フランチャイズで失敗したくない方へ!失敗例8つと悲惨な結末を避けるポイント
最終更新日:2023年07月07日
フランチャイズは、すでに成功している事業のノウハウや本部サポートが受けられることから、成功率が比較的高い比較的成功率が高く、未経験者でもチャレンジしやすい独立開業・起業の方法です。
しかし、そんなフランチャイズでの独立開業や起業でも、失敗するケースがあることも事実。
ここでは、フランチャイズでの主な失敗例や失敗しやすい人の特徴、失敗しないための対策についてご紹介しますので、フランチャイズでの独立開業・起業を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
フランチャイズでの失敗を防ぐためには?成功させるポイント6つ
フランチャイズはやめたほうがいい?気になる廃業率
独立開業・起業や成功しやすいイメージが強いフランチャイズですが、実際はどうなのか気になっている方や、フランチャイズに対してあまり良いイメージを持っておらずやめたほうがいいのではと悩んでいる方もいらっしゃると思います。
そこでまずは、気になるフランチャイズの廃業率について解説します。
日本商業学会「流通研究」が公開した研究結果によると、2001年にフランチャイズで開業した企業のうち、2年後に廃業した割合は14.4%。一方で個人開業の場合は7.8%と、実はフランチャイズのほうが廃業する確率が高いことが分かりました。
開業方法 | フランチャイズ | 個人 |
---|---|---|
2年後の廃業率 | 14.4% | 7.8% |
現に、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会の「フランチャイズチェーン統計調査」によると、日本におけるフランチャイズの店舗数は2021年度時点で250,288店舗となっており、過去10年のうち最大の店舗数だった2018年度と比較すると14,000店舗以上減少。ここ数年も減少傾向であることから、フランチャイズ開業の存続の難しさが伺えます。
これらの調査・研究結果だけで見ると廃業率の高いフランチャイズでの開業はやめたほうがいいと感じる方もいらっしゃると思いますが、フランチャイズに加盟することによって得られるメリットがあることも、実際に成功を収めている方がたくさんいることも事実です。
数字だけに左右されることなく、なぜ廃業してしまうのか、失敗の原因を理解した上で検討することをおすすめします。
参照:フランチャイズチェーン統計調査 | 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会
※「2017年度/2018年度/2019年度/2020年度/2021年度」をもとに比較ネットが作成
参照:フランチャイズ契約が加盟店の廃業に与える影響 | 日本商業学会「流通研究」
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フランチャイズの失敗例8つ
フランチャイズの失敗例を知ることで、失敗しないための対策を講じて失敗のリスクを減らすことができます。
こちらでは、フランチャイズの失敗例を8つご紹介します。
フランチャイズの失敗例その1:資金不足
フランチャイズで失敗する理由の一つに、資金不足の問題があります。
失敗する時期に関して言えば、これは比較的早い時期に起きる問題です。
典型的なものとしては、「開業資金が予定よりかかってしまった」「ランニングコストの見積もりが甘かった」というものがあります。
事業開始時にギリギリの資金で事業を始めると、このようなケースに陥る可能性が高まるため、余裕を持った資金計画をおすすめします。
どのような理由にしろ、資金がなくなってしまえば仕入れや人件費、光熱費など店舗維持に必要なお金が払えなくなります。当然、ビジネスを続けることができず、最悪の場合は廃業という選択を取らざるを得ない可能性も。
もしも資金不足に陥ってしまった場合は、金融機関からの融資をお願いするなど、運転資金を得られるかがビジネス継続のキーポイントになります。
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フランチャイズの失敗例その2:競合や流行など外部環境の変化
フランチャイズで失敗する理由として、「外部環境の変化」という要因もかなり大きな割合を占めています。
具体的には、競合店の出店や自社ブランドの近隣への出店、流行(ブーム)が去ってしまったなどが挙げられます。ケースがあります。
コンビニ業界を例に挙げると、既存店の隣や道路をはさんだ向かい側にライバル店が出店するのは珍しくありません。それどころか、近くに自社ブランドの大型店が出店することもあります。
ただし、ライバル店や同じブランドの加盟店が出店してきても、地域のお客さんをしっかりとファンにできていれば、それだけで失敗の原因になることはありません。競合などの出店によりどれだけダメージを受けるかで、日頃の経営方針が試されると言えます。
また、流行っている商品やサービスで独立開業しようと考える人も多いと思いますが、流行は移り変わるものなので、今人気だからと安易に始めてしまうのは危険です。ブームが去った後も継続的に収益が得られるビジネスなのかを見極めることが大事でしょう。
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フランチャイズの失敗例その3:契約条件の見落とし
今後の人生を左右するといっても過言ではないフランチャイズ契約。
そのため、契約条件の確認は非常に重要で安易に契約書にサインをしないことが大切です。
よくある契約条件の失敗例としては、「競業禁止条項の見落とし」が挙げられます。
競業禁止(競業避止義務)条項とは、フランチャイズ加盟者側に対して求められる義務のことです。
この義務により、加盟者は本部と同種あるいは類似の事業を行うことが一定期間制限されてしまいます。これは本部と契約している期間のみではなく、加盟契約を解除した後も対象になるため注意が必要です。
フランチャイズ契約では、加盟者は本部のノウハウやサポートを享受できるのが大きなメリットですが、それらは本部にとっては大きな財産であり、それらの流出や真似を防ぐためにこの競業禁止条項が存在しています。
競業禁止条項以外にも、トラブルになりやすい契約内容としては、本部から受けることのできる経営指導やノウハウ指導の範囲や頻度を定めた「指導内容」、契約解除時などの「ペナルティー条項」があります。
意を決して加盟したものの、想定していた本部サポートが受けられず、契約解除しようとしたら莫大な違約金を求められることもあります。
このようなトラブルを防ぐためにも、自身にとって不利な内容になっていないかなど契約書は隅々まで確認し、不明点があれば担当者や専門家に相談するようにしましょう。
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フランチャイズの失敗例その4:オーナーの経験・能力不足
フランチャイズの失敗の中には、オーナーの経験・能力不足という問題もあります。自ら事業を営むにあたり、オーナーは「経営者としての能力」が問われます。
従業員を雇う場合だと、これに加えて「人材マネジメント能力」も必要です。
人を雇用し、一緒にお店を作っていくことは、想像以上に難しいことです。管理職経験などがないオーナーの場合、こうした人材マネジメント能力が決定的に不足していることがあります。
今までサラリーマンとして働いてきた人は、いくら有能な従業員だったとしても、従業員としての能力と経営者としての能力には違いがあることを知っておくべきでしょう。
また、こうした能力があったとしても、業種選び、ブランド選びに失敗するケースもあります。
例えば、自分に合わない業種を選んでしまったり、期待するほどのサポート体制が整っていない本部を選んでしまうなどのケースがあります。これはビジネスを始める上での最初の判断ミスということになりますが、これも広い意味でオーナーの能力不足と言えます。
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フランチャイズの失敗例その5:加盟本部に関するリサーチ不足
フランチャイズ本部のことをよくリサーチせずに加盟して失敗してしまうケースも少なくありません。
どのくらいの知名度や人気があるのか、悪い評判はないかなど、入念にリサーチをして事前に把握しておくことが大事です。
契約書が加盟店にとって不利な内容になっている、本部が全くサポートしてくれない、提示されていた収益モデルが現実とかけ離れているなどトラブルのケースもさまざまで、なかには詐欺まがいのものもあるので十分に気を付けましょう。
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フランチャイズの失敗例その6:本部に頼りすぎた経営
フランチャイズに加盟すれば、サポートしてくれる本部がいるから大丈夫と考えている方も多いと思います。
現に、「手間のかかる業務は本部にお任せ」「開業後、オーナーは何もしなくて良い」というフランチャイズ本部もあります。
開業の準備から開業後のことまでしっかりサポートしてくれるフランチャイズ本部があることも事実ですが、経営するのはあくまでオーナー自身ということを忘れてはいけません。
本部の言うことを鵜呑みにして現場をおろそかにすることはせず、自身でも経営をしっかり学んで日々工夫を重ねていく努力が大切です。
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フランチャイズの失敗例その7:本部との相性不一致
フランチャイズ本部との相性が合わずに経営が失敗してしまうというケースも少なくありません。
フランチャイズ契約は中長期的な付き合いになるので、本部との相性はとても大事です。相性が合わないがために売上に悪影響が出たり、契約解除という最悪のケースも考えられます。
加盟するフランチャイズ本部を検討する際には、自身との相性が良いかどうか、そしてこれから良い信頼関係を築いていけそうかを見極めることが重要です。
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フランチャイズの失敗例その8:激務や経営不振による家族仲の悪化
フランチャイズ加盟に限った話ではありませんが、独立開業や起業は家族にも大きな影響を与えます。
開業後、経営が軌道に乗るまで仕事中心の生活になり家族と過ごす時間が減ったり、経営がうまくいかずに収入が減り家計が苦しくなったりなどがきっかけで家族仲が悪化してしまうことも少なくありません。
フランチャイズ経営には家族の協力も欠かせない要素なため、独断で加盟したりすることなく、家族の理解を得ながら進めていくことが大事です。
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フランチャイズの失敗で借金を抱えてしまう事例
フランチャイズに加盟して独立開業したものの、経営に失敗して借金を抱えてしまうケースもあります。
借金を抱えてしまうよくある事例は、以下の通りです。
- 契約違反をしてしまった
- 初期投資をかけ過ぎた
- 売上が増えない
- フランチャイズ本部や加盟店の不祥事
フランチャイズ本部と交わす加盟契約には、さまざまな規則やルールが定められています。それらを破ってしまうと当然のことながら契約違反となり、契約解除となってしまうので注意が必要です。本部によっては違約金が発生し、結果として借金を抱えてしまうことになります。
また、初期投資のかけ過ぎや売上が増えないことで借金を抱えることもよくある事例です。充分な資金の確保や計画的な資金繰りを心がけましょう。
そのほか、フランチャイズ本部や加盟店の不祥事により借金を抱えてしまうことも。近年では、従業員がSNSにいたずら写真や動画を公開して炎上し、ブランドイメージが悪化してしまうという出来事が少なくありません。自身の店舗ではなくても売上や集客に悪影響が及び、結果的に借金を抱えてしまうこともあるのです。
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フランチャイズで失敗しやすい人の特徴
フランチャイズの失敗例をご紹介してきましたが、具体的にどのような人がフランチャイズで失敗しやすいのでしょうか。
その特徴を3つご紹介します。
責任感が薄く他人任せな人
フランチャイズに加盟しても、経営の全責任はオーナー自身にあります。
にも関わらず、自身で責任を取るという意識が低く他人任せな経営をしていれば、失敗は必然でしょう。
従業員の行動に関しても自身がしっかり責任を取るという覚悟を持ち、オーナーが先頭に立って経営の指揮を取っていくことが大事です。
他人との関係づくりが苦手な人
フランチャイズに加盟すれば、本部や従業員との人間関係の構築が必要になります。
そのため、他人との関係づくりが苦手な人は良好な人間関係が築けずに失敗してしまうことも。
言葉が足りなかったり、視野が狭かったりなど、他人との関係づくりが苦手と感じる原因も人それぞれですが、少しでも心当たりのある場合は自身のコミュニケーション能力について見つめなおし改善する必要があるでしょう。
自信過剰な人
自信過剰な人も、フランチャイズで失敗しやすい人の特徴の一つです。
本部のノウハウやサポートで経営できることから、フランチャイズは上手くいくと勘違いしてしまいがちです。また、開業後に経営が軌道に乗った途端に安心して気を抜いてしまう人も少なくありません。
オーナーが危機感を持っていない、本部のアドバイスを聞かないなどは経営の悪化を招く可能性が高いので、慎重さと謙虚さを忘れないことが大事だと言えます。
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フランチャイズでの失敗を防ぐためには?成功させるポイント6つ
フランチャイズで失敗しないためにはどうしたら良いのでしょう?
ここでは、成功させるポイントを6つご紹介します。
充分な資金調達をする
フランチャイズの失敗で多い「資金不足」に陥らないためには、計画段階で「適正な資金の見積もり」と「余裕のある資金運営」をする必要があります。
自己資金だけで資金がまかなえない場合は借り入れをすることになりますが、その際に運転資金を見越しておくことが大切です。
また、借り入れ先に関しても比較検討を行い、借り入れ額の多寡や金利の額なども考えて借り入れ先を選びましょう。借り入れの際に高い金利の融資を受けてしまうと、徐々に経営が圧迫されてしまう可能性もあります。
助成金や補助金を活用できるケースも少なくありません。
特に起業時、あるいは地域限定で使える助成金が比較的多いので、情報収集を行い、賢く活用するようにしましょう。
事前の情報収集を徹底する
「情報化社会」と言われる現代。フランチャイズの失敗を回避するためには「情報力の差」も大きな影響を与えます。
例えば、開業前には売上予測がなされますが、その信頼度がどの程度なのかも検証してみる必要があります。
売上予測の中には「既存店舗の平均的売上額」を基にしたものや「隣接店の売り上げ」を基にしたものがあります。地域的特性の分析が十分でない場合、売上予測と実際の売上が大きく異なることもあります。
与えられた情報をそのまま信じるのではなく、その「情報の精度」を考えることが重要です。
また、フランチャイズ店を運営するにあたって、どんなリスクがあるのかも徹底的に洗い出してみましょう。
これを行うことでリスクを回避したり、早い段階で手を打つこともできます。
このような情報収集や分析を一人でするには限界があります。法律、経営、その業種など、各専門家に適宜相談することも有効です。
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契約内容をしっかり確認する
フランチャイズの失敗例でも挙げたように、契約条件の見落としによる失敗を防ぐためにも、契約内容をしっかり確認することが大事です。
一度契約書にサインをすれば、契約内容に沿って経営していかなければいけません。契約書の隅々まで確認して、納得した上でサインをするようにしましょう。
また、少しでも疑問や不安なことがあれば、フランチャイズ本部の担当者に直接確認してみてください。それでも解決できない場合は、加盟自体を諦めるというのも失敗しないための手段だと言えます。
フランチャイズ契約の手順とは?契約年数や本部との契約時に注意するべきポイント?
サポートが充実している本部に加盟する
サポート体制が充実しているフランチャイズ本部への加盟も、成功させるためのポイントです。
特に独立開業が初めての方や業界未経験者の場合は、スムーズな開業や経営を実現させるためには本部の手厚いサポートが必要となります。
本部サポートが豊富にあるという点だけでなく、自身に不足している経験・能力を補えるサポートが受けられるかどうかという点にも注意して確認することが大事です。
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自身での努力も怠らない
フランチャイズ本部のノウハウを提供してもらえたり、サポートを受けられたりするとは言え、オーナー自身の努力なしでは成功は掴めません。
業界や経営についてしっかり学ぶことはもちろん、従業員へのフォローなどもオーナーの大事な仕事です。
経営を軌道に乗せて安定させるためにも、日々の努力を怠らないように心がけましょう。
家族の理解を得る
先述したように、フランチャイズ経営には家族の協力が必要不可欠です。
そのため、家族の理解なしに勝手に独立開業を決めたり、フランチャイズに加盟したりすると家族の仲を悪化させてしまい、新しいビジネスを始めたとしても家族の協力が得られずに経営にも悪影響を与えてしまう可能性があります。
自分だけでなく、家族の人生にも大きな影響を与えるということを忘れずに、家族には事前に相談したり話し合ったりして理解を得た上で決断することをおすすめします。
フランチャイズで陥りがちな失敗例を知って対策することが大事
独立・開業を実現しようと焦るばかりに、勢いに任せて突っ走ってしまった結果、フランチャイズ経営に失敗するというケースが多くあります。
フランチャイズ加盟を決断する前に一度立ち止まり、本当に契約するべきか再考してみることも必要です。
経営をしていくために必要な「経営者としての資質」が自分に備わっているか考えてみてください。
もし能力が不足しているのであれば、見切り発車で起業するのは危険です。経営の世界は「すべてが自己責任」だということも肝に銘じましょう。
成功しやすい人は、何でも我流で突っ走る人ではありません。協力してくれる人の言葉に素直に耳を傾け、自ら努力、実践して問題解決ができる人が成功しているのです。
また、フランチャイズで失敗した経験のある人は、失敗していない人とは経験値が違います。実際に失敗した人の話を聞くことも失敗のリスクを減らす有効な方法です。
さまざまな失敗例を知って現実を理解し、今回ご紹介したような失敗しないための対策に取り組んでいきましょう。
失敗しないフランチャイズ選びは、資料を取り寄せることから始まります
今、どんなフランチャイズが人気があるのか?仕事内容は?人気のフランチャイズを「ランキング」で紹介します!
フランチャイズの失敗に関する記事
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公開日:2020年09月23日