フランチャイズビジネスで「成功する人」、「失敗する人」 【8/9】
公開日:2015年12月27日

【セミナー内容】
「フランチャイズ&起業・独立フェア」で大好評だった、講師陣のセミナー内容をまとめてお伝えする企画です。
第一弾は「株式会社ディライト・ジャパン フランチャイズ研究家 川上健一郎氏」のセミナー内容を【全9回】に分けてお届けさせていただきます。
加盟希望者にとって、フランチャイズ本部の選択は今後の人生をかけた重要な決断になります。これまで1万人以上のフランチャイズビジネスの加盟希望者を面談してきた経験をもとに、フランチャイズ本部を選ぶ際に必ず知っておきたいポイントをご案内します。加盟希望者は必見です。
【バックナンバー】
目次
8. FC本部を選ぶ5つの基準 【その3】
8-1. 基準3つ目 「本部の出店店舗数と本部のステージ」
フランチャイズ本部はみなさんの視点から見ると、大きく分けて二つあります。
出店店舗数が多い本部と、これから出店していく本部です。
これから出店していく本部の場合は、有力なエリアがまだまだ空いているから、
旨味があるといった見方も出来ますね。
しかし裏を返せば、まだそこまでノウハウがないといった部分もあるんですね。
このように出店のステージによってフランチャイズ本部というものは随分、
「今、本部が何をやっているのか?」というのが違うんです。
ですから、そこをしっかりと知っておいていただきたいと思います。
8-2. ステージ1 30店舗以下の本部
先ずは三十店舗以下の本部です。
こちらに関しては今まさに「成功事例」を作っている段階ですね。作っている段階。
成功事例については「直営での成功事例」はあります。
ただ「加盟店での成功事例」というものは恐らく、ほとんどないと思います。
しかもそれが汎用性があり、再現性がある成功事例となると尚更です。
こういった立地は成功しやすいと言ったような、成功事例の共有になると思います。
8-3.ステージ2 30~100店舗の本部
次に、三十店舗から百店舗の本部は、成功事例に関しては少しある状態です。
ちなみに、百店舗と言う数字は「加盟店の成功事例」がないと超えない数字です。
いくら加盟店開発の強い本部でも、百店舗を超えるには「加盟店の成功事例」がある程度出てこないと、既存の加盟店が必然的に辞めていきますので、超えられないです。
ただ、成功事例は出てきていますが、本部としての加盟店サポート体制はと言うと、まだまだな事が多いです。
8-4.ステージ3 100~300店舗の本部
続いて、百店舗から三百店舗の本部です。
このステージの本部は当然成功事例もあり、本部の体制を今整えていってる最中だと思います。新たに人を採用して、教育をしているという真っ最中です。
ようやく、本部側もある程度お金を持っているという段階です。
百店舗以下の本部は、正直にお話をすると、まだお金はないです。
そのため、大規模な設備投資等はなかなか難しいです。
逆に言うと、百店舗から三百店舗になってくるとだいぶ落ち着いてくるということです。
8-5. ステージ4 300店舗以上の本部
三百店舗以上の本部になると、成功事例は豊富にあり、本部体制もある程度整ってきていると思います。
そのため、安心感・安定感がこのステージの本部からは出てきます。
「こういった場合はこんな失敗事例、あるいは成功事例があります」といった、実績に基づいた具体的な話をしてくれると思います。
ちなみに、この一つ上のステージがあります。
一千店舗、正確に言うと八百店舗を超える本部は、加盟店の成功事例も本部体制もほぼ整っています。
「どういう人が加盟したらマズいのか?」「どれくらい資金がないと駄目なのか?」といった人・金の部分はもちろん「どこに出せば勝てるのか?」「どこに出したら負けるのか?」といった立地戦略もほぼ分かってるのはこのステージだと思います。
8-6. 肝は「どのステージの本部に加盟するか」
話をまとめますと、みなさんはどのステージの本部に加盟をするのか?
というのが一つ肝だと思います。
極端な話ですが、経営者としての実力や、その業種・業態の経験。
そういったものがある方はどのステージでも勝てます。
ただし、それがないという方の場合はある程度、体制が整っているステージの本部に加盟した方が安心ではないかというのが私の考えです。
全くの未経験者にアーリーステージの本部は危険かもしれません、ということです。