このほか、深夜午前0時以降も酒を提供する場合は「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」を警察暑へ。業態によっては税務署や労働基準監督署、職業安定所などへの手続きも必要です。

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3 居酒屋開業の成功のポイント

居酒屋開業を志す人には夢があります。「こんな店構えにして、内装はこうで、あんな料理を出して、お客様がいっぱい来てくれて」といった夢です。しかし、それには、どんな店を、どこへ出すかといった土台を固める必要があります。「どんな店を」は「コンセプト」と呼ばれ、「どこへ出すか」は「立地場所」です。この2つがマッチすることが、居酒屋に限らずすべての客商売の成功のカギです。ただし、コンセプトと立地場所がマッチしたとしても、必ず成功するとは限りません。コンセプトが時代に合っていない、あるいは間違った方向を向いているようでは、成功はおぼつきません。「成功できるコンセプトづくりとは?」、そのポイントをお話しします。

3-1 開業する居酒屋のコンセプトを考える

居酒屋を開業すると決めたら、まず考えるのが店のコンセプトです。「概念」と訳されることが多いのですが、さまざまな思考活動の基盤となる基本的なもの、といった意味あいで使われます。居酒屋の場合は、どんな客層をターゲットにして、どんな料理を提供するかが、基本中の基本です。その基本をさらに具体的に詰めるために、どこで?(出店エリア)、どんな料理や酒を?(メニュー)、誰に?(ターゲット客層)、どのように?(売り方やスタイル)、いくらで?(価格帯)といった具合に一つずつ分けて考えていくと、あなたが目指すものがはっきりと見えてくるはずです。

それによって、安くて品数を多くしてお客様の回転で勝負するのか、少ないメニューで味で勝負するのかといった店の基本が決まるはずです。お客様の回転で勝負する場合は、店をある程度の規模にする必要があり、安い食材の仕入れルートを確保する必要があります。味で勝負しようという場合は、経営者または料理人の「腕」が前提です。これが決まれば、ターゲットの客層や出店場所もおのずと絞られてくることでしょう。
また、出店場所が初めから決まっている場合は、コンセプトやターゲットの客層をそれに合わせ、メニューや規模、営業時間などを考えていくことになります。

3-2 開業する居酒屋のテナント、出店地選びのポイント

コンセプトが決まったら、次に考えるのは店をどこに出すかです。店のコンセプトと出店場所がマッチすることが、成功できるかどうかのカギを握ります。安いメニューでお客様の回転の早さで勝負する店を考えているなら、駅の近くや繁華街など人通りの多いところを選びたいところです。しかし、店は狭くても家賃が割高な点がネックになります。その一方、家賃の安い裏通りではお客様の回転はあまり期待できません。これに対して、味に自信があって少ないメニューで勝負するという店なら、裏通りでも「隠れ家」として口コミでお客様が来てくれることも期待できそうです。

また、いくら場所が良いといっても、競合店が近くにあっては大変です。特に安いメニューで勝負しようという店だと、価格競争になるのは必至です。

立地場所の選定で特に重視しなければならいのが、ターゲットとする客層との相性です。安いメニューでお客様の回転の早さを狙うなら、大学や大学生向けのマンションなどが近くにある場所がおススメです。逆に、少ないメニューで味で勝負する店なら、学生街は避けるべきです。高い料理が売れないばかりか、学生たちが騒いだりして、せっかくつかんだ常連客が離れてしまうことにもなりかねません。

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4 どうやって居酒屋を開業するか。二大開業方法

居酒屋開業には2つの選択肢があります。自分の店で開くのと、フランチャイズ(以下、FC)で開業する方法です。自分の店での開業には、自分のコンセプトで店舗運営ができ、利益幅も大きいという魅力があります。しかし、コンセプトが客に受け入れられなければ閑古鳥が鳴くリスクもあります。

これに対してFCでの起業は、ネームバリューに加えて、営業マニュアルやメニューなどもそろっていて本部の支援を受けられ、ある程度は手間を省いて出店できるメリットがあります。しかし加盟料やロイヤリティなどの負担があり、大儲けは期待できないのがマイナスポイントです。どちらを選ぶべきか、それぞれのメリット、デメリットを考えてみましょう。

4-1 店舗をもって居酒屋を開業

自分で店を持って起業することにロマンを感じる人が多いことでしょう。起業を思い立った時から、じっくりと考えてまとめ上げた店のコンセプト。それに基づいて、店の立地場所を決め、店の内外装をし、一品一品にこだわったメニューなど、店に込めた思いはご本人にしか分からないでしょう。それがお客様に受け入れられて、「連日の盛況につながる」というのが、居酒屋経営の醍醐味です。

居酒屋の「うまみ」は利益率の高さです。ビールや日本酒などのアルコール類はもちろん、焼き鳥やフライドチキン、刺身などの料理も、仕入れコストの2倍や3倍でお客様に出せ、かなりの利益が期待できます。そのうえ、FCでの起業には必要な加盟料やロイヤリティも不要です。

デメリットとしてまず挙げられるのが、開業前の準備作業が山ほどあることです。メニューづくりから営業マニュアル、スタッフ教育、広告など、全てをこなす必要があります。

また、やっと開店にこぎつけても、FCと違ってネームバリューがないので、軌道に乗せるまでが大変です。また、客層が立地場所と合わなかったり、「高い」「まずい」といった風評が立ったりすると、客足が遠のいてしまいます。その意味でも、的確なコンセプトを作ることの大切さをお分かりいただけるかと思います。

4-2 フランチャイズで居酒屋を開業

FCでの出店のメリット、デメリットは、先に紹介した自前で店を出すケースのメリット、デメリットをそのまま反対にしていただけば分かりやすいでしょう。

デメリットの「開業前の準備作業が大変」は、メニューや営業マニュアル、社員教育などがかなりの部分まで本部から支援を受けられるので楽になります。ネームバリューの問題も、FCに入ればほぼ解決できるでしょう。店のコンセプトは、パッケージ化された本部の運営システムを導入するので、知恵を絞る必要はありません。確立された本部のシステムに乗っての営業なので、安定した経営が期待できます。

その一方で、メニューなどは本部主導なので独自色を出すことはできません。最大のネックになるのが、本部に支払う加盟料やロイヤリティです。FCに入って起業をと考えている方が気になるのは、この加盟料やロイヤリティの支払いでしょう。加盟料とは、FCに入る際に、商標の使用や営業ノウハウの提供、指導などへの対価として支払うお金のことです。

金額はFCによって幅があり、数十万円から数百万円というところまであり、加盟保証金が必要なところもあります。ロイヤリティは一般的に月ごとに支払い、売上の何%という形での支払い形態が多いようです。「月額固定」のほか、「ロイヤリティ不要」というFCもあるので要チェックです。パーセンテージも、売上総利益高に応じて、く細く設定されているところもあります。

5 まとめ

居酒屋開業に必要な情報をお伝えしました。

まずメリット・デメリット。メリットは、利益幅が大きいこと、売上が現金でその日に回収できること、資金回転の良さ、他店と差別化しやすいことです。デメリットは、失敗した時のリスクが大きいこと、まとまった金が必要なこと、営業時間が夜中心であることなどがありました。

次に資金・資格・手続きについて説明しました。まず開業資金は、業界では「抑えて200万円、平均600万円、こだわって1000万円」と言わています。そして資格は、ケースによりますが、食品衛生責任者・防火管理者などの資格が必要です。3つ目の手続きは、まず飲食店営業許可を受けることが必須です。加えて業態によっては税務署や労働基準監督署、職業安定所などへの手続きがあります。

居酒屋成功のポイントは、ターゲットとコンセプトの決定と、出店地選びです。この二つを考慮しながらメニューづくりや店づくりをしていくと良いでしょう。また、自分で店を持つのか、フランチャイズを利用するのか、メリットデメリットをよく考えて決断することが大切です。